
セキュリティエンジニアが学ぶべき言語

サイバー脅威が増す中、セキュリティエンジニアは、IT分野で欠かせない存在となっています。そんなセキュリティエンジニアにとって、プログラミングスキルはもはや必須です。
一部に、セキュリティ対策は自動化され、セキュリティエンジニアの仕事はなくなるという見方がありますが、むしろ需要は高まっていくでしょう。
その理由は、セキュリティエンジニアは単にシステムを監視するだけではなく、自らツールを開発して高度な分析を行うことで、より深いレベルでセキュリティ対策を行える人材だからです。
この記事では、セキュリティエンジニアを目指す上で、なぜプログラミング言語が必須なのか、学ぶべきプログラミング言語にはどのようなものがあるのかなどについて解説していきます。
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なぜプログラミングスキルが必要なのか?

セキュリティエンジニアにプログラミングスキルが求められる理由は、単にシステムを操作できるというレベルを超え、より深くシステムの構造や挙動を理解し、高度なセキュリティ対策を実現するためです。
脆弱性の発見と対策
プログラミングスキルがあれば、システムのソースコードを直接解析し、潜在的な脆弱性を発見することができます。また、脆弱性を利用した攻撃のシミュレーションを行うことで、より効果的な対策を講じることができます。
セキュリティツールの開発
既存のセキュリティツールでは対応できない特殊な状況や、自社のシステムに最適化されたツールが必要になることがあります。プログラミングスキルがあれば、そのようなツールを独自に開発することが可能です。
自動化による効率化
サイバー攻撃が発生した場合、プログラミングスキルはインシデント対応の質を大きく向上させます。マルウェアの解析、ログデータの分析、侵入経路の特定など、高度な分析作業を効率的に行うことができます。
新しい脅威への対応
プログラミングスキルは、日々進化するサイバー攻撃に対応するための強力な武器となります。新たな攻撃手法を解析し、それに特化した対策ツールやスクリプトを自ら作成することで、迅速かつ的確な対応が可能になります。
深いセキュリティ知識の獲得
プログラミングを通して、セキュリティの仕組みを深く理解することができます。脆弱性の発見、攻撃シミュレーション、暗号化技術の実装など、実際にコードを書くことで理論だけでなく、実践的な知識を習得できます。
セキュリティプログラミング
セキュリティプログラミングとは、ソフトウェア開発の段階からセキュリティを考慮し、脆弱性の少ない安全なソフトウェアを開発することで、単にプログラムが動くだけでなく、セキュリティリスクを最小限に抑えるプログラミング手法です。
これはプログラマー全体に必要なプログラミングスキルですが、セキュリティエンジニアとしても押さえておく必要があります。
【参考】:セキュア・プログラミング講座|IPA
セキュリティエンジニアに必要なプログラミング言語7選

セキュリティエンジニアにとって、プログラミングスキルはもはや必須です。単にシステムを監視するだけでなく、自らツールを開発し、高度な分析を行うことで、より深いレベルでのセキュリティ対策を実現できます。
では、セキュリティエンジニアは具体的にどのような言語を学ぶべきなのでしょうか。
Python
Pythonはそのシンプルさ、読みやすさ、そして豊富なライブラリから、セキュリティエンジニアに最も人気のある言語の1つです。機械学習やデータ分析、スクリプト作成など、幅広い用途に利用でき、セキュリティ分野との相性が良いためサイバーセキュリティプログラミングにも向いています。
その他、脆弱性診断ツールやマルウェア分析ツールの開発にもPythonは多く利用されています。


C/C++
C/C++は、システムレベルのプログラミングに強みを持ち、ネットワークプログラミングや組み込みシステム開発など、ベーシックな部分の開発に適しています。セキュリティツール開発においても、性能が求められる部分でC/C++が利用されることがあります。
【参考】:C 言語リファレンス | Microsoft Learn 【参考】:C++ 言語リファレンス | Microsoft Learn


Java
Javaは、エンタープライズシステムの開発に広く利用されており、大規模なシステムのセキュリティ対策に携わる場合に役立ちます。Javaには、Spring Securityなど、セキュリティに特化したフレームワークも存在し、安全なアプリケーション開発を支援します。
【参考】:Java | Oracle


JavaScript
JavaScriptは、Webアプリケーションの開発に欠かせない言語です。Webアプリケーションの脆弱性を診断したり、Webアプリケーションファイアウォールを開発したりする際に、JavaScriptの知識が必要となります。
【参考】:JavaScript リファレンス - JavaScript | MDN


PHP
PHPは、Webサーバーサイドのスクリプト言語として広く利用されています。多くのWebサイトがPHPで開発されているため、Webアプリケーションのセキュリティに関する知識を深めるとともに、PHPで開発されたWebアプリケーションの脆弱性診断や、セキュリティ対策を施すことができます。


Go
Goは、Googleが開発したプログラミング言語で並行処理が得意であり、大規模なシステム開発に適しています。クラウドネイティブなアプリケーション開発にも利用されており、セキュリティ分野でも注目されています。
【参考】:The Go Programming Language


SQL
SQLは、データベースを操作するための標準的な言語です。セキュリティエンジニアは、大量のログデータを分析したり、脆弱性に関する情報を管理したりする際に、SQLを用いてデータベースから必要なデータを取り出す必要があります。
【参考】:SQLの構文


Ruby
Rubyは、シンプルで読みやすい文法が特徴のプログラミング言語です。WebアプリケーションフレームワークのRuby on Railsは、多くのWebアプリケーションの開発に使用されており、Webアプリケーションのセキュリティに関する知識を深めるために、Rubyを学ぶことは非常に有効です。
【参考】:オブジェクト指向スクリプト言語 Ruby


セキュリティエンジニアの年収

セキュリティエンジニアになると、どの程度の年収が得られるのか、気になるところです。
セキュリティエンジニアの平均年収は「マイナビエージェント職種図鑑」(※2025年1月執筆時点)」によれば356万円、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」で近い職種の「IT技術スペシャリスト(特定技術(DB・NW・セキュリティ等)」は758万円でした。
「マイナビエージェント職種図鑑」では40代以上のデータがないため、年収が低めに算出されている可能性があります。マイナビエージェントの最新の公開求人を検索してみると、セキュリティエンジニアの平均年収はおおよそ600万円前後です。
国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、セキュリティエンジニアの平均年収は一般の年収よりも、やや高めであると言えます。
セキュリティエンジニアはプログラミングがさほど必要とされない職種と思われがちですが、前述の通り、セキュリティプログラミングのスキルは必須です。実践力の高いセキュリティエンジニアを目指すことでスキルアップ・キャリアアップを図れ、さらなる年収アップの道が見えてきます。
【参考】:マイナビエージェント職種図鑑/セキュリティエンジニア ※【平均年収 調査対象者】2020年1月から2020年12月の間でマイナビエージェントに登録いただいた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁
セキュリティエンジニアに求められるスキル

セキュリティエンジニアは、企業の情報システムを外部からの攻撃や内部からの不正アクセスから守り、安全性を確保する専門家です。この仕事には、高度な専門知識と技術力、そして柔軟な対応力が求められます。以下、求められるスキルを挙げながら解説します。
情報セキュリティに関する幅広い知識
ネットワークセキュリティ、アプリケーションセキュリティ、データベースセキュリティなど、様々な分野のセキュリティに関する知識が求められます。
また、OS(Windows、Linuxなど)やネットワークに関する深い理解も不可欠です。セキュリティに関する法規制や業界標準についても、常に最新の情報を把握しておくことが重要です。

技術力
ファイアウォール、IDS/IPS、WAFなどのセキュリティツールを運用・設定できるだけでなく、侵入テストや脆弱性診断を実施するスキルも求められます。さらに、スクリプト言語(Python、Perlなど)を用いて、セキュリティ対策を自動化できる能力も重要です。


問題解決能力
日々進化するサイバー攻撃に対応するためには、常に新しい脅威を分析し、適切な対策を講じることが求められます。また、セキュリティインシデントが発生した場合には、迅速に対応し、原因を究明する能力も必要です。
コミュニケーション能力
技術的な内容を非技術者に分かりやすく説明したり、チームメンバーや顧客と円滑にコミュニケーションを取ったりする能力が求められます。セキュリティ対策は、技術的な問題だけでなく、組織全体の協力が不可欠であるため、コミュニケーション能力は非常に重要です。
継続学習能力
情報セキュリティの分野は日々変化しており、新しい脅威や技術が常に登場します。特に、次々と出現するサイバー攻撃に対応するため、セキュリティエンジニアは常に最新の知識を習得し、スキルアップを続ける必要があります。
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セキュリティエンジニアを目指す人におすすめの資格

セキュリティエンジニアを目指す方にとって、資格取得は自身のスキルを客観的に証明し、キャリアアップに繋がる有効な手段です。数多くの資格が存在しますが、どのような資格を取得すれば良いか迷う方も多いでしょう。
ここでは、セキュリティエンジニアを目指す方におすすめの資格をいくつか紹介します。

情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)
情報処理安全確保支援士は、情報処理技術者試験の1つで、幅広いセキュリティ知識が求められます。情報セキュリティに関する法規制や、リスク管理、インシデント対応など、セキュリティ全般の知識を習得できます。
【参考】:情報処理安全確保支援士試験 | 試験情報 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

CompTIA Security+
CompTIA Security+は、世界的に有名なベンダーニュートラルなセキュリティ資格です。ネットワークセキュリティ、リスク管理、インシデント対応など、幅広いセキュリティ分野をカバーしており、実務に役立つ実践的な知識とスキルを習得できます。
【参考】:CompTIA Security+ | CORE|CompTIA JAPAN (コンプティア 日本支局)

CISSP(Certified Information Systems Security Professional)
CISSPは、情報セキュリティ分野における最高レベルの資格の1つです。情報セキュリティの10分野(セキュリティ管理、リスク管理、資産セキュリティなど)に関する幅広い知識と経験が求められます。
【参考】:CISSPとは|ISC2 Japan

CISM(Certified Information Security Manager)
CISMは、情報セキュリティマネジメントの専門家としての知識と経験を証明する資格です。情報セキュリティガバナンス、リスクマネジメント、コンプライアンスなど、組織の情報セキュリティ全般を管理する上で必要な知識と経験が求められます。
【参考】:ISACA東京支部/公認情報セキュリティマネージャー
CISCO技術者認定試験
ネットワーク機器大手のシスコシステムズが提供する、ネットワークエンジニアのスキルを証明する国際的な認定試験です。CCNA、CCNPなどレベルが複数あり、それぞれに対応したネットワーク知識や技術力が求められます。
取得することで、セキュリティエンジニアに欠かせないネットワークに関する専門性を示すことができ、キャリアアップに繋がることが期待できます。
【参考】:シスコ認定試験 |Cisco

プログラミングスキルを高めてセキュリティエンジニアを目指そう

ここまでセキュリティエンジニアが学ぶべき言語について、言語を学ぶ必要性、学ぶべきプログラミング言語7選、セキュリティエンジニアに求められるスキルなどについて解説しました。
セキュリティエンジニアに求められるのは、単なるシステムの監視だけでなく、自らシステムの脆弱性を発見し、対策を講じる能力だと分かりました。
プログラミングスキルは、そんなセキュリティエンジニアにとって必須の武器と言えるでしょう。Python、C/C++など、様々な言語を習得することで、より高度なセキュリティ対策を実現し、サイバー攻撃から企業を守ることができます。
とはいえ、未経験者が独力でプログラミング言語を学び、セキュリティエンジニアに必要な資格を取得するのは容易ではありません。
これらの知識やスキルを実践を通じて学ぶには、セキュリティエンジニア候補者に手厚い研修や指導を提供してくれる理想の企業を見つけるのが早道です。そのためには、有力な転職エージェントを利用することをおすすめします。
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