プログラマーはきつい職種?

プログラマーとは、システムやアプリケーションを開発するエンジニアのことです。昨今スマホの普及などから、プログラマーの需要が高まっています。日本ではプログラマー不足が懸念されているため、小学校でプログラミング教育を実施するなど、IT人材の育成に力を入れています。
一見すると需要が高く人気の職種に思えるプログラマーですが、一部では「きつい」「やめとけ」と言われてしまう側面もあります。そこで、ここではまずプログラマーの実態を知るために、具体的な仕事内容や年収についてまとめました。

プログラマーの仕事内容
プログラマーの仕事は、プログラミング言語を用いてコンピューターに命令を行うことです。コンピューターはプログラマーが記述したコードを機械語に翻訳し、指示通りに動かすことができます。
これによって、SNSやECサイトなどのWebアプリ・家庭用ゲーム機・家電製品などあらゆるシステムが開発されています。
また、プログラマーと一言で言っても、担当する業務によっていくつかの種類に分かれます。
例えば、Webアプリを開発する「Webプログラマー」、家庭用ゲーム機やスマホゲームなどを開発する「ゲームプログラマー」、銀行や政府機関で稼働する大型コンピューターを開発する「汎用系システムプログラマー」などがあります。
開発するものに合わせて活用するプログラミング言語も異なるため、開発分野に沿った知識やスキルが求められます。



プログラマーの年収
ここでは、いくつかのデータを参考にプログラマーの年収例を紹介します。
「マイナビエージェント 職種図鑑」におけるシステムエンジニアの平均年収は344万円(※2025年2月執筆時点)、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近い職種の「エンジニア/プログラマ」を参考にすると、平均年収592万円でした。
国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、プログラマーは年齢やスキル、実績によって平均年収を超えることがあります。
プログラマーは未経験者でも目指せるため、スタート時の年収は高いとは言えませんが、技術を極めることでスペシャリストの地位を築くこともできます。また、資格取得や上位職へのキャリアアップによっても年収アップが期待できるでしょう。
【参考】:マイナビエージェント 職種図鑑 ※【平均年収 調査対象者】2020年1月~2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁


プログラマーがきついと言われる理由

プログラマーは「きつい」「やめとけ」と言われることが多い職種です。なぜそのような言い方をされることが多いのか、理由をいくつか挙げていきます。
やり直しが発生しやすい
システム開発は、リリース後も定期的にユーザーからのフィードバックを基に改良やメンテナンスを行う必要があります。
また、開発期間中に顧客がシステムの仕様変更を要望することがあるため、手戻りが発生し、開発を担当するプログラマーの負担が増えることがあります。
多くの企業ではやり直しをいかに防ぐかが課題となっています。例えば、顧客と何度も打ち合わせを行うことで仕様変更の対策を講じるなど、IT業界では常識化しています。
顧客先で常駐して働く場合もある
プログラマーは自社勤務以外にも、SESとして顧客先に常駐して働く形態もあります。SESとは、エンジニアがクライアント先に常駐して働く方法であり、派遣と違うのは仕事の指示をクライアントが行うことです。
客先常駐がストレスに感じるプログラマーも多く、人間関係は常駐先が変わる度にリセットされ、常駐先によっては残業が多く発生することもあります。
ただ、SESの形態で働くのはあくまで一部のプログラマーに限るため、自社開発や受託開発を行うプログラマーも多くいます。

残業が多い企業もある
企業によっては、残業が多く発生する場合もあります。例えば、納期がギリギリになってしまった場合や顧客が直前になって開発のやり直しを求めてきた場合などがあります。残業が発生しやすいことも、プログラマーがきついと言われる大きな理由の1つです。
昨今は働き方改革によって、業界全体の残業時間は減少傾向にありますが、未だに多くの残業が発生する企業が少なくありません。
転職時は企業の口コミサイトを確認するなどして、残業や休日出勤の有無について調べましょう。
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継続的な学習が必要
IT技術は日々進化しているため、プログラマーには最新技術や知識の習得が求められます。継続的な学習によって開発効率を向上させ、競合他社をリードしなければなりません。
最近では機械学習やディープラーニングなどが話題であり、多くのエンジニアが勉強に勤しんでいます。最新技術を習得して市場価値を上げることは給与アップにつながるため、キャリアを形成する上でも勤務外の学習が重要になります。

障害対応を行う必要がある
開発したシステムに障害が発生した際は、障害対応を行う必要があります。トラブル発生時は迅速に会社に出向し、修復作業を行わなくてはなりません。障害はいつ発生するか分からないため、プログラマーは常に身構えておく必要があります。
また、障害対応は深夜までかかることが多く、体力的につらさを感じることもありますが、プログラマーを目指す以上、避けては通れない部分でもあるでしょう。
プログラマーのやりがい

プログラマーは大変なこともある一方、やりがいを感じやすい職種です。プログラマーに転職すべきか迷う場合は、こういった側面も理解しておきましょう。そこで、ここではプログラマーのやりがいについて紹介します。
プログラミングは楽しさもある
自分が担当したシステムが予定通り動いたり、システム課題が解決されたりした際は、達成感を得られるでしょう。また、ソースコードが綺麗に書けた際や新しい技術を試して上手くいった際に楽しいと感じる人も多いです。
ものづくりが好きな人にとっては相性の良い仕事と言えるでしょう。趣味でアプリを作っている方などは、プログラマーに転職してからも上手くいくことが多いです。
市場価値が高い
システムやアプリ開発の需要は年々上がっているため、プログラマーの市場価値は比較的高いと言えます。例えば、業務システムを使ってテレワークを効率化させたい企業や、自社サイトを作成してユーザーを呼び込みたい企業は多いため、プログラマーの仕事がなくなる可能性は低いでしょう。
また、今後もシステム開発の需要は高まると考えられるため、将来性の高い職種と言えます。スキルを身につけてしまえば「転職ができない」という状況は避けられるでしょう。
ただし、転職に限らず年収を上げたい場合は、マネジメントスキルを身につけるなどプログラミング以外のスキルも重要です。

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文系でも活躍できる
プログラミングには数学や物理の知識が必須ではないため、文系でもプログラマーとして活躍できます。実際現場で活躍している文系プログラマーは多く、むしろ「新しい言語を習得して使いこなす」という観点においては、文系向きであると考える人も多いです。そのため、文系・理系に関係なく、誰でもプログラマーを目指せます。
ただし、ゲーム開発やAI開発などに関しては、線形代数や微分積分などの数学知識も必要です。文系でプログラマーを目指す場合は、その分野に数学知識が必要かどうかを確認しましょう。

SEやPLにキャリアアップできる
プログラマーはシステムエンジニア(SE)やプロジェクトリーダー(PL)、ITコンサルタントなどにキャリアアップできる職種です。キャリアアップによって高度な業務を担当できるため、年収もアップします。現場で働くより経営に近いところで働きたい方にもおすすめな職種です。
ただし、こういった管理職寄りの仕事は、スケジュール管理能力やリーダーシップなどのスキルも求められます。キャリアアップできる人数には限りがあるため、早い段階でスキルを身につけることを意識しましょう。


フリーランスになる道もある
システム開発は自宅のパソコンでも問題なく行えるため、プログラマーはフリーランスとして独立することも可能です。フリーランスになれば、実力次第で年収アップが見込めるうえに働き方も自由になります。将来フリーランスになって自分で仕事を獲得したい方にもおすすめです。
ゼネラリスト型のプログラマーの場合、PLなどへのキャリアアップを目指す方が多いですが、スペシャリスト型の場合はフリーランスを目指す方が多くいます。どちらのタイプにも年収アップの可能性があり、やりがいを見出すことができます。

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プログラマーに向いている人の特徴

最後に、プログラマーに向いている人の特徴についてまとめました。これらに該当する方はプログラマーに転職後上手くいきやすいでしょう。

IT技術に興味がある
プログラマーとして伸びやすいのは、IT技術に興味がある人です。プログラマーは転職後も勉強を続け、最新技術を身に付けなければなりません。また、プログラミングだけでなくサーバーやネットワークなど、IT技術全体について広く知っておく必要があります。
IT技術に興味があれば、これらの知識習得における学習を続けやすくなるでしょう。
論理的思考力に長けている
プログラマーは論理的思考力に長けている人の方が向いています。論理的思考力とは、物事を順序よく考えていく力のことであり、これが欠けていると効率の悪いプログラムを作成してしまうこともあります。
この能力は天性の才能ではなく鍛えることが可能です。例えば、身近な疑問に対し「それはなぜか」と考えて自分なりの結論を導き出す練習を行うことで、論理的に考える力が培われます。プログラマーを目指す方はこういったトレーニングを繰り返しましょう。

几帳面に作業できる集中力がある
プログラマーには几帳面さも重要です。ソースコードは1文字でも間違っていると正しく動作しないため、ミスがないか細かくチェックする必要があります。
また、開発後は仕様書通りにシステムが動くか1つずつテストする作業が必要であるため、このような作業をミスなく行うには、集中力が必要と言えるでしょう。さらに、プログラマーは長時間椅子に座って作業する必要があるため、デスクワークに慣れる必要もあります。
プログラマーはやりがいの多い仕事

本記事では、プログラマーがきついと言われる理由について解説し、プログラマーの大変さや魅力がわかりました。プログラマーは納期に追われたり、顧客先で常駐して働いたりと大変なことが多い職種です。
一方で、市場価値が高かったりフリーランスになる道もあったりと、魅力的な側面もあります。また、IT業界の中でも残業が少なめで、客先常駐がない企業も多くあるため、プログラマーのイメージに惑わされずに優良企業を探しましょう。
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