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基本情報技術者試験は年収アップに役立つ?転職で有利になるのか解説
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基本情報技術者試験は年収アップに役立つ?転職で有利になるのか解説

アンドエンジニア編集部
2025.04.09
この記事でわかること
基本情報技術者試験はITエンジニアの登竜門で試験はCBT方式、科目A・科目B両方の合格が必要
基本情報技術者試験のメリットはIT全般の基礎を学べ、就職・転職での強みになる点が挙げられる
資格取得者の年収は600万円前後と見られ、資格を活かせる職種も多岐にわたる

基本情報技術者試験は年収アップに役立つ?

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基本情報技術者試験(FE:Fundamental Information Technology Engineer Examination)は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施する国家資格試験です。IT技術者としての基礎的な知識と技能を証明するための試験であり、ITスキル標準(ITSS)におけるレベル2に相当します。

コンピューターやネットワークの基礎知識、アルゴリズムとデータ構造、データベース、セキュリティなど、IT分野における幅広い知識を問う試験で、年間約10万人が受験する人気の資格です。この記事では、基本情報技術者試験取得者の概要、年収や資格を活かせる職種などを紹介していきます。

【参考】:基本情報技術者試験 | 試験情報 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構 【参考】:ITスキル標準(ITSS) | デジタル人材の育成 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

基本情報技術者試験とは?試験概要や合格率、ITパスポートとの違い

基本情報技術者試験の概要

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基本情報技術者試験とはどのような試験なのか、確認しましょう。ここでは、受験者像と試験の概要についてまとめました。

基本情報技術者試験の主な受験者

IPAの公表資料によれば、基本情報技術者試験は、IT全般に関する基礎的な知識や技能を評価する国家試験であり、ITエンジニアを目指す方の登竜門という位置付けにある試験です。

令和5年の合格者は下は8歳から、最年長は87歳と大変年齢幅が広く、万人向けの試験と言えます。また合格者の平均年齢は25.1歳と、学生を含む若い層が多いと考えられます。

【参考】:プレス発表 基本情報技術者試験と情報セキュリティマネジメント試験に8歳の小学3年生が合格 | プレスリリース | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構 【参考】:統計情報(基本情報技術者試験) | 試験情報 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

基本情報技術者試験の難易度は?合格率や試験対策、勉強時間を解説
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基本情報技術者試験の基本情報

基本情報技術者試験は、経済産業省が公表している、IPAが管理するITスキル標準(ITSS)ではレベル2相当の難易度です。レベル2は、上位者指導の下で要求された作業を担当でき、プロフェッショナルとなるために必要な基本的知識や技能を有するレベルを指します。

スキル開発では、自らのキャリアパスの実現に向け、積極的にスキルを研鑽することが求められます。ちなみに、類似試験の「ITパスポート」はレベル1、上位レベルの「応用情報技術者試験」はレベル3です。

以下、基本情報技術者試験の出題数、試験範囲、受験料などをまとめました。

試験方式:CBT(Computer Based Testing)方式 出題数:科目A試験60問(90分)、科目B試験20問(100分) 合格基準:科目A試験、科目B試験ともに100点満点で60点以上、両方の合格が必要 出題範囲
・科目A:テクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系 ・科目B:情報セキュリティ、データ構造及びアルゴリズム、プログラミング 受験料:7,500円(税込)

【参考】:ITスキル標準(ITSS) | デジタル人材の育成 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構 【参考】:基本情報技術者試験 | 試験情報 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

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基本情報技術者試験合格のデメリットとメリット

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基本情報技術者試験の合格は、IT業界でのキャリアを築く上で多くのメリットをもたらす一方で、いくつかのデメリットも考慮する必要があります。

デメリット

初めに基本情報技術者試験のデメリットについて確認しましょう。デメリットとしては、学習時間が確保しづらい、十分な試験対策の必要性、資格取得後の継続的な学習、スキル証明として十分とは言えない、といったことが挙げられます。デメリットについて1つずつ見てみましょう。

1.学習時間の確保 基本情報技術者試験の試験範囲は広いため、合格には相応の学習時間が必要です。特に働きながら学習する場合、時間管理が重要です。

2.試験対策の必要性 試験は単に知識を問うだけでなく、応用力や問題解決能力も評価されます。そのため、過去問題の分析や模擬試験など、十分な試験対策が必要です。

3.資格取得後の継続的な学習 IT技術は日々進化しています。資格取得後も常に新しい知識を習得し、スキルをアップデートしていく必要があります。

4.スキル証明として不足 資格を取得したからといって、必ずしも希望する職種に就けるとは限りません。資格はあくまでもスキルを証明する手段であり、実務経験やコミュニケーション能力なども重要です。

基本情報技術者試験に必要な勉強時間とは?学習のコツや勉強方法も解説

メリット

基本情報技術者試験に合格することで、どのようなメリットが得られるのか見ていきましょう。メリットとして、IT知識の体系的な習得、就職・転職活動における強み、キャリアアップの可能性、収入アップの可能性などが挙げられます。

1.IT知識の体系的な習得 基本情報技術者試験の出題範囲は広範であり、合格に向けて学習することで、ITに関する基礎知識を体系的に習得できます。これは、ITエンジニアとしての土台を築く上で非常に重要です。

2.ITスキルの証明 基本情報技術者試験は国家資格であり、客観的な評価基準であるため、就職・転職活動において、自身のITスキルを証明する強力な武器となります。特に未経験からIT業界を目指す場合、資格取得は大きなアドバンテージとなるでしょう。

3.キャリアアップの可能性 資格取得は、企業によっては昇進・昇格の要件となる場合があり、資格取得を通じてキャリアアップの可能性が広がるでしょう。

4.学習意欲の向上 資格取得を目標とすることで、学習意欲の向上に繋がり、日々の学習のモチベーションを維持できます。

5.収入アップの可能性 基本情報技術者試験は、ITエンジニアとしての基礎知識を証明する国家資格であり、多くの企業で評価されているため、合格することで資格手当が支給される可能性があります。

基本情報技術者の年収

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基本情報技術者試験に合格することで、どの程度の年収を期待できるのでしょうか?ここでは、一般的な合格者の年収例と、実際の求人状況から見る年収を紹介します。

一般的な合格者の年収例

まずは多くの基本情報技術者試験の合格者が目指す、システムエンジニアの年収を見てみましょう。

システムエンジニアの平均年収は「マイナビエージェント職種図鑑」では、431万円(※2025年3月執筆時点)です。また、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」における「エンジニア/プログラマ」の平均年収を参考にすると、592万円でした。

国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、システムエンジニアは国内の平均年収と同等か、それより高い年収が得られるとみられます。

【参考】:マイナビエージェント 職種図鑑 ※【平均年収 調査対象者】2020年1月~2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁

実際の求人状況から見る年収

続いて、実際の求人を参考に合格者の年収を紹介します。今回はマイナビエージェントの公開求人情報の年収条件を参考に見積もってみました。(2025年3月時点)

保有スキルとして「基本情報技術者資格」で求人検索を行ったところ、198件がヒットしました。年収別に見ていくと、最低は300万円以上が4件、最高は1,000万円以上で15件ありました。加重平均の年収は674万円となっています。

求人内容を見てみると、未経験者歓迎は24件あり、加重平均の年収は617万円と、経験者よりも47万円低い結果となっており、即戦力として期待できる経験者を望んでいることが分かります。

(2025.3.3現在)

【参考】:プログラマ・システムエンジニア(オープン・WEB)||求人・転職エージェントはマイナビエージェント

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基本情報技術者資格が活かせる職種

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基本情報技術者試験で得た知識は、IT業界における幅広い職種で活かすことができます。以下に、その代表的な職種と、それぞれの職種でどのように知識が役立つかを解説します。

プログラマー

プログラミング言語、アルゴリズム、データ構造などの知識は、プログラムの設計、開発、テストに不可欠です。基本情報技術者試験で学ぶこれらの知識は、効率的で品質の高いプログラムを作成する上で役立ちます。

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システムエンジニア

システム開発の基礎知識、ネットワーク、データベースなどの知識は、顧客の要求を分析し、最適なシステムを設計、構築する上で役立ちます。またプロジェクト管理の知識も、プロジェクトを円滑に進める上で重要です。

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ネットワークエンジニア

ネットワークの基礎知識、セキュリティ技術などの知識は、安全で安定したネットワーク環境を構築、運用する上で役立ちます。基本情報技術者試験で学ぶこれらの知識は、ネットワークのトラブルシューティングにも役立ちます。

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その他IT系職種

広範なITに関する基礎知識を有する基本情報技術者資格取得者は、実務経験を積むことで、前記以外にもデータベースエンジニア、セキュリティエンジニア、ITコンサルタント、Webデザイナーなどの職種でも知識を活かせます。

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おすすめの参考書や問題集

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基本情報技術者試験の対策に適した、最新の教材、問題集から、おすすめのものをいくつか紹介します。教材は、自身の学習スタイルやレベルに合ったものを選ぶようにしましょう。

効率的な基本情報技術者試験の勉強法とは?出題傾向をチェック!
【2024年】基本情報技術者試験の参考書おすすめ10選!

令和07年 基本情報技術者 合格教本

本書は、最新のシラバスVer.9.0に対応した基本情報技術者試験対策の定番テキストで、試験範囲を網羅しており、体系的な学習をサポートします。また豊富な図解と過去問分析で、理解を深め、合格力を養成します。

▪著者:角谷 一成、イエローテールコンピュータ ▪ページ数:608ページ ▪出版社:技術評論社 ▪発売日:2024/11/20

【参考】:令和07年 基本情報技術者 合格教本|技術評論社

情報処理教科書 出るとこだけ!基本情報技術者[科目A][科目B]2025年版

本書は、基本情報技術者試験の頻出分野に特化した効率的な学習書です。最新シラバスに対応し、科目Aと科目Bの重要ポイントを凝縮しており、図解と解説で理解を深めます。短期間で合格を目指したい受験生に最適です。

▪著者:矢沢 久雄 ▪ページ数:456ページ ▪出版社:翔泳社 ▪発売日:2024/11/20

【参考】:情報処理教科書 出るとこだけ!基本情報技術者[科目A][科目B]2025年版|翔泳社

かんたん合格 基本情報技術者過去問題集 令和7年度

本書は、最新シラバスVer.9.0に対応した基本情報技術者試験対策の過去問題集です。過去問を徹底分析し、重要ポイントを解説しています。科目Aの予想出題率表示や、科目Bの擬似言語対策も充実しており、スマホ単語帳など、デジタル特典も満載で、効率的な学習をサポートします。

▪著者:株式会社ノマド・ワークス ▪ページ数:512ページ ▪出版社:インプレス ▪発売日:2024/12/10

【参考】:かんたん合格 基本情報技術者過去問題集 令和7年度

基本情報技術者試験ドットコム

基本情報技術者試験ドットコムは、基本情報技術者試験に特化した情報サイトです。過去問の解説や模擬試験、用語集など、試験対策に役立つコンテンツが豊富に掲載されています。特に、過去問解説は詳細で分かりやすく、多くの受験生から支持されています。

また、掲示板では受験生同士の情報交換も活発に行われており、試験に関する疑問や不安を解消することができます。

【参考】:基本情報技術者過去問道場|基本情報技術者試験.com

基本情報技術者資格を取得して有利に転職

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ここまで、基本情報技術者試験取得者の概要、年収や資格を活かせる職種などについて解説しました。基本情報技術者試験はIPAが主催する国家試験であり、ITの基礎スキルをアピールする上でおすすめの資格です。

基本情報技術者試験は受験条件がなく、未経験者でも受験ができ、実績がなくともIT業界への転職・就職に有利になる可能性があります。

資格が役立つ職種として、プログラマー、システムエンジニア、ネットワークエンジニアなど、大半のエンジニア職種が挙げられますが、転職の際には自分に合った職種や企業を選ぶことが大切です。

活かせる職種が豊富な資格ですが、初めての転職では、自分に合った職種や企業をどのように選択すれば良いのか、転職活動では何をすれば良いのか分からないことも多いでしょう。

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