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Excelを読み取り専用にするには?解除できない場合の対処も解説
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Excelを読み取り専用にするには?解除できない場合の対処も解説
アンドエンジニア編集部
2024.10.21
この記事でわかること
Excelを読み取り専用に設定することでテンプレートや重要なデータがほかのユーザに編集されることを防げる
読み取り専用の設定は、Excelの機能内やファイルプロパティから簡単に行える
読み取り専用が解除できない場合、他ユーザが開いているか、システムの誤認識などが原因である

Excelの読み取り専用とは

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Excelファイルを共有フォルダで保存して、チームメンバーで共用する機会も多いでしょう。

その際、誤ってデータを上書きしてしまうトラブルを避けるため、Excelを読み取り専用に設定することができます。

読み取り専用は、他人に容易にExcelファイルの内容を編集されないようにしたり、複数人が同時に同じExcelファイルにアクセスしても編集の競合が起こったりしないようにするために有効です。

Excelの読み取り専用の設定方法とは

Excelを読み取り専用にするには、Excel内の機能を使って設定する方法や、ファイルのプロパティから直接読み取り専用にする方法などがあります。それぞれの方法で特徴が異なるため、用途に応じて使い分けるといいでしょう。

この記事では、複数人でのExcel管理をスムーズに行いたい方のために、読み取り専用にする理由や設定・解除方法について詳しく解説します。さらに、読み取り専用を解除できない場合の原因や対処法も紹介していきます。

Excelを読み取り専用にする理由

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まず、Excelファイルを読み取り専用に設定する理由について説明します。複数人でExcelファイルを共有する場合の管理や、テンプレートの編集防止などに活用できます。また、WindowsやExcelの仕組みにより自動的に読み取り専用になる場合もあります。

ほかの人にExcelを編集させないようにする

ネットワーク上のExcelファイルを複数人で共有する場合、誤って編集されることを避けたいケースが多くあります。特に社内の共有資料など、ファイルの管理者が知らない間にほかのメンバーに内容を変更されると困る場合もあるでしょう。

読み取り専用に設定することでファイルの上書き保存ができなくなり、元のExcelの内容を保護することができます。

必要な場合には編集を可能にすることもできるため、複数人でのExcelファイル管理を柔軟に行うことができます。

テンプレートファイルを容易に編集できないようにする

定期的に使用するExcelファイルでは、テンプレート用のファイルを作成しておくと便利です。しかし、テンプレート自体を誤って編集してしまうと、元のフォーマットが崩れてしまい再利用が難しくなることがあります。

そのため、テンプレートファイルを読み取り専用に設定することで誤ってテンプレートが編集されることを防ぐことができます。

意図せず読み取り専用になる場合もある

ユーザ自身が読み取り専用に設定していなくても、WindowsやExcelの仕組みによって、Excelファイルを開こうとすると読み取り専用になるケースもあります。

例えば、ネットワーク上にExcelの共有ファイルをほかのユーザが既にファイルを開いている場合、編集の競合を防ぐために後から開く人は読み取り専用になります。

また、インターネットからダウンロードしたExcelファイルを開いたときに、セキュリティ対策として自動的に読み取り専用になる場合があります。

Excelの読み取り専用を設定・解除する方法

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ここでは、Excelファイルを読み取り専用に設定・解除する方法について説明します。Excelの機能やファイルのプロパティを使ってファイルの編集を制限する方法や、書き込みパスワードを設定する手順を紹介します。

Excelを読み取り専用で開くことを推奨する設定

まず、Excelファイルを読み取り専用で開くことを推奨する設定方法を説明します。

この設定を行うと、ファイルを開く際に読み取り専用で開くよう促されるため、ファイルを開いた人に対してデータの編集をしないように注意喚起することができます。ただし、強制ではないため、必要に応じて通常通り編集を行うことも可能です。

■ファイルを保存する時に読み取り専用推奨に設定する手順 Excelファイルを保存する時に読み取り専用を推奨にする方法を説明します。

まずは保存したいExcelファイルの「ファイル」メニューをクリックします。続けて「名前を付けて保存」をクリックし、「参照」を選択します。

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【図】: 「ファイル」メニュー、「名前を付けて保存」、「参照」をクリックする

「名前を付けて保存」ダイアログボックスの右下にある「ツール」をクリックし、「全般オプション」を選択します。

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【図】: 「全般オプション」を選択する

「読み取り専用を推奨する」にチェックを入れ、「OK」をクリックしてファイルを保存します。

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【図】: 「読み取り専用を推奨する」にチェックを入れて保存する

解除する場合は、「読み取り専用を推奨する」のチェックを外し、「OK」をクリックしてファイルを保存すると解除されます。

■Excelの情報設定で設定する手順 もう1つの方法は、Excelの情報設定から行います。

Excelファイルを開き、「ファイル」メニューをクリックして「情報」を選び、「ブックの保護」をクリックします。

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【図】: 「ブックの保護」を選択する

下に「常に読み取り専用で開く」が表示されるので、クリックします。これで、読み取り専用を推奨する設定が有効になります。

解除する場合は、「常に読み取り専用で開く」を再度クリックすると解除できます。

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【図】: 「常に読み取り専用で開く」をクリックすると設定・解除できる

上記のどちらかの方法で読み取り専用を推奨する設定にしてファイルを保存すると、ファイルを開く際に「読み取り専用で開きますか?」と確認メッセージが表示されます。

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【図】: 読み取り専用で開くか確認される

「はい」を選ぶと読み取り専用になり、上書き保存しようとすると警告が表示されます。「いいえ」を選ぶと通常通り編集可能な状態でファイルが開きます。

Excelファイルの書き込みにパスワードを設定する方法

Excelファイルをどうしてもほかの人に編集されたくない場合は、書き込みパスワードを設定するのが効果的です。

書き込みパスワードを設定することで、パスワードを知らないユーザがファイルを開いても読み取り専用で開かれて、上書き保存できません。

■書き込みパスワードを設定する手順 途中まで、ファイルを保存する際に読み取り専用を推奨に設定する手順と同じです。

対象のExcelファイルを開き、「ファイル」タブをクリックし、「名前を付けて保存」→「参照」を選択します。

上書き保存ダイアログボックスの右下にある「ツール」をクリックし、「全般オプション」を選択します。 ここで表示されるウインドウで、「書き込みパスワード」のボックスにパスワードを入力し、「OK」をクリックします。

「読み取り専用を推奨する」にチェックは不要です。

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【図】: パスワードを入力して「OK」

確認のためにもう1度パスワードを入力し、「OK」をクリックして、そのままファイルを保存します。

書き込みパスワードが設定されたExcelファイルを開くと、パスワードの入力を要求されます。

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【図】: ファイルを開くとパスワードの入力を求められる

正しいパスワードを入力してOKを押すと、編集できる状態でファイルが開きます。パスワードが分からないユーザは、「読み取り専用」をクリックすると読み取り専用で開きます。

そのため、パスワードを設定した人は、他人に教えなければ自分だけが編集できるファイルとして管理できます。

パスワードを解除したい場合は、ファイルを開く際にパスワードを入力して編集可能な状態で開き、「書き込みパスワード」のボックスのパスワードの文字を削除します。

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【図】: パスワードを削除して上書き保存する

「保存」を押して、同じファイル名でそのまま上書き保存することで、パスワードが解除されます。

ファイルのプロパティから読み取り専用を設定する方法

次は、Excelの機能ではなくWindowsのファイルのプロパティを利用してファイルを読み取り専用にする方法です。

これにより、開いたExcelファイルは読み取り専用となり、編集することができなくなります。

■ファイルのプロパティから読み取り専用に設定する手順 対象のExcelファイルを右クリックし、「プロパティ」をクリックします。

「属性」で「読み取り専用」にチェックを入れ、「OK」をクリックします。これで設定は完了です。

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【図】: ファイルのプロパティで読み取り専用にする

この設定を行うとファイルを開くことはできますが、上書き保存はできません。

しかし、この設定は、再度プロパティを開いて「読み取り専用」のチェックを外すだけで簡単に解除できます。そのため、他人が意図的にファイルを上書きしようとすることを防ぐことはできません。

重要なデータを保護するというよりも、テンプレートファイルなどを誤って編集しないようにするための簡易的な上書き保存対策として使用することが多いでしょう。

Excelの読み取り専用が解除できない場合の対処法

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Excelを使っていると、ファイルが読み取り専用になって解除できない場合があります。ほかのユーザがファイルを開いている場合や、システムの誤認識によるファイルロックなど、さまざまな原因が考えられます。

ほかのユーザーがファイルを開いている場合

共有しているExcelファイルをほかのユーザが編集していると、後から開いたユーザは読み取り専用で開かれ、上書き保存できない状態になります。編集の競合を防ぐための仕組みです。

この場合の対処法としては、ファイルを使用している人の編集が終わって閉じるのを待つか、閉じてもらうよう依頼するしかありません。

「通知」をクリックすると読み取り専用で開きますが、使用者がファイルを閉じた際に通知を受けることができます。

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【図】: ほかのユーザが開いているため読み取り専用になる

どうしてもすぐに編集したい場合には、ファイルを別名で保存して編集し、現在の使用者がファイルを閉じた後に自分の編集内容を反映させる必要があります。

ファイルを編集中に強制終了がかかった場合

ほかのユーザが編集していないにもかかわらず、Excelが読み取り専用になり、解除できないケースもあります。

たとえば、編集中にExcelが強制終了してしまい、正常にファイルを閉じられなかった場合です。この場合、Excel自体は閉じたように見えても、タスクが残っていてファイルがロックされている可能性があります。

このような場合には、開いているExcelのウィンドウを全て閉じた後、タスクマネージャを開いてExcelのタスクが残っていれば、それを強制終了することでファイルのロックを解除できます。

Windows11のタスクマネージャーの起動方法を解説!活用法も併せて紹介

Windowsのファイルロックが残ってしまった場合

Windowsの誤認識によってファイルが読み取り専用になることもあります。

Excelファイルを開くと自動的に「~$」の付いた一時ファイルが作成されます。ユーザが開いたExcelファイルを閉じると消えますが、操作の状況によって、この一時ファイルが残ってしまうことがあります。

この場合、システムはファイルがまだ開いていると誤認識し、読み取り専用でしか開けなくなることがあります。

この場合、一時ファイルを削除するか、システムを再起動して一時ファイルが消去されると、元通りに編集・保存できるようになります。

保護ビューが原因の場合

インターネットからダウンロードしたExcelファイルは、セキュリティ上の理由から保護ビューで開かれ、読み取り専用になることがあります。

取得元が不明なファイルからパソコンを守る仕組みですが、ユーザが信頼できるファイルと判断すれば、保護ビューを解除して編集可能にすることができます。

保護ビューを解除するには、ファイル上部に表示される「編集を有効にする」ボタンをクリックするだけで、通常通り編集ができるようになります。

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【図】: インターネットからダウンロードしたファイルが読み取り専用になる

Excelの読み取り専用を活用してスムーズな共同作業を行おう

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ここまで、Excelの読み取り専用設定について解説してきました。ファイルを誤って上書きされることを防ぎ、複数人でのExcelファイルの共有に役立つ機能であることが分かりました。

テンプレートや重要なデータを保護しながら、編集が必要な場合には柔軟に対応することもできます。読み取り専用を活用して、チームメンバーとのExcelファイルの共有作業をスムーズに行いましょう。

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