Windows11の企業導入は難しい?検討すべき理由とベストな移行方法を解説
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Windows11の企業導入は難しい?検討すべき理由とベストな移行方法を解説
アンドエンジニア編集部
2022.05.24
この記事でわかること
Windows10サポート終了に対する企業の対処すべきことやWindows11を導入する時期について
Windows10のサポート期間を最大限に活用し、ベストなWindows11移行計画を策定してから進める
Windows11導入をピンチではなくさまざまな問題解決を図るチャンスと受け止めて進める

Windows11の導入は企業の大きな課題

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Windows 10の後継となる「Windows11」がマイクロソフトからリリースされて半年近く経過しました。一般ユーザーではWindows10から無償アップグレードを利用してWindows11に移行した方もいますが、企業では遅々として移行は進んでおらず、中にはまだWindows8を利用している企業さえあります。

とはいえ、マイクロソフトはWindows10のサポート終了日を2025年10月14日と公表しており、企業がWindows11導入という悩ましい課題を抱えた状態は当分続くでしょう。

「企業のことだから、自分には関係ない」と考えるエンジニアの方もいますが、エンジニアだからこそ誰もが「Windows11移行」の課題に直面する可能性があります。

この記事では、Windows10サポート終了に対して企業はどう備えるべきか、Windows11を導入する時期はいつが良いのかなどについて解説していきます。エンジニアの皆さんはぜひ参考にしてください。

【参考】:Windows 11の普及を阻む要因 - 阿久津良和のWindows Weekly Report | マイナビニュース

Windows10の猶予期間は決して長くはない

「まだ3年以上も残っているから慌てる必要はない」という企業担当者からの声も聞こえてきますが、実はWindows10搭載の全てのパソコンが2025年10月14日までサポート期間が残っている訳ではありません。

「Windows10のバージョンごとにサポート期限が決まっている」※ため、定期的にバージョンアップを行っていないパソコンは終了期限に早く到達してしまうのです。

例えば、2021年11月16日にリリースされたVersion 21H2の終了日は2023年6月13日です。恐らく後3回程度はWindows10の大型バージョンアップがあると想定されますが、Windowsアップデートを行っていないパソコンはサポート終了日がすぐにやってくるため、悠長に構えてはいられません。

また、企業で使われているパソコンでは、企業独自のシステムやアプリケーションがインストールされているケースが多くあり、残された3年余りの期間内で、Windows10のバージョンアップ対応とWindows11への移行計画をしっかり立てて、着実にWindows11への移行を進めていく必要があります。

【参考】:※Windows 10 Home and Pro - Microsoft Lifecycle | Microsoft Docs

ビジネスPCのWindows11への移行ハードルは何か?

Windows10とWindows11は互換性があります。Windows10で使っていたアプリやソフトは基本的にWindows11でも利用が可能です。ただし、移行に際してアプリや周辺機器の動作確認は欠かせず、その作業量は膨大です。

企業には新旧さまざまなアプリやハードウェアが導入されており、それら1つ1つを新OS環境下で動作確認をしなければなりません。資産管理ソフトを導入し、企業全体のソフトウェア、ハードウェア資産を管理している企業でさえ、この作業は並大抵ではありません。

しかも確実にコスト増につながる大きな問題が控えています。それは、Windows11のハードスペック要件がWindows10よりも厳しくなったことです。ハードスペック要件に対応するには、パソコンそのものの入れ替えが必要になることが想定されます。数千台のパソコンを導入している企業では、仮に半分のパソコンを入れ替えるだけでも数億円単位のコストが掛かります。

【参考】:システム要件|Microsoft公式サイト

Windows10を使い続けるリスク

Windows10のサポート終了後、Windows10が使えなくなるわけではありません。しかし、サポートが終了したOSを使い続けるリスクの大きさを理解すれば、使い続けるという選択肢はありません。なぜなら、サポート対象外のパソコンはセキュリティリスクが一気に増大し、コンピューターウィルスへの感染リスク、個人情報や機密情報漏洩のリスクが高まるからです。

Windows10を使い続けることにはこんな大きなリスクがあるということを改めて認識しておきましょう。

【参考】:OS にはサポート期限があります!|Microsoft公式サイト

企業がWindows11の導入に慎重になった方が良い理由

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では、Windows11の導入を早めた方が良いのでしょうか?その答えはYESとは言えません。手間やコストばかり掛かって、それに見合うだけのメリットがないなら、急いでWindows11に切り替える必要性は低いでしょう。

ここでは、Windows11の導入に慎重になった方が良い理由を挙げていきます。

Windows11にはまだ不具合が多い

どんなOSやソフトウェアに共通することですが、リリース当初は不具合が多く発見されます。完成度が高いと言われるWindows10でさえも、発売当初は機能不足、バグやソフトウェアとの互換性などの問題が次々と見つかり、一部には混乱もありました。

企業利用では、Windows11の初期不良発生は業務に支障を来たすため、移行には慎重に対応する必要があります。

Windows11導入には大きなコストが掛かる

コストの最大の理由は、Windows11のハード要件が厳しく、パソコンの買い替えが必要となることがあるからです。ここ4〜5年以内に導入したパソコンであれば要件を満たす可能性は高いですが、いずれにしても全てのパソコンについてスペック確認が必要です。

パソコンの購入費用以外にも、企業で利用中のアプリやソフトウェア、周辺機器などすべてWindows11での動作確認が必要なため、大きなコストと手間が掛かります。

【参考】:Windows 11 の仕様、機能、コンピューターの要件を確認する

使い勝手がそれほど良くなるわけではない

Windows10の操作に慣れた人にとって、Windows11の操作環境は決して改善されたとは言えません。スタートメニューが中心に移動したり、エクスプローラーの操作性が変わったり、さまざまな変更が行われていますが、必ずしも使い勝手の面で良い評価を受けているわけではありません。

むしろコンシューマーの中にはUI(ユーザーインターフェース)が変わったことへの抵抗感を持つ方もいますので、社員への事前の根回しをきちんと行わないと、不満が噴出する可能性すらあります。

Windows11導入を先に延ばす方法

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Windows11に移行しないことによるリスクや弊害を解説しましたが、一方でWindows11の導入の検討事項についても述べました。しかし、待つ時間を確保して、問題を先送りしようというわけではありませんが、やり方次第では最大で3年半近い猶予期間があるのも事実です。

少しでも長い猶予期間を確保できれば、その間に安全かつ最小のコストと最小のリスクで最大の効果を得る方法を見出すことができ、Windows11の導入を成功させることが可能です。ここからは、そのベストプラクティスについて解説をしていきます。

Windows10を使い続けられる環境を整える

まずは、Windows10のサポート終了日2025年10月14日までは安全にWindows10を使い続けられる環境を整えることが求められます。

現時点でのWindows10の最新バージョンは「Version 21H2」で、そのサポート期限は2023年6月13日と後1年程度しかありません。これまで半年に1回程度だったバージョンアップは、今後は年1回になるとマイクロソフトは発表していますが、それでも、後3回程度はバージョンアップが想定されます。

この最新のバージョンアップに着実に対応することで、Windows10は2025年10月14日までのサポートが保証されるというわけです。

マイクロソフトはセキュリティリスクを回避するために「Windows10の自動アップグレードの取組を開始」※としていますが、企業によってはポリシー上、自動アップグレードを行っていないケースもあり、ポリシーの見直しなど何らかの対応が求められます。

【参考】:※サポートが終了するWindows 10の自動アップグレード開始|マイナビニュース

企業契約のWindows10はさらなる延命が可能な場合も

コンシューマー向けとは異なり、ビジネス向けであるWindows10のEnterprize版には特殊用途に限って長期サポートが可能な契約方式があります。

特殊用途とは、医療制御機器やIoT向けです。Windows10のEnterprise向けにLTSC(Long-Term Servicing Channel)版というものがあり、Windows10の21H2バージョン(IoT Enterprise)は2032年1月13日まで延長サポートを受けることが可能です。 

通常のLTSC版でも2029年1月19日まではサポートされますのでそのメリットは大きいです。これらについてはマイクロソフト社のサポートにしっかり確認しておくことをおすすめします。

【参考】:Windows 10 リリース情報|マイクロソフト公式サイト

Windows11への移行計画に万全を期す

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Windows11の導入に慎重を期し、先に延ばす必要性については理解できたと思いますが、Windows10を永遠に使い続ける選択肢はありませんので、この3年間で完璧な移行をやり遂げなければなりません。

そのために移行を失敗しないように完璧な移行計画の策定と、着実な実行が必要です。ここではWindows11への移行に伴う進め方について解説をしていきます。

【参考】:マイクロソフト社内のWindows 11の展開

移行計画策定のポイント

Windows11導入(移行)の目的は

▪企業活動の停止を招かないこと

▪最小のコストで最大の効果を得られること

です。

この目的達成のためにはWindows11導入の課題を明らかにし、方針、費用、スケジュール、移行方式、人員体制などを明らかにした移行計画書を策定し、経営の承認を得ることが必要です。

この実施に当たり、経営層とユーザーの理解と協力が欠かせませんので、早めに行動をしましょう。

従来のやり方を見直す

Windows11導入コストの最小化を目指すには、「WindowsライセンスのVL(ボリュームライセンス)版の契約」や「再イメージング権行使(マスターPCを作成し、そのイメージを他のPCに展開する権利)」など、契約や移行方式について再検討すべきことが多々あります。

マイクロソフト社やベンダーの協力を仰ぎ、最適な移行方式の策定に努めましょう。

また新規購入するパソコンについても、キッティング(インストールや各種設定作業)を含めたレンタル契約などの検討をおすすめします。このように従来のやり方を見直すことでハードとソフトの両面からトータルコストを抑えることが可能になります。

ピンチをチャンスに変える

Windows11導入はコストやリスクを伴うことからピンチと受け止める向きもありますが、Windows11移行をピンチではなく逆にチャンスととらえるという考え方もあります。

クラウド移行やDX推進、セキュリティ強化などの課題を与えられているシステム部門は、それらを実現するチャンスです。たとえば、クラウドサービスの「Microsoft Azure」を利用することで、与えられた課題の解決に近付けるかもしれません。

また、あなたがITベンダーのエンジニアであれば、これが大きなビジネスチャンスになる可能性があります。そうした視点で企業のWindows11導入を受け止めると、Windows11移行対応への意識が変わってきます。

【参考】:Microsoft Azure|マイクロソフト公式サイト

Windows11導入のメリットを最大化させよう

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ここまでWindows11の企業への導入について、その影響や対応策などを解説してきました。OSのアップグレードに対してはどうしてもネガティブな受け止め方をしがちですが、Windows11の導入は視点を変えてみるとさまざまな間接的メリットが期待できます。

Windows11導入という避けられない課題をうまく利用することで、これまで解決できなかったビジネス課題を一気に解決できる可能性があります。エンジニアの皆さんは機会があれば、Windows11導入にぜひ積極的に関わってみてください。

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