ゲームプログラマーになるには?
ゲームプログラマーと言えば、ゲーム開発に携われる数少ない職種として憧れを持つ人も多いでしょう。直接的にやりたいことに直結するため、未経験でもキャリアチェンジを考えている人もいるのではないでしょうか。
一方、そもそもどういった仕事内容なのか、どのようにして目指すのかが分からない人も多いはずです。本記事ではそういった業界未経験者に向けて、ゲームプログラマーの仕事内容を解説していくとともに、目指すためのロードマップや必要スキルについても紹介します。
プログラミングスキルに加えて制作経験が重要
ゲームプログラマーになるために重要なことは、実務スキルと開発経験だと言えるでしょう。具体的には、ゲームを作るのに必要なプログラミングスキルを身に付け、そのスキルを活かして自分の作品であるポートフォリオを作ることです。
ゲームプログラマーも他のITエンジニア職と同様に、スキルや実務経験が非常に重視されます。未経験・経験者関係なく、「自分は何ができるのか」をアピールすることがポイントです。
上記を踏まえた上で、本記事後半では具体的なロードマップを紹介します。
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ゲームプログラマーとは
ここでは、そもそもゲームプログラマーはどのような仕事をしているのか、年収はどの程度と想定されるのかなど基本的なことを説明していきます。
ゲームプログラマーの仕事内容
ゲームプログラマーと言えばゲーム開発を支える花形というイメージがありますが、実際はプログラマーとして決められた仕様通りにプログラムを作ることがメインです。そのため、ゲームのシステムや構想作りに参加できることは一般的には稀です。
より詳しく言えば、主な仕事内容は、仕様書で決められた通りにプログラムを実装し、正しく動作することを保証することです。プログラマーと言えばプログラミング言語を使ってコーディングをすることが大半と思われがちですが、完成したプログラムのテストと不具合の調査と修正にもかなり時間を取られます。
また、ゲームプログラマーは他のプログラマーと異なり、物理や数学の知識が求められることがあります。これは、3Dゲームにおいて物理演算が扱われている場合に、プログラムの中で数学や物理の計算をしなければならないという背景があります。
高校や大学で専門教育は必要?
ゲームプログラマー向けの専門学校が多く存在しているため、専門教育を受けないと目指せないのでは?と思う人も多いでしょう。近年、高校や大学でもゲーム開発を専門的に学ぶことができるため、完全に未経験からのキャリアチェンジが難しいと思ってしまいがちです。
しかし前述の通り、ゲームプログラマーも他のエンジニアと同じくスキルや実務経験が重視されるため、専門教育を受けているかどうかは必須ではないことが多いです。
もちろん社会人でも通うことができる専門学校もあり、利用すればスキル獲得に大いに役立ちます。しかし、独力であってもスキルと開発経験を上手く身に付けられれば、ゲームプログラマーになることは不可能ではありません。
ゲームプログラマーのやりがい
他のプログラマーもそうですが、ゲームプログラマーも「きつい」「やめとけ」などという検索ワードがヒットすることがあります。確かにゲームなどの納期が定められたソフトウェア開発は、不具合対応や仕様変更対応による長時間労働が発生することもあるでしょう。
しかし、こうした仕事の大変さも、やりがいを見つけられれば乗り越えやすくなります。ゲームプログラマーにおけるやりがいは、やはりゲーム開発そのものに関われることが大きいと言えます。
特に自分が好きなゲームの開発に携われるなら、それを幸福に感じる人もいるはずです。さらに、キャリアを積んでゲームの企画に携わるゲームプロデューサーになれば、より直接的にゲーム開発に関われるためやりがいも増すでしょう。
ゲームプログラマーの年収
ゲームプログラマーの年収はどの程度になるのでしょうか。同職種は一般的にはプログラマーとしてみなすことができるため、ここではプログラマーの年収を見ながら考察していきます。
プログラマーの年収は、「マイナビエージェント職種図鑑」での平均年収は344万円(※2024年10月執筆時点)、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近い職種のエンジニア/プログラマを参考にすると、平均年収592万円でした。
国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、プログラマーは企業や業種によって年収にバラつきが出やすい職種であると考えられます。
ゲームプログラマーをはじめとしたプログラマーの担当業務は開発工程における下流であるため、高い報酬を期待することは難しいでしょう。しかし、キャリアアップによってゲーム開発の企画を担当できる立場になれば、年収アップを十分期待できます。
【参考】:マイナビエージェント職種図鑑 ※【平均年収 調査対象者】2020年1月~2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁
ゲームプログラマーになるためのロードマップ
ここまでゲームプログラマーについて基本的なことを説明しましたが、次にどうすればゲームプログラマーになれるのか、ロードマップの一例を紹介していきます。
プログラミングスキルを身に付ける
まずは大前提となるゲーム開発スキルを身に付けていかなければなりません。最も重要なスキルはプログラミングスキルですが、作りたいゲームのプラットフォームやジャンルによって必要な言語は異なります。
未経験者の場合は、ゲーム開発専門のスクールに通うことも検討の余地があります。その場合、後述するポートフォリオの制作や実務経験も併せて身に付けることができるため、効率的です。
しかし、時間や金銭の制約からスクールを選択できない方も多いでしょう。ゲーム市場は成長し続けている業界であり、書籍や学習サイトも充実しているため、独学でスキル習得にチャレンジすることも十分可能です。
ポートフォリオを制作する
仮に独学でゲーム開発に必要なスキルを習得できた場合、次にすべきはポートフォリオ制作です。ポートフォリオとは自分のスキルをアピールするための作品であり、ゲーム開発においてはオリジナルのゲームがそれにあたります。
ゲーム開発に限らず、自身のプログラミングスキルをアピールする方法としてポートフォリオ制作は非常に重要です。関わりたいジャンルのゲームに合ったものを作り、転職先の企業に自分を売り込むことを目標にしましょう。
漠然とゲーム開発を学ぶのではなく、どのようなゲームを作りたいかを早い段階で明確化することがゲームプログラマーを目指す上で重要です。
実際のゲーム開発に参加する
納得のいくポートフォリオが完成したら、それをもとにゲーム会社へアプローチしましょう。前述のようにゲームプログラマーは実務経験が非常に重要です。
ここで上手く転職できたら非常に幸運と言えます。その後は、ゲーム開発に携わることでゲームプログラマーとしてのキャリアを順調に積むことができるでしょう。
もちろんいきなりゲーム会社に転職することは難易度が高く、実績がないとスキルを認めてくれないことも多々あります。そのため、例えばインターネット上で募集されているゲーム開発プロジェクトに参加する、個人でゲーム開発を行って配信する、など積極的に実務経験を身に付けていく必要があります。
ゲームプログラマーに必要なスキル
ここまででゲームプログラマーになるためのロードマップを紹介してきましたが、具体的にどのようなスキルが求められているのでしょうか。最後に、ゲームプログラマーに求められるスキルを解説します。
プログラミングスキル
最も重要なスキルはプログラミングスキルです。プログラマーである以上は本スキルを活用した業務が大半になります。
必要なプログラミング言語は、開発するゲームのプラットフォームやジャンルによって大きく異なることにも注意しましょう。例えば、複雑で高速処理が求められるコンシューマー向けの3DゲームではC++やC言語が主流であり、スマートフォン向けの特にiOSではSwiftという言語が使われます。
こうしたプログラミング言語をどこまで使いこなす必要があるのかは、開発したいゲームによって変わります。どのようなジャンルとプラットフォームのゲーム開発に携わりたいかを明確化してから勉強に取り組みましょう。
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ゲームエンジンについての知識
現在のゲーム開発において、多くのゲームはゲームエンジンを用いて作られています。ゲームエンジンを利用することで高度な3Dグラフィックの描画を安定的に動作させられるだけでなく、大幅にプログラム作成時間を削減できるためです。
ゲーム開発のジャンルにおいては、こうしたゲームエンジンの活用は必須であることが多々あります。そのため、ゲームエンジンを使いこなすスキルは非常に重要です。
代表的なゲームエンジンとしては、3Dゲームの開発でよく使われるUnreal EngineやUnityが挙げられます。こうしたゲームエンジンの学習書籍も豊富に存在するため、上手く活用していくと良いでしょう。
【参考】:Unreal Engine 【参考】:Unity
未経験からゲームプログラマーを目指そう
本記事では、ゲームプログラマーの仕事内容を解説しつつ、目指すためのロードマップや必要なスキルも紹介しました。未経験からのチャレンジは難しい部分もありますが、努力次第では十分に目指せるでしょう。
ロードマップを経てポートフォリオも制作したら、次のステップはゲーム開発会社にて実務経験を積むことです。しかし、未経験からゲーム開発会社へ転職することは容易ではなく、未経験者歓迎の企業、さらに自身のやりたいことに合致した企業を見つけるのはなおのことでしょう。
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