プログラマーは未経験からでもなれる?
プログラマー職に憧れる方、システムエンジニアを目標にプログラマー職に就きたいと考える人は少なくありません。新卒の方、第2新卒の方、或いは既に社会人の方で、プログラミングを学ぼうとしている方、さまざまな方がいらっしゃるでしょう。
未経験者にはきつい、厳しいという意見もありますが、本人の心構え次第です。
結論から言うと、プログラマーは未経験者でもなれます。文系、理系も関係ありません。
ここでは、未経験者がプログラマーになる方法について解説をしていきます。プログラマー志望の方はぜひ最後までお読みください。
未経験プログラマーとは
未経験プログラマーとは、どんな人を指すのか明確にしておきましょう。大別すると次の3種類に分かれます。
1.プログラミングの知識や経験と就業経験の両方がない人
2.プログラムは書けるが、プログラマーやエンジニアとしての就業経験がない人
3.就業経験はあるが、プログラミングの知識も経験もない人
こうした方々が正社員プログラマーになる方法について話を進めていきます。
最近ではリモートワークが定着し、在宅勤務での募集案件が増えています。「未経験者歓迎・在宅勤務・勤務地東京」の条件で、マイナビAGENTで検索してみたところ、公開求人729件+非公開求人94件がヒットしました。(2022年3月)未経験者歓迎の求人が多いことが分かります。
【参考】:マイナビAGENT(プログラマ・システムエンジニア求人)
プログラマーの需要
プログラマーになりたいと考えても、プログラマーに対する需要がなければ、プログラマーになるのはハードルが高くなります。では実際にプログラマーの需給関係はどうなっているのでしょうか?日本ではプログラマーの需要はますます高まっており、その活躍の幅がさらに広がると見られています。
経済産業省は2030年に最大で45万人のITエンジニア(プログラマーを含む)が不足すると試算しています。プログラマーの将来に不安を抱く方もいますが、当分の間はITエンジニアの不足が続くと考えて間違いないでしょう。
【参考】:IT・エンジニアの職業図鑑 プログラマー(マイナビAGENT)
未経験からプログラマーになるパターン
未経験からプログラマーになるパターンとしては、大きく分けて新卒採用と中途採用があります。それぞれのパターンごとに留意することなどについて解説していきます。
新卒枠からプログラマーになる
プログラミング未経験者でも、もっともプログラマーになれる可能性が高いのはこのケースです。
その理由は、ほとんどの企業が新卒を即戦力とは見なしていないからです。確かにプログラミングの資格などを有していると有利ですが、それは評価の1つに過ぎません。あくまでも将来性を中心に人物を見ます。
▪採用した社員は企業が育てる
社員教育は社員の未来への投資です。採用した社員は均等に教育を受ける機会が与えられます。また、資格取得に向けて補助金や資格手当を支給する企業が増えています。プログラミングの知識や経験が無くとも不安がる必要はありません。
▪プログラマー不足でも人気企業は狭き門
同じ新卒入社するなら、有名企業や人気企業に入りたいというのが人情です。そうした人気の高い企業は競争率は高く、また優秀な学生が集まってくるため、入社の難易度は上がります。よく企業研究を行い、身の丈に合った企業を選ぶことも考えましょう。
▪文系、理系は関係ない
IT企業の文系出身者の採用は確実に増えています。採用枠の3割から4割程度は文系が占めている企業が多くあります。それは、システムエンジニアやプログラマーに求められる資質の1つにコミュニケーション能力があるため、文系のエンジニアも一定数欲しいという理由があるからです。したがって、文系でもエンジニアなれる可能性があるため、文系、理系は関係ありません。
転職してプログラマーになる
これまでの中途採用では、経験者採用が中心でした。中間採用は即戦力、という考え方が一般的で、未経験者採用は少数の傾向が強かったのです。
しかし、このところのプログラマーやIT人材の不足が深刻化し、求人情報には「未経験者歓迎」の文字が頻繁にみられるようになりました。とはいえ、戦力にならないと判断されれば採用してもらえません。
未経験でも中途採用で入社するには、何かアピールできるものが必要でしょう。
▪第2新卒である
明確な定義はありませんが、第2新卒とは「新卒で入社して3年以内ぐらいの求職中の人」で、企業側としても第2新卒の採用を増やす傾向が強まっています。
第2新卒は社会人としての基礎が出来ており、教育コストを抑えられるのと、社会人経験が少ない分柔軟性があり、組織に早く溶け込むというメリットがあるからです。
▪ITスキルがある
プログラミングの経験はなくとも、ITパスポートや基本情報技術者試験に合格しているとか、訴求できるITスキルなどがあると有利です。
▪アピールできることがある
基本的なビジネススキルがあると、採用する側としても採用したくなります。たとえば、営業SEをしており、一般的なITスキルを有しているとか、部門のシステムアドミニストレーター(システム推進担当)をしていたといった実績をアピールできると有利です。
▪プログラミング言語を扱える
実務経験が無くとも、プログラム言語を扱える人は少なくありません。そうした方は中途採用でも有利ですが、プログラムを組めると言っても、その実力は採用側には分かりません。そのスキル証明となる資格を有していると、非常に有利になるでしょう。
プログラマーへの転職を検討している人は、Python、PHP、Java、Rubyなどのどれか1つでも資格を取得しておくことをおすすめします。
アルバイトからプログラマーになる
正社員でプログラマーになるのは決して簡単ではないため、アルバイトで採用してもらってから正社員になろうと考える方がいます。しかし、アルバイトやインターンはあくまでも「非正規社員」であるため、安定雇用が保証されているわけではありません。
社員への登用をアピールしている求人でも、必ずしもその保証があるわけではありませんので、それを覚悟した上で応募してください。
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未経験者が転職前に準備すべきこと
未経験というハンデを乗り越えるためには準備が必要です。未経験者でも有利に選考に臨むために、準備しておいてほしいことがいくつかあります。少なくとも以下の事柄については準備をしておいてください。
なぜプログラマーになりたいのか
プログラマーを目指す以上は、自身がなぜプログラマーを目指すのか、プログラマーになって具体的に何をしたいのかについて明確なイメージを持って採用面接に臨めるよう、心の整理、準備をしておきましょう。
特に文系出身の方、未経験者はイメージがつかめないためか、プログラマーや他のITエンジニアの仕事内容に対する理解が不足しがちです。採用面接では志望動機と将来目標を必ず聞かれます。その際にそれらが正しく伝わるよう、最低限でもシステムエンジニアとプログラマーの違いぐらいは理解しておきましょう。
プログラミングを覚える
未経験者でも、プログラマーを目指しながら、プログラミング経験も知識も皆無では、面接でかなり不利です。プログラマーを目指す以上は独学でも構わないので、プログラミングの勉強を行い、多少なりとも経験を積んでおくことをおすすめします。
文系の学生なら勉強時間を多めに確保し、第2新卒の方は、転職の半年くらい前から、計画的にプログラミングの勉強をしましょう。スマホアプリやWebサイトの構築など、具体的な成果物があると、選考の際にアピールできます。
学ぶプログラミング言語は、初心者でも覚えやすく人気が高いPython、Ruby、Java、JavaScriptなどが良いでしょう。
キャリアパスを明確にしておく
就職や転職は自己実現の1つの手段であり、最終目標ではありません。企業側は、あなたの将来に期待して採用を行います。入社が目標という人は、間違いなく落ちます。プログラマーとして入社したら何をしたいのか、どんなプログラマーになりたいのか、プログラマーの次は何をしたいのか、どんなスキルを得たいのか、明確に話せるようにしておきましょう。
プログラマーの仕事や役割
プログラマーへの転職を希望する方は、プログラマーという職種に対する理解が欠かせません。ここではプログラマーの仕事や役割について解説をします。
プログラマーとシステムエンジニアの違い
プログラマーもシステムエンジニアも、同じITエンジニア職種ですが、仕事の内容や役割は大きく異なります。システムエンジニアはクライアントやユーザーの要求をヒアリングし、その要件を確定して、それらをシステムでどう具現化するのかについて考え、設計・開発を行います。
プログラマーは、システムエンジニアがまとめたシステム仕様書に従い、プログラミング言語を用いてプログラムを作成し、システムに実装するのが仕事です。
システムエンジニアは設計・開発する人、その中身を作るのがプログラマーと理解してください。
プログラマーの種類
プログラマーと一口で言っても、専門分野によって種類が異なります。大きく分けると、WEB系プログラマー、アプリを作るアプリケーションプログラマー、ゲームアプリを作るゲームプログラマーなどがあります。ただ単に漠然とプログラマーを目指すのではなく、どんな分野のプログラマーを目指すのか、目標を定めておくことが重要です。
プログラマーに求められるスキルや資質
優れたプログラマーになるには、プログラマーに必要なスキルを有している必要があります。ここではプログラマーに求められるスキルや資質について確認をしておきましょう。先天的な資質というものもある程度はありますが、多くのスキルは本人の自覚と努力によって身に付きますので、弱いと感じるスキルがあれば、それを高める努力をしてみましょう。
▪論理的思考能力
プログラムを通じてコンピューターに適切な指示を与えるのがプログラマーの仕事ですが、この適切な指示は論理的な思考能力が生みだします。プログラマーにとっても最も必要なスキルは論理的思考能力です。
▪プログラミングスキル
プログラマーの主な仕事はプログラミングですから、最低でも1種類はプログラミング言語を扱える必要があります。作成するシステムやアプリケーションによって用いる言語は異なりますので、複数のプログラム言語を扱えるように努力しましょう。
プログラミングは問題解決のために行うことが多くありますので、アルゴリズムについても訓練をして能力を高めることが求められます。
▪コミュニケーション能力
プログラマーには、システムエンジニアと同じくコミュニケーション能力が求められます。システム開発プロジェクトでは、プロジェクトリーダーとメンバーの共同作業となるため、メンバー同士、時にはクライアントやユーザーとのコミュニケーションが欠かせません。
コミュニケーション能力は意思を伝える以外に、相手の意思を理解したり、自分の考えをまとめて伝えたりする能力のことで、意思疎通能力と理解しておきましょう。
プログラマーのキャリアパスや将来性
ここまで未経験からプログラマーになる方法や前提知識についてお話をしてきました。プログラマーは絶対数が不足しており、プログラマーの求人は非常に豊富で将来性もあります。その気になれば、未経験者からでもプログラマーになることは可能です。
しかし、プログラミング言語は改良され、新たな言語が生まれ、誰もが扱える易しい言語が登場しています。ノンプログラミングや自動プログラミングの技術も進化しています。そうした状況を考えると、プログラマーを一生の仕事にしようと考える方は稀でしょう。
プログラマーはシステムエンジニアの登竜門と呼ばれており、プログラマーには無数のキャリアパスがあります。プログラマーは目標に向けた通過点と考え、将来目標を明確にした上でプログラマーの道を進んでください。
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