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情報処理安全確保支援士とは?将来性や年収、試験の難易度などを解説
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情報処理安全確保支援士とは?将来性や年収、試験の難易度などを解説

アンドエンジニア編集部
2023.07.07
この記事でわかること
情報処理安全確保支援士はIT系国家資格の中で初の士業で将来性が高い
情報処理安全確保支援士試験の難易度は高く、IT業界未経験だと500時間以上の勉強時間が必要
情報処理安全確保支援士を目指すなら、実務経験を積む・下位試験から挑戦するのがおすすめ

情報処理安全確保支援士とは?

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ここでは、情報処理安全確保支援士の概要・将来性・年収について詳しく紹介します。これから情報処理安全確保支援士を目指す人は、参考にしてください。

情報処理安全確保支援士の役割と試験

情報処理安全確保支援士は「登録セキスペ」とも呼ばれ、IPAが実施している情報処理安全確保支援士試験に合格し、登録申請をした人に与えられる国家資格のことです。

近年では社会的にIT依存度が高まっており、サイバー攻撃に関する問題が増加しています。そのため、企業だけではなく社会的にセキュリティ対策が重視され、高度なセキュリティスキルを持つ人材が求められています。そこで誕生したのが、情報処理安全確保支援士です。

また、情報処理安全確保支援士試験とは、情報処理技術者試験の1つであり、難易度は最も高いレベル4に位置します。情報処理技術者試験の難易度は、レベル別のランキング形式で4つに分けられています。

ちなみに、レベル1はITパスポート試験、レベル2は基本情報技術者試験、レベル3は応用情報技術者試験です。レベル4はプロジェクトマネージャ試験・データベーススペシャリスト試験・システムアーキテクト試験など様々な試験があります。

情報処理安全確保支援士試験は春と秋の年2回実施され、午前Ⅰ・午前Ⅱ・午後Ⅰ・午後Ⅱの全ての試験で60%以上の得点率を取得すれば、資格を取得できます。午前試験では選択式問題、午後試験では記述式の問題が出題されます。

合格率は約10%~20%であり、比較的難易度が高いと言えるでしょう。なお資格の受験条件はないため、誰でも受験できます。

【参考】:国家資格「情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)」とは:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構 【参考】:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:情報処理安全確保支援士試験

情報処理安全確保支援士は登録や更新が必要?費用や講習について解説

情報処理安全確保支援士の将来性

結論から言うと、情報処理安全確保支援士の将来性は高いです。近年のインターネットの普及により、サイバー攻撃の増加が問題視されています。そのため数多くの企業がセキュリティ対策を重視しており、大企業だけではなく中小企業でも様々なセキュリティ対策を実施しています。

今後は、セキュリティに関するスキルを持つ人材の需要が高まるでしょう。そもそもIT人材自体が不足しているため、セキュリティに関するスキルを持つ人材は特に市場価値が高いです。

しかし、IT技術はトレンドの移り変わりが激しいため、情報処理安全確保支援士の資格を取得するだけではなく、常に新しい知識にアップデートする姿勢が重要です。

情報処理安全確保支援士の年収

マイナビエージェントでの情報処理安全確保支援士の求人情報を見ると、情報処理安全確保支援士の年収は500~900万円が相場となっています。(※2023年2月執筆時点)これはあくまで平均であり、業種・業界によっては平均年収がさらに高い可能性もあります。

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情報処理安全確保支援士の資格を取得するメリット

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情報処理安全確保支援士の将来性が高いことは理解できたでしょうか。ここでは、情報処理安全確保支援士の資格を取得するメリットについて詳しく紹介します。

IT系国家資格では初の士業で希少価値がある

士業とは、高度な専門性を持つ資格職業の俗称のことです。例えば弁護士・公認会計士・社労士などが挙げられます。情報処理安全確保支援士は、情報系国家資格の中で初の士業となります。なお、合格後に申請を行わなければ、情報処理安全確保支援士と名乗れないため注意が必要です。

2016年10月に情報処理安全確保支援士の国家資格が誕生したばかりで、まだ日が浅いこともあり、他の士業と比較して独占業務のような仕事はほとんどありません。しかしセキュリティ対策の重要性が高まっているため、情報処理安全確保支援士の資格を保有していることはメリットが大きいと言えるでしょう。

職種の選考条件を満たすことができる

セキュリティに関するスキルが必要な職種の場合、情報処理安全確保支援士の資格を取得していることが条件とされていることも少なくありません。例えば、自衛隊の技術曹や警視庁のサイバー犯罪捜査官などが挙げられます。

また情報処理安全確保支援士の資格を取得している方を優遇して採用している企業もあり、就職・転職活動でも有利にはたらくでしょう。さらに、セキュリティに関するスキルは幅広い業界や職種で活かせるのが特徴です。

高度なセキュリティ知識を客観的に証明できる

情報処理安全確保支援士試験の難易度は、情報処理技術者試験の中では最も高いレベル4に位置します。試験に合格するためには、豊富な実務経験と徹底した試験対策が必要です。

IPAの資格は認知度が高く問題の質も保証されているため、自分のスキルを客観的に示すことができます。特に転職活動を行う際には、高度なセキュリティ知識を客観的にアピールできるでしょう。

【参考】:情報処理安全確保支援士の求人|求人・転職エージェントはマイナビエージェント

企業によっては資格手当や報奨金がもらえる

特にIT系企業では、国家資格の合格者数によって技術力を証明することがあります。そのため、資格の取得を積極的に推進している企業は多いです。企業によっては資格手当や一時的な報奨金がもらえることもあります。

情報処理安全確保支援士試験に合格すれば、約10万円以上の報奨金がもらえる場合もあります。なお、企業によって報奨金の有無・金額は異なるため、参考程度にしてください。ちなみに、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験の場合、報奨金は約1万円~3万円程度であることが多いです。

このことから、情報処理安全確保支援士試験の報奨金は高いことが理解できます。

情報処理安全確保支援士は意味ない?メリット・デメリットも解説

情報処理安全確保支援士資格の注意点

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情報処理安全確保支援士の資格を取得するにあたり、いくつかの注意点があります。注意点もしっかり把握した上で資格取得に臨みましょう。

資格の維持には費用がかかる

情報処理安全確保支援士試験に合格し、支援士として登録する際には登録費用が19,700円(収入印紙+手数料)かかります。情報処理安全確保支援士と名乗るには試験への合格だけでなく登録が必須です。

また、登録後も年に1回のオンライン講義と3年に1回の集合研修を受ける必要があります。登録は3年ごとに更新されますが、これらの講習はその更新に必要な条件となっています。費用は、オンライン講習が1回20,000円、集合研修が1回80,000円です。

【参考】:登録セキスペの方々へ:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

情報処理安全確保支援士は登録や更新が必要?費用や講習について解説

税制優遇制度は廃止されている

平成30年6月に、企業のサイバーセキュリティ対策などに対する優遇税制である「コネクテッド・インダストリーズ税制(IoT税制)」が創設されました。

税制優遇の条件として「一定のサイバーセキュリティ対策が講じられている」ことが挙げられており、これを担保する役割を情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)が担っていましたが、この税制は令和2年3月31日をもって廃止されています。

【参考】:コネクテッド・インダストリーズ税制(IoT税制) (METI/経済産業省)

まだ必置化はされていない

IT系国家資格では初の士業となった情報処理安全確保支援士ですが、まだ企業や組織への必置化はされていません。

とはいえ、情報処理安全確保支援士が果たす役割は大きく、社会への貢献度も高いです。政府も「情報処理安全確保支援士制度の普及策」において、必置化や保有割合の報告等について言及しており、今後必置化される可能性もあります。

「受かる気がしない」と言われることもある比較的難易度の高い試験ですが、社会への普及に先立って資格を保有しておけば、将来得られるメリットも大きいでしょう。

【参考】:情報処理安全確保支援士制度の普及策

情報処理安全確保支援士試験に合格するための勉強方法

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情報処理安全確保支援士の資格には様々なメリットがあることは理解できたでしょうか。ここでは、情報処理安全確保支援士試験に合格するための勉強方法について詳しく紹介します。

合格するための勉強時間

情報処理安全確保支援士試験に合格するための勉強時間の目安は、ITに関する知識がない方の場合、500時間以上必要と言われています。あくまで目安であるため、人によって勉強時間は異なります。

またこの勉強時間には、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験に合格するための勉強時間も含まれています。情報処理技術者試験のレベル1からレベル3までのいずれかの資格を保有していれば、勉強時間を削減できるでしょう。

基本情報技術者試験や応用情報技術者試験の資格を保有していれば、午前試験の問題が解きやすくなります。また、ITエンジニアといった実務経験がある方は、午後試験の記述式問題が解きやすくなります。

そのためIT業界未経験からいきなり情報処理安全確保支援士試験に挑戦するのではなく、下位資格を受験したり実務経験を積んだりすることから始めるのがおすすめです。

【参考】:基本情報技術者試験

【参考】:応用情報技術者試験

具体的な勉強方法

ITに関する知識がない方は、まず応用情報技術者試験に合格できるレベルを目指しましょう。なお応用情報技術者試験の資格を保有していれば、情報処理安全確保支援士試験の午前Ⅰの免除を受けることができます。

また応用情報技術者試験の勉強をする際には、セキュリティに関する問題を中心に学習するのがおすすめです。さらに、午前試験では過去問と似た問題が数多く出題されるため、過去問をできるだけたくさん解きましょう。

実務経験がある方やITに関する知識がある程度身に付いている方は、午後試験の勉強に注力してください。午後試験では知識だけではなく、長文読解能力といった国語力も必要です。そのため数多くの問題に取り組み、問題に慣れることも大切です。

勉強時間を短縮するコツ

勉強時間を短縮するには、効率よく勉強するのが大切です。情報処理安全確保支援士試験は全ての試験で60%以上の得点率を取得すれば良いため、まずは過去問に取り組み自分のレベルや苦手分野を把握しましょう。例えば午前試験で最初から合格点を取ることができているのであれば、午前試験の対策は不要です。

独学で勉強する場合、書籍選びも大切です。IT技術はトレンドの移り変わりが激しいため、最新版の書籍を選ぶことが重要と言えます。勉強は継続することが最も大切です。簡単すぎる書籍だと、知識が身に付かないだけではなく途中で飽きてしまうでしょう。

一方難しすぎる書籍だと、勉強が嫌になり途中で学習を辞めてしまうこともあります。そのため口コミ・評判を参照したり、実際に本屋に出向いたりして自分に合う本を見つけることが重要です。

将来性が高い情報処理安全確保支援士を目指すには

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IT業界未経験の方の場合、情報処理安全確保支援士試験に合格するためには約500時間以上の勉強時間が必要と言われています。いきなり試験に挑むのではなく、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験の資格を保有する・実務経験を積むなどで知識を深めることをおすすめします。

また、中小企業診断士試験などでは情報処理安全確保支援士試験で勉強した知識を流用できる部分もあるため、ダブルライセンスの取得を目指すのも良いでしょう。

近年ではセキュリティに関する高度なスキルを持った人材が重宝される傾向にあり、情報処理安全確保支援士の将来性は高いと言えます。また情報処理安全確保支援士はIT系国家資格の中で初の士業ということもあり、今後の動向に注目です。

情報処理安全確保支援士として働きたい場合、自分の希望やスキルに合っている企業を選ぶことが大切です。また、企業側が求める人材も把握する必要があります。数多くの企業から自分に合った企業を探すのは大変でしょう。

そこで利用を推奨するのがマイナビIT エージェントです。

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