オープン系プログラマーとは?
オープン系プログラマーとは、オープン系システムで稼働するアプリケーション開発を担当し、主にソフトウェア製造とデバッグ・テストを担当します。ここでいうオープン系システムとは、UNIX/Linux/Windows等のx86プロセッサで稼働する環境を指します。
したがって、ソフトウェア開発の際はオープンソースプログラムを転用したり、必要なシェルスクリプトを取り入れてアプリケーション実行環境と合わせて実装していきます。
使用するプログラミング言語
オープン系プログラマーには、「C++」での開発が必要とされることが多く、OSをまたいで共通使用するには「Java」を利用することもあります。オープン系開発の特徴は開発環境には多種多様なパターンがあるという点です。
そのため、Windows上の開発なら「C#」「VB.net」を用いて開発するといったように、複数の言語に精通しているプログラマーは自ずと需要が高くなります。
オープン系プログラマーの年収
オープン系プログラマーの年収は、「マイナビエージェント職業別年収ランキング」での平均年収は344万円、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近い職種のSE・プログラマ(顧客向けシステムの開発・実装)を参考にすると、平均年収593万円と分かりました。
国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、オープン系プログラマーは一般平均年収と比較すると、年収に幅があることが分かります。
オープン系プログラマーは現場で用いる様々な言語を身につけ、多種多様な要求に答えられるようにスキルアップを目指すことで、より高収入を目指せます。
【参考】:マイナビエージェント職業別年収ランキング ※【平均年収 調査対象者】2020年1月~2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁 【参考】:組込みソフトウェア技術者試験(ETEC)
他の種類のプログラマー
プログラマーには、オープン系以外にもWeb系・汎用系・組み込み系など、担当する仕事によって種類がいくつか分けられています。プログラマーの分類は多岐に渡り、細分化されているため需要が高まっています。ここでは、種類別に特徴を紹介します。
Web系プログラマー
オープン系プログラマーと同様に、Web系のシステムはWeb系プログラマーが担当します。Web系プログラマーの主な業務内容は、スマートフォンやPCで動作するWebクライアントを活用して業務端末として表示・操作させたり、Web表示の電子商取引やショッピングサイトを構築したりします。
開発は、主にHTMLやJavaScript/VBScript等やJavaやPHPを用いて、アプリケーションを開発しサーバー側で実行させます。
汎用系プログラマー
汎用系プログラマーとは、汎用機と呼ばれる汎用系システム上で業務アプリケーションをCOBOLやPL/IやRPGで開発したり、科学技術計算用にFORTRANやPL/Iを用いて計算処理をさせるものです。これまで大規模システムを中心に、大手企業や官庁系システムに多数採用されていました。
現在は開発したアプリケーションのメンテナンス作業を中心に引き続き需要があり、新規システム開発やシステム移行時にはその経験者がプロジェクトに求められることが多くなっています。
ゲーム系プログラマー
ゲーム系プログラマーとは、ゲーム処理のプログラムを担当する職種です。具体的には、シナリオライターと連携し、キャラクターの動作やBGMを連携させるものが多いです。
特にスマートフォンで動作するゲームアプリケーションは、遊休時間の活用のため爆発的に需要が伸びています。開発は主にスマートフォンのOSであるiOSやAndroidの開発環境を用いてSwiftやUnityを用いて効率的に開発していきます。
各プログラマーはゲームディレクターに従い、全体の進捗を調整しながら仕上げていきます。
制御系・組み込み系プログラマー
制御系プログラマーは機械や装置をコンピュータ制御するもので、C言語やアセンブリ言語等で制御に必要なセンサー入出力を行い論理制御します。
組み込み系プログラマーは、コンピュータシステムを動作機器に組み込んで活用する形式を取り、C言語やC++あるいはJavaを用いて機能を実装したり、外部ネットワークとの通信を行ったりします。
通信系プログラマー
通信プログラマーは、ネットワーク機器を実装するためにソフトウェアモジュールを開発したり、ネットワーク機器のアクセスプログラムを開発したりします。
また、ネットワーク機能をソフトウェアで実装することが増えてきていますので、TCP/IPやVPNあるいはパケットフィルター等の機能をオープン系OS上にプログラミングしたり、通信プロトコルのトレースを行ったりします。
開発はC言語やC++およびJavaが多く用いられますが、通信規約やプロトコルに精通している必要があります。
ぜひ『マイナビIT エージェント』をご活用ください!
オープン系プログラマーに求められる要件は?
オープン系プログラマーはソフトウェアエンジニアになりますので、ソフトウェア開発知識が求められます。しかし、近年ソフトウェアモジュールは、自社で全て開発するのではなく、オープンソースプログラムを転用したり、ジョイント開発したりすることも増えています。ここでは、オープン系プログラマーに求められる要件を見ていきましょう。
オープン系プログラマーに求められるスキル
オープン系プログラマーは、主としてソフトウェア開発の製造工程(プログラミング)とテスト工程(単体・結合)を担当します。そのため、採用したプログラム言語の特徴を理解した記述が求められます。プログラミングの際は、詳細設計で記載されている内容を理解し、記述する必要があります。
そのため、所定の手続きと機能実装を正しいロジックとして反映していく実装スキルが必要となります。また、テスト工程では処理結果の妥当性が判断できるデバッグ能力が必要となります。
特に自身の作成したコード以外のライブラリをオープンソースから転用する場合は、オープンソースソフトウェアの機能や実装を正しく理解する必要があるでしょう。同様にプログラムの保全性を高めるために適切なモジュールを選択する必要もあります。
オープン系プログラマーに求められる資格
オープン系システムでは、稼働環境となるOS認定がLinuxやWindows向けに提供されています。開発言語単位での認定が設定されていることもあり、多岐にわたる認定制度が設けられています。また、ネットワークやDBにおいても各種用意されており、担当するシステムによっては認定資格の優先度が変わるでしょう。
ここでおすすめするのは、情報処理推進機構(IPA)の情報処理技術者試験の1つである応用情報技術者試験です。
応用情報技術者(AP)はアプリケーション開発全般の理解と設計・開発・テスト・導入の一連の流れが理解できる技術者を想定しています。応用情報技術者試験に合格することにより、プログラマーの上位技術者として全体の工程を理解し担当できることが証明されます。
【参考】:LinuC認定制度 【参考】:Android技術者認定試験 【参考】:マイクロソフト認定制度 【参考】:情報処理推進機構(IPA) 情報処理技術者試験
システムエンジニア(SE)との違い
システムエンジニアは顧客の要求を要件化し、設計・開発・テスト・導入の一連の流れを担当します。そのため、プロジェクトサイクルの理解が求められます。プログラマーは、システムエンジニアの作成した設計フェーズの成果物である概要設計と詳細設計に基づき、開発工程でソフトウェアモジュールの製造を担当します。
そのため、詳細設計の工程への関与とコミュニケーションが求められます。さらに、製造したソフトウェアのテスト工程で単体テストおよび結合テストを主導します。そのため、プログラムデバッグにより正しい結果が得られることを確認していきますので、テスト工程での正確性が求められます。
ぜひ『マイナビIT エージェント』をご活用ください!
オープン系プログラマーの将来性
現在、プログラマーに求められる職種がどんどん細分化されてきているため、要求されるアプリケーションに追従していく姿勢が求められるでしょう。ここでは、オープン系プログラマーの将来性について触れていきます。
プログラマーの求人は、将来性が高い市場向けに活性化しています。具体的にはAI分析やIoT、あるいは自動制御については市場予測も高く求人が増えています。したがって、該当領域で求められるプログラミング言語をマスターし、アプリケーション知識を高めることによって、市場に求められるプログラマーとなるでしょう。
オープン系プログラマーのスキルを高めてチャンスをつかもう
オープン系プログラマーに必要とされるのは、汎用性の高いプログラム言語であるC言語やC++、あるいはJavaを中心としたプログラミング能力です。よって、より市場性のあるAI分析やIoT、あるいは自動制御で求められるアプリケーション要件を学ぶと、チャレンジの幅が広がります。
現在日本では、デジタルトランスフォーメーション(DX)により、あらゆる業種でITによる働き方改革が進んでいます。そのため、プログラム言語スキルに加えて新規要求への対応力向上により、新しいニーズにも対応できるプログラマーあるいは全体工程に関与するシステムエンジニアへと、活躍の場が広がるでしょう。
そこで利用を推奨するのがマイナビIT エージェントです。
マイナビIT エージェントは、IT・Webエンジニア向け、無料の転職⽀援サービスです。
IT・Webエンジニアの転職事情に詳しいキャリアアドバイザーが、あなたのご経験やスキルをお伺いし、転職活動のプランをご提案します。
アドバイザーは企業側と直接連携を取れるので、求人票に載っていない情報も確認することができます。こちらで、働き方などをしっかり確認の上、応募企業を選んでいくのが良いでしょう。
未経験からのキャリアチェンジは心身ともに本当に大変だと思います。少しでもご自身の負担を減らすべく、エージェントサービスを活用して、失敗のない転職活動に臨んでいただければ幸いです。
マイナビエージェントに無料登録して
転職サポートを受ける
編集部オススメコンテンツ
アンドエンジニアへの取材依頼、情報提供などはこちらから