Windows11にアップグレードする際の注意点とは?条件や期間を解説
thumb_win11upnote_01
Windows11にアップグレードする際の注意点とは?条件や期間を解説
アンドエンジニア編集部
2023.06.26
この記事でわかること
Windows 11へアップグレードする前に、あらかじめ確認しておくべき注意点がわかる
Windows 11へのアップグレード方法がわかる
Windows 11が使いにくければ、10日以内であればWindows 10へ戻せる

Windows11へアップグレードする際の注意点とは?

img_win11upnote_01

WindowsOSの最新バージョンであるWindows11が、2021年10月5日にリリースされました。主に現在使用中のWindows10からアップグレードする方法で提供され、Windows10と比べてレイアウトの変更や新しい機能の登場など、多くの改良が加えられています。

しかし、Windows11へのアップグレードを失敗しないためには、押さえておくべきポイントが多くあります。この記事では、Windows11へアップグレードする方法・注意点・Windows11が使いづらい場合にWindows10に戻すことができるのかなどを解説します。

Windows11へアップグレードするべきか

img_win11upnote_02

そもそも現時点でWindows11へアップグレードする必要はあるのでしょうか。ここでは、Windows10とWindows11との違いについて解説します。

Windows10との違い

Windows11にアップグレードするべきか検討するには、まずはWindows10に比べてどういった部分が変更されたのかを確認しましょう。

特に変更が大きい点については、以下に簡単にまとめました。

・スタートメニュー これまでのWindowsは画面左下にスタートメニューがありましたが、Windows11からスマホやタブレットと同様、画面下中央に配置されるようになりました。

・タスクバー Windws11ではタスクバーの各ボタンが中央に移動し、これまでスタートボタンの隣に検索窓があったものが検索ボタンに変更したり、タスクマネージャーの起動方法が変更されたりするなど、使い勝手も変化しました。

・ウィジェット Windows11の新機能であり、Windows10に搭載されていた「ニュースと関心事項」が進化したものです。

・エクスプローラー アイコンのデザイン、および表示されるメニューが変更されました。その他にも、右クリック時の編集項目がアイコン表示に変更されました。

・スナップレイアウト 画面のサイズと位置を調整するために、ポップアップメニューが表示されレイアウトの変更ができます。

・Androidアプリ 従来はできなかった、Microsoft StoreからのAndroidアプリがインストール・実行可能となりました。

Windows11と10の違いは?移行を悩む前にメリットを理解しておこう
Windows 11でAndroidアプリが動作?プレビュー版概要

アップグレードすべきか判断するポイント

Windows10からWindows11にアップグレードすべきか迷った際は、前述したような変更点をより細かく知ることと、メリットだけではなくデメリットの部分も確認しておくことがポイントです。例えば、アップグレードに関してはWindows8などのOSは対応しておらず、パソコンについてもシステム要件を満たしていないものに関しては対応していないため、買い替えが必要な場合もあります。

アップグレードするか、新しくWindows11が搭載されたパソコンに買い換えるかは、以下より条件などを確認して判断しましょう。

【参考】:Windows 11 の仕様とシステム要件 | Microsoft

Windows11のメリットとは?アップグレードすべきか迷ったら

アップグレードしないとどうなる?

Windows10は2025年10月までサポートが継続されるので、それまではアップグレードをしなくても支障はないと考えられますが、サポート終了後も使い続ける場合はコンピューターウイルスの感染リスクが高まります。

サポート期間中にWindowsの脆弱性が見つかると、それを修正するための「更新プログラム」がMicrosoft社から利用者に提供されるためサイバー攻撃を防ぐことができます。

しかし、サポート期間以降はそういった脆弱性が放置されることになるため、サイバー攻撃を防げなくなってしまうのです。

また、Microsoftは「いずれWindows11になることは確実ですが、業務への支障や未知の不具合がないとは言いきれませんので、十分に検討してからアップグレードしましょう。」とアップグレードを推奨しています。

【参考】:Windows11 無償アップグレード方法や条件を解説|Microsoft

Windows10サポート終了リスクとは?効果的な対策と注意点を解説!

アップグレードしないほうがいい?Windows11の注意点

img_win11upnote_03

Windows11は、操作しやすいシンプルなデザインや新しい便利な機能を備えていますが、いくつか注意点も存在します。アップグレードをして後悔しないためにも、あらかじめ確認しておきましょう。

Windows11非対応のアプリが動かない

Windows11にアップグレードすると、Windows10でインストールしたアプリは引き継がれますが、それらがWindows11で動作するかどうかは保証されていません。アプリの提供ベンダーが公開しているWindows11対応情報を確認しましょう。また、各種周辺機器がWindows11に対応しているかどうかも確認が必要です。

業務上必要なアプリや周辺機器が、Windows11で動作するか確認しないでアップグレードしたら使えなかった、ということのないようにしましょう。

具体的な例として、Microsoftの「Office2013(2023年4月11日にサポート終了)」はWindows11で使用できないことが発表されています。Officeを使用する場合はOffice 2021やMicrossoft365を使用する必要があります。

【参考】:Microsoft 365 と Office 2021 で協働作業を簡単に 【参考】:Office 2013 のサポート終了

Windows 11で使えないソフトは?互換性の考え方とツールを解説

削除された機能がある

Windows11では、Windows10で使用できたいくつかの機能が削除されています。使用したい機能がWindows11で削除されている場合はアップグレードを一旦見送り、代わりの方法を見つけてから行うほうがいいでしょう。

Windows11で削除される主な機能は、「タイムライン」「ウォレット」「数式入力パネル」などです。また、Internet ExplorerもWindows11にはありません。代替手段としてMicrosoft Edgeの「IEモード」が用意されています。

Windows10で普段使用している機能が削除されていないか、以下のMicrosoft公式ページの「機能の廃止と削除」の項目で確認しておきましょう。

【参考】:Windows11 の仕様とシステム要件 | Microsoft / 機能の廃止と削除

操作感がWindows10と大きく異なる部分がある

Windows11は、Windows10とデザインや操作感が異なる箇所が多くあります。操作しやすくなった部分もある反面、慣れるのに時間がかかりそうな変更もあります。

一例として、ファイルの右クリックメニューの表示が簡略化され、切り取り・コピー・貼り付け・削除がアイコン表示になりました。これはWindows10までの表示に慣れているユーザには大きな違和感があるでしょう(「その他のオプションを表示」を選ぶことで今まで通りの一覧が表示されます)。

他にもWindows10までと違うレイアウトや表示方法があるため、使って慣れていく必要があります。

Windows11に違和感?評判や気になる点のカスタマイズ方法を解説!
Windows 11の右クリックメニューはどこへ?使い方と変更方法を解説

不具合が起こることもある

Windows11が提供開始されて以降、様々な不具合の報告も出ています。公開から数年経過した現在では、ある程度修正が加えられ不具合が解決されているものも多いですが、Windows10との相性問題などもあり、依然としていくつかの不具合が見られます。

これらの不具合により業務に支障を来すことがためらわれる場合、Windows11へのアップグレードはひとまず見送り、Microsoftの公式サイトや、先にアップグレードしたユーザの情報を集めながら様子を見るのもいいかも知れません。

【参考】:Windows 11、バージョン 22H2 の既知の問題と通知 | Microsoft Learn

Windows11が重くなる原因とは?理由と改善策を解説!
Windows 11のWi-Fiが表示されない?繋がらない原因と解決方法
Windows 11でキーボードが反応しない…。対処方法を図解で解説
Windows 11で音が出ない場合にすべきことは?原因と対処方法
Windows 11のエクスプローラーが遅いのはなぜ?解決方法を解説

アップグレード作業に2時間以上かかることがある

Windows11へのアップグレード作業には、最低でも2時間以上の時間がかかると考えておきましょう。パソコンの状況によっては2時間でも終わらずに半日以上かかることもありますので、時間に十分な余裕を持ってアップグレードを開始してください。

Windows11へのアップグレード時に確認しておきたいポイント

img_win11upnote_04

Windows10が稼働しているパソコンがあれば、Windows11へ無償でアップグレードすることができます。ここでは、無償の期間やアップグレードしないほうがいいケースなどについて解説します。

Windows11への無償アップグレード期間

Microsoftの公式情報によれば、「対象となるシステムに対する無料アップグレードに特定の終了日は設けていない」と発表しています。また、「Microsoft は無料アップグレードに対するサポートをいずれ終了する権利を留保します。」とある通り、現在は無償期間内であっても、確実にその期間に終わりが来ることを明言しています。

具体的な予定はまだ出ておらず、無償アップグレードが続くのか、有償となるのかはまだ明らかになっていません。

【参考】:4.アップグレード Q&A | Microsoft

アップグレードするパソコンに関する注意点

前述の通り、Windows11にアップグレードする場合、対象となるパソコンがWindows11に必要なシステム要件を満たしている必要があります。Microsoftが公表しているWindows11のシステム要件は以下の通りです。

・プロセッサ:1GHz以上で2コア以上の64ビット互換プロセッサ、またはSystem on a Chip (SoC) ・メモリ:4GB ・ストレージ:64GB以上の記憶装置 ・システム ファームウェア:UEFI、セキュアブート対応 ・トラステッド プラットフォーム モジュール:(TPM) バージョン2.0 ・グラフィックスカードDirectX12以上(WDDM2.0ドライバー)に対応 ・ディスプレイ:対角サイズ9インチ以上で8ビットカラーの高解像度(720p)ディスプレイ

アップグレード対象かどうかを自分で確認するには、Windows10で「更新」から「更新とセキュリティ」を開いてみてください。「Windows Update」に「このPCでWindows11を実行できます」と表示されていればアップグレード可能です。

また、Microsoftから配布されている「PC正常性チェック」を使って対象かどうか確認する方法もあります。

パソコンメーカーによっては、Windows11に対応している機種の情報を公開しているところもあります。また、メーカー独自でパソコンに搭載した機能やソフトウェアがWindows11で動作するかどうか記載している場合もあります。まずは使用中のパソコンメーカーのWebサイトを確認してみましょう。

【参考】:Windows11 の仕様とシステム要件 | Microsoft 【参考】:新しい Windows11 OS へのアップグレード | Microsoft/ 互換性の確認

Windows11アップグレード方法や必要スペックを徹底解説

アップグレードに対応していないパソコンの場合は?

「PC正常性チェック」やパソコンメーカーのホームページでWindows11へのアップグレードに対応が確認できなかったパソコンを使用中の場合は、アップデートしないほうがいいでしょう。

Microsoftも、パソコンが最小システム要件を満たさない場合は正しくデバイスが機能しない可能性があり、セキュリティ更新プログラムを受け取ることも保証されないため、Windows11のインストールを推奨していません。

【参考】:最小システム要件を満たしていないデバイスに Windows11 をインストールする |Microsoft

Windows11対象外PCのアップグレードは諦めるべき?理由と対処法を解説!
Windows11の対象外?寿命を迎えるパソコンの活用法を解説!

アップデートする環境についての注意点

無償アップグレードで使用中のWindows10と同じエディションのWindows11にアップグレードできますが、Windows11 Homeへのアップグレードとなる場合は、インターネット接続環境と、Microsoftアカウントが必要です。

Microsoftアカウントは、Homeエディションのセットアップの途中でMicrosoftアカウントへのサインインを求められますので、持っていない場合は作成しましょう。

Windows 11 HomeとProの違いとは?どちらを選べば良いのか解説!

Windows11へのアップグレード方法

img_win11upnote_05

使用中のパソコンがWindows11のシステム要求を満たしていれば、以下の方法でアップグレードを行うことができます。

Windows Update

Windows11に対応したパソコンであれば、アップグレードの準備ができたらWindows Updateの画面に通知が表示されるようになります。

「ダウンロードしてインストール」をクリックしてソフトウェアライセンス条項を確認し、「同意してインストール」をクリックするとアップグレードが開始されます。

Windows10の個人データや、インストールされたアプリなどのデータは消えることなく引き継がれます。Windows Update後に「Windows11へのアップグレードの準備ができました」とアップグレードを促されるケースもあります。

この場合は、画面の指示に従うことによってWindows11へのアップグレードが開始されます。今は見送りたいと思う場合は、画面上の「アップグレードを拒否する」をクリックしてください。

【参考】:Windows の更新

インストールアシスタント

Windows Updateからアップグレードできないときは、MicrosoftのWebサイトから「Windows11 インストールアシスタント」をダウンロードして使用すればアップグレードできます。

【参考】:Windows11 をダウンロードする

メディア作成ツール

Windows11をWindows10からのアップグレードではなく新規にクリーンインストールしたい場合は、「メディア作成ツール」を使ってインストール用メディアを作成して新規インストールすることができます。この場合はWindows10で保存していた個人データやアプリなどは引き継ぎできません。

【参考】:Windows11 をダウンロードする

Windows11のクリーンインストールができない?仕方や注意点を図解!

Windows10に戻すことはできるか?

img_win11upnote_06

Windows11にした後に、業務に必須のアプリがWindows11では動かないことが分かったり、Windows Update後のアップグレードウィザードに従っていたら勝手にアップグレードされて困ったりするケースもあるでしょう。このような場合、Windows10に戻すことはできるのでしょうか?

Windows10へのダウングレードは10日間可能

Windows11にした日から10日以内であれば、Windows10へ戻すダウングレードを行うことが可能です。

ダウングレードすると、Windows11で加えた変更は削除されます。保存済みのデータは保持されますが、ダウングレード時の不具合でデータが消えることも考えられますので、必ず実施前にバックアップを行なっておきましょう。

アップグレードから10日以上経過すると、保持されていたWindows10のデータが自動的に削除されるため、ダウングレードする場合はWindows10を新規インストールすることが必要です。この場合は、ユーザーデータやアプリは全て削除されるクリーンインストールとなります。

Windows10へのダウングレード方法

Windows10への復元作業を行うためには、Windows11の「設定」画面で「システム」→「復元」を選択します。すると「Windows10に復元する」画面が表示され、ダウングレードする理由を選択して「次へ」をクリックします。以降は画面の表示に従って作業を行うことでWindows10が復元されます。

Windows 11から10へのダウングレードができない?方法と手順を解説

アップグレードするべきか迷ったらアップグレードして検証

Windows11へアップグレード後10日間は、Windows10へ復元できるので、まずアップグレードして実際に動かしながら様々な面を検証することもできます。

パソコンがアップグレード要件を満たしているのにも関わらず、アップグレードやアップグレード後のトラブルが発生する原因の多くは、Windows11に対応していないデバイスによるものが多いようです。不要なデバイスはパソコンから取り外してアップグレードを行いましょう。

【参考】:Windows11 無償アップグレード方法や条件を解説|Microsoft

よく検討してからWindows11へアップグレードしよう

img_win11upnote_07

ここまで、Windows11へのアップグレード方法・注意点・Windows10に戻す方法を紹介しました。まずは自分のパソコンがアップグレードできるかどうかを確認し、必要な機能の有無やアプリの対応状況によって、Windows11へアップグレードすべきかどうか検討してみてください。

まだ必要ないと感じればアップグレードを見送る手もありますが、いずれ無償アップグレードしたいと考える場合は、Microsoftの無償アップグレード期間に関する情報を見逃さず期間中にアップグレードの準備を行うと良いでしょう。

Windows11にアップデートできない?原因や対処法を解説 !
Windows11の企業導入は難しい?検討すべき理由とベストな移行方法を解説
Windows11のおすすめ本8選!初心者・上級者向けの本を紹介
気になる人のXをフォローしよう!
アンドエンジニア公式LINEでは
新着記事やエンジニアに役立つ情報をお届け!
日々のキャッチアップをお手伝いします!
マイナビITエージェント

編集部オススメコンテンツ

Sponsored
【無料個別転職相談会】アプリケーションエンジニア向け!リモート・在宅勤務で働きたい方へ
マイナビITエージェント
Sponsored

アンドエンジニアへの取材依頼、情報提供などはこちらから

お問い合わせ・情報提供
はじめて転職される方へ
SE・システムエンジニア(IT/通信/インターネット) 求人一覧

編集部おすすめコンテンツ

Sponsored
【無料個別転職相談会】アプリケーションエンジニア向け!リモート・在宅勤務で働きたい方へ
マイナビITエージェント
Sponsored

アンドエンジニアへの取材依頼、情報提供などはこちらから

Powered by マイナビ AGENT