ネットワークエンジニアになるには?未経験者にオススメの勉強法や役立つ資格を解説
ネットワークエンジニアを目指すのに勉強は必要?
IT職種の経験がない方で、ネットワークエンジニアへの転職を希望している方にとって最も気になるのは、どの程度のスキルがあれば転職が可能なのかということではないでしょうか?確かに求人情報を眺めると、ネットワークエンジニア募集で「未経験者歓迎」の文字が目を引きます。
では、実際のところ、全くの未経験で、勉強をしないでネットワークエンジニアになることは可能なのでしょうか?
結論から言えば勉強をしていなくともネットワークエンジニアになるのは不可能ではありませんが、採用されてから苦労する可能性は高いでしょう。
この記事では、IT業界未経験者がネットワークエンジニアとして転職する上で、必要な資質、スキルや資格と勉強法について解説をしていきます。ぜひ参考にしてください。
ネットワークエンジニアを目指す方法
ネットワークエンジニアはインフラエンジニア職の1つの職種です。ネットワークエンジニアはネットワークの設計や構築など、ネットワークやネットワーク機器の監視、運用、保守までネットワークインフラに関するさまざまな役割を担っているエンジニアです。
ネットワークエンジニアの仕事を大別すると、以下の4つがあります。
1.ネットワークの設計と提案 2.ネットワークの構築 3.ネットワークの運用 4.ネットワークの保守
これらの仕事を担当するには、ネットワークに関する基礎的な知識、スキルが不可欠です。設計ミスをすれば、通信に依存するほとんどのシステムは使えなくなり、甚大な被害を招きます。また稼働中のネットワークが障害などで停止すれば、顧客に必要なサービスの提供が出来なくなります。
ITサービスではネットワークは欠かせない通信技術です。通信がどのような原理で、どのような仕組みで行われているかが分からなければ、通信の仕事を行うことはできません。「TCP/IP」や「OSI参照モデル」などの基本は押さえておく必要があります。
これらの基本を理解するためには、体系的に勉強すると良いでしょう。そこで、当記事では、独学するのにおすすめの本、転職で役立つ資格の紹介に加えて、入社後の研修制度が充実している企業への転職方法や年収についても紹介します。
研修が充実している企業を選ぶのも重要
未経験者を積極的に採用している企業の中には、研修制度が充実している企業があります。知識やスキルに不安を感じる方は、こうした企業に転職し、研修制度を利用したスキルアップをおすすめしますが、こうした企業を自力で探すのは非常に難しいことです。
そんな時には企業の内情に明るく、希望に合う企業を紹介をしてくれる転職エージェントの活用をおすすめします。転職エージェントは完全無料で専門家が親身になって相談に応じてくれます。またこちらの質問や要望に的確に答えてもらえるため、安心して転職準備を行えます。
【参考】:マイナビIT エージェント
ネットワークエンジニアの年収
ネットワークエンジニアの年収は「マイナビエージェント職業別年収ランキング/職種図鑑」での平均年収は380万円、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近い職種のIT保守(顧客向け情報システムの保守・サポート)を参考にすると、平均年収592万円と分かりました。
国税庁2020年発表の民間給与実態統計調査における民間企業平均年収は433万円なので、ネットワークエンジニアは一般平均年収よりも、やや低めであることが分かります。
ネットワークエンジニアのキャリアパスですが、ネットワークエンジニアの上位職に当たるネットワークスペシャリストやプロジェクトマネージャー、セキュリティスペシャリストなどがあります。キャリアアップや、より条件の良い企業へ転職することで年収UPが期待できます。
【参考】:マイナビエージェント職業別年収ランキング/職種図鑑
※【平均年収 調査対象者】2020年1月から2020年12月の間でマイナビエージェントに登録いただいた方
【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7)
【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁
未経験からネットワークエンジニアを目指すための勉強法
未経験転職の場合は、当初半年間程度は見習い期間として、OJT教育やセミナー参加、関連資格取得のための勉強などがメインになります。できるだけ早く第一線で働きたい方にはネットワーク関連資格を事前に取得することをおすすめします。
ネットワークに関する基礎知識の習得に役立つ本
ある程度ネットワークの経験や予備知識がある方は、スキル証明となる資格試験に挑戦することをおすすめします。一方、ネットワークに関して全くの白紙状態という方には、以下に挙げる入門者向けの参考書や無料サイトで基礎を学んでから資格試験に挑戦することをおすすめします。以下、独学で学べるやさしい本やサイトを中心に紹介しています。
■本当にやさしく学びたい人の! 絵解き ネットワーク超入門
ネットワークは難しいという先入観を払拭するには最適の本です。本書ではネットワークを使う側から、ネットワークを作る側になるための必要な知識が学べます。イラストを使って目で見て分かるように解説されており、初歩からネットワークの活用、導入まで順を追って理解ができるようになっています。
ネットワークについて基礎から学びたい、ネットワークの仕事に就きたい人にはおすすめの一冊です。
▪著者:増田 若奈 ▪ページ数:192ページ ▪出版社:技術評論社 ▪発売日:2019/7/24 【参考】:本当にやさしく学びたい人の! 絵解き ネットワーク超入門
▮1冊ですべてわかる ネットワーク運用・保守の基本
ネットワークの全体像から、ネットワーク運用・保守の実務までをカバーする解説書です。実務経験25年の著者のノウハウが凝縮された一冊で、ネットワークエンジニアを目指す方におすすめします。ネットワークエンジニアは最初はネットワークの運用・保守業務を担当することが多いため、本書が仕事のバイブルとして役立つでしょう。
▪著者:岡野 新 ▪ページ数:232ページ ▪出版社:SBクリエイティブ ▪発売日:2020/7/22 【参考】:1冊ですべてわかる ネットワーク運用・保守の基本
▮無料学習サイト:Ping-t
IT試験学習サイトとして有名な「Ping-t」の新サイトです。現在、新サイトへの移行中ですが、現行サイトではCiscoのCCNAおよびLinuCはいずれも無料で学習可能です。スマホでも利用ができますので、スキマ時間や移動中を活用できます。
豊富な問題(過去問や練習問題)を解き、解説文で理解するという流れです。問題を解いて、「手を動かす」学び方が習得の早道です。
【参考】:Ping-t
ネットワークスキルの証明となる資格
ネットワークエンジニアを目指すには、関連資格の習得をしておくと採用試験で有利になる可能性があります。
ここでは、ネットワークエンジニア向けにおすすめの資格を紹介していきますので、いずれか1つは取得を目指しましょう。
■シスコ技術者認定資格:CCNA
CCNAは「Cisco Certified Network Associate」の略称で、ネットワーク業界最大手のシスコシステムズ社認定の資格試験です。CCNAは世界的に通用するネットワークエンジニア初級者レベルの資格試験です。CCNAはネットワークスキルの証明となる資格ですので、その取得を強くおすすめします。
【参考】:CCNA - Training & Certifications - Cisco
■Linux技術者認定LinuC レベル1
Linux技術者認定はインフラエンジニア向けの資格で、主にLinuxサーバー利用に関するスキルを問います。LinuCは日本のLPI-JAPAN主催の民間資格ですが、クラウド活用、仮想マシンやコンテナを含むLinuxサーバー構築、オープンソースリテラシーなどのスキル証明となります。ネットワークエンジニアはサーバー系のスキルが欠かせませんので、CCNAと併せて取得しておきたい資格です。
【参考】:LinuCレベル1 Version 10.0 試験概要 | Linux技術者認定試験 リナック | LPI-Japan
ネットワークエンジニアに必要なヒューマンスキル
次に、ネットワークエンジニアに向いている人はどのような人なのか、必要なスキルは何かについて見ていきましょう。自分のスキルと見比べて、不足するスキルがあれば、その強化を図っておきましょう。
コミュニケーションスキル
ネットワークエンジニアはチーム単位で仕事をする機会が多い職種です。ネットワーク設計、構築、運用・保守を1人ですべて担当するケースは少なく、チームで対応することが多いため、相互に密にコミュニケーションを取る必要があります。そのため、チームで仕事をするのが好きな人、コミュニケーションが得意な人が向いています。
ヒアリングスキル
ネットワーク設計ではクライアントからのヒアリングによる要件定義が重要です。またネットワークの障害や問題発生時には、状況把握と原因の絞り込みなどで、関係者からのヒアリングが欠かせません。このため、ネットワークエンジニアはヒアリングを通じて、クライアントの要求や必要な情報、客観的なデータを得るためにヒアリングスキルが必要不可欠です。
提案力と文章作成スキル
ネットワークエンジニアはクライアントに対して最適なネットワーク構成を提案する立場です。クライアントのニーズや要件に最も合致する設計を行い、それを文章に表現して提案できなければ競合他社に案件を取られてしまうでしょう。また報告や業務上のやり取りではエビデンスを残すため、文書が必要です。以上、ネットワークエンジニアは提案力に加え、文章力が重要なスキルとなります。
未経験からネットワークエンジニアを目指すなら
ネットワークエンジニアの仕事はITの進展とともに益々重要視されており、将来ともに有望な職種と考えられます。その一方で未経験からネットワークエンジニアを目指すには、ネットワークに関する専門知識の習得が求められます。
そこで、当記事ではネットワークエンジニアを目指す上でおすすめの本や、転職に役立つ資格について紹介をしましたが、転職活動では数ある求人の中から自分に合う企業を1人で見つけるのは容易ではありません。
そこで利用を推奨するのがマイナビIT エージェントです。
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