Windows 11のアカウント追加

Windows 11のアカウント追加は、Windows 10同様にMicrosoftアカウントとローカルアカウントにより管理されています。初期設定時にアカウントを登録し、アカウントにサインインすることでWindows 11の環境を利用することができます。
Windows 10からの変更点
Windows 10では初期設定時に、ローカルアカウントを用いることができました。
Windows 11の場合は、エディションによりローカルアカウントの扱いに違いがあります。具体的には、ビジネス向けのProではローカルアカウントを用いたセットアップが可能ですが、Homeでは初期設定時にMicrosoftアカウントが求められます。

Microsoft アカウントとは
Microsoftアカウントとは、マイクロソフト社が提供するアカウント管理のサービスで、マイクロソフト社のサービスの利用やウェブサイトへのアクセスを管理する仕組みです。
具体的には、使用するPCの登録やデバイスの検索、Microsoft 365等のサブスクリプションの契約管理等を行います。アカウント認証が一元管理されるため、利用が進んでいます。
【参考】:Microsoftアカウント
ローカルアカウントとは
ローカルアカウントとは、使用するデバイス毎にアカウントIDとパスワードを登録し管理する、従来型の方法です。この方式はアカウント名を自由に決められ、登録時にインターネット接続が不要であるというメリットがあります。マイクロソフト社のサービスへの誘導もないので、これまで多くの方が利用していた方式です。
ローカルアカウントを設定するには
Windows 11 Proの場合は、初期設定時の画面でローカルアカウントを設定できます。具体的には、設定画面の表示で「ネットワークに接続しましょう」の際に、「インターネットに接続していません」を選択し、「制限された設定で続行」をクリックして設定を行います。
Homeエディションの場合は、Microsoftアカウントで初期設定を行い、設定後にローカルアカウントを設定して利用します。アカウントの作成方法は、以降で解説していきます。
アカウントの作成方法

アカウントの作成方法ですが、これよりMicrosoftアカウントおよびローカルアカウントの作成方法について解説していきます。
Homeエディションの初期設定では、Microsoftアカウントの情報を登録します。インターネット接続が必要となりますので、あらかじめネットワーク環境を準備しておきましょう。
【参考】:Windows 11 Portal
Windowsの設定アプリの使用
Windowsの「設定」アプリは、Windows 11に関する設定全般を行うことができます。アカウントの作成は、「設定」の「アカウント」を用いて行います。
設定アプリはスタートメニューの「設定」のアイコンをクリック、またはスタートメニューを右クリックし「設定」をクリックし起動します。

次に、設定アプリの「アカウント」をクリックし、「家族とその他のユーザー」をクリックします。

「家族とその他のユーザー」が表示されたら、「アカウントの追加」をクリックし、ユーザーを追加します。

ここですでに使用中のMicrosoftアカウントを用いる場合は、上段の「メール アドレスまたは電話番号」に登録アドレスを入力します。新規作成の場合は、下段の「このユーザーのサインイン情報がありません」をクリックします。


Microsoft アカウントの作成方法
Microsoftアカウントを新規作成する場合は、使用中のメールアドレスを用いてMicrosoftアカウントに使用するか、あらたにメールアドレスを取得することで利用可能となります。

ローカルアカウントの作成方法
ローカルアカウントの作成は、「アカウントの作成」で「Microsoft アカウントを持たないユーザーを追加する」をクリックします。

次に表示される画面では、アカウントの名前とパスワードを入力します。パスワードを忘れた場合のキーワードと値も、しっかりと覚えておきましょう。

【参考】:Windows でローカルのユーザー アカウントまたは管理者アカウントを作成する
アカウントの削除
不要なPCのアカウントは、削除することもできます。
具体的には、設定の「アカウント」「家族とそのユーザー」に表示されている「他のユーザー」から該当するアカウントを選択し、[削除]を選択します。続いて「アカウントとデータを削除しますか?」の表示画面で、[アカウントとデータの削除]を選択し、アカウントを削除します。
【参考】:PC のアカウントを追加または削除する
Microsoft アカウント自体を停止するには
PCのアカウントの削除により、アカウントのサインイン情報やデータはPCから削除されます。Microsoftアカウント自体はマイクロソフト社で管理されているため、削除されずに再度利用することができます。
重複登録してしまったなど、どうしてもMicrosoftアカウントが不要の場合は、以下の使用停止方法にしたがって使用を停止することができます。
アカウントが追加できない場合
アカウントが追加できない場合、操作しているアカウントに管理者権限が付与されているか確認してください。この作業はシステム設定を変更することから、管理者権限が必要です。アカウントの追加のほか、削除する場合でも同様に管理者権限が必要です。

アカウントの権限は、「設定」「アカウント」でアカウントのロゴの横に表示されます。「管理者」が管理者権限、「標準ユーザー」が一般権限のアカウントです。
Windows 11のアカウント操作ガイド

ここまでの流れで、Windows 11のアカウント追加が完了しました。ここからは、子供のアカウント追加方法、アカウントの切り替え方法について解説します。
子供の追加
小学生のプログラミング学習にPCが用いられることもあり、機能を制限したアカウントを設定することができます。ローカルアカウントの場合はMicrosoftアカウントに切り替えて、「設定」「アカウント」の「家族とその他のユーザー」で「家族のメンバーの追加」で「アカウントの追加」を行います。
【参考】:Microsoft ファミリー セーフティ 【参考】:Windows で Family Safety を設定する方法
別のアカウントに切り替え
Windows 10と同一の機能が提供されますが、表示位置が変更となります。Windows 11ではスタートメニューの下部に表示されるアカウント名のアイコンをクリックし、表示メニューから切り替えたいユーザーのアカウント名をクリックし、切り替えます。
【参考】:Windowsでユーザー (アカウント) を切り替える方法

Microsoft アカウントとローカル アカウントの切り替え
スタートメニューの下部に表示されるアカウント名のアイコンをクリックし、「アカウントの設定」で、Microsoftアカウントとローカルアカウントの切り替えができます。「設定」アプリの「アカウント」「ユーザーの情報」から同じ設定画面が表示されますので、同様の作業を行うこともできます。
【参考】:ローカルアカウントから Microsoftアカウントに切り替える
アカウントを管理する際のコツ

Windows 11では、ユーザーごとに適切なアカウントを設定し、安全に管理することが重要です。アカウントの種類を適切に使い分けることで利便性が向上し、トラブル防止に役立ちます。また、アカウントを管理する際はセキュリティ対策も必要です。
ここでは、アカウント管理の基本と、安全性を高めるためのポイントを解説します。
アカウントの種類と管理
Windows 11では、アカウントの種類を適切に設定するために、ユーザーごとに適切な権限を設定しなければなりません。一般的な利用には「標準」アカウントを設定し、システムの変更や管理が必要な場合のみ「管理者」アカウントを使用すると、安全性を保ちやすくなります。
また、一時的なユーザーにはゲストアカウントを設定することでアクセス範囲を制限し、安全性を確保できます。
さらに、各アカウントごとにプライバシーを設定することで情報漏えいを防ぎ、必要な情報のみの共有が可能です。
【参考】:Windows でユーザー アカウントを管理する - Microsoft サポート 【参考】:マルチユーザーおよびゲスト Windows デバイスを管理する | Microsoft Learn 【参考】:Windows でプライバシー設定を変更する - Microsoft サポート
セキュリティと保護の強化
Windows 11でアカウントのセキュリティを強化するには、パスワードの定期的な更新や、ユーザーアカウント制御(UAC)を適切に設定することが効果的です。UACは、システムに重要な変更が加えられる前に警告を表示し、不正な変更を防ぐとともに、マルウェアの影響を受けにくくします。
また、定期的にバックアップを行うことで、データの損失リスクを最小限に抑えることができます。
【参考】:Windows でパスワードを変更またはリセットする - Microsoft サポート 【参考】:ユーザー アカウント制御の設定 - Microsoft サポート 【参考】:Windows バックアップを使用したバックアップと復元 - Microsoft サポート
Windows 11のアカウントの違いを理解しましょう

以上のようにMicrosoftアカウントを利用することで、マイクロソフト社のサービスの利用やウェブサイトの一元管理が効率的に行われます。ローカルアカウントの場合、デバイス毎に個別設定するアカウントとパスワードにより、インターネット接続のない環境でも従来通りに利用できます。
アカウントは必要な時に切り替えできますので、 Windows 11では用途に応じて切り替えて利用するのが良いでしょう。
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