Excelで日付から曜日を算出するには
Excelなどの表計算では、セルに日付を入力した際に、曜日を入れたい場合があります。日別集計やカレンダーなどで、曜日表示や曜日別のカラー表示などがあると、シートがより見やすくなります。この記事では、入力した日付の書式設定の基本から、カスタマイズ表示の仕方まで図解していきます。
Excelの曜日算出の仕方
Excelのセルの書式は、表示形式を選んだり、カスタマイズしたりすることができます。ここでは、セルの書式設定で基本を学び、TEXT関数を使って日付表示の変更方法を図解していきます。最後に書式設定のルールを追加して、年月日から算出した曜日に応じてセルに色付けする方法を解説します。
Excelの曜日の書式の基本を学ぶ
Excelでは、各セルに書式設定が割り当てられています。次の例では、セルに年月日が入力されています。ここでは、そのセルの書式設定を変更して曜日の表示方法を学んでいきます。具体的には、年月日の入力されているセルを選択し(①)、右クリックメニューから「セルの書式設定」を選びます(②)。
この書式設定の画面を表示するには、次のようにメインタブの「ホーム」から書式選択のプルダウンメニューを展開し(①②)、「その他の表示形式」(③)を選択する方法もあります。
上記のように、セルの選択から右クリックメニューで「セルの書式設定」、あるいはメインタブの「ホーム」から「その他の表示形式」を選択すると、次のように「セルの書式設定」が表示されます。ここで、「ユーザー定義」をクリックすると任意の書式を指定して表示させることができます。
上の例では、「yyyy/m/d」の表示が見えます。ここで、「種類」の入力欄に「yyyy/m/d(aaa)」のように ”(aaa)” を追加すると、上部「サンプル」に「2024/9/10(火)」が表示されます(①)。
同様に、「種類」の入力欄で「yyyy/m/d(aaaa)」と入力すると、「サンプル」に「2024/9/10(火曜日)」が表示されます(②)。
該当するセル全体の範囲を指定し、「セルの書式設定」の「ユーザー定義」で設定を行うと、次の図のように「種類」の入力欄で指定した曜日の指定がセルに反映されます(①②③)。
この書式は、上記の他にもいくつか指定が可能ですので、次に紹介するTEXT関数で詳細を解説します。
【参考】:Microsoft サポート: セルの書式を変更する
ExcelのTEXT関数を使ってみる
Excelでは、日付に関する表示をTEXT関数を使って行うことができます。TEXT関数の用法は、「TEXT(値, 表示形式)」です。
第1引数の値は、文字列やセルを指定します。第2引数の表示形式は、先ほど学んだ曜日の指定など、「セルの書式設定」の「ユーザー定義」に指定した任意の設定方法を用いることができます。
Excelで文字列を結合するには?文字列演算子や関数の使い方
次の例では、家計簿の年月日データを使って曜日を計算し、表示します。B列に曜日の列を追加し、あらかじめ入力済みのA列の年月日から曜日を算出していきます。
入力するには、セルを選択し「=TEXT」で始まる文字を入力していきます(①)。入力が進むと、下部にTEXT関数の用法がポップアップ表示されますので参考にしながら入力します(②)。
上の例では、第2引数として文字列 ”(aaa)” を入力しました。その結果、次のようにセルB2にA2で入力した年月日 ”2024/10/6” から算出された ”(日)” が表示されます。
続いて、選択したB2セル右下にあるつまみをドラッグアンドドロップし、セルの内容を指定範囲全体にコピーします(①)。
セルの指定した範囲でマウスのクリックを終了すると、オートフィル機能によって曜日の値が指定したセル全体に連続してコピーされます(②)。このように、セルに簡単に曜日だけを入れることができます。
上の例では、TEXT関数の第2引数に ”(aaa)” と入力しました。 ”aaa” は日本語の曜日の短縮表示を意味し、前後の括弧は括弧付きで ”aaa” の結果を表示させたものです。
そして ”aaaa” は日本語の曜日の正式表示を指すもので、 ”(aaaa)” は、 ”aaaa” の結果を括弧付きで表示させたものです。次の図に整理したので確認しましょう。
上の図には、英語表示を記載しました。英語表示では、短縮表示が ”ddd” 、正式表示が ”dddd” です。曜日の表示は、シートの集計用途に応じて使い分けすると良いでしょう。
【参考】:Microsoft サポート: TEXT 関数 【参考】:Microsoft サポート: 表示形式のカスタマイズに関するガイドラインを確認する
Excelで曜日別にカラーを設定する
これまでに、年月日などの日付データから曜日を算出する方法を学びました。曜日の表示の際には色分けをするとさらに見やすいシートの作成ができます。ここでは、曜日別に色分けを行う方法を学んでいきます。
色分けは個別にカラーを指定できますが、今回はルールを設定して自動的に色分けを行う方法を図解します。
次の例では、作成した家計簿のデータを用います。ルールを設定するには、最初に色分けが必要なセルの範囲全てを選択し(①)、メインタブの「ホーム」から「条件付き書式」を選択し(②③)、「新しいルール設定」をクリックします(④)。
「新しいルール設定」をクリックすると、「書式ルールの編集」画面が表示されます。ここで、「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選択し、下部にルールの内容を書式設定で示します。
今回の例では色分けに使用するB列と最初のデータを表す ”$B2” を用います。色分けで使用するデータはB列のみで用いられますので、オートフィルで参照するデータとしては ”B” ではなく ”$B” のように参照する列を固定して指定します。
例えば、特売日が週中の水曜日に行われる場合は、色分けする際に入力するデータは、「=$B2=”(水)”」を指定します。曜日のデータが ”(水)” の場合に、ルールに該当します。
以上を整理すると、次のように「書式ルールの編集」画面で「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選択し(①)、「次の数式を満たす場合に値を書式設定」に「=$B2=”(水)”」を入力し(②)、「書式」をクリックして書式設定を行います(③)。
書式設定のプレビューが問題なければ「OK」をクリックして終了します(④)。
上記手順③で使用する書式ですが、色分けの他、フォントの設定など書式設定全般をカスタマイズできます。この例では、次のように「セルの書式設定」から「塗りつぶし」のタブを選択し、カラーパレットから標準色の薄い黄色を選択し(①)、「OK」で設定しています(②)。
書式のカスタマイズは色分け以外も、用途に応じてこの「セルの書式設定」から行います。その後、「新しいルール」をルールの種類ごとに繰り返します。この例では、日曜日に薄いオレンジ、土曜日に薄い水色を割り当てて、以下のように表示が完成します。
作成したルールは、「ルールの管理」から追加編集したり削除したりすることができます。
設定画面を開くには、編集するセルの範囲を選択し、メインタブの「ホーム」から「条件付き書式」を選択し(①②)、「ルールの管理」をクリックします(③)。「ルールの管理」をクリックすると、「条件付き書式ルールの管理」が表示されます(④)。
この例では、色分けした3つのルールが表示されています。それぞれ「ルールの編集」や「ルールの削除」などで管理することができます。また、「ルールの複製」によって同等の内容をコピーした新しいルールを作成することもできます。
Excelに曜日を加えてより見やすいシートを作成しましょう
Excelではセルの書式をカスタマイズすることが可能で、指定した書式で表示するTEXT関数も提供されます。集計したデータで曜日別の管理をする際には、用途に応じていずれかの方法で表示を変更することができます。今回学んだ方法を用いてシートに曜日を表示し、より見やすいシートを作成するのがおすすめです。
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