Windows11 HomeとProの違いは?お得に入手する方法も解説
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Windows11 HomeとProの違いは?お得に入手する方法も解説
アンドエンジニア編集部
2024.02.14
この記事でわかること
Windows11 HomeとProの大きな違いは、セキュリティ面やビジネスシーンでの便利な機能の有無にある
Windows11 HomeとProは新規購入で10,000円近い価格差があり、普段使いであればHomeで不足はない
Windows11 HomeからProへのアップグレードは方法次第では無料も含めてお得に行える

Windows11のProとHomeの違い

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2021年10月にWindows11が登場してから数年経ち、Windows11はすっかり定着しました。一方Windows10は2025年10月にサポートが終了予定であり、それに伴いWindows11へのアップグレードや買い替えを進める必要があります。その際、Windows11 Homeにすべきか、Proを選ぶべきか悩む方も多いでしょう。

Windows11にはHomeとPro以外にもさまざまなエディションがありますが、個人でエディションを選択される方の大半はHome・Proのいずれかを選択しています。ちなみに、Windows10まで存在した32Bit版はWindows11では廃止され、HomeとProのいずれを選択してもOSは64Bit版のみです。

この記事では、Windows11のエディションの種類・概要・HomeエディションとProエディションの違い・それぞれのエディションの特徴・お得なアップデートの方法などを解説していきます。

Windows11のエディション選択で悩む方は、ぜひ当記事を参考にしてください。

【参考】:Windows 11 Home を購入 - Microsoft Store ja-JP 【参考】:Windows 11 Pro を購入 - Microsoft Store ja-JP

Windows10とWindows11はどう違う?

Windows10とWindows11にはどういった違いがあるのでしょうか?大きく変更があった項目には以下のようなものがあります。

  • スタートメニュー:画面下中央に配置
  • タスクバー:検索ボタンに変更、タスクマネージャーの起動方法も変更
  • ウィジェット:Windows10に搭載されていた「ニュースと関心事項」が進化した新規機能
  • エクスプローラー:アイコンデザインや表示メニューの変更
  • スナップレイアウト:画面サイズと位置調整のために、ポップアップメニューが表示されレイアウトの変更が可能
  • Androidアプリ:Microsoft StoreからのAndroidアプリがインストール・実行可能

 

Windows10ユーザにはWindows11におけるこれらの変化が使いにくいと感じる場合がありますが、スタートメニューやタスクバーなどは位置や設定を自由にカスタマイズすることができます。

また、そのほかにもWindows10風のリボン表示にしたり、使用頻度の高いアプリをスタートメニューに登録したりすることも可能です。

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Windows11にアップグレードできない?

Windows11 Home、Proを使用するにあたって、まだWindows11を導入していない場合はまずはWindows11へのアップグレードが必要です。その際、「アップグレードできない」といった問題が発生した場合、以下の原因が考えられます。

  • システム要件を満たしていない
  • セキュアブートが無効になっている
  • TPM2.0に対応していない
  • Windows10を最新(バージョン22H2)に更新していない
  • UEFIに対応していない

 

【参考】:​​Windows 11 の仕様とシステム要件 | Microsoft 【参考】:Windows 11 とセキュア ブート - Microsoft サポート 【参考】:PC で TPM 2.0 を有効にする - Microsoft サポート 【参考】:Windows 10 - release information | Microsoft Learn

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Windows11の各エディションの特徴

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WIndows11のHomeとProの違いを見る前に、Windows11にはどのようなエディションが提供されているのかについて見ておきましょう。ここでは、Windows11の主要なエディションについて紹介します。

教育機関・学生向けの「Windows11 Education」と「Windows11 SE」、IoT機器向けの「Windows11 IoT Enterprise」については紹介を割愛します。

ちなみに、現在使っているパソコンのWindowsのエディションを確認するには、コマンドプロンプトで「winver」と入力するとOSのバージョン・エディション情報の確認ができます。

【参考】:Windowsの比較表|Microsoft 【参考】:法人向け Windows 11 のエディションを比較する | Microsoft

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Windows11 Home

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Windows11 Homeとは、個人向けのパソコンとしては、最もポピュラーなエディションです。日常使いには全く不便や機能不足を感じることはありません。

Windows11の新機能である、「ウィジェット機能」「スナップレイアウト機能」「クリーンアップ機能」「チャット機能」「音声入力機能」「クリップボードの履歴機能」などは普通に使えます。

ただし、ビジネス向けに用意されたBitLocker(ドライブの暗号化)・リモートデスクトップ接続(RDC)・グループポリシー エディター・ドメイン参加などの機能を使いたい場合は、Proエディションが必要です。

Homeエディションは、主に個人ユースで利用する方向けに設計されています。Web閲覧・メール・チャット・SMSの利用・年賀状ソフトの利用・テレワークでの利用・モバイル利用など、これらが主な用途である人に適しています。

エンジニアの方は、プログラミング程度であればHomeエディションで特に不自由を感じる場面はないでしょう。

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Windows11 Pro

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Windows11 Proは一見、Windows Homeとの違いが分かりにくいのですが、次のような機能を搭載している点で異なっています。

BitLocker機能

ドライブ全体を暗号化する機能です。これを有効にすることで、パソコンが万一盗難に遭ってもドライブ自体がロックされているため、データ漏洩の心配が要りません。

ただし、暗号化されたドライブの復号化には「48桁の回復キー」が必要なため、回復キーを忘れると複合化が困難となります。安全な場所にデータや回復キーを保管しておく必要があります。

【BitLocker暗号化】Windows11で有効・無効にする設定方法を解説

リモートデスクトップ

これを用いることで、他のパソコンやスマホから遠隔で操作ができます。たとえば、会社で利用しているパソコンがProの場合、自宅のパソコンから会社のパソコンを遠隔操作ができます。テレワークなどで、会社のパソコンにあるデータを利用したいといったケースでは大変便利です。

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Hyper-V

Hyper-Vは、Microsoft社製の仮想化ソフトです。Hyper-Vを用いて1台のパソコン上に複数の仮想マシンを作成し、それぞれが独立してOSの起動ができます。たとえば、Windows11のパソコンにWindowsServerやWindows7などの旧版のWindowsOS、あるいはLinuxOSなどを立ち上げることも可能です。

これによって、1台のパソコンであらゆるOS、異なるバージョンのテストも行えます。

【図解入り】Windows11のHyper-V有効化と仮想マシン作成方法

WIP(Windows Information Protection)機能

企業ファイルと個人ファイルを明確に分離できる機能により、企業ファイルのアクセス権設定・コピー・送信禁止などの制御ができます。個人PCを業務利用するケースでは、企業側データの保全などで効果が期待できます。

その他、ビジネス利用では、AD「Active Directory」への参加・グループポリシー適用など、ビジネスPCとして必要な機能を備えています。

スペック面では、ProはHomeと比べて、搭載できるCPUのコア数、最大メモリの容量が異なります。CPUコア数は、Homeの64コアに対してProは128コアまで対応が可能です。また、最大メモリー容量は、Homeが128GBであるのに対し、Proは2TBまで搭載可能です。

グループポリシー機能

グループポリシーとは、ユーザまたはコンピュータの設定を管理する機能のことです。会社で使用するコンピュータやユーザを同一設定にすることで、セキュリティ面を強化し、扱える機能の制限が可能です。データの盗難リスクを軽減したり、サポートコストを削減したりするメリットがあります。

Windows Update for Business

Windowsの更新において、更新の種類やデバイスへの適用タイミングなどを制限することができます。Windows 10とWindows 11において、Proを含む3つのエディションで利用できる無料サービスです。

Microsoft Entra ID(旧:Azure Active Directory)

ユーザや顧客など、それぞれのアプリ・デバイス・データに接続するクラウドIDやアクセス管理によって、安全性を高めます。Enterprise State Roamingを活用することで、複数のWindowsデバイスの使用環境が統一され、新しいデバイスを構成するための時間短縮が可能です。

ワークステーション向け Windows 11 Pro

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ワークステーションとは、画像やデータの処理に特化した処理性能の高いコンピュータのことです。

機能はProとほぼ同じですが、ReFS※(Resilient File System)という最新の障害に強いファイルシステムを採用しており、ミラーリングされたドライブでデータの破損が生じても、データの修正や保護を行える点が異なり、研究者や専門家などプロユーザ向けに設計されています。

【参考】:※Resilient File System (ReFS) の概要|Microsoft

Windows 11 Enterprise

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Windows11 Enterpriseは主に企業など組織向けの製品で「Windows11 Pro版以上」の機能を有しています。Windows11 Proエディションの機能に加えて「Windows To Go Creator」※1、「BranchCache」※2などの機能を利用できます。Windows 11 Enterpriseを個人で購入することはできません。

【参考】:※Windows To Go: 機能の概要  | Microsoft Docs 【参考】:※BranchCache | Microsoft Docs

HomeとProのどちらを選べば良いのか

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ここまで、Windows11の各エディションの概要、機能の違いについて解説しました。ではHomeとProのどちらを選択すればいいのでしょう。ここでは、Homeエディションが適している人、Proエディションをおすすめしたい人について解説します。

Homeエディションが向いている人

家庭などでの使用がメインの方は、Proエディションは必要ないと考えてください。これまでWindowsのHomeエディションを利用して、特に不自由を感じたことがない方は、引き続きHomeエディションのままで問題ないでしょう。

ただし、BYOD(Bring Your Own Device)を認めている企業では、セキュリティ面が強化されているProエディションに限定しているケースがありますので、BYODを行う予定の方は、Proエディションを選択しておいた方が無難です。仕事で使用する場合は、勤務先の規則を確認してみましょう。

Proエディションが向いている人

エンジニアの方で、Windows11を仕事でも使う予定の方・社用PCとして導入を検討されている方・テレワークでリモートアクセスを検討している方には、リモートアクセス機能・セキュリティ機能で優れているProエディションをおすすめします。

また、システム開発用PCとして検討している場合は、Hyper-Vを利用して1台のマシンで異なるOS環境の稼働テストができるProエディションが適しています。以上、BYOD・法人・システム開発での利用には、Proエディションをおすすめします。

お得にHomeからProエディションに移行する方法

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Windows11 Proはビジネス利用に適した優れた機能がありますが、Homeと比べると料金は高めです。パッケージ版はHomeが19,360円(税込)で販売されているのに対し、Proは28,380円(税込)と10,000円近く差があります。

そこで、ここではWindows11 Proをお得に手に入れる方法について紹介します。WIndows11のProエディションをお得に利用するには以下3つの方法があります。各自の状況に合わせて最適な方法を選択しましょう。

【参考】:Windows 11 Home を購入 - Microsoft Store ja-JP 【参考】:Windows 11 Pro を購入 - Microsoft Store ja-JP

1.Windows10 Proから無償アップグレード

現在Windows10 Proを使っている方は、Windows11 Proに無償アップグレード権を利用できます。2024年1月現在、無償アップグレードが行える期限については設けられていませんが、「いずれ終了する」とはしています。

また、10日以内であればWondows10に簡単に戻せますので、機会を逃さず無償アップグレードを試しましょう。

【参考】:Windows 11 無償アップグレード方法や条件を解説 - Microsoft for business

Windows11への無償アップグレード方法とは?条件などを図解!
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2.Proライセンスを利用して無償アップグレード

現在未使用のWindows10 Proライセンスをお持ちの方は、そのプロダクトキー及びライセンス認証を用いて、Windows11 HomeからWindows11 Proに無償でアップグレードできます。以下の手順で簡単にアップグレードできますので、ぜひ試してみてください。

(1)[スタートボタン]→[設定アイコン]→[システム]→[検索]→[ライセンス認証] (2)[プロダクト キーを変更する]で、Windows10 Pro のプロダクト キー(25文字)を入力します。 (3)[次へ]を選ぶとWindows11 Proへのアップグレードが開始されます。数回再起動が行われます。

3.Microsoft Storeからアップグレード版を購入

ライセンス認証で、Microsoft StoreからWindows11 Proのアップグレードを購入する方法です。費用もパッケージ版の新規購入と比べて半額程度でアップグレードができます。

Windows11 Homeに無償アップグレードしたPCで、

(1)[スタートボタン]→[設定]→[システム]→ [検索]→[ライセンス認証]→[プロダクトキーを購入] (2)[Windows のエディションをアップグレード]→[Microsoft Store を開く]

と進みます。価格はMicrosoft Storeを選択した時点で表示されます。

《注意》:Windows11 Proのプロダクトキーを廉価で販売しているサイトがありますが、詐欺サイトや非日本語版しか扱っていないサイトがありますので、上記の正規の手続きで購入することをおすすめします。

【参考】:Windows Home から Windows Pro へのアップグレード|Microsoft

常に最適な仕事の環境を意識しよう

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ここまで、Windows11の各エディションの違い、それらがどのような人に向いているのか、お得な入手方法はあるのかなどについて解説しました。Windows11はエディションの違いを正しく理解し、用途に応じて最適なエディションを合理的な費用を意識して選ぶことが大切です。

特に、システムに関わるエンジニアとしては常に正しい情報を得て、合理的な判断を行うことが求められます。パソコンのOS選択も同様です。エンジニアとしてベストな仕事の環境を手に入れ、最高のパフォーマンスを得られるよう努めましょう。

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