ゲームプログラマーが学ぶべき言語とは

ゲームプログラマーを目指す方は、どのゲームプログラミング言語を学べば良いのか迷うことと思います。特にプログラミング言語を扱った経験がない方は、何から始めたらいいのか分からないかもしれません。

一口にゲームと言っても、スマホアプリからパソコンアプリ、ブラウザで動かすゲーム、VRなど様々な種類があり、それぞれ適したプログラム言語が異なる場合があります。

この記事では、ゲームプログラマーへのキャリアチェンジを目指す上で、学んでおくとよい言語、その特徴や作成できるゲームの種類、動作環境、言語の学び方、未経験者でも転職できる方法などについて紹介します。ゲームプログラマーを目指す方はぜひ参考にしてみてください。

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ゲーム作成で利用されるおすすめの言語

ゲームプログラミングで利用される言語を5つ紹介します。他にもゲーム開発で利用されるプログラミング言語は幾つかありますが、よく利用されており、また比較的学びやすい言語を中心に紹介していきます。

"C++"（シープラブラ）はC言語をより高度に拡張し、オブジェクト指向を取り入れた言語です。難易度は高めですが、処理速度が速く、汎用性にも優れています。また、C++はC言語と互換性があり、C言語を学んだ方はスムーズに体得できます。主にゲーム専用機、PCゲーム、スマホゲーム作成で利用されています。

【参考】：ゼロから学ぶ C++

"C#"（シーシャープ）はMicrosoftが開発したオブジェクト指向のプログラミング言語です。Javaの文法と似ていますが、C++よりも難易度は低く、複雑なゲームの製作でも利用されています。ゲームエンジンのUnity上ではC#が使われているため、Unityを利用する人はC#を学習しておくとよいでしょう。

C#はゲーム専用機以外に、PCゲーム、スマホゲームに加え、ブラウザゲーム開発でも一部使われています。

【参考】：C# プログラミング ガイド | Microsoft Learn

C#とは？できることやメリット・デメリットについて解説！

C言語をベースに開発されたプログラミング言語です。Javaコミュニティ以外にデータベースで知られるOracle社からも提供されており、両者にほとんど違いは見られません。Javaの難易度はやや高いものの、OSに依存しない汎用性と安定性の高さが特徴です。

ゲーム開発以外では金融系の基幹システムや家電などでも使われています。利用範囲ですが、JavaはスマホアプリやPCゲーム、ブラウザゲームでも利用されています。また、Androidの公式開発言語であるKotlinはJavaをベースにシンプルなコードで作られており、Javaとの相互呼び出しが可能です。

【参考】：Javaソフトウェア | オラクル | Oracle 日本 【参考】：Kotlin と Android  |  Android デベロッパー  |  Android Developers

Javaを効率的に独学で学習する方法とは？おすすめの勉強方法を紹介

JavaScriptはこれまで主にブラウザゲームで多く使われてきました。最近はゲーム開発向けのライブラリが充実してきており、様々な環境での利用が広がっています。JavaScriptは比較的学習しやすい言語です。

ゲームエンジンのUnityではC#以外にも、拡張されたJavaScriptの使用が可能です。JavaScriptはブラウザゲーム以外に、スマホアプリの作成もできます。

【参考】：現代の JavaScript チュートリアル

【JavaScript学習ロードマップ】勉強する上で重要なポイントも紹介

SwiftはApple社が開発したオープンソースのプログラミング言語です。コードがシンプルで、比較的難易度は低く、初心者でも学びやすい言語です。iOSやMacOSのアプリ開発に向いており、iPhoneやiPad、Macのアプリで利用されています。

Swift登場まではObjective-Cがよく使われていましたが、2014年のSwift発表以来シェアを伸ばし続けています。SwiftはiPhoneやiPadアプリ以外にブラウザゲームの作成ができます。

【参考】：Swift - Apple（日本）

Swift入門！概要・基本文法・学習方法について徹底解説！

Rubyは日本で開発されたオブジェクト指向のスクリプト言語です。Ruby開発のフレームワークとして「Ruby on Rails」が有名です。Rubyはコードがシンプルで、難易度が低く初心者にも習得しやすい言語です。Rubyではサーバーサイドのブラウザゲームやスマホアプリの開発に利用されています。

【参考】：オブジェクト指向スクリプト言語 Ruby 【参考】：Ruby on Rails

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ゲームプログラマーを目指す上で知っておきたいこと

ゲームプログラマーを目指すには、代表的なゲームエンジンと、ゲームプログラミングが可能な言語について知っておく必要があります。ゲームエンジンはゲームを作る際のプラットフォームです。

ゲームプログラマーとは家庭用のゲームの他、スマホゲーム、PCゲームなどの作成に携わるプログラマーやエンジニアのことです。ゲームプログラマーは時にゲームエンジニアと言われますが、プログラミング以外にも様々な知識やスキルを求められるからです。

では、ゲームプログラマーを目指す上で最低限知っておきたい、ゲームエンジンとゲームプログラマーにおすすめの言語について見ていきましょう。

ゲームプログラマーはゲームプランナーが作成した企画書や仕様書に沿って、ゲームキャラクターの動きや効果音の作成、ゲームシステムの構築など、ゲームのシーンが当初意図した通りに動くように、ゲームプログラミングを行うのがゲームプログラマーの役目です。

ゲームプログラマーが活躍する会社は、家庭用ゲーム機を開発する会社、家庭用ゲーム機専用のソフトを作成する会社、スマホ向けのゲームを開発する会社など、会社だけでも種類があります。

また、クライアントサイドと言って、スマホやPC上で動作するゲームソフトを開発するプログラマーもいれば、サーバ側で動くオンラインゲームを開発するサーバーサイドのプログラマーもいます。

さらに細分化すると、ゲームのサウンドを作るサウンドプログラマー、グラフィックス担当のグラフィックプログラマーなど、ゲームプログラマーの世界では多種多様なプログラマーが活躍しています。

ゲームプログラマーを目指す方は、具体的にどのようなプログラマーを目指したいのか、自分の目標を明確に定めておくことをおすすめします。

ゲームエンジンとはゲーム開発を行う際に必要となるグラフィック描画、サウンド管理、ゲームコントローラーの操作処理など、ゲーム開発に必要な基本機能をまとめたゲームプログラミングソフトのことです。

ゲームエンジンは扱うコツをつかめば、ゲームは作れますが、思わぬ動作をしたり、不具合が発生した時にプログラミング知識がないと、その解決が難しくなります。ここでは、ゲーム業界でよく利用されているおすすめのゲームエンジンを2つ紹介します。

これらは、ゲームプログラマーにとって必須とも言えるツールですので、学んでおくことをおすすめします。

■ Unity（ユニティー） 米国Unity Technologies社の日本法人、ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン株式会社が提供するゲーム開発プラットフォームです。

ゲームエンジンの中では最もメジャーなソフトで、手軽に3Dゲームを開発できる点、あらゆる環境に対応したマルチプラットフォーム、ノンプログラミングや低価格である（学生や初心者には無料プランもある）点が人気の理由です。

Unityはゲーム専用機からPCゲーム、ブラウザゲーム、スマホゲーム、VRゲームなどあらゆる種類のゲーム開発に対応しています。

【参考】：Unity のリアルタイム開発プラットフォーム | 3D/2D、VR/AR のエンジン

Unityとは？入門情報から特徴や活用方法・事例まで解説！

■ Unreal Engine（アンリアルエンジン） 米国Epic Games社提供のゲームエンジンです。Unityと基本機能はほぼ同じですが、Unityがスマホゲームアプリを得意とするのに対し、「Unreal Engine」はPCゲームアプリやコンシューマーゲームアプリ開発を強みとしています。

価格は全ての機能が無料ですが、作成したアプリの総収入が100万＄を超えた場合に限り、総収入の5%をロイヤリティとして支払い義務が生じます。

【参考】：最高にパワフルな 3D 制作プラットフォーム - Unreal Engine

ゲームプログラマーに求められるスキルと年収

ここでは、ゲームプログラマーに求められるスキルやおすすめの資格、年収について見ていきます。

ゲームプログラマーには様々なスキルが求められますが、特に役立つスキルを以下に4つ挙げています。ゲームプログラマーを目指す方はスキルチェックを行い、弱いスキルは強化に努めることをおすすめします。

1．プログラミングスキル ゲームの方式によっても異なります。

▪家庭用ゲーム機用では主にC++、C#、Javaなどが用いられる ▪スマホゲームではSwift、Kotlin、Java、C++、C#などが用いられる ▪ブラウザゲーム・PCゲームではJavaScript、C++、C#、Rubyなどが用いられる

C++、C#はどのプラットフォームにおいても用いられていることから、このどちらかを習得していると活躍分野は広がります。

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2．コミュニケーションスキル ゲームプログラマーは1人で黙々とプログラミングを行うイメージがあると思われがちですが、実際にはチーム単位でゲームの企画、ゲームプログラミング、テストやデバッグ、製品のリリースまで行います。そのため関係する様々なエンジニアとの共同作業が多くあり、コミュニケーションスキルが必要とされます。

3．英語スキル 海外でも日本のゲームは評価が高く、英語に対応したゲームが数多くリリースされています。またゲームプログラミングや開発に関する技術情報は英語で発表されていることから、ゲームプログラマーは英文記事やレポートを読みこなすスキルがあると有利です。

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4．理数系のスキル 理数系のスキルは必須ではありませんが、ゲームプロクラムでは演算や座標計算を基にしてプログラミングを行うことから、数学や物理の知識があると役に立ちます。特に動きの激しいゲーム、スムースな動きが求められるゲームでは必須知識と言えます。

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ゲームプログラマーを志望する人には、スキル証明となる有利な資格の取得をおすすめします。希望職種に生かせるプログラミング言語の資格があるとさらに有利ですが、ここではゲームプログラマー全般に共通する基礎知識として、以下の2つの資格試験の取得をおすすめします。

1．基本情報技術者 基本的なITスキルを有する証明となる、IPAが主催する国家資格の基本情報技術者試験（FE）はぜひ取得しておきましょう。すでに取得した方は上位資格となる「応用情報技術者試験（AP）」にチャレンジしてみることをおすすめします。

応用情報技術者試験（AP）の難易度は高くなりますが、転職では強い味方となる資格です。またどちらも取得しておくことで、資格手当を支給する企業が増えていますので、年収アップが期待できます。

【参考】：基本情報技術者試験（FE） 【参考】：応用情報技術者試験（AP）

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2．Unity認定資格 「Unity認定資格」は、ゲームエンジンのUnityを提供するUnity Technologies社認定の民間資格です。Unityはゲーム開発では必須と言われるゲームエンジンで、この知識や技術があるとゲーム関連企業への転職では有利です。Unityの資格にはユーザー、アソシエイト、プロフェッショナル、エキスパートの4レベルがありますが、アソシエイト以上を取得しておくことをおすすめします。

【参考】：ゲームデザインとゲーム開発の認定資格 | Unity

ここでは、ゲームプログラマーの年収について解説します。ゲームプログラマーはゲームエンジニアとも呼ばれ、システムエンジニアとプログラマーの両方の性格を帯びています。今回は、年収の例としてプログラマーについて見ていきます。

「マイナビエージェント 職種図鑑」でのプログラマーの平均年収は344万円（※2023年3月執筆時点）、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近い職種のSE・プログラマ（ソフトウェア製品の開発・実装）を参考にすると、平均年収568万円と分かりました。

国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円ですので、プログラマーは一般平均年収と比較して、かなりバラつきがあることが分かります。

ゲームプログラマーは、所属企業や年齢やスキル、実績や保有資格の有無によって年収が大きく変動する職種です。経験や実績を積み、スキル証明となる資格の取得に励めば、高所得を得られる可能性があります。

またゲームエンジニアを含むITエンジニアは、転職を重ねることで高収入・高待遇の環境を得る傾向があります。ゲームプログラマーへの転職を検討している方は、まずは自分の目標や、自分の経験・年齢・スキルなどから、自分の市場価値をチェックしてみるとよいでしょう。

【参考】：マイナビエージェント 職種図鑑 ※【平均年収 調査対象者】2020年1月～2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】：IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別（P7） 【参考】：民間給与実態統計調査-国税庁

未経験からでもゲームプログラマーになれる

ゲームプログラマーの仕事に興味があるものの、未経験からゲームエンジニアを目指せるのか不安な方は少なくないでしょう。簡単ではありませんが、未経験からでもゲームエンジニアになるのは可能です。ここではゲームエンジニアに転職するための方法について解説します。

未経験者でも、ITスキルを証明できる資格を保有することで転職に有利に働きます。先程紹介した「基本情報技術者試験（FE）」などの資格取得をおすすめします。

他、一定のスキルを持っている証として、最近需要が高まっているゲームエンジンのUnityを実際に使ってゲームアプリを作ったり、ゲームアプリ開発までの流れをポートフォリオにまとめたりしておくと転職時の有効なアピール材料になるでしょう。

求人数はさほど多くはないものの、未経験者の採用に力を入れ、採用後の育成にも熱心な企業があります。プログラミング資格取得に奨励金を出したり、資格手当を支給する企業もあります。このような企業を選んで応募することをおすすめします。

未経験からシステムテスト関連の仕事を目指すなら、理想の企業を探してくれる転職エージェントの活用をおすすめします。

ゲームプログラマーに必要な言語を習得して転職に活かそう

本記事ではゲームエンジニアを目指す方に向けて、ゲームブログラマーを目指す上で知っておきたいゲームエンジンや学んでおきたいプログラミング言語、ゲームプログラマーに求められるスキルと年収について解説しました。

ゲームプログラマーはゲームエンジニアとも呼ばれるほど、求められるスキルは多岐に渡りますが、ゲーム業界ではそれに見合うだけの高給を得ている人が大勢います。しかし、その分ハードルは上がり、未経験からの転職は決してハードルは低くはありません。

その上、現在の仕事を続けながらプログラミング言語の習得や資格取得に励み、未経験者採用や社員教育に熱心な企業から、自分の希望に合った求人情報を見つけたり、転職準備を進めたりするのは簡単なことではありません。

そこで利用を推奨するのがマイナビIT エージェントです。 

マイナビIT エージェントは、IT・Webエンジニア向け、無料の転職⽀援サービスです。

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アドバイザーは企業側と直接連携を取れるので、求人票に載っていない情報も確認することができます。こちらで、働き方などをしっかり確認の上、応募企業を選んでいくのが良いでしょう。

未経験からのキャリアチェンジは心身ともに本当に大変だと思います。少しでもご自身の負担を減らすべく、エージェントサービスを活用して、失敗のない転職活動に臨んでいただければ幸いです。