Windows11のダークモードとは
背景が黒くなる「ダークモード」はスマホやタブレット、一部アプリなどで多く使われており、日常から「ダークモード」を愛用している方が少なくありません。
WindowsOSでは、もともと「ダークモード」という名称は存在しておらず、Windows10の大型アップデートである「May 2019 Update(バージョン 1903)」から本格的な機能として新たに実装されました。
ただし、それらは「ダークモード」という設定名ではなく、テーマの色で[黒]を選択することで、いわゆる「ダークモード」と同じ効果が得られていたのです。ダークモードとして正式に公知されたのはWindows11からです。
当記事ではWindows11の特徴の1つ「ダークモード」を中心に、その効果や設定方法について紹介をしていきますので、ぜひ参考にしてください。
【参考】:色の変更Windows
ダークモードに変更する効果
Windowsパソコン以外では、広く使われている「ダークモード」ですが、どのような効果があるのか、メリット・デメリットなどで確認しておきましょう。
ダークモードのメリット
ダークモードは「クールだ」「格好いい」といった好意的な評価から広まりましたが、それ以外にも次のようなメリットが挙げられます。
▪消費電力が減り、バッテリーの消耗が抑制されるなど、環境にもやさしい ▪画面全体の輝度が下がることで、眼に対する負担が減り、眼が疲れにくい ▪暗い環境ではダークモードにすることで文字が見やすくなる
ダークモードのデメリット
ダークモードはメリットばかりではありません。ネットでの反応には以下のようなデメリットの指摘もあります。自分で実際に試してみて判断をしてください。
▪ダークモードにするとライトモードでは見えていたアイコンが見づらいことがある ▪明るすぎる場所では逆に画面が見えにくくなる ▪ダークモードに未対応のアプリやサイトは見えにくくなる
ダークモードや色・テーマの設定
Windows11の「ダークモード」の概要や、メリット・デメリットを確認したところで、実際にダークモードを試してみましょう。最初にダークモードの設定について図解で紹介します。
ダークモードを設定する
ダークモードの設定を行うには、Windows11のデスクトップ画面で[スタートボタン]を右クリックし、表示されたメニューの中から[設定]を選択します。
設定ウィンドウが開いたら、左側メニューから[個人設定]を選択し、右側リストから[色]をクリックします。
[モードを選ぶ]の右側、デフォルトで「ライト」と表示されている部分の▼をクリックすると、「ライト」、「ダーク」、「カスタム」の3種類からモードを選択できるようになっています。ここでは「ダーク」を選択します。「ダークモード」を解除したい時は「ライト」を選択するだけです。
ダークモードを選択すると、設定画面が次のように変化します。
続いて、「ライト」を選択すると、設定画面は次のようになります。
次に[設定]画面の「モードを選ぶ」で「カスタム」を選択すると次のように表示されます。「規定のWindowsモードを選択してください」の個所の設定はWindows11のスタート画面等の背景色設定です。
さらに「規定のアプリモードを選択します」の個所は、エクスプローラーやウィンドウアプリの背景色設定等を個別に設定する場合の設定ができます。
ここでは試しに、「規定のWindowsモードを選択してください」を「ライト」に、「規定のアプリモードを選択します」を「ダーク」にしてみましょう。そうすると、Windows11のスタート画面はライトモードになり、設定ウィンドウやエクスプローラーはダークモードになります。
このように、自分の好み、見やすさをなどを考慮して自由にカスタマイズすることができます。
テーマや色を設定する
ここまで、Windows11の個人用設定の中で、「色」の変更の機能を利用して、「ダークモード」や「ライトモード」への変更を試しましたが、テーマを利用して簡単に配色を変更することができます。
[設定]の[個人用設定]の右側にあるメニューから[テーマ]を選ぶと、テーマごとのデスクトップ画像が表示されます。それぞれの画像の上にカーソルを当てるとテーマ名称が表示されます。
ここでは[Windows(dark)、1イメージ]と表示された画像を選択してみましょう。そうすると、「ダークモード」を基調とした黒い配色に変更されます。
このような配色はWindows 10においてもアプリ単位でテーマを変更することは可能でしたが、Windows 11標準のアプリ(メモ帳や電卓など)では、アプリ内の設定で、テーマとして[システム設定を利用する]の選択が可能となっています。
この場合は前記の[個人用設定]の[色]で設定したテーマが、[アプリ]側に自動的に適用されるようになっています。
【参考】:Windows 11ミニTips(69) メモ帳を「ライトモード」または「ダークモード」に変更する | マイナビニュース
このように、Windows11では、テーマや色の設定を変更することで、全てをダークモードにしたり、特定のアプリだけをライトモードにしたり、或いはその逆にしたり、さまざまなバリエーションを選択できます。このようにして、きめ細かなカスタマイズが行えるのはWindows11の特徴です。
テーマを追加する
Windows11に標準で用意されている「テーマ」を利用して、デスクトップの背景や、全体のモードを変える事ができましたが、Microsoft Storeから他のテーマを追加することができます。
[設定]の左側の[個人設定]を選択し、右側メニューの[テーマ]を選択します。[テーマ]画面の右下にある[テーマの参照]ボタンをクリックします。
すると「Microsoft Store」が起動し、「テーマ」で検索すると、さまざまなテーマが表示されます。気に入ったテーマが見つかれば、それを選択してダウンロードすることができます。
自然の景色や宇宙、動物など無料のテーマが豊富にありますので、その日の気分に合わせて画面をカスタマイズすると、気分転換にもなるでしょう。
【参考】:デスクトップテーマ|Microsoft
アクセシビリティ機能を使う
Windows 11では「アクセシビリティ」機能が強化されています。アクセシビリティとは「利用のしやすさ」といった意味ですが、Windows11では利用者個々人の視覚や聴覚などに合わせて、コントラストやカラーなどの多様なアクセシビリティに対する配慮がなされています。
例を挙げると、画面表示の色が識別しにくい、見づらいといった問題への対処法として、コントラストに関する設定もテーマとして用意されています。
アクセシビリティによる変更方法ですが、[個人用設定]→[テーマ]、あるいは[アクセシビリティ]→[コントラストテーマ]で、テキストや背景の配色を「水生」、「砂漠」、「夕暮」、「夜空」などのテーマから選択できます。こちらも一度試してみることをおすすめします。
これにより、画面の見やすさを変更できるようになっています。画面が見えづらい、違和感を感じる時には、アクセシビリティを変更してみるのも1つの手です。
【参考】:Windows 11 のアクセシビリティ関連新機能 - News Center Japan
アクセシビリティ機能を活用しよう
ここまで、Windows11の「ダークモード」を題材にして、Windows11のアクセシビリティについて解説をしてきました。Windows 11に対する世間の評価はまちまちですが、アクセシビリティの強化についてはあまり注目されていませんでした。
MicrosoftはWindows11の開発段階で、障がいを持った方々と共同でデザインや設計に取り組んだとされています。優れたアクセシビリティに配慮し、ユーザーに使いやすいシステムづくりを行うこともエンジニアの使命の1つです。これを機にぜひアクセシビリティの向上にも取り組んでみてください。
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