ゲームデバッガーとは、文字通りゲームのデバッグを行うことで、ゲームテスターとも呼ばれるエンジニア職種のうちの1つです。また、ゲームをすることで収入が得られる数少ない職種でもあります。
更に最近では、スマートフォンなどでも手軽にゲームができるようになり、安定してクオリティの高いゲームを提供するために、ゲームデバッガーの重要性が高まってきました。ではゲームデバッガーとはどういう仕事なのかについて、以下に解説していきます。
ゲームデバッガーは、主に制作中のゲームを実際にプレイして、プログラム上でのバグがないかチェックする仕事です。バグを見つけたら、クリエイターに報告してゲームのバグを改善します。プログラムを設計する以上、制作過程でバグが発生してしまう危険性は、どうしても避けられません。
もしゲームがリリースされた後で遊んでいる最中に、バグなどで進行できない事態が発生してしまうと大問題になるため、快適なゲームを提供する上でも、ゲームデバッガーは大事な仕事であると言えます。
ゲームデバッガーの募集は、主にゲームメーカーか、デバッグ専門の会社が直接行っています。加えてゲーム会社に入社する・個人的に案件を受注する・上記の会社が募集しているアルバイトに応募するなど、ゲームデバッガーとして働く方法や求人は多数あります。更にゲームタイトルなども特定しなければ、ゲームデバッグの仕事には、比較的簡単に就くことができるでしょう。加えて現在では、インターネットなどでも手軽に見つけることができますので、希望にあったゲームデバッガーを探してみてください。
ゲームデバッガーの年収は、フリーランスやアルバイトの場合、月単位で報酬が変わってくるので、年単位で見ると平均して300万〜500万円ぐらいあるのが一般的です。なお正社員としてゲーム会社に入った場合は、これに合わせ賞与なども加算されるため、更に増える可能性もあります。
上記のようにゲームデバッガーの仕事は、バグを見つけるというシンプルなものです。本来デバッグという作業は、バグを探してそれを修正するところまでを意味しますが、ゲームデバッガーが行うのは主にバグの発見のみとなります。そして、バクを見つける方法も複数あり、ゲームクリエイターからの要望にそった仕事をする必要があります。その仕事内容について以下に解説します。
基本的にゲームデバッグは1人で行わず、ゲーム開発の規模によって複数人集められます。またゲーム会社で働いている正社員だと、ゲームデバッグの計画書作成と、各部署との調整作業が仕事内容に含まれる場合もあります。デバッグの結果は、ゲームデバッガーチームやゲームクリエイターが確認して、ゲームの完成度を高めるために役立てます。
もちろんこれらのデバッグ内容や計画書は、外部への情報流出が厳禁となっていますので、最新ゲームに触れてSNSなどで情報を拡散したくなったとしても、決して行ってはいけません。
ゲーム会社の方針によっては、ゲームデバッガーが自由にゲームをプレイして、バグの発生率や頻度を探す場合もあります。ですが、デバッグ作業は工程が複雑になる場合もあり、専用のデバッグツールを用いた自動テストプレイを導入しているゲーム会社もあります。その場合ゲームデバッガーは、ゲームをプレイしてバグを発見するのではなく、この専用のデバッグツールを利用したデータ検証をする仕事を行います。
ゲームデバッガーは、上記の流れの様にゲーム内にあるバグの再現性や発生頻度を確認してプログラマーに報告します。その報告を受けてゲームクリエイターは、報告されたバグの内容をもとに修正や調整をした上で、再度ゲームデバッガーチームに渡し、同じ様にデバッグ作業を繰り返します。
ここまでゲームデバッガーの仕事内容について解説してきましたが、ゲームデバッガーはバグを探す以外にも、多様なスキルや能力が求められます。具体的にどのようなスキルや能力が求められるのか?詳細を以下に解説していきます。
どの仕事にも共通して言えることですが、ゲームデバッガーも過去にデバッグ経験のある方が優先的に求めらることが多いです。加えて、クリエイターなどのエンジニア経験もあると重宝されるため、ゲームデバッガーに近い経験が豊富であれば更に良いと言えます。
ゲームデバッガーの仕事は、ゲーム内のバグを探す他に、見つかったバグを報告することが主な仕事となるため、バグの詳細や発生状況を正確に伝える必要があります。そのため、バグの内容をクリエイターに、わかりやすく伝えるコミュニケーションスキルが求められます。
またゲームデバッガーは、クリエイターなどの開発者からゲーム内容に関する意見を求められることもありますので、要望や改善点を上手に伝えられる人材ほど、ゲームデバッガーとして重宝されます。
ゲームデバッガーは基本的に単純作業を繰り返す仕事が多く、長時間の作業が苦にならない方が向いています。また、好きなジャンルのゲームを選んでデバッグが行えるとは限らないので、どんなゲームでも着実にデバッグ作業を行うことができる忍耐力が重要です。
ここまでゲームデバッガーの仕事内容や求められるスキル、能力について解説してきました。引き続きここからは、ゲームデバッガーはどのような方に向いているか?について解説していきます。
ゲームデバッガーは繰り返しゲームをプレイしてバグを見つける仕事ですので、ゲームが好きなことは大前提として、それに加えてゲーム操作が得意な方だと、作業効率が上がるため更に向いている仕事です。また、発売前のゲームをいち早くプレイすることができるので、ゲーム好きの方であれば、より仕事のモチベーションが上がることでしょう。
加えて将来的にゲーム関係の会社に就職したいと考えている方にとっても、ゲームデバッガーの仕事を足掛かりに経験や人脈が養われるため、おすすめの仕事と言えます。
ゲームデバッガーの仕事は、長時間ゲームをプレイすることを強いられる上に、単純作業が多いため、継続的に同じ作業を正確に繰り返すことができる方が向いています。よって飽きやすく、集中力の続かない方には、向いていない職業です。更に根気強く、同じことを繰り返しても疲れない方であれば、なお良いでしょう。
ゲームデバッガーは、ゲーム内で同じ内容を繰り返したり、自由にゲームをプレイしてバグを見つけるのが仕事のため、ゲームのやり込み能力が高い方が向いている仕事です。更に多種多様なゲームのやり込み経験があると、色んな角度からゲームをプレイして、バグを発見することができます。そうすると結果的にゲームのクオリティが上がり、開発者からの印象も上がる可能性があるので、ゲーム関係の会社に就職を考えている方にとって、なお良いと言えるでしょう。
現在はオンラインゲームや、スマートフォンアプリゲームが主流となっており、どのゲーム会社もリリース予定がタイトになっているところが多い様です。更に、eスポーツやVRゲームなどの登場により、ゲームデバッガーの地位や需要が、これからも高まることは間違いないでしょう。また今後、最新技術によってゲームが複雑化していくことにより、専門的なゲームデバッガーが求められる様になるので、今後も様々な可能性を秘めている職種であると言えます。
アンドエンジニアへの取材依頼、情報提供などはこちらから
アンドエンジニアへの取材依頼、情報提供などはこちらから