ITエンジニアなら知っておくべきAWS入門とAmazon EC2
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ITエンジニアなら知っておくべきAWS入門とAmazon EC2
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アンドエンジニア編集部
2021.05.10
この記事でわかること
世界シェアNo.1のAWSの概要や特徴などについて理解する
AWSのメリットと利用時の留意点について知る
AWSの主力サービスEC2を知り、DX時代のエンジニアとしてクラウドの需要性を再認識する

AWSとは

ネットワーク

AWSは"Amazon Web Service"のことで、”GAFA”の1社であるAmazon提供のクラウドサービスです。ユーザーはインターネットを経由し、AWSが提供するサーバー・ストレージ・データベースなどを利用して、さまざまなシステムを自由に構築できます。

AWSは、クラウドサービスでは世界の45%のシェア(米国調査会社2019年調べ)を占め、2位のAzure(Microsoft社提供)の18%を大きく差をつけています。日本政府が行政サービスDX化を目的にAWSを共通プラットフォームとして採用したように、日本国内でも注目を集めています。 

AWSアカウント

このような、インターネット経由で誰もが利用できるクラウド環境のことを「パブリッククラウド」と言います。

一方、特定の企業向けに用意されたクラウド環境のことを「プライベートクラウド」と呼びます。AWSは「パブリッククラウド」を中心に展開しており、AWSの「プライベートクラウド」を利用するにあたって必要となるAWSアカウントは、インターネット環境とメールアドレスがあれば誰でも作成可能です。

AWS以外のクラウドサービス

AWSは世界を代表するパブリッククラウドですが、AWS以外にはAWSを激しく追随するマイクロソフト社の Azureや、グーグル社のGCP(Google Cloud Platform)なども存在します。

AWSの特徴

特徴

ここでは、AWSの特徴を見ていきましょう。以下はAWS以外のパブリッククラウドとも共通する部分がありますので、改めてパブリッククラウドの確認も行いましょう。

共有責任モデル

AWSはハードウェアなどのプラットフォームの管理を行いますが、AWSには「責任共有モデル」というモデルがあり、利用者とAWSの責任範囲を分けています

ハードウェアやデータセンターなどのプラットフォームはAWSの責任範囲で、運用や管理を行うのはAWSです。利用者は自前のソフトウエアなどの運用や管理だけを意識すれば良いため、システムに関わる負荷の軽減ができますが、その責任範囲はサービスによって異ります

自社の運用や管理レベルに自信がある企業などは、自社の責任範囲を広く持つことでAWSの利用コストを低減できます。一方、アウトソーシングを基本とする企業はAWSの責任範囲が広いサービスの利用によって、運用・管理の負荷を減らすという選択も可能です。

リージョン

AWSが管理・運営するデータセンターは世界中に存在し、各地域ごとに「リージョン」という単位で設置され、日本で利用する場合は「東京リージョン」を選択します。

各リージョンでは、AZ(アベイラビリティーゾーン)が複数存在し、AZは1つ以上のデータセンターで構成されています。リージョン内のAZはそれぞれ独立した場所に設けられ、大規模障害で1つのAZが機能停止となっても、別のAZでサービスを提供することができます。また、リージョン間でDR(ディザスタリカバリ:災害復旧対策)を構築することも可能です。

従量課金

AWSの利用料金制度は、利用した分だけ料金が掛かる従量課金制です。Amazonの主要サービス であるEC2は、コンピューターが起動している時間によって料金が発生します。

また、料金はサーバー・スペック(CPUやメモリ)によって時間当たりの単価が異なります。この従量課金制度はAWSを初めとするパブリッククラウドのポイントです。

AWS認定資格

「AWS認定資格」はクラウドサービスに関する知識やスキルを問う、AWSが主催する資格認定制度です。

AWSが主催する資格認定だけあって、世界的にも信頼度が高い認定資格です。現在12種類の認定試験があり、年々その認知度が上がっており、AWS認定資格を取得することでスキルをアピールできます。

AWSのメリット

メリット

ここでは、従来のオンプレミス(自社内)環境のシステムと比較してAWSのメリットを見ていきます。

短期間で環境構築が可能

クラウドサービスのため、自社でサーバー機器などのハードウェアを調達・設置する必要がないため、システム稼働に必要な環境を直ちに整えることができます。システム構築後のハードスペックの変更や拡張が即座に可能であり、ビジネス環境の変化に即応して柔軟な対応が可能です。

初期コストを抑えられる

オンプレミスのケースでは必ず初期コストや時間を要しますが、クラウドサービスでは基本的に特別な初期コストは発生せず、またシステム稼働環境が用意されているため単期間でのスタートが可能です。

とはいえ、クラウドサービスで提供されるサービスの多くはIaaS(Infrastructure as a Service)です。提供されるインフラは仮想サーバーやネットワークなどの物理インフラであり、OSやミドルウェアなどのライセンス料が別途発生します。この点は留意しておきましょう。

リスクヘッジができる

オンプレミス環境では、サーバー停止による営業損失・ハッキングなどによる情報漏洩の責任は全て自社にあります。それを回避するためには、万全の災害対策やセキュリティ対策が求められます。AWSを利用することでこれらの自社責任の多くがAWS側に移転し、AWS側が責任を持って補償してくれるため、企業はリスクヘッジができます。AWS側責任範囲に関しては、AWSが補償リスクを負うため万全の対策を講じていますので、それだけユーザーは安心して利用できるのです。

拡張性が保証される

オンプレミスの場合は、事業拡大などに伴うデータ量やアクセスの増加への対応を自前で行う必要があります。それに伴い、サーバーの増強やリプレイスなどの対応を迫られますが、AWSでは企業側にその対応は必要ありません

ただし、AWSは従量課金制の料金体系であり、データ量の増加などに伴ってランニングコストは増加します。この点もあらかじめ留意し、シミュレーションをしておきましょう。

AWSの課題 

課題

デメリットではありませんが、AWSを有効活用する上で注意しておくべき点を見ていきます。

コスト管理に要注意

AWS利用で発生する料金の多くは、従量課金制です。アイドルタイムもサーバーが稼働している限りは料金が発生するので、処理を行っていない時間にサーバーが起動していれば利用料金が加算されます。

必要以上の高スペックサーバーを契約したり、サーバーの実利用時間が短いにも関わらず常時サーバーを稼働させたりしていれば、思わぬ利用料を請求されることになります。スペック検討、サーバー稼働管理などに充分留意しなければなりません。

コンテンツにかかるコストを想定しておく必要

オンプレミスからAWSに移行することで、大幅なコストダウン・システム部門の要員カットが可能になると考える経営者が多いですが、そこには大きな誤解があります。AWSが提供しているのは基本的にインフラ部分であり、コンテンツの構築や管理などの情報システムの機能は企業側の責任範囲です。

AWS移行を実現した後、情報システム部門は運用やインフラ管理から解放されたリソースをシステム企画面や情報活用面に割り当てるべきでしょう。

常に学習が必要

AWSは常に豊富なサービスを提供しており、それらは日々更新されています。サービスを活用するためには、サービスに関する知識が求められます。AWSを利用する側はサービスに関して常に学習をしなければなりません

AWS認定資格プログラムも充実していますので、情報システム要員のスキルアップを真剣に考えておかないと、宝の持ち腐れになります。利用にあたっては、AWSは常に学習が必要だということを認識しておきましょう。

Amazon EC2について

EC2

Amazon Elastic Compute Cloud(以下EC2)は、LinuxやWindowsなどの仮想サーバーを作成できるAWSの代表的なサービスです。ここでは、EC2の概略について説明します。

EC2とは

EC2は、AWS上に仮想サーバーを構築し、ユーザーが自由に利用できる環境を提供するサービスです。ユーザーは数分程度でサーバーを構築でき、作成した後でもマシンスペックの変更や削除まで簡単に行えます

オンプレミスでは問題になりがちなCPUやメモリ不足も「インスタンスタイプ」を変更することで解消できます。データ量増加によりディスク容量不足も直ちに拡張が可能です。

EC2はハードスペックと利用時間による課金のため、「インスタンスタイプ」の変更は利用料金のアップを意味しますが、自前のハード環境増強よりは遥かに手軽に、大きなコストアップを伴わず行える点はEC2の強みです。

EC2インスタンスとは

EC2上で稼働しているサーバーを「EC2インスタンス」と呼びます。インスタンスの作成はAWSマネジメントコンソール、もしくはAPIを用いてコマンドやプログラム経由で行えるようになっています。慣れない内は、AWSマネジメントコンソールから行うの方がわかりやすいでしょう。

EC2インスタンスの作成

「EC2インスタンス」をAWSマネジメントコンソールから作成する場合は、コンソール画面から以下の項目を指定すると仮想サーバーが作成されて起動します。

1.インスタンスタイプ(マシンの必要スペック)

2.AMI(Amazonマシンイメージ)(EC2インスタンスの起動に必要な情報が入ったイメージ)

3.ネットワーク(配置するAmazon Virtual Private Cloud;VPCとサブネット)

4.ストレージのタイプと容量など

5.セキュリティグループ(AWS提供の仮想ファイアウォール機能)

以上の設定だけでサーバーが数分程度で作成できます。OSは既にインストールされていますので、直ちにサーバーは利用できます。LinuxOSであればSSH(Secure Shell)、Windowsはリモートデスクトップ(RDP)を利用してサーバー接続します。

クラウドに明るいエンジニアを目指せ

エンジニア

AWSが日本政府の官製DXを受注したことはお伝えした通りです。現在、多くのDXはクラウドコンピューティングの利用とセットになっています。

すでにDXに関わっているITエンジニアの方はよくご存知ですが、これからのITエンジニアの仕事はDXとクラウドを抜きでは考えられません。クラウドに明るいことがDX時代に通用するITエンジニアのスキル要件になるでしょう。

ITエンジニアの方々はぜひクラウドコンピューティング技術を体得し、さらなるご活躍を期待しています。

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