Webデザイナーはつらい仕事って言われるけど本当?
Webデザイナーは企業や官公庁などの様々な団体からWebサイトの企画やデザイン・制作を請け負うエンジニアですが、インターネットなどの評判では、Webデザイナーの仕事はきつい、Webデザイナーをやるのはやめとけ、と言われることがあるようです。
Webエンジニアだけでなく専門スキルが必要とされるIT系エンジニアは長時間勤務が多く、業務内容も難しいことからきついと思われがちな傾向があります。Webデザイナーの仕事を実際にしていてつらいと感じている人もいるでしょうし、これからWebデザイナーを目指していて心配な人もいるでしょう。
しかし、Webデザイナーという仕事には他のエンジニアでは得られないやりがいやメリットもあります。
そこでこの記事では、Webエンジニアがきついと言われる理由と、Webデザイナーの仕事のメリット、Webデザイナーに向いている人の特徴や、つらいと思った時の対処法について説明していきます。
Webデザイナーがつらいと言われる理由とは?
Webデザイナーがつらいと言われるのは、思った通りのデザインができないことや修正させられること、労働時間が長いこと、勉強を続けなければならないことなどが主な理由です。
自分が思う通りのデザインができない
Webデザイナーには、自分のデザインセンスで素敵なWebデザインを生み出したくてこの仕事を選んだという人も少なくないはずです。しかし、実際のWebデザインの仕事では、自分が好きなデザインがなかなかできないことが多いのが事実です。
Webデザイナーの仕事はその多くが、クライアントからの依頼を受けるものになります。そのため、自分のセンスで良いと思うものを作るより、クライアントが良いと思うものを作る必要があるのです。
もちろん、ユーザの視線を誘導するレイアウトや購買意欲をかき立てる配色など、Webデザイナー側からデザインのプロとしてのアイデアを盛り込んだ提案を行うことは必要です。しかし、クライアントが出来上がったWebデザインを最終的にOKとするかどうかは別問題です。
自分ではこれ以上ないというものができても、クライアントから厳しい評価を受けることもよくあることで、このように「自分が良いと思うデザイン」と「クライアントが良いと思うデザイン」の間に板挟みになり、つまらないと思ったり気に病むWebデザイナーは多いようです。
デザインの修正を求められることが多い
クライアントからの要望を形にすることがWebデザイナーの仕事であることから、自分が行なったデザインを修正しなければならないことも多いです。上司やクライアントの指摘に従って修正しますが、修正指示の意図がうまく汲み取れていないと再度修正を求められることもあります。
修正作業は、1度自分で完了したと思ったものを変更しなければならないということから、体力よりも精神力を消耗する作業です。この修正作業の大変さが、Webデザイナーはつらいと言われる理由の1つだと考えられます。
締め切りに追われ長時間労働が多い
Webデザイナーの仕事では、クライアントから要求される納期を守ることも厳しく求められます。そのため納期前になると残業が多くなり、長時間労働になる傾向があります。
クライアントはWebデザイナーの作業にかかる工数などをあまり気にせず、無理と思われる期限で制作や修正を依頼してくることもよくあります。クライアントとの交渉は営業担当が頑張って行いますが、どうしても厳しい納期に対応しなければならない場面も出てきます。
また、いくつかのクライアントの案件が同時に進行したり、作業量の多い案件を短納期で依頼されることもあり、納期が迫ると上司や同僚、職場の雰囲気がピリピリして精神的に疲労しやすいことも、Webデザイナーがつらいと言われる理由だと考えられます。
業界の変化が激しく学び続ける必要がある
IT業界の変化は目まぐるしく、Webの世界も技術や流行が激しく変化します。Webデザインのトレンドも数年前に主流だったものが今や古いと言われてしまうほど速く移り変わります。
そのため、いつもアンテナを張って最新のトレンドとデザインの傾向を学ばなければなりません。
若いWebデザイナーはこういった変化に敏感ですが、年齢を重ねると変化についていけなくなったり勉強が追いつかないと感じることがあるでしょう。
Webデザイナーにもメリットがある
Webデザイナーがつらいと言われる理由を見てきましたが、Webデザイナーの仕事にはメリットや大きなやりがいもあります。
好きなことを仕事にできる楽しさがある
Webデザイナーの仕事は、他の多くのITエンジニアと異なり、画面に表示されて多くのユーザの目に触れるデザインを生み出すものです。実際に自分が作ったものを自分の目で確認できて、ユーザにも見て、評価してもらえるというのは他のエンジニアでは味わえないやりがいとなります。
自分がてがけたWebデザインがWebサイト訪問者の購買意欲を促進し、クライアントの取り扱い商品の売上アップや企業イメージ向上に貢献すると、さらにモチベーションが上がります。
Webデザイナーの仕事にはつらいこともあるかもしれませんが、こういった楽しさはそれを乗り越えて余りあるやりがい、メリットとなります。
手に職がつく
Webデザインは非常に需要が高い職種です。自社のWebサイトを持って情報を発信したり、ECで顧客に直接商品を販売する企業は年々増えてきています。そのため、企業の顔であるWebデザインを任せられる人材は常に求められています。
近年は手軽にWebデザインができるCMSやWebサービスが登場していることから、一部ではWebデザイナーが多すぎるのではないかという意見もありますが、そんなことはありません。
やはり企業が顧客に伝えたいことをしっかりと表現するには、用意されたテンプレートを組み合わせて簡易的に作ったものでは十分とは言えないでしょう。しっかりと顧客にアプローチする魅力的なWebサイトを作るには、熟練したWebデザイナーのスキルが欠かせません、
Webデザイナーは様々なクライアントからの案件を手がけることで、様々なクライアントの要望に応えるスキルを身につけていきます。スキルが身につけば任せてもらえる案件も増えますし、たとえ職場や会社が変わってもWebデザイナーのスキルを活かすことができます。
働き方が比較的自由な業界である
Webデザイン業界は比較的ファッションや勤務形態が自由な場合が多いです。私服OK、髪色自由、業務中にイヤホンで音楽を聞ける、などの会社もあります。
もちろん会社によっても異なりますので確認が必要ですが、他のIT系エンジニアに比べてもこの辺りの自由度は高い傾向があります。しっかりとWebデザイナーとしての仕事をこなしていれば、働きやすい職種と言えます。
Webデザイナーに向いている人の特徴とは?
Webデザイナーの仕事に興味を持ち、これからWebデザイナーとして働くことを検討する人もいるでしょう。そんな人のために、どんな人がWebデザイナーに向いているのかを説明します。
地道な作業が好きで繊細である
Webデザイナーの仕事は地道な繰り返し作業が多くなります。パソコンに向かって、自分の思い通りのページの表示や動作ができるまでひたすらコーディングします。
また、Webサイトは文字の大きさが1pt違ったり位置が少し変わるだけでもユーザに与える印象が違ったり、サイトからの商品購入率が変わったりします。そのため、地道な作業を苦にせず、繊細な感性を持った人はWebデザイナーに向いていると言えるでしょう。
人とのコミュニケーションが円滑にできる
パソコンに向かって作業を行うのがWebデザイナーですが、上司や他のエンジニアとのやり取りが必要な場面もあります。
自分が行うべき作業を確認したり、Webサイトの内部的な動作をバックエンドエンジニアに確認したりすることで、修正を減らしたり不要なトラブルを避けることができ、より効率的で質の良い仕事ができます。
必要な人と十分なコミュニケーションを取れる人は、Webエンジニアとしてより良い仕事ができるでしょう。
新しい技術や業界の動向に興味がある
Web業界では常に新しい技術やデザインが生まれています。配色やデザイン技法なども年々流行り廃りがあり、その変化に常に敏感である必要があります。最新のデザインを学ぶことで、クライアントに提案できるWebデザインの幅も一層広がり、より良い仕事をすることができます。
そのため、新しいデザインの傾向に興味があり、最新の情報を取り入れることを続けられる人は、Webデザイナーとして重要な能力を備えていると言えます。
Webデザイナーがつらいと思った時に乗り越える方法
Webデザイナーがつらいと思った時には、どうやって乗り越えればいいのでしょう。その方法として、Webデザインのスキルを向上させる、将来どんなエンジニアを目指すかを見直す、思い切って会社を変えるなどが挙げられます。
Webデザインのスキルを向上させる
納期に追われたり長時間勤務になったりする理由として、Webデザイナーとしての経験が浅く、スキルが不足しているという人も多いです。Webデザイナーの仕事は、多様なデザイン経験の蓄積やWebコーディングの実績を通して効率化や生産性が高められます。
つらいと思っても、もっとWebエンジニアとしてがんばりたいと言う人は積極的に自らのスキルを向上させることにチャレンジしましょう。
独学が難しい場合は、Webデザイナースクールに通って勉強する方法もあります。一緒に学びスキルアップできる仲間もでき、モチベーションもアップします。学んだことを活かすことを実際の仕事に活かすことができれば、やりがいにもつながるでしょう。
キャリアパスを見直す
自分の将来像が見えないまま一生懸命に仕事をしても、先が見えずになんとなく不安になるのはWebエンジニアに限らず、どんな職種でもあり得ることです。そんな時は、これから自分がWebエンジニアとしてどのように歩んでいくか、キャリアパスについて考えてみるといいでしょう。
自分が積み上げたスキルを将来的にどう活かすのかをイメージしてください。現在の会社でディレクターやマネジメント職にキャリアアップするのか、それとも独立するのか、など選択肢は様々に考えられます。
バックエンドに必要なプログラミングやシステム開発のスキルを勉強して、Webデザイナーとしてフロントエンド開発に関わった経験を生かし、他のIT系エンジニアを目指すのも1つの道でしょう。
自分の将来のイメージが明確であれば、現在のWebデザイナーの仕事がつらくてもそれをスキルアップのための修行の期間と捉えて頑張ることができます。
自分にあった会社に転職する
Webデザイナーの仕事がどうしてもつらいと感じるなら、転職するという選択肢もあります。Webデザイナーの仕事のつらい部分は、会社に依るところも多くあるためです。
例えばクライアントの依頼に対して十分な納期を交渉できるかどうかや、デザインの修正や手戻りなどをできるだけ少なくする業務体制があるか、Webデザイナーにありがちな心理的負担をフォローできるチームが構築されているかなどは、会社によって様々です。
現状がつらいと感じる理由が明確にできれば、会社に転職することで改善できる可能性があることを認識しておくと良いでしょう。
Webデザイナーとしての働き方を選びたいときは
ここまで、Webデザイナーがつらいと言われる理由と、Webデザイナーのメリット、向いている人の特徴、つらいと思った時の対処法を紹介してきました。いまWebデザイナーとしてつらさを感じている人や、これからWebデザイナーになりたい人の参考になったのではないでしょうか。
もしも、これからWebデザイナーを目指したり、環境改善のために転職したいと考える場合、転職活動が必要です。しかし、転職活動をするには、自分の持つスキルや実績を客観的に見つめ直し、自分に合う会社を探さなければなりません。現在の仕事もしながら1人で転職活動を行うのは大変なことです。
そこでぜひご活用いただきたいのがマイナビIT エージェントです。
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