通信系プログラマーとは?求められるスキルや市場性について解説!
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通信系プログラマーとは?求められるスキルや市場性について解説!
アンドエンジニア編集部
2023.08.20
この記事でわかること
通信系プログラマーは通信機器に実装するソフトウェアや通信アプリケーションを開発します
求められるスキルとして最新の通信技術の習得が望まれます
5GやIoTにより市場拡大が見込まれ、通信系プログラマーのニーズがさらに高まるでしょう

通信系プログラマーとは?

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通信プログラマーとは、ネットワーク機器を実装するためにソフトウェアモジュールを開発したり、ネットワーク機器のアクセスプログラムを開発したりする職種です。近年テレビ会議システムや通信機器の普及により、ネットワーク機器のソフトウェア開発が増えてきています。

また、ネットワーク機能をソフトウェアで実装することも増えているため、TCP/IPやVPNあるいはパケットフィルター等の機能をオープン系OS上にプログラミングしたり、通信プロトコルのトレースを行ったりすることもあります。

開発はC言語・C++・Javaが多く用いられますが、通信規約やプロトコルに精通している必要があります。

通信系エンジニアとの違い

通信系プログラマーに似た職種として、通信系エンジニアがあります。仕事内容は両者とも似ていますが、そもそもプログラマーとエンジニアでは以下のような違いがあります。

【プログラマー】 エンジニアが作成した仕様書に基づき、プログラミング言語を用いてシステムを構築・作成する。また、プログラムが正常に動作するかテストを行い、トラブルやバグが生じた際は修正業務も担う。

【エンジニア】 顧客からのヒアリング・交渉・開発・調整など、システムに関わることを一通り行う。企業やプロジェクトによっては、エンジニアが直接コーディングを行うこともある。

通信系プログラマーはIT・ネットワーク機器の開発がメイン、通信系エンジニアはIT・ネットワーク機器の設計〜開発までを担当する技術者のことです。通信系エンジニアは顧客とのやり取りが多いため、プログラミングスキルの他にコミュニケーションスキルも必要です。

仕事内容によって、通信系エンジニアはWebエンジニア・サーバーエンジニア・アプリケーションエンジニア・データベースエンジニア・ネットワークエンジニアなどに分類されます。

通信系エンジニアに転職を検討している際は、どの分野のエンジニアになりたいかを明確化させましょう。また、転職エージェントを活用することで企業とのマッチングがスムーズに行えます。

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プログラマーの種類

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一口にプログラマーと言っても、仕事内容によって通信系プログラマーのようにいくつかの種類に分けられます。ここでは、通信系プログラマー以外のプログラマーの種類について紹介します。

オープン系プログラマー

オープン系プログラマーとは、オープン系システムで稼働するアプリケーション開発を行う職種で、主にソフトウェア製造とデバッグ・テストを担当します。ここでいうオープンシステムとは、UNIX/Linux/Windows等のx86プロセッサで稼働する環境のことです。

したがって、ソフトウェア開発の際はオープンソースプログラムの転用や、必要なシェルスクリプトを取り入れてアプリケーション実行環境に合わせて実装していきます。

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Web系プログラマー

オープン系プログラマーと同様に、Web系のシステムはWeb系プログラマーが担当します。主な業務はスマートフォンやPCで動作するWebクライアントを活用して業務端末として表示・操作させたり、Web表示の電子商取引やショッピングサイトを構築したりします。

開発は、主にHTMLやJavaScript/VBScript等やJavaやPHPを用いてアプリケーションを開発し、サーバ側で実行させます。

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汎用系プログラマー

汎用系プログラマーとは、汎用機と呼ばれる汎用系システム上で業務アプリケーションをCOBOLやPL/IやRPGで開発したり、科学技術計算用にFORTRANやPL/Iを用いて計算処理をさせたりする職種をいいます。これまで大規模システムを中心に、大手企業や官庁系システムに多数採用されています。

現在は、開発したアプリケーションのメンテナンス作業を中心に引き続き需要があり、新規システム開発やシステム移行時にはその経験者がプロジェクトに求められることが多くなっています。

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アプリケーション系プログラマー

アプリケーション系プログラマーとは、Webアプリやスマホアプリの開発を担当しているエンジニアです。アプリケーションエンジニアとの違いは、通信系プログラマーと通信系エンジニアの違いと同様に、関わる案件は同じでも担当する仕事の領域が異なります。

近年はどの企業もスマホアプリ制作に力を入れていることが多く、主に利用される言語として、Java・Objective-C・Swift・Kotlinなどがあります。業務系アプリの開発では、C・C#・Javaなどが使用されています。

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ゲーム系プログラマー

ゲーム系プログラマーは、その名の通りプログラミングによってゲーム開発をメインに行うエンジニアです。スマホアプリのゲームはもちろん、オンラインゲームなど、様々な種類のゲームを開発しています。

ゲーム系プログラマーにはプログラミングの知識はもちろん、ゲームの知識も必要とされるため、元々ゲームが好きなエンジニアが目指すことが多い職種です。主な言語は、C言語やJavaなどです。

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他業種での通信系プログラマーの需要

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通信系プログラマーは通信業を中心としたプログラマーですが、通信技術の拡大により、業種を超えて通信技術の専門家として求められています。今後5GやIoTの導入により、多くの産業で通信インフラへの投資が期待されるため、今後も高い需要が期待できるでしょう。

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業種をまたがるプログラマーの活躍の場は?

業務系プログラマーは会社の業務システムを行う職種で、それぞれ製造・在庫・販売・人事・会計・顧客等の各管理システムを担当します。これらの業務は業種固有のものもありますが、業種に依存しない業務システムも多数見られます。

また、金融系プログラマーは注文・約定等の基幹系や顧客管理等の情報系システム等に携わります。近年ではフィンテック等のIT技術改革が進んでいます。ITの活用が増加したことにより業種の垣根が低くなっているのが実情です。

制御系・組み込み系プログラマーとは?

制御系システムは機械や装置をコンピュータ制御するもので、C言語やアセンブリ言語等で制御に必要なセンサー入出力を行い論理制御します。

組み込み系システムは、コンピュータシステムを動作機器に組み込んで活用する形式を取り、C言語やC++あるいはJavaを用いて機能を実装したり、外部ネットワークとの通信を行ったりします。この通信プロトコルや実装は、通信系プログラマーの知識が活用できるでしょう。

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通信系プログラマーの年収と将来性

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現在プログラマーは、汎用的なプログラミングスキルが必要とされる一方、求められる職種がどんどん細分化されてきています。

拡大している市場はAI市場やIoTや自動制御等ですが、新市場においても、これまでの市場以上にインターネットを活用した情報共有や機器相互間の通信制御が重要となっていきます。ここでは気になる年収や将来性について触れていきます。

通信系プログラマーの年収

通信系プログラマーになったら、どの程度の年収を得られるのでしょうか。ここでは、参考としてプログラマーの年収例を挙げてみます。

プログラマーの年収は「マイナビエージェント 職種図鑑」での平均年収は344万円(※2023年7月執筆時点)、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近い職種の「エンジニア/プログラマ」を参考にすると、平均年収592万円と分かりました。

国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、プログラマーの年収にはバラつきがあることが分かります。

通信系プログラマーにおいては、大手顧客の求人が比較的多い状況であり、通信技術の知識が必須であるため、比較的高めの年収設定にされていることも珍しくありません。同時に、専門性に応じて1,000万円を超える求人も見られます。未経験の場合は、まずは研修制度が整った企業選びが必要です。

【参考】:マイナビエージェント職業別 職種図鑑 ※【平均年収 調査対象者】2020年1月~2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁

通信系プログラマーの将来性は高い

市場はこれまでの単なるサーバとネットワーク機器を接続する要求から、今後インターネットを活用したリモート会議や遠隔操作等の距離を意識しない、広域の通信アプリケーションが増えていくでしょう。そのため、ネットワークの専門家である通信系プログラマーはさらに期待される職種となるでしょう。

通信系プログラマーに必要なスキルや資格

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通信系プログラマーはソフトウェアエンジニアになるため、ソフトウェア開発知識が求められます。ここでは通信系プログラマーに必要なスキルや資格を見ていきましょう。

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プログラミングスキルやデバッグ能力

通信系プログラマーは、主としてソフトウェア開発の製造工程(プログラミング)とテスト工程(単体・結合)を担当します。よって採用したプログラム言語の特徴を理解して記述することが求められます。プログラミングの際は、詳細設計で記載されている内容を理解し、記述する必要があります。

そのため、所定の手続きと機能実装を正しいロジックとして反映していく実装スキルが必要となり、通信プロトコルの理解は欠かせません。また、テスト工程では処理結果の妥当性が判断できるデバッグ能力が必要です。

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通信系プログラマーに役立つ資格3つ

通信系プログラマーには最新の通信技術が求められます。通信知識を高めるためには、通信機器ベンダーが提供するトレーニングとその資格取得がおすすめです。また、情報処理推進機構(IPA)の情報処理技術者試験の1つであるネットワークスペシャリスト試験(NW)、並びに応用情報技術者試験(AP)もおすすめできる資格です。

■シスコ技術者認定 大手通信機器ベンダーのシスコシステムズでは、ネットワークアプリケーション開発者向けにDevNet認定を、システム構築技術者向けにCCNAやCCNPを用意しています。トレーニング受講によってスキルを高め資格認定に挑戦しましょう。

【参考】:シスコ技術者認定

■ネットワークスペシャリスト試験(NW) ネットワークスペシャリスト試験(NW)は、ネットワーク固有の技術とITインフラを正しく実装する技術を求められる試験です。

【参考】:ネットワークスペシャリスト試験

■応用情報技術者(AP) 応用情報技術者(AP)は、アプリケーション開発全般の理解と設計・開発・テスト・導入の一連の流れが理解できる技術者を想定しています。応用情報技術者試験に合格することにより、プログラマーの上位技術者として全体の工程を理解し担当できるスキルが証明されます。

【参考】:応用情報技術者試験

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コミュニケーションスキルやデバッグの経験

システムエンジニアは顧客の要求を要件化し、設計・開発・テスト・導入の一連の流れを担当するため、プロジェクトサイクルの理解が求められます。

一方でプログラマーは、システムエンジニアの作成した設計フェーズの成果物である概要設計と詳細設計に基づき、開発工程でソフトウェアモジュールの製造を担当するほか、製造したソフトウェアのテスト工程で単体テストおよび結合テストを主導します。

そのため、詳細設計の工程への関与とコミュニケーション能力、そしてテスト工程での正確性が求められます。特に通信系プログラマーは通信プロトコルの確認が必要なため、ノード間での通信のトレースやデバッグの経験が求められるでしょう。

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通信系プログラマーとしてのスキルを高めてチャンスを掴もう

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通信の進歩は目覚ましく、5GやIoTに期待が集まっています。5Gは高速回線のため、キャリア網の他にローカル5Gと言われる構内網等への実装が期待されています。またIoTでは、モノのインターネットとしてあらゆる機器がインターネット網を活用して情報共有する時代が訪れます。

通信系システムのニーズが今後も高まることが想定され、その中で通信系プログラマーはプログラム開発を担当するため、ネットワーク時代のソリューション開発を担当するエンジニアとして一層需要が高まるでしょう。

通信系プログラマーとして活躍するためには、資格を取得したり、実力を正しく評価してくれる企業に転職したり、前向きな行動が必要です。特に、転職活動においては大きな労力が必要となり、億劫になりがちです。

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