Windows 11でキーボードが反応しない場合は?
キーボード操作が必要となるPC環境において、キー入力が反応しなかったりするとつい連打したりマウスを無用に動かしたりパニック状態に陥ってしまいます。ここでは慌てずに対応するために、Windows 11のトラブル時の対応方法を学んでいきます。
最初に確認すること
デスクトップPCのキーボードは本体と分離していますので、有線キーボードを使用している場合は、まず最初にキーボードから出ているケーブルがPC本体に正しくつながっているか確認をおすすめします。複数のUSBポートをお持ちの場合は、別のポートに付け替えして確認するのが良いでしょう。
メーカーのサポートサイトにも参考となる情報が掲載されています。お使いのPCを確認して、類似症状を確認することをおすすめします。
【参考】:富士通 Windows 11 キーボードから、文字が正しく入力できません 【参考】:NEC キーボードで正常に入力できない場合の対処方法 【参考】:Surface タイプ カバーまたはキーボードのトラブルシューティング 【参考】:Dell キーボードの使用方法とトラブルシューティングガイド 【参考】:HP ノートブック PC - キーボードのトラブルシューティング (Windows) 【参考】:HP PC - 有線キーボードの問題をトラブルシューティングする 【参考】:Lenovo キーボードで正常に入力できない場合の対処方法
ワイヤレス接続の場合の確認
これはワイヤレス接続の外付けキーボードで見られる問題です。Bluetoothなどのワイヤレス接続の場合は、接続をリセットしてみます。クイック設定のBluetoothのチェックボックスをオフ・オンを繰り返し、未接続から接続状態になることを確認します。
クイック設定の起動方法は、以下の図の通りに行います。
【図】:Bluetoothの再接続
タスクバーの右側から3つのアイコンをクリックすると、クイック設定が表示されます(①)。ここのBluetoothのアイコンが青色つまりオンの状態です。白色でオフとなります。一旦、オフとオンを行います。その後、右矢印をクリックすると接続候補が表示されます(②③)。再接続が完了すると「ペアリングされたデバイス」に追加表示されます。
これで解決できない場合は、Bluetoothのトラブルシューティングを実行します。具体的には、「スタート」を右クリックし、「設定」「システム」「トラブルシューティング」の順にクリックします。「その他のトラブルシューティングツール」のBluetooth右の「実行」をクリックし、指示に従って進めていきます(下図①②③)。
【図】:Bluetoothのトラブルシューティング
【参考】:Windows の Bluetooth の問題を解決する
ハードウェアの問題を切り分け
ノートPCの場合も、可能であれば内蔵キーボードと外付けキーボードで症状を確認することをおすすめします。外付けキーボードのみが動作する場合は、内蔵キーボードの故障あるいはソフト的な設定の問題、ドライバーのバージョンや設定の問題などが考えられます。
別のアプリで試してみる
特定のアプリのみで動作がおかしい可能性もあります。その場合はアプリの問題の可能性がありますので、切り分けとして別のアプリでも試してみましょう。手っ取り早いのはNotepad等のメモ書きアプリで入力してみて、動作を確認してみることです。
Windows Updateを実行する
「Windows Update」「更新プログラムのチェック」で利用可能なドライバーの更新プログラムの有無を確認します。同様に、Windows 11にはIMEの不具合がいくつか報告されておりますので、修正済み最新バージョンにアップデートしておくのが良いでしょう。
【参考】:Windows 11 で新しい IME を使用すると、Excel が停止または終了する場合がある 【参考】:embarcadero: Windows 11 22H2 の新しいMicrosoft IME によって既存のVCL アプリケーションがクラッシュする 【参考】:2022 年 11 月 29 日 — KB5020044 (OS ビルド 22621.900) プレビュー
キーボードドライバーを手動で更新する
キーボードドライバーを手動で更新するには、デバイスマネージャーを用います。デバイスマネージャーの起動方法は、以下の図の通りに行います。下図の通り、タスクバーのウィンドウズメニューを右クリックし、表示メニューから「デバイスマネージャー」を選択します(①②)。
デバイスマネージャーが表示されたら、キーボードをクリックし、表示を展開します(③)。
【図】:デバイスマネージャーの起動
キーボードの表示を展開すると、次の通り実際のドライバー情報が表示されます。
【図】:キーボードドライバーのプロパティ
ここで、表示されているキーボード名をダブルクリックするとプロパティが表示されます(②)。デバイスの状態に異常がないか確認しましょう。続いてキーボードドライバーの更新を行います。
【図】:キーボードドライバーの更新
上の図の通り、キーボードドライバーのプロパティで「ドライバー」のタブをクリックします(①)。ここで、「ドライバーの更新」をクリックします(②)。更新方法は、自動更新と手動更新が選択できます(③)。
サードパーティ製のキーボードを使用する場合は、メーカーのドライバーダウンロードサイトから最新バージョンのドライバーを入手し、適応するのが良いでしょう。
日本語入力とキーボードの設定の確認
キーボードの表示がおかしい場合は、日本語入力(IME)が原因の場合も考えられます。誤入力や過剰にキー入力がある場合は、一度確認することをおすすめします。一部の不具合は、これで解消されます。
日本語の入力モードを確認してみる
下の図は、日本語の入力モードの表示と遷移を表します。
【図】:日本語の入力モードの表示と遷移
アプリでキー入力を行う際には、IMEが介在して入力データが変換されます。現状の変換モードはタスクバーの右から4番目のアイコンに表示されます(①)。「A」は半角英数字、「あ」はひらがな、「カ」は全角カタカナです。その他に、半角カタカナや全角英数字があります(②)。
変換モードを変更できなくなった場合は、アイコンを右クリックします。メニューが開きますので、任意のモードに指定できます(③)。
アクセシビリティの設定を確認する
上記のほか、アクセシビリティという付加機能が邪魔をしている場合もあります。
【図】:キーボードのアクセシビリティ設定
上の図の通り、「スタート」を右クリックし、「設定」「アクセシビリティ」「キーボード」の順にクリックします(①)。ここで無用に設定がオンになっていないことを確認します(②)。
「Numlock」が有効になっている場合も、想定通りに入力できませんので、慌てずにキーボードの設定を確認しましょう。
これまでの確認で改善できない場合は?
ここまでに色々な確認方法をお伝えしました。それでも正しく動作しない場合は、トラブルシューティングツールを用います。
トラブルシューティングツールの起動
トラブルシューティングツールの起動は、以下の図の通りに行います。
【図】:トラブルシューティングツールの起動
「スタート」を右クリックし、「設定」「システム」「トラブルシューティング」の順にクリックします(①②)。ここで、「キーボード」の「実行する」をクリックします(③)。
「実行する」をクリックすると、問題を検出し、必要なガイドが表示されます。結果表示まで、しばらくお待ちください。
【図】:キーボードのトラブルシューティングツールの実行
Windowsにログインできない場合
Windowsにログインする前に不具合が発生した場合は、ツールの起動もできません。その場合はログインスクリーンを表示させて、右下から2番目のアクセシビリティから「スクリーンキーボード」をオンにします。オンにすることで、キーボードが画面に表示され、キー操作が可能です。これにより、Windowsにログインすることができます。 【参考】:入力にスクリーン キーボード (OSK) を使用する 【参考】:アクセシビリティ対応の Windows キーボード ショートカット
Windows 11の対応方法は以前のWindowsと大きく変わりません
Windows 11は、Windows 10と大きく変わりませんので問題発生の切り分けや回避策は変わりません。使用するPCやキーボードのメーカー情報を確認して手順通りに不具合対応を進めていきます。通常のトラブルシューティングと同様に、慌てずに対応するのがポイントです。
もし、Windows 11のキーボードに不調を感じた場合は、当記事の方法を試してみることをお勧めします。
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