プログラミングの始め方とは?
ITエンジニアを目指していたり、自分でゲームやシステムなどを作ってみたいと思っていたり、プログラミングを学び始める方の理由はさまざまです。しかし、プログラミングと言っても多数あるプログラミング言語から何を選べばいいのか、また、そもそも一体何から始めればいいのか分からない方も多いでしょう。
そこで、この記事ではプログラミング初心者の方に向けて、プログラミングの始め方を順を追って解説します。準備するもの・目的別プログラミング言語の決め方・困った時の対処法などをまとめたので、ぜひ学習開始前の参考にしてください。
プログラミングを始める前に行いたいこと
最初に、プログラミングを始める前に行いたいことについて解説します。これらの準備を行っておくことで、スムーズにプログラミング学習に入りやすくなります。
プログラミングの基礎知識を得る
まずはプログラミングの基礎知識を勉強しましょう。そもそもプログラミングとは何なのか、プログラミング言語の種類、プログラマーの仕事内容について調べておきます。また、コンパイルやデバッグ、実行環境などプログラミング関連の用語についても少し覚えておくと、後々学習がスムーズになります。
学習の目標を決める
続いて、何のためにプログラミングを学ぶのか学習の目標を決めましょう。プログラミングを学ぶことで、業務効率化ツールを開発したり、Webアプリやスマホアプリなどを開発したりできます。
ほかにも、初心者には難しめではありますが、電化製品に組み込まれるコンピュータを作ったり、データ分析や人工知能の開発なども可能です。
プログラミング言語によって作れるものは異なりますので、何を作りたいかをまず決めないと、勉強するプログラミング言語を決めることができません。
学習計画を立てる
続いて、プログラミングの学習計画を立てましょう。プログラミングは1ヶ月程度では身につけることが難しく、言語の難易度やその人の理解力などによっては1年以上かかることも多いです。
そのため、学習計画をしっかり立てて、後何ヶ月勉強する必要があるか把握することが肝心です。学習計画を立てないと学習がどこまで進んでいるのかも把握できず、モチベーションが下がってしまうことが多くあります。
学習計画を立てる際は、まずは1ヶ月ごとの目標を決めましょう。たとえば、Webアプリ開発を目指すなら最初の1ヶ月でPHPの基礎文法を習得、2ヶ月目で細かい文法を覚え、3ヶ月目でライブラリやメソッドの使い方を学習する、といったように決めていきます。
1ヶ月ごとの学習目標を定めた上で1週間ごとの目標を決めていくと、スムーズに学習計画が立てられます。
学習方法を決める
最後にプログラミングの学習方法を決めましょう。プログラミングの学習方法には、参考書を購入する、学習サイトを使う、プログラミングスクールに入会するなどがあります。それぞれの方法は一長一短ですので、自分に合った方法を選択することが大切です。
独学で習得したい方は参考書や学習サイトを使って勉強します。独学が難しい場合やお金に余裕がある場合は、プログラミングスクールを活用する選択肢もあります。無料で利用できるプログラミング練習サイトの利用もおすすめです。
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目的別プログラミング言語の決め方
プログラミングを始める前に、まずはどのプログラミング言語を勉強するか決めなければなりません。プログラミング言語によって性能や習得のしやすさは異なるため、初めのうちは性能面よりも習得のしやすさを重視して選ぶと良いでしょう。
これから紹介するPHP・Python・Kotlinなどは比較的習得がしやすく、将来性も高いと言われているため初心者にもおすすめです。
以下では、プログラミング学習の目的を「Webサイトを作る」「スマホアプリを作る」「AI・機械学習に使う」に分けて、それぞれに向いているプログラミング言語を紹介します。
Webサイトを作りたいなら
Webアプリ開発を行う場合、PHP・Ruby・Perl・JavaScriptなどの選択肢があります。それぞれの特徴を簡単にまとめました。
・PHP 習得難易度が低く、メジャーなスクリプト言語です。多くのWebサイトで活用され、ほとんどのレンタルサーバでは標準でインストールされているため、準備がしやすい言語です。
・Ruby 日本人が作成した言語で、フレームワークのRuby on Railsが有名です。こちらもほとんどのレンタルサーバでは標準でインストールされています。大手Webサイトに活用されているなど、実績の多い言語です。
・Perl コンパイルが不要で、スクリプト言語なのでテキスト処理が速いことが特徴です。Web開発はもちろん、サーバ管理にも向いています。また、Rubyと違ってオブジェクト指向ではありません。
・JavaScript Webサイトの画面で文字や画像にさまざまな動きを与え、HTMLやCSSと組み合わせて活用します。Web作りに必要不可欠なプログラミング言語で、主にフロントサイドで活躍します。
スマホアプリを作りたいなら
スマホアプリ開発を行う場合は、Kotlin・Swift・Javaなどが使われることが多いです。それぞれの特徴は以下の通りです。
・Kotlin Java仮想マシンと呼ばれるJVM上で動作するオブジェクト指向型のプログラミング言語です。Javaを改良したもので、Javaとの互換性も維持しています。Google社がAndroidアプリの開発言語として公式認定している言語です。
・Swift Apple社が開発した言語で、iOS向けのアプリ開発を行う際にメジャーに使用されています。Objective-Cの代用として活用されており、macOS上でのみ開発が可能です。
・Java オブジェクト指向型言語であり、Androidアプリを開発する際には必ずと言っていいほど使用される言語です。アプリ開発時のサンプルやライブラリが数多く公開、配布されているのも特徴です。難易度は中程度です。
AI・機械学習をやりたいなら
AI・機械学習の分野に興味がある場合は、Python・R・C言語がおすすめです。それぞれの特徴は以下の通りです。
・Python プログラミング言語の中でも人気で、将来性があるとされています。Webアプリ開発はもちろん、近年はAI開発分野で機械学習・深層学習(ディープラーニング)・データ解析処理にもよく利用されています。統計処理・数値計算などが得意です。
・R 統計解析に強みを持つ、インタプリタ型のプログラミング言語です。機械学習の分野でも使用されることが多く、ビッグデータの解析をする企業もR言語を採用しています。
・C言語 コンパイル言語であり、処理速度が速いのが特徴です。PHPなどに比べて文法が難しく、比較的習得難易度は高めです。IoT製品などの組み込み系開発にも利用されています。
プログラミングの始め方
続いて、プログラミングの始め方について解説します。プログラミングの始め方について4つのステップに分けました。初心者の方はこれらのステップに従って準備を進めていきましょう。
パソコンを準備する
プログラミングはスマホやタブレットでは難しいため、まずはパソコンを購入する必要があります。最初に購入するパソコンは基本的に何でも問題ありません。MacでもWindowsでも良いですし、CPUやメモリなどのスペックもそれほど気にする必要はありません。
ただし、あまりスペックが低いパソコンだと、プログラムの実行が遅くなるなど学習が不便になる可能性はあります。目安としてはCPUはCore i5 以上、メモリは8GB以上をおすすめします。
ネット環境を整える
プログラミングを行う場合、インターネットにパソコンが接続できる環境が必要です。なぜなら、ソフトウェアなどをインストールしなくてはいけないためです。また、分からないことを調べる際にもパソコンでネットに繋がっていた方が便利でしょう。
テキストエディタを準備する
続いて、プログラムのソースコードを書くためのテキストエディタを準備します。テキストエディタは基本的には使い慣れているもので問題ありませんが、初心者にはAtomやNotepad++などがおすすめです。これらのエディタは使いやすいうえに機能面も優れています。
実行環境をインストールする
プログラミング言語を自分のパソコンで動かすには、実行環境をインストールする必要があります。この実行環境のインストールが初心者には難しく感じる点です。インストール手順が詳しく書かれた参考書などを参考に、1つずつ確認しながら作業を進めていきましょう。
プログラミングを始める際に分からないことがあった場合
プログラミングの開発環境を整えるのは初心者には難しいと言われることも多く、人によっては途中で挫折してしまう場合もあります。しかし、プログラミングの楽しさが分かるのはこれからなので、準備の段階で挫折してしまうのはもったいないです。
そこで、プログラミングを始める際に分からないことがあった場合の対処方法について解説します。
最新の記事・書籍を参考にする
開発環境を整えるうえで分からないことがあった場合、最新の記事・書籍を参考にしましょう。プログラミング言語のバージョンによってインストール方法などが異なる場合があります。
古い参考書は以前のバージョンのインストール方法が書かれている場合もあり、それらを参考にしてしまうと途中で混乱してしまいがちです。記事や書籍を参照する際は最新版であることを確認しましょう。
経験者に教えてもらう
1人で開発環境を整えられるか不安な場合、プログラミング経験者などに見てもらうのも良いでしょう。開発環境を整える際に余計な箇所を変更してしまい、後々開発で支障が出ることもあります。経験者に見てもらった方が安心して開発環境を整えられます。
身近にプログラミング経験者がいない場合、質問サイトを使って質問してみるのも良いでしょう。質問サイトに、つまずいている箇所と自分のパソコンのOS、使っているテキストエディタなどを書き込むことで、有志の方が解決方法を教えてくれることがあります。
オンラインの実行環境を使う
どうしても開発環境を構築することができない場合、ひとまずオンラインの実行環境を使うのも選択肢の1つです。たとえば、「Online C Compiler」というサービスでは、実行環境を整えなくても、画面上にソースコードをコピーして実行ボタンを押せば簡単に実行結果を確認できます。
最初のうちはオンラインの実行環境を使ってプログラミングの基礎を覚え、慣れてきたら開発環境の構築に挑むというのも環境構築のやり方としておすすめです。
【参考】:Online C Compiler
その他プログラミング初心者がやっておきたいこと
最後に、プログラミング学習と並行してプログラミング初心者がやっておきたいことについて解説します。時間に余裕があればこれらのこともやっておくと、より効率的にプログラミングが学べるようになったり、将来プログラマーに転職しやすくなったりします。
コミュニティに参加する
プログラミング初心者の方は、プログラミングのコミュニティなどに参加してみましょう。メジャーな言語にはコミュニティが複数あり、誰でも所属することができるようになっています。
コミュニティに所属することで、先輩プログラマーと関わることができたり、分からない箇所を質問したりすることが可能です。
他にも、コミュニティに所属して共に勉強する仲間を作ることができれば、学習のモチベーションもアップするなど、多くのメリットがあります。
IT系の勉強会やセミナーに参加する
IT系の勉強会やセミナーへの参加はプログラミングの技術向上だけでなく、IT技術の最新知識を得たり人的ネットワークを形成したりする上でも役立ちます。初心者向けの勉強会・セミナーも多くあり、疑問点の解消や不安の払拭にもつながります。
こうした勉強会やセミナーではエンジニア同士の交流機会でもあるため、転職に有利となる情報やつながりを得られる可能性があります。形式や内容はさまざまなので、参加しやすいものを見つけて足を運んでみましょう。
インフラについて勉強する
プログラミングを勉強する方は、余裕があればサーバやネットワークなどのインフラ部分についても勉強すると良いでしょう。たとえば、Webアプリはどのような仕組みで動いているのかや、基本的なLinuxコマンドなどについてです。
自分でサーバを立てられるレベルまで知識を深める必要はありませんが、最低限のインフラ知識を持っておくことで、将来アプリやシステムを開発する際に役立てることが可能です。
GitHubを使えるようにする
プログラミングを勉強する方は、GitHubを使えるようになっておくと良いです。GitHubとはプログラミングのソースコードを管理するためのツールであり、多くのシステム会社で導入されています。
GitHubを使うことで、複数人数で1つのソースコードを編集しやすくなったり、誰がいつ編集したのか履歴を簡単に確認できたりと、さまざまなメリットがあります。
GitHubは使い方自体はそれほど難しくないため、ある程度プログラミング学習が進んだら基本的な使い方だけでも勉強しておくと良いでしょう。
【参考】:GitHub
実際にプログラムを作ったら、公開してみる
GitHubでは、自分で書いたオリジナルのソースコードを無料で公開することができます。プログラムを公開することで、就職や転職の際に採用担当者に自身のスキルをアピールすることができます。
また、スマホアプリなどを公開してみるのも良いでしょう。実際に使った人の声から改良点が見えてきて、さらなるスキルアップにつながります。
作ったプログラムは、就職・転職時にポートフォリオとして活用できます。転職エージェントの力も借りて、自分の作品をより効果的にアピールしていきましょう。
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プログラミングの始め方を知り学習をスタートしよう
本記事ではプログラミングの始め方について解説しました。プログラミングを始める場合、まず何から着手すべきかお分かりいただけたと思います。まずはどのプログラミング言語を学習するのか、開発したい分野を絞ることから始めましょう。
プログラミングの開発環境を整えるのは少し難しい部分もあるため、分からない場合は経験者に相談するのが良いでしょう。
準備ができたら、後はプログラミングスキルを磨いていくだけです。できるだけ毎日プログラミングに触れる時間を設けて、ネット上のコミュニティなども積極的に活用しながら学習を進めていきましょう。
また、IT系企業に就職・転職を希望する場合は、培ったスキルを効果的にアピールすることが大切です。しかし、IT未経験の方にとっては自分のスキルレベルに合った企業探しや自己アピールの方法が分からないこともあるでしょう。
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