Windows 11でAndroidアプリが動作？プレビュー版概要

Windows 11でAndroidアプリを動かす

2021年10月20日、Windowsをクリエイターのプラットフォームとすべく、Windows 11でAndroidアプリを動かす「Android apps on Windows」がファーストプレビューの開始を発表しました。 【参考】：Introducing Android™ Apps on Windows 11 to Windows Insiders 【参考】：Announcing Android™ apps on Windows 11 Preview for Windows Insiders in the Beta Channel

Windows11でAndroidアプリを実行することで、統合されたエクスペリエンスが提供されます。PCとスマホの垣根を取り去る新しい試みとして期待されています。いつから利用可能かと待ちきれない方も多いと思いますが、正式リリースに先立ちパブリックプレビュー版が2月中にリリース予定となっています。

2021年10月20日、「the Beta Channel」で公開された「Android™ Apps on Windows 11」ですが、その後2021年11月4日、「The preview of Android™ apps on Windows 11」がUS Windows Insiders（プレビュープログラム）のDev チャネルで公開されました。

そして2022年1月26日、「The preview of Android™ apps on Windows 11」がUS Windows Insiders（プレビュープログラム）のリリースプレビューチャネルで公開されました。このように限定されたチャネルで徐々に準備を進めています。

次期Windows 11で搭載されるこの機能は、Windows Subsystem for Android（Android™️ 用 Windows サブシステム）と呼ばれます。 【参考】：Android™️ 用 Windows サブシステム

Amazon Appstoreは、自社製Kindle向けにアプリケーション配信を行う仕組みです。マイクロソフト社はAmazon社と共同で、デベロッパに対してKindleのみならずWindowsで動作するアプリケーションへの可能性と期待を伝えました。

このメッセージは、Windows 11のMicrosoft StoreからAmazon Appstoreをインストールし、Windows11でAndroidアプリを動作させるためにデベロッパに支援を要請したものです。Amazon Appstoreに関する最新情報は登録デベロッパに対して配信しています。 【参考】：Amazon and Microsoft announce next steps for bringing the Amazon Appstore to Windows customers 【参考】：Amazon Appstore coming to Windows 11

Android用 Windows サブシステムとは

Androidアプリを動作させるAndroid用 Windows サブシステムは、実際には仮想マシン（VM）で動作するものです。このサブシステムには、Android Open Source Project（AOSP）バージョン11に基づくLinuxカーネルとAndroid OSが含まれており、仮想マシンで実行されます。

現時点ではプレビュー版につき、多くの制限があります。

・利用対象者が限定される 現在、Windows Insider communityに利用限定されており、ベータおよび Dev チャネルのプレビューチャネルで公開されています。今後製品リリースが近づくにつれて配布範囲が拡大されていくと考えられます。 【参考】：Getting started with the Windows Insider Program

・配布地域が限定される 現在US地域のみで配布テストが行われており、Windowsの地域設定が米国の方が対象です。

日本からもUS Amazonのアカウントを作成しUSサイトを指定すればインストール可能ではありますが、対象地域を限定して動作テストが行われていることを考えると、日本地域が対象になってからでも確認は遅くないでしょう。

・アプリ数が限定される 本サブシステムはAmazonの人気アプリ開発者の協力の下、テストと検証が進められています。そのため、Windows Insider（プレビュープログラム）に公開されているのは50のアプリに留まります。正式リリースまでに徐々に配布数も拡大されていくと考えられます。

・プラットフォームの制限 本サブシステムを利用するにあたり、「Windows 11 の仕様、機能、コンピューターの要件を確認する」の「機能固有の要件」の「（リリース前）Windows Subsystem for Android™」要件を、クリアしている必要があります。

現時点ではリリース前につき、Amazon アプリストアからインストールする旨のみが記載れています。日本が正式対象となった際には記載が追加されることもありますので、改めて要件を確認する必要があります。 【参考】：Windows 11 の仕様、機能、コンピューターの要件を確認する

なお動作に際し仮想マシンを利用しますので、BIOSあるいはUEFIで仮想化機能を有効化する必要があります。

Amazon Appstoreのインストール

サブシステムの利用準備として、Microsoft StoreからAmazon Appstoreをインストールします。Microsoft Storeのバージョンは、22110.1402.6.0以降でサポートされます。Amazon Appstoreのインストールにより、Android用 Windows サブシステムが自動的にインストールされます。インストール後、スタートメニューに「Amazon Appstore」が登録されます。

Androidアプリのインストールは、Amazon Appstoreから行います。Amazon Appstoreから興味のあるアプリを検索し、「取得する」をクリックすることでインストールが開始します。Androidアプリのインストール後は、Windowsアプリケーション同様にスタートメニューやWindows プログラム一覧に表示されます。

現在、Androidアプリは50に限定されていますが、Kindleで人気あるコンテンツが取得可能になっています。アプリ実行のやり方は、Windowsアプリと同様にアイコンをクリックして動作させるだけです。

・モバイルゲーム Lords Mobile・June's Journey・CoinMaster等が用意されています。日本でなじみのあるゲームは日本地域が対象になるまで待つ必要があります。

・読書 Kindleと同様の操作性で読書を楽しむことができます。

・キッズ向け 幼児教育ソフトを用いて、算数や作文・読書などに活用できます。

Windows 11でAndroidアプリを試すには制限緩和次第か？

WindowsでAndroidアプリを動作させることは、端末と操作感を統一できるため大いに利用メリットがあります。マイクロソフト社・デベロッパ・利用者が、それぞれメリットを受けられると期待されています。しかしながら現時点では制限が多いので、日本地域が対象になるまで待っても遅くはないかもしれません。

Androidデベロッパの方は、むしろリリース前の今のうちに準備を進めておくのが良いでしょう。日本地域向けのリリース時に、アプリケーションが対応している事の方が重要と考えられます。

難しくなった？Windows11のデフォルトブラウザ変更方法を解説