Windows 11 HomeとProの違いとは?どちらを選べば良いのか解説!
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Windows 11 HomeとProの違いとは?どちらを選べば良いのか解説!
アンドエンジニア編集部
2023.12.22
この記事でわかること
Windows11 ProとHomeの主な違いは、セキュリティ面やビジネスシーンでの便利な機能の有無にある
Windows11 Homeは個人ユース、Proは仕事を中心とした利用を想定して選択するとよい
Windows11 HomeからProへのアップグレードは、無料も含めておすすめの方法がある
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Windows11のHomeとProの違い

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2021年10月に「Windows11」が登場してから数ヶ月が経過し、Windows11は次第に定着してきました。一方でWindows10ユーザーの方で、パソコンの買い替えを検討されている方は、Windows11へのアップグレードにあたり、Homeにすべきか、Proを選ぶべきか悩む方も多いでしょう。

Windows11にはHomeとPro以外にもさまざまなエディションがありますが、個人でエディションを選択される方の大半はHome・Proのいずれかを選択されています。ちなみに、Windows10まで存在した32Bit版はWindows11では廃止され、HomeとProのいずれを選択してもOSは64Bit版のみです。

この記事では、Windows11のエディションの種類・概要・HomeエディションとProエディションの違い・それぞれのエディションの特徴・お得なアップデートの方法などを解説していきます。Windows11のエディション選択で悩む方は、ぜひ当記事を参考にしてください。

【参考】:Windows 11でHomeとProの関係はどう変わった? ビジネス用途ではProがオススメ(マイナビニュース) 【参考】:Windows 11の市場シェアが約20%に、1カ月で3.2%上昇(マイナビニュース)

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Windows11の各エディションの特徴

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Windows11のHomeとProの違いを見る前に、Windows11にはどのようなエディションが提供されているのかについて見ておきましょう。ここでは、Windows11の主要なエディションについて紹介します。

教育機関・学生向けの「Windows11 Education」と「Windows11 SE」、IoT機器向けの「Windows11 IoT Enterprise」については紹介を割愛します。ちなみに、現在使っているパソコンのWindowsのエディションを確認するには、コマンドプロンプトで「winver」と入力するとOSのバージョン・エディション情報の確認ができます。

[スタートボタン]→クリック→[ファイル名を指定して実行]→「cmd」と入力→コマンドプロンプト画面で「winver」と入力します。

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【参考】:Windowsの比較表|Microsoft 【参考】:法人向け Windows 11 のエディションを比較する | Microsoft

Windows11 Home

個人向けのパソコンとしては、最もポピュラーなエディションです。日常使いには全く不便や機能不足を感じることはありません。

Windows11の新機能である、「ウィジェット機能」「スナップレイアウト機能」「クリーンアップ機能」「チャット機能」「音声入力機能」「クリップボードの履歴機能」などは普通に使えます。

ただし、ビジネス向けに用意されたBitLocker(ドライブの暗号化)・リモートデスクトップ接続(RDC)・グループポリシー エディター・ドメイン参加などの機能を使いたい場合は、Proエディションが必要です。

Homeエディションは、主に個人ユースで利用する方向けに設計されています。

Web閲覧・メール・チャット・SMSの利用・年賀状ソフトの利用・テレワークでの利用・モバイル利用など、これらが主な用途である人に適しています。エンジニアの方は、プログラミング程度であればHomeエディションで特に不自由を感じる場面はないでしょう。 

Windows11 Pro

Windows11 Proは一見、Windows Homeとの違いが分かりにくいのですが、次のような機能を搭載している点で異なっています。

■BitLocker機能

ドライブ全体を暗号化する機能です。これを有効にすることで、パソコンが万一盗難に遭ってもドライブ自体がロックされているため、データ漏洩の心配が要りません。

ただし、暗号化されたドライブの復号化には「48桁の回復キー」が必要なため、回復キーを忘れると複合化が困難となります。安全な場所にデータや回復キーを保管しておく必要があります。

BitLockerを利用するには[スタートボタン]→右クリック→[設定]→[プライバシーとセキュリティ]と選択し、スイッチを「ON」にします。

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Windows11 Homeでもメーカー製パソコンには、BitLocker機能が備わっています。「デバイスの暗号化」を「オン」にすると、暗号化が行われます。暗号化を解除するための回復キーは 「Microsoft アカウント」にサインインすることで見つけることができます。

■リモートデスクトップ

これを用いることで、他のパソコンやスマホから遠隔で操作ができます。たとえば、会社で利用しているパソコンがProの場合、自宅のパソコンから会社のパソコンを遠隔操作ができます。テレワークなどで、会社のパソコンにあるデータを利用したいといったケースでは大変便利です。

利用するには[スタートボタン]→右クリック→[設定]→[プライバシーとセキュリティ]と選択し、スイッチを「ON」にします。

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これにより、リモートデスクトップ接続が可能な状況になりますが、他に接続する側にはPC名とIPアドレス、アクセス権限が必要です。

■Hyper-V

Hyper-Vは、Microsoft社製の仮想化ソフトです。Hyper-Vを用いて1台のパソコン上に複数の仮想マシンを作成し、それぞれが独立してOSの起動ができます。

たとえば、Windows11のパソコンにWindowsServerやWindows7などの旧版のWindowsOS、あるいはLinuxOSなどを立ち上げることも可能です。これによって、1台のパソコンであらゆるOS、異なるバージョンのテストも行えます。

[スタートボタン]右クリック→[設定]→[アプリ]→[オプション機能]→[関連設定]→[Windowsのその他の機能]と選択し、[Windowsの機能]画面で「Hyper-V」にチェックを入れると有効になります。

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Hyper-Vが有効になったら、[スタートボタン]→[すべてのアプリ]→[Windowsツール]と選択すると、「Hyper-Vマネージャー」を確認できます。

【関連記事】Windows11の右クリックメニューはどこへ?使い方と変更方法を解説

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「Hyper-Vマネージャー」を起動すると次の画面が開き、Windows11上でさまざまなOS環境を構築することが可能になります。開発環境を構築したい方にはメリットが大きいツールです。

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■WIP(Windows Infomation Protection)機能

企業ファイルと個人ファイルを明確に分離できる機能により、企業ファイルのアクセス権設定・コピー・送信禁止などの制御ができます。個人PCを業務利用するケースでは、企業側データの保全などで効果が期待できます。

その他、ビジネス利用では、AD「Active Directory」への参加・グループポリシー適用など、ビジネスPCとして必要な機能を備えています。

スペック面では、ProはHomeと比べて、搭載できるCPUのコア数、最大メモリの容量が異なります。CPUコア数は、Homeの64コアに対してProは128コアまで対応が可能です。また、最大メモリー容量は、Homeが128GBであるのに対し、Proは2TBまで搭載可能です。

ワークステーション向け Windows 11 Pro

ワークステーションとは、画像やデータの処理に特化した処理性能の高いコンピューターのことです。

機能はProとほぼ同じですが、ReFS※(Resilient File System)という最新の障害に強いファイルシステムを採用しており、ミラーリングされたドライブでデータの破損が生じても、データの修正や保護を行える点が異なり、研究者や専門家などプロユーザー向けに設計されています。

【参考】:※Resilient File System (ReFS) の概要|Microsoft

Windows 11 Enterprise

Windows11 Enterpriseは、主に企業など組織向けの製品で「Windows11 Pro版以上」の機能を有しています。Windows11 Proエディションの機能に加えて「Windows To Go Creater」※1、「BranchCache」※2などの機能を利用できます。Windows 11 Enterpriseを個人で購入することはできません。

【参考】:※Windows To Go: 機能の概要  | Microsoft Docs 【参考】:※BranchCache | Microsoft Docs

Windows11のHomeとProどちらを選べば良いのか

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ここまで、Windows11の各エディションの概要、機能の違いについて解説しましたが、ではHomeとProの何れを選択すればよいのでしょう。ここでは、Homeエデションが適している人、PRoエデションをおすすめしたい人について解説します。ぜひエディション選択の判断に活用してください。

Homeエディションが向いている人

家庭などでの使用がメインの方は、Proエディションは必要ないと考えてください。これまでWindowsのHomeエディションを利用して、特に不自由を感じたことがない方は、引き続きHomeエディションのままで問題ないでしょう。

ただし、BYOD(Bring Your Own Device)を認めている企業では、セキュリティ面が強化されているProエディションに限定しているケースがありますので、BYODを行う予定の方は、Proエディションを選択しておいた方が無難です。仕事で使用する場合は、勤務先の規則を確認してみてください。

Proエディションが向いている人

エンジニアの方で、Windows11を仕事でも使う予定の方・社用PCとして導入を検討されている方・テレワークでリモートアクセスを検討している方には、リモートアクセス機能・セキュリティ機能で優れているProエディションをおすすめします。

また、システム開発用PCとして検討している場合は、Hyper-Vを利用して1台のマシンで異なるOS環境の稼働テストができるProエディションが適しています。以上、BYOD・法人・システム開発での利用には、Proエディションをおすすめします。

お得にHomeからProエディションに移行する方法

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Windows11 Proはビジネス利用に適した優れた機能がありますが、Homeと比べると価格は高めです。パッケージ版はHomeが18,000円前後で販売されているのに対し、Proは27,000円前後と10,000円近く差があります。

そこで、ここではWindows11 Proをお得に手に入れる方法について紹介します。WIndows11のProエディションをお得に利用するには以下3つの方法があります。各自の状況に合わせて最適な方法を選択してください。

1.Windows10 Proから無償アップグレード

現在Windows10 Proを使っている方は、Windows11 Proに無償アップグレード権を利用できます。無償アップグレードが行える期限は、2022年10月5日までと見られています。アップグレードの要件を満たしているパソコンをお持ちの方には、既に無償アップグレードの通知が届いています。

10日以内であればWondows10に簡単に戻せますので、機会を逃さず無償アップグレードを試しましょう。

2.Proライセンスを利用して無償アップグレード

現在未使用のWindows10 Proライセンスをお持ちの方は、そのプロダクトキー及びライセンス認証を用いて、Windows11 HomeからWindows11 Proに無償でアップグレードできます。以下の手順で簡単にアップグレードできますので、ぜひ試してみてください。

(1).[スタートボタン]→[設定アイコン]→[システム]→ [検索]→[ライセンス認証] (2).[プロダクト キーを変更する]で、Windows10 Pro のプロダクト キー(25 文字 )を入力します。 (3).[次へ]を選ぶとWindows11 Proへのアップグレードが開始されます。数回再起動が行われます。

3.Microsoft Storeからアップグレード版を購入

ライセンス認証で、Microsoft StoreからWindows11 Proのアップグレードを購入する方法です。費用は13,824円(税込)と、パッケージ版の新規購入と比べて半額程度でアップグレードができます。*

Windows11 Homeに無償アップグレードしたPCで、

(1).[スタートボタン]→[設定]→[システム]→[検索]→[ライセンス認証]→[プロダクトキーを購入] (2).[Windows のエディションをアップグレード]→[Microsoft Store を開く]と進みます。

  価格はMicrosoft Storeを選択した時点で表示されます。

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《注意》:Windows11 Proのプロダクトキーを廉価で販売しているサイトがありますが、詐欺サイトや非日本語版しか扱っていないサイトがありますので、上記の正規の手続きで購入することをおすすめします。

【参考】:Windows Home から Windows Pro へのアップグレード|Microsoft

常に最適な仕事の環境を意識しよう

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ここまで、Windows11の各エディションの違い、それらがどのような人に向いているのか、お得な入手方法はあるのかなどについて解説しました。Windows11はエディションの違いを正しく理解し、用途に応じて最適なエディションを合理的な費用を意識して選ぶことが大切です。

特に、システムに関わるエンジニアとしては常に正しい情報を得て、合理的な判断を行うことが求められます。パソコンのOS選択も同様です。エンジニアとしてベストな仕事の環境を手に入れ、最高のパフォーマンスを得られるよう努めましょう。

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