Windows11の【クイックアシスト】リモートアシストツールを徹底解説
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Windows11の【クイックアシスト】リモートアシストツールを徹底解説
アンドエンジニア編集部
2023.05.06
この記事でわかること
Windows11のクイックアシストはバージョン22H2から無料で提供されるリモートアシストツール
クイックアシストは「Microsoft Store」アプリとして提供されている
クイックアシストは支援する側とされる側双方の同意によって利用可能となる

Windows11のクイックアシスタント

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「クイック アシスト」は、リモート接続によって遠隔でパソコンの操作を支援したり、支援してもらったりできるツールです。クイックアシストはWindows 10からOS標準のアプリとして搭載されていましたが、Windows11では「Windows 11 バージョン 22H2」から新しいクイックアシストが付属しています。

【参考】:リモート接続で PC の問題を解決する | Microsoft サポート

クイックアシストのインストールを確認する

クイックアシストは「Windows 11 バージョン 22H2」にプリインストールされています。クイックアシストがある場所は、Windows10ではWindowアクセサリーの中ですが、Windows11ではアプリの中にあり、利用する際には、スタートメニューの[すべてのアプリ]から[クイックアシスト]を探して起動します。

[クイックアシスト]が見当たらない場合は、[Windows]キー+[Ctrl]キー+[Q]のショートカットキーで「クイック アシスト」アプリを起動できますので、インストールされているかどうかを確認できます。

クイックアシストが見当たらない場合や、起動しない場合は「Microsoft Store」からインストールできます。

Windows11からクイックアシストは「Microsoft Store」アプリとして提供され、OSに縛られることなく不具合修正や機能改善などのバージョンアップを行えます。

また、再インストールしたい時は、スタートメニューのアプリ一覧からクイックアシストをアンインストール(削除)した後に「Microsoft Store」からインストールしてください。

【参考】:クイック アシストをインストールする | Microsoft サポート

Windows11のスタートメニューが使いにくい?カスタマイズ方法を紹介!

TeamViewerとの違い

クイックアシストと同様の機能を持つリモートアシストツールとしては、「TeamViewer」が有名です。TeamViewerは2005年から利用されており、実際に使われた方も少ないかもしれません。では、クイックアシストとTeamViewerは何が違うのでしょうか。

TeamViewerは個人向けの無料版もありますが、商用利用を想定しており、ライセンス料金制を採用しています。また、マルチOS対応でiOS、Android、Windows版が提供されています。一方、クイックアシストはMicrosoft製の無料アプリとして提供されています。

【参考】:TeamViewer

クイックアシストの利用シーン

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クイックアシストはリモート接続によって他のパソコンの操作を支援できますが、様々な利用シーンが想定されます。ここでは、クイックアシスタントの利用シーンや制限事項などについて解説します。クイック牛スタントの活用を考えている方は参考にしてください。

パソコンの操作が苦手な人を遠隔でサポートする

いつでもクイックアシストを使える環境にしておくことで、遠隔地にいる両親や友人など、パソコン操作の苦手な人をリモートでサポートすることができます。

リモート教育で利用する

クイックアクセスは画面共有しながら学習のサポートをしたり、マニュアルを見ながら操作教育をしたりすることができます。遠隔地の従業員教育や学生の指導に利用できます。

リモートワークで補助的に使用する

クイックアシストはパソコンの遠隔操作ができる手軽なツールですが、いくつか接続条件があります。あくまでも一時的なリモート接続ツールと考えて利用しましょう。主な制約は以下の通りです。

▪クイックアシストは接続先のパソコン側でも操作を行ってもらう必要がある ▪クイックアシストは接続先パソコンで管理者権限での操作ができないため、管理者権限が必要となる操作(アプリのインストールなど)はできない

クイックアシストの接続条件

クイックアシストには事前に準備や確認をしておくことがいくつかあります。

▪支援する側(接続元)のパソコンにはMicrosoftアカウントが必要(接続先ではなくても構わない) ▪接続の際に、接続元から接続先に6桁のコードを伝え、接続先側で10分以内にコードを入力する必要がある ▪クイックアシストには旧バージョンと新バージョンがあり、新旧並立による混乱の可能性があるため、旧バージョンはアンインストール(削除)し、最新バージョンを「Microsoft Store」からダウンロードし、インストールしておくのが望ましい

【参考】:クイック アシストを使用してユーザーを支援する  | Microsoft Learn

クイックアシストの使い方

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ここでは、クイックアシストの起動の仕方、画面共有や操作方法などの使い方について解説します。

1.クイックアシストを起動する

Windws11のデスクトップ画面からスタートボタンをクリックし、スタートメニューの最上部、「アプリ、設定、ドキュメントの検索」窓に"クイック"と入力します。

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【図】:クイックアシスト起動画面

「クイックアシスト」が表示されたら、画面右側の[開く]をクリックすると、クイックアシストが起動します。

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【図】:クイックアシスト起動方法

2.クイックアシストで画面共有する

[クイックアシスト]が起動すると、次のような画面が表示されます。画面下の[ユーザーをサポートする]ボタンをクリックします。

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【図】:ユーザーをサポートする

3.セキュリティコードを共有する

続いて、「このセキュリティコードを共有する」が表示され、その下に6桁の英数字が表示されたら、10分以内に接続先のPCを管理する人にセキュリティコードを電話やメールなどで伝えます。

この画面が表示されず、「サインイン」の画面が表示されたら、普段利用しているMicrosoftアカウントを入力し、次の画面でパスワードを入力します。「サインイン」画面が表示されたらMicrosoft アカウントを入力し、「次へ」ボタンをクリックします。

するとMicrosoft アカウントのパスワードが求められます。続いて、「サインインの状態を保持しますか?」と尋ねられたら、必要性で判断して「はい」「いいえ」のいずれかのボタンをクリックしてください。

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【図】:セキュリティコードの共有

4.画面共有を許可する

リモート操作をする側の人から知らされたセキュリティコードを「アシスタントからのコード」欄に入力して、「送信する」ボタンをクリックします。次に「画面共有を許可しますか?」という画面が表示されますので、[許可]ボタンをクリックします。

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【図】:画面共有の許可

支援される側で画面共有の許可を行うと、支援する側のデスクトップ画面には、下記のようなクイックアシストの操作画面が表示されます。操作画面上部に「画面の共有は有効です」と表示されたことを確認します。

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【図】:クイックアシスト画面

この時に支援をされる側のパソコンでは、デスクトップの上部に「画面の共有は有効です」と表示されています。これで、支援する側と支援される側のパソコンは共有され、リモート操作が可能となります。

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【図】:支援を受ける側のクイックアシスト画面

リモート接続の際の操作

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ここでは、クイックアシスタントによってリモート接続が確立された後、支援する側とされる側、それぞれの操作について解説します。

接続確認後の操作

接続が確認できた後の支援をする側、支援を受ける側の操作について解説します。

1.支援する側のパソコンでは「制御を要求」ボタンをクリック [クイックアシスト]が起動しただけでは、画面が共有されただけで、支援を受ける側のバソコンは操作できません。最初に[制御を要求]ボタンをクリックして、支援を受ける側で[許可]ボタンを押してもらうことで、操作が可能になります。

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【図】:支援をする側から「制御を要求」

2.支援を受ける側で許可をする 支援を受ける側は「〇〇がコントロールを要求しています」というメッセージが表示されたら、[許可]ボタンをクリックします。これにより、操作をする側のパソコンから、操作を受ける側のパソコンの操作が可能になります。

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【図】:支援を受ける側で制御を「許可」

クイックアシスト画面のアイコン説明

Windows11用の「クイックアシスタント」の操作アイコンの機能について説明します。ここでは、支援をする側のアイコンについて紹介します。

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【図】:支援する側のクイックアシスト画面のアイコン説明

①:Annotation 支援を受ける側の画面に注釈やマーカーを入れることができます。

②:チャット テキストを入力して「送信」ボタンをクリックすると、支援を受ける側に専用のチャットでその内容が表示されます。

③:モニター 支援を受ける側のパソコンにモニターが複数ある場合、表示したいモニターを選択できます。

④:実際のサイズ 支援を受ける側のパソコンの画面を実際のサイズで表示します。

⑤:再接続 [参加の終了]ボタンを押して画面共有を終了した後に、再度接続したい時にクリックすると再接続されます。

⑥:再起動と再接続 支援を受ける側のパソコンを強制的に再起動します。タスクマネージャーを表示します。

⑦:一時停止 画面の共有を一時停止します。

⑧:タスクマネージャー 支援を受ける側のパソコンにタスクマネージャーを表示します。

Windows11のクイックアシスタントを活用してみよう

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この記事では、Windows11のクイックアシスタントの概要・利用シーン・使い方・操作方法などについて解説しました。Windowsには遠隔操作ツールとして「リモートデスクトップ」がありますが、ホスト(接続先)になれるパソコンはWindows 11 Proに限定されており、ハードルが高くなります。

その点、クイックアクセスは手軽に利用できることから、遠隔地PCの操作や支援に使うなら、画面共有ができて手軽に使えるためおすすめです。さらに、接続先の許可が必要なため、無断で操作されるリスクがない点も安心です。

使い方としては、パソコンの操作に不慣れな人を支援したり、教育ツールとして使ったり、システム開発で利用することもできます。ぜひ Windows11で使える無料アプリのクイックアシストを使ってみましょう。

Windows11でリモートデスクトップを使うには?起動方法を解説!
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