Windows11と10の違いは?どっちがいい? 主な変更点や実際の声を紹介
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Windows11と10の違いは?どっちがいい? 主な変更点や実際の声を紹介
アンドエンジニア編集部
2023.12.13
この記事でわかること
システム要件の厳しさや変更点の理解不足がWindows11への移行を妨げる原因になっている
Windows11におけるWindows10からの変更点については賛否両論ある
いずれWindows10は使えなくなるが、Windows11のUIをWindows10風にすることもできる

Windows11と10の違いを把握しよう

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2021年10月5日にMicrosoft(マイクロソフト)社が満を持して「Windows11」をリリースしました。しかし、「評判悪い」「必要性がない」といった声もあり、Windows10が登場した時ほどの盛り上がりは見られません。Windows11へのアップグレードをためらっている方もいるでしょう。

その理由の1つとして、Windows10との違いやWindows11ならではのメリットがわかりにくいことが挙げられます。Windows11はWindows10との大きな違いが多数あるのですが、Microsoft社の思惑に反して市場ではその違いがあまり理解されていない印象です。

Windows11とWindows10の違いがわかれば、「Windows10と11どっちがいいのか?」「windows11にアップグレードすると何が変わるのか?」といった疑問を解消でき、アップグレードに際して自分が取るべき行動も見えてきます。

この記事では、Windows11とWindows10の違いは何か、Windows11の評判の良い点・悪い点、アップグレードをおすすめする人とおすすめしない人などについて解説をしていきます。アップグレードすべきかどうか悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

Windows11への移行をためらう理由は?

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Windows10ユーザーの多くにはWindows11への無償アップグレード権が付与されていますが、これまで実際にアップグレードを行ったのはその一部に過ぎません。Windows11のシェアは少しずつ拡大しているものの、Windows10を使い続けている人が多いのが現状です。

その理由はどこにあるのでしょうか?移行が進まない理由について、ネット掲示板やSNSなどに挙がっている声を紹介します。

【参考】:Windows 11のシェア増加、1月WindowsデスクトップOSシェア

Windows11がどんなものかよく分からない

Windows11への移行が進まない理由として、「Windows11の存在を知らない人、知ってはいるがよく分からないという人が少なくない」ことが想定されます。

ここ数年以内に購入した比較的新しいPCでWindows10を利用している方は、Windows10のタスクバーの通知領域(インジケーター領域)に、Windows Updateを促すアイコンのような表示が出ていることに気付いた方も少なくないでしょう。

このアイコンをクリックしてみると[Windows Update]の画面が開き、「Windows 11へのアップグレードの準備ができました」という表示を確認できます。

また、PCを再起動した際に、「お使いのデバイスにはWindows 11をお勧めします」という表示がされることもあります。こうした通知を見て初めて、Windows11の存在を知った方もいるかもしれません。

一方、Windows11のシステム要件を満たしていない可能性があるPCにはこのような通知がなく、仮にWindows11の存在を知っても、手動で「互換性のチェック」を行わないとWindows11へのアップグレードが可能なPCかどうかを判別できません。

【参考】:Windows 11 の仕様、機能、コンピューターの要件を確認する

Windows11のシステム要件が厳しい

Windows11を動かすことができるPCのハードウェア要件は、Windows10と比較して明らかに上がっています。以下の要件を満たさないPCは仮にWindows11のインストールができても動作保証はありません。

こうした厳しいシステム要件があることでWindows11への移行をためらう人が少なからずいると考えられます。

         Windows 11          Windows 10 プロセッサ  : 1GHz以上のプロセッサ(2コア) 1GHz以上のプロセッサ メモリ    : 4GB              1GB(32ビット版)/2GB(64ビット版)
ストレージ  : 64GB              16GB(32ビット版)/32GB(64ビット版) グラフィックス: DirectX 12(WDDM 2.0)   DirectX 9(WDDM 1.0) ディスプレイ : 9インチ以上の720p       800×600ドット          (1280×720ドット) ファームウェア: UEFI(セキュアブート対応)   BIOS/UEFI TPM      : TPM 2.0  -

【参考】:システム要件(Microsoft公式)

Windows10と比べてメリットが感じられない

Windows11へのアップグレードを悩むのは、Windows10と比較した際に具体的なメリットが見いだせないという背景も見られます。ここでは主な違いについて以下にまとめてみました。

1.Androidアプリの実行が可能に

Windows11ではAmazonアプリストアからAndroidアプリをダウンロードしてWindows11上で利用することが可能となりました。ただし、Androidアプリを動かすためのシステム要件は厳しく、メモリは最小8GB、推奨16GB以上となっています。

2.タッチキーボードなどの入力機能の改善

主にタブレットPC向けの機能ですが、タッチキーボードの見た目や操作性が改善しており、外出先などでタブレットPCで仕事をする際には有効なツールとなります。

3.スナップレイアウトの新機能追加

Windows11から、ウィンドウの最大化ボタンからスナップレイアウトの選択ができるようになり、スナップの分割表示が簡単に行えるようになります。

4.Internet Explorerの廃止(Microsoft Edgeのみ)

Internet Explorer11デスクトップアプリケーション自体のサポート廃止(2022年6月15日)の関係もあり、Windows11では最初からInternet Explorerは入っておらず、Microsoft Edgeが既定のブラウザになっています。

5.タブレットモードの廃止(タブレット利用時に自動的にタブレット画面に)

Windows 10には、タブレットPC向けの機能としてタブレットモードを備えていましたが、Windows 11ではタブレットモードが廃止されました。

ただし、代替機能によって、タブレットとして利用する場合には、タブレット用の画面に自動的に切り替わるため、使いやすさは向上しています。

6.UIの変更

Windows11の大きな変更点の1つが、ユーザーインターフェースの変更です。特にスタートメニュー、タスクバー、エクスプローラー、[設定]アプリなどのデザインが大きく変わりました。これらを頻繁に利用してきた人は慣れるまで不便さを感じるかもしれません。

【参考】:Windows 11 の仕様、機能、コンピューターの要件を確認する

Windows11移行済みユーザーの声

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Windows11を既に利用しているユーザーの声をネット掲示板やSNS、ブログなどから拾い、Windows11を実際に使ってみて良かった点、良くない点をまとめてみました。

良かった点

実際にWindows11を使ったユーザーからは次のような好意的な感想があります。

1.全体的に動きが軽くなった  ・Windowsの起動や終了が明らかに速くなった  ・Webブラウザの動作が速くなった 2.全体的にシンプルで柔らかい感じになった 3.Androidアプリが使えるようになるのが楽しみ 4.音声入力の使い勝手がよい 5.タブレットPCでタブレットキーボードが使いやすい

良くなかった点

一方で、Windows11を使ってみて次のような不満や違和感を感じたユーザーもいました。

1.Windows10のメニュー設定(よく使うアプリなど)が引き継がれない 2.メニュー画面から目的のアプリを選ぶのが面倒 3.ファイルプロパティの選択項目が限られており、切り取り・コピー・名前の変更などの操作がしにくい 4.タスクバーからタスクマネージャーが起動できない 5.ウィジェットが邪魔に感じる 6.Google Chromeをデフォルトブラウザにしても検索ボックスから検索をするとMicrosoftEdgeが起動する

難しくなった?Windows11のデフォルトブラウザ変更方法を解説

Windows11へアップグレードすべき?

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ここまで、Windows11への移行が進まない理由、Windows10とWindows11との違い、Windows11の良い点・良くない点などについて見てきました。ここではWindows11への移行が向いている人、向いていない人という視点から見ていきましょう。

Windows11への移行について、必要かどうか分からない、迷っているという方は1つの判断材料としてください。

Windows11への移行をおすすめする人

次の項目に当てはまる方は、Windows11に移行しても不満や問題点を感じることは少なく、むしろメリットを強く感じる方が多いと考えられます。

▪ここ2~3年以内に購入した、比較的ハイスペックのPCを使っている人(CPUがCore i5、Core i7など、メモリー8GB以上) ▪PCに関する知識がある人(不具合があっても自力で対処できる) ▪新しいものが好きで、何でもいち早く試してみたい人 ▪AndroidアプリをPC上で使いたい人 ▪無償でアップグレードできることに価値を感じる人(無償アップグレード期間は発売から1年以内の可能性大) ▪メール、Web、Officeなど基本的なアプリしか使っていない人(特殊なアプリで不具合発生の報告)

Windows11への移行をおすすめしない人

一方で次の項目に当てはまる方は、Windows11に移行すると不満や問題点を感じる可能性があります。

▪Windows11へのアップグレードの通知が来ない人(PCのスペックが低い可能性が大) ▪特殊なアプリ(ゲーム、動画編集、DTMなど)をよく使っている人 ▪PCの知識があまりない人 ▪PCの操作や使い勝手が変わることに抵抗がある人

しかし、Windows10のサポートは2025年10月14日に終わります。Microsoft社のサポートが終了してもWindows10を引き続き使うことは可能ですが、セキュリティリスクは確実に高まります。

基本的にはサポート期間を過ぎたOSを使い続けるべきではありません。いずれにしても、これから数年の内にはWindows10の使用をストップすべきなので、その点は意識しておいてください。

アップグレード後Windows10に戻すこともできる

Windows11への移行に不安やためらいを覚える人でも、Windows11へのアップグレードが可能なPCを使っているのであれば、1度はWindows11を試してみることをおすすめします。なぜなら、Windows11からWindows10へのダウングレードも可能だからです。

Windows11を実際に使ってみて特に問題なく使えるようであれば、そのまま継続すれば良いですし、何か不具合が発生した場合にはWindows10に戻すことができます。

ただし、Windows10に戻せるのはWindows11へアップグレードしてから10日間以内の制限がありますので、気を付けてください。ダウングレードの方法については以下の公式記事を参考にすると良いでしょう。

【参考】:Windows 10 へのダウングレードについて

Windows11のUIをWindows10のようにできる?

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Windows11に不満や違和感を持つ理由の1つに、「UIデザインの変更」があります。Windows11ではスタートメニューやタスクバーのデザインが大きく変更されました。

もちろんより使いやすくするための変更ですが、従来のデザインに慣れきった人はこの変更に馴染めていないケースも多いです。そこで、Windows10に近いUIを実現すべく、さまざまな工夫が考案されています。ここではその一部をご紹介します。

設定でアイテムの配置などを変える

OSの設定で各アイテムの配置などを変えることで、Windows10に近い使い勝手を実現することができます。

■タスクバーのアイテムを左揃えにする Windows11では画面下のタスクバーにあるボタンが中央揃えで配置されています。これをWindows10と同じように左揃えにします。

1.「設定」を開き、画面左側の「個人用設定」を選択 2.個人用設定のメニューから「タスクバー」を選択 3.タスクバーのメニューから「タスクバーの動作」を選択 4.「タスクバーの配置」のプルダウンメニューから「左揃え」を選択

■アクションセンターにあったアイテムを復元する Windows10ではタスクバーの右端に「アクションセンター」があり、システムやアプリからの通知を一覧で表示したり各種設定を行うことができます。Windows11でもアクションセンターにあったアイテムを復元することができます。

1.タスクバー右側にある「ネットワーク・音量・バッテリー」のアイコンをクリック、または「Windowsロゴキー+A」でクイックスタート設定を表示 2.鉛筆のマークをクリックして「追加」を選択 3.アイテムをパネルに追加

なお、通知の設定は「設定」の「システム」メニューにある「通知」から行うことができます。

■その他 この他にも、馴染みのある画面デザインに近づける工夫として、以下のようなことが考えられます。

・新しく追加された「ウィジェット」ボタンを削除する タスクバーのウィジェットボタンを右クリック、「タスクバーに表示しない」を選択

・Windows10のタスクバーにあったアプリを復元 アプリを開きタスクバーに表示されるアプリアイコンを右クリック、「タスクバーに固定」を選択

・Windows10の壁紙にする Microsoftの公式サイトかインターネット検索で壁紙を入手

【参考】:Windows10 Desktop Themes - Microsoft

カスタマイズソフトでUIを変更する

Windows11の設定のみで変更できるUIには限界があります。そこで、UIをカスタマイズできるソフトを使用するという方法があります。

無料で利用できるフリーソフトの例としては、「Explorer Patcher for Windows 11」が挙げられます。タスクバーやスタートメニュー、右クリックメニューなど、さまざまなUIをカスタマイズすることができます。

【参考】:GitHub - valinet / Explorer Patcher

また、有料のカスタマイズソフトもあります。「StartAllBack」や「Start11」といった有料ソフトではWindows11のスタート画面の外観をWindows10仕様に戻すことができます。どちらも無料お試し期間が用意されています。

【参考】:StartAllback 【参考】:Stardock Start11

アップデート前にWindows11と10の違いを理解しよう

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ここまでWindows10と11の違いについて見てきましたが、いかがでしたか?Windows11はWindows10からの変更点が多く、機能だけでなくUIも大きく変わっています。また、変更については賛否両論あり、使いやすさは人によって異なると考えられます。

アップデート前にWindows10と11の違いをしっかり理解しておくことで、自分はWindows11に向いているのか、また移行後にどのような点に注意すればよいのかが見えてきます。この記事を参考に、Windows11への移行をスムーズに行えるよう準備しましょう。

Windows11のコマンドプロンプトはどこにある?ない時の出し方
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