
基本情報技術者試験の申し込み前にチェックすべき項目

試験の申し込みを行う前に基本情報技術者試験に受験資格はあるのか、知っておくべき制度について説明します。また、情報処理推進機構のホームページから確認できる「試験案内書」にはしっかり目を通すようにしましょう。
【参考】:令和4年度春試験案内書
受験資格
基本情報技術者試験の受験に際して、必要な資格等は特にありません。他のIT資格では下位資格に合格していないと受験できないものもありますが、基本情報技術者試験は誰でも受験可能です。基本情報技術者試験の下位資格であるITパスポートの合格も必要ありません。
また、年齢制限もないので学生社会人問わず誰でも受験が可能です。
午前試験免除制度
基本情報技術者試験には、午前試験に限り免除になる制度があります。この制度を利用できるのは情報処理推進機構を受講し、修了試験に合格または修了認定の基準を満たした場合です。
この制度を利用した試験のことを「免除試験」といいます。免除試験に申し込む際には「修了認定者管理番号」が必要なため注意しましょう。
【参考】:基本情報技術者試験の午前試験が免除される制度について
午前・午後個別の予約が必要
基本情報技術者試験の申し込みにおいて、免除申請を行わない場合は、午前・午後ともに個別の予約が必要です。午前試験の免除を申請する場合は、免除試験のみ予約を行います。免除試験に限り、午前・午後どちらの時間帯でも予約することができますが、午前試験または午後試験に変更することはできません。
【参考】:令和4年度下期基本情報技術者試験について

基本情報技術者試験に申し込んでみよう

まずは、基本情報技術者試験の申し込み方法について解説します。基本情報技術者試験の申し込みは意外と複雑なため、本項目でしっかりやり方を確認しましょう。また、基本情報技術者試験の申し込み期間・受験料・支払い方法・合格発表についてもまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
申し込み方法はネットのみ
令和4年9月現在の基本情報技術者試験の申し込み方法は、「インターネット申し込み」のみです。身体障害などによりインターネット申し込みを利用できない場合に限り、郵送での申し込みを受け付けています。以下では、インターネットの申し込み手順について簡単に紹介します。
まず「情報処理推進機構」の公式サイトにアクセスしてください。上部の「基本情報技術者試験・情報処理安全確保支援士試験」をクリックし、「新着情報タグ」から自分が受験予定の「◯年度◯期基本情報技術者試験について」をクリックしましょう。
試験実施概要が書かれているので目を通し「試験予約方法」欄に書かれたURLをクリックすると「プロメトリック株式会社」のページへ飛びます。
【参考】:基本情報技術者試験受験申込み(予約)
次に「プロメトリックID」を取得します。プロメトリックIDを取得したら、ログイン後「試験予約・確認・変更」にて試験予約を行います。試験申し込みは午前試験・午後試験の順番で行ってください。午後試験から申し込みをすることはできません。
申し込み後の変更や確認も「試験予約・確認・変更」から行うことができます。申し込み後は申し込み時に選択した方法で受験料を支払いましょう。
【参考】:プロメトリック
申し込み期間
基本情報技術者試験の申し込み期間は、試験実施期間の約1ヶ月前までです。詳細は情報処理推進機構のサイトを確認しましょう。
令和4年度の下期基本情報技術者試験の申し込み期間は、以下の通りです。
・午前試験:令和4年9月1日(木)〜11月17日(木) 試験実施期間:令和4年10月1日(土)~11月22日(火)
・午後試験:令和4年9月1日(木)〜11月21日(月) 試験実施期間:令和4年10月1日(土)~11月27日(日)
・免除試験:令和4年9月1日(木)〜11月17日(木) 試験実施期間:令和4年10月1日(土)~11月22日(火)
【参考】:令和4年度下期基本情報技術者試験について

受験料
基本情報技術者試験の受験料は、2022年上期試験から7,500円になりました。ただし今後も受験料が変わる可能性はあるため、申し込み前に情報処理推進機構のサイトで確認するようにしましょう。
【参考】:受験手数料の改訂について
支払い方法
受験料の支払い方法は、「クレジットカード」「ペイジー」「コンビニ決済」から選択できます。支払い方法は試験予約をするタイミングで指定してください。「ペイジー」と「コンビニ決済」の場合は受験料に加え振り込み手数料186円がかかります。
【参考】:支払い・振込方法について
合格発表
基本情報技術者試験の合格発表は、試験日から約1ヶ月後です。正確な日程は情報処理推進機構のサイトで試験終了直後に発表され、合格発表もサイト上で行われます。試験に合格した場合、証書が合格発表から約1週間後に送られてきますが、こちらも正確な発送日はサイト上で告知されます。

団体経由での申し込みは廃止されている
令和3年春期試験より、団体経由での申し込みが廃止されました。令和3年1月8日付のお知らせで、「申込み方法は個人申込み・インターネット申込みのみとし、団体経由申込み・願書郵送申込みはありません。」と記載されています。
また、公式サイトのQ&Aにも「団体申込み(複数人数の一括申込み)は可能ですか?」の質問に対して、「団体申込みには対応しておりません。個人申込みのみ可能です。」と回答しています。
【参考】:CBT方式による基本情報技術者試験(FE)・情報セキュリティマネジメント試験(SG)に関するよくある質問
基本情報技術者試験の申し込みに関する注意事項

続いて、基本情報技術者試験の申し込みに関する注意事項を解説します。申し込み前や受験の前日にはこれらも併せて確認しましょう。
申し込み後にできないこと
基本情報技術者試験は1度受付が完了すると、予約キャンセルを行うことはできないので注意が必要です。また午前試験・午後試験から免除試験への変更、免除試験から午前試験・午後試験への変更もできません。
申し込み内容の変更は可能
基本情報技術者試験の予約内容を変更する場合は、試験日の3営業日前まで受け付けており、土日祝日に受験する場合は4営業日前までです。なお、試験地については転勤になった場合のみ修正期限後も変更が可能です。ただし、変更を申請する際は「転勤証明書」が必要なので、勤務先に発行してもらいましょう。
合格結果を知るには受験番号とパスワードが必要
基本情報技術者試験の合格結果を知るためには、「受験番号」と「パスワード」が必要です。受験番号とパスワードは受験票に記載されているので、受験票は試験後も保管しておきましょう。受験番号が分からない場合は電話で問い合わせをすることで確認できます。
ただし、パスワードは電話での問い合わせに対応していないため、郵送のみで問い合わせることが可能です。また、パスワードが届くまでには1週間程度かかりますので受験票は失くさないようにしましょう。
基本情報技術者試験当日について

ここでは、基本情報技術者試験の当日の流れについて解説します。併せて当日に必要な持ち物についても説明していますので、目を通してみてください。当日は余裕を持って行動できるよう、当日の流れや必要な持ち物について頭に入れておくと安心です。
当日の流れ
基本情報技術者試験は午前試験と午後試験に分かれています。午前試験は「9:30〜12:00」の150分間です。当日は余裕を持てるよう「9:00」までには着席しておくのが望ましいでしょう。なお「10:30〜11:50」の間は途中退席することも可能です。
お昼休憩が終わったら午後試験が始まります。午後試験は「13:00~15:30」の150分間です。「12:40」までには着席しましょう。午後試験では「13:40~15:20」の間は途中退席できます。
以上が基本情報技術者試験の当日の流れです。
当日に必要なもの
基本情報技術者試験当日に必要なのは、受験票・鉛筆(シャーペン可)・鉛筆削り・消しゴム・定規・時計・ハンカチ・ポケットティッシュ・目薬・マスクです。受験票を忘れてしまうと試験を受けられないため、注意しましょう。また、マスクも必ず着用するようにしてください。
基本情報技術者試験では電卓・携帯電話・参考書などの使用はできません。これらを試験中収納していない場合、退場を命じられてしまいます。携帯電話は電源を落としておきましょう。
エンジニアが基本情報技術者を受けるメリット

最後に、エンジニア経験者が基本情報技術者試験を受けるメリットについて紹介します。基本情報技術者試験の受験を迷っている場合は、目を通してみてください。

エンジニアとしての基礎スキルが得られる
基本情報技術者試験の合格を目指すことで、エンジニアとしての基礎スキルが身につきます。プログラミング・アルゴリズム・ハードウェア関連など、エンジニアとして必要なスキルを体験的に得られるのは大きなメリットです。
基本情報技術者試験の受験・合格は知識の定着だけでなく自信にも繋がり、難易度の高い試験への受験意欲や合格にも繋がるでしょう。
上位資格にチャレンジしやすい
基本情報技術者試験は、IPAが認定するスキルレベル2に該当する試験です。基礎的な知識を問う試験であるため、合格することでワンランク上のスキルレベル3の「応用情報技術者試験」にチャレンジしやすいメリットがあります。
基本情報技術者試験はIT試験の登竜門のような存在なので、レベル3・レベル4と少しずつ難易度を上げていくための基盤になってくれます。
【参考】:応用情報技術者試験(AP)
資格手当がもらえることもある
在籍企業によっては、基本情報技術者試験に合格することで資格手当がもらえることがあります。資格手当は「5,000円〜10,000円」が相場です。基本情報技術者試験の合格はさほど難しくないため、短時間で給料を上げる1つの方法と言えるでしょう。実際、資格手当を目当てに基本情報技術者試験を受験する人が一定数います。
準備をしっかり整えて基本情報技術者試験に申し込もう

本記事では、基本情報技術者試験の申し込み方法などについて解説しました。試験合格のために大事なのは、試験に集中できる状態を作ることです。エンジニア経験者であっても集中できなければ合格は難しいでしょう。
試験に集中するためにも申し込み方法などで不安点があってはいけません。ぜひ本記事を参考に申し込み方法に関する不明点を解消し、万全の状態で基本情報技術者試験に挑めるようにしてください。
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