Windows11の新機能「コントローラーバー」

2022年5月5日、マイクロソフト社はコントローラーバー（controller bar）という新機能を発表しました。DevおよびBetaチャネル登録者に早期プレビューが提供されます。Xboxのコントローラー中央のXboxボタンを押すことで、コントローラーバーのビューが表示され、ゲームコントローラーのみで操作が可能です。

【参考】：Microsoft Blogs Windows Insiders can now try out an early preview of controller bar

コントローラーバーとは、Xbox Game Barの新しいビュー機能を指します。コントローラーバーでは、最近プレイしたゲームやゲームランチャーに、コントローラーから簡単にアクセスできます。最近プレイしたゲームは最大3つまで表示されます。

ゲームを実行する前にXboxのコントローラー中央のXboxボタンを押すことで、コントローラーバーのビューが表示されます。

「Windowsロゴキー+G」で、ゲームバーと、そのウィジェットが表示されます。

コントローラーバーは、Windows 11 PCでXboxコントローラーを接続している場合に、Xboxコントローラー操作のみで起動可能です。メリットは、ゲーム履歴のセクションからゲームを選択したり、ゲームランチャーからゲームを起動したり、そのまま簡単に実行しゲームに没入できることです。

ゲーム実行中の処理は、従来のXboxボタンやWindowsロゴキー+Gと変わらずXbox Game Barが起動し、スクリーンショット取得や記録に利用します。

コントローラーバーでは、Xbox用アクセサリーであるワイヤレスコントローラーをPCに接続することで、よりゲーム実行や操作を楽しむことができます。ゲームコントローラーは、USB・Xbox ワイヤレス・Bluetoothのいずれかで接続することで、Windowsで利用可能です。

【参考】：Xboxアクセサリー コントローラーとリモコン 【参考】：Xbox ワイヤレス コントローラーを Windows デバイスに接続する

Windows11のゲーム機能と性能改善は？

Windows11では、ゲーム向けの機能・性能のアップデートを順次提供しています。2022年6月9日、以下のアップデートと今後の予定が公表されています。そしてもちろん、今回追加されたコントローラーバーのアップデートもこの改善予定に含まれます。詳細情報は以下のリンクをご確認ください。

【参考】：Xbox is Building the Gaming Platform for the Next 20 Years

Windows11アップグレード方法や必要スペックを徹底解説

コントローラーバーに加えて、以下の機能と性能改善についても提供準備を進めています。

・パフォーマンスの最適化 Auto HDRや可変リフレッシュレート（VRR）など、Windowsでのゲーム高速化や機能強化を図ります。

・HDRキャリブレーションアプリ XboxのHDRゲームキャリブレーションアプリのWindows版です。HDRキャリブレーションにより、HDR映像を見ながら効果の再現性を高めることが可能です。

【参考】：The Windows HDR Calibration app will soon be coming to PCs

・Game Passウィジェット Game Passウィジェットにより、ゲームの新規タイトルの検索や直近のゲームタイトルにジャンプバックすることが可能です。

Xbox Game Barとは

Xbox Game Barとは、Windowsで動作するマイクロソフト社提供のPCゲーム用アプリを指します。このアプリは、Windows 10やWindows 11で動作します。

利用方法は、キーボードのWindowsロゴキー+Gを同時に押すと、スクリーンが薄暗くなり「配信とキャプチャ」「オーディオ」「パフォーマンス」のアプリメニューがゲームコントロール用に表示されます。

XboxのコントローラーをPCに接続している際には、Xboxのコントローラー中央のXboxボタンを押すことでアプリが起動します。

【参考】：Microsoft Windows の Xbox Game Bar の概要

Xbox Game Barの設定は、Windowsの設定から行うことができます。「スタート」「設定」「ゲーム」に切り替えて、XboxゲームバーのオフやXboxゲームバーの起動や記録などショートカットの変更等が可能です。Xbox Game Barアプリの設定ボタンから変更することもできます。

「スタート」→「設定」→「ゲーム」で、Xbox Game Barの調整が行えます。

Windows PCでゲームを実行している際に、ショートカットでXbox Game Barの起動や制御を行うことができます。代表的なショートカットは以下の通りです。

• 「Windowsロゴキー+G」 ：Xbox Game Barを起動します。

• 「Windowsロゴキー+Alt+PrtScn」：ゲーム画面のスクリーンショットを取得します。

• 「Windowsロゴキー+Alt+G」 ：最後の30秒を記録します。

• 「Windowsロゴキー+Alt+R」 ：録画の開始や停止を行います。

• 「Windowsロゴキー+Alt+B」 ：HDRブロードキャストの開始や一時停止を行います。

【参考】：Xbox Game Bar 用のキーボード ショートカット

利用方法ですが、以下のようにゲームクリップを録画するなど利用できます。

【参考】：Xbox Game Bar を使って PC でゲーム クリップを録画する

Insider Programとは

 Insider Programとは、プレリリース版であるInsider Previewを登録者に公開し、フィードバックをもらうことで開発を円滑に進めるプログラムを指します。

「設定」画面の［Windows Update］からWindows Insider Programに移動し、［使用を開始する］ボタンをクリックします。

【参考】：Windows Insider Program

コントローラーバーの利用に当たっては、Windows InsiderとXbox Insiderの双方のProgram登録を行うことで、先行利用が可能です。サイトでは更新履歴や関連情報を掲載しておりますので、ご確認ください。

【参考】：Windows Insider Program 【参考】：Xbox Insider Program

フライティングとは、Windows Insider Preview ビルドの実行プロセスを指します。ビルドモジュールを先行提供することで、登録者から利用時の不具合などのフィードバックを得て品質を高めたり、改善したりすることを目的とします。

【参考】：Windows Insider Program フライティングを理解する

実行プロセスでは、開発・フィードバックを得るタイミングや目的に応じて、異なるチャネルを通じてビルドモジュールや更新プログラムが提供されます。具体的には以下のチャネルが設定されています。

・Dev チャネル（開発チャネル） 新機能やOSの修正の最初の段階のリリースで、いち早く新機能を利用できるメリットがある半面、適用によりその他の問題を引き起こす場合もあります。

・Beta チャネル（ベータチャネル） リリースに向けて関連するビルドモジュールが配信されます。

・Release Preview チャネル（リリースプレビューチャネル） 製品リリース前の安定している最終段階のビルドや更新プログラムです。

【参考】：Windows Insider Program フライティングの詳細

コントローラーバーの利用準備

コントローラーバーは、Windows 11で動作する先行リリース版が提供されます。そのため、Windows Insider ProgramとXbox Insider Programを利用し、先行リリースを入手します。詳細手順は以降で解説していきます。

最初にWindowsプレビュービルドの入手を行います。Windows Insider Programに登録し、Dev チャネルとBeta チャネルから最新のInsider Preview Build（ビルド 225xx）を導入します。Devと Betaのチャネルですので、現時点では新機能を真っ先に試したい方に公開チャネルが限定されます。

【参考】：Windows Insider Program

Microsoft Store から Xbox Insider Hub をダウンロードします。続いて、Xbox Insider Hubへの接続にはMicrosoft アカウントでサインインします。Xbox Insider Programへの加入が必要で、18歳以上の方が登録できます。

Microsoft アカウントにサインイン後、プレビューからWindows Gamingプレビューに参加します。

「Xbox Insider Hub」を利用するには「Microsoft アカウント」でサインインする必要があります。

このウィンドウの参加ボタンからXbox Insider Programに参加します。

［プレビュー］に移動して、「Windows Gaming」のプレビュープログラムに参加します。

【参考】：Xbox Insider Hub

Microsoft Storeでアップデートを確認し、Xbox Game Barの最新バージョン（バージョン5.722.5022.0以上）を、インストールします。その後、PCを再起動し、Game Barのアップデート機能をシステムに反映させます。

更新プログラムをチェックする方法は次のとおりです。

1.[スタート]→> [Microsoft Store] 2.[ライブラリ] →[更新プログラムの取得] 3.更新プログラムがあれば、更新するアプリを選択し、アプリの更新ボタンをクリックします。

【設定】→【アプリ】→【アプリと機能】→【Xbox Game Bar】→【詳細オプション】にてバージョンを確認します。ここではバージョン5.822.6271.0で、最新バージョンでした。（バージョン5.722.5022.0以上）

Xboxコントローラーは、ペアリングするかプラグインしてWindows PCに接続することで利用可能です。導入後問題がある場合は、以下のサイトに情報が蓄積されていますのでご確認ください。

【参考】：Xbox Insiders Game Bar (Preview)

コントローラーバーは、ゲーム中でない時にコントローラーのXboxボタンを押すことで、呼び出すことができます。コントローラー プロファイルやボタンのリマッピングなど、Xboxコントローラーの管理については、Microsoft Store から Xbox アクセサリ アプリをダウンロードし、設定します。

【参考】：Xbox Accessories

Windows PCのゲーム環境が最適化されます

Windows11のコントローラーバーはXboxコントローラーから起動し、ゲームコントローラーのみでゲームの選択から実行まで可能です。Windows自体のゲーム機能強化とコントローラー操作のサポートで、ゲームOSとしてWindowsの利用価値が高まります。

以上のことより、Windowsは従来のビジネス向けから将来的にはエンターテインメント用途についても更なる利便性向上が期待できるでしょう。

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