
JavaScriptとは?

JavaScript(ジャバスクリプト)は、Webサイト上で主にWebページに動きをつけるために使用される言語で、例えば動きのあるバナー広告や写真のスライドなどのページを可能にしています。
JavaScriptが登場するまでのWebページは動きがなく、例えると電子ブックのような姿をしていました。そのWebがTVのように動きのあるものに変わったのは、JavaScriptによる功績が大きいと言えます。
JavaScriptは主にWebで用いられるプログラミング言語ですが、Webサイト側とWebサービスの相互連携を円滑にするためにも活用されています。
【参考】:JavaScript

JavaScriptは人気のプログラミング言語
TIOBEによる2022年10月度のプログラミング言語検索ランキングを表す「TIOBE Index for October 2022」によると、JavaScriptは7位にランクインしています。
【参考】:TIOBE Index - TIOBE
近年C言語の人気や注目度が高まっていますが、Webサイトを作成する上では欠かせないプログラミング言語であるJavaScriptは、長い期間人気をキープしています。DXの影響やスマホの普及により、JavaScriptを活かせる職種であるフロントエンドエンジニアやアプリケーションエンジニアの需要が高まっているため、習得しておいて損はありません。
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JavaScriptの概要

ここでは、JavaScriptの歴史をまとめ、Javaとの違いやJavaScriptを扱うエンジニアの年収などの概要について紹介します。
JavaScriptの歴史と名前の由来
JavaScriptは、1995年にイギリス人プログラマのブレンダン・アイク氏が創り出しました。当時ブレンダン氏は、Webブラウザで有名なネットスケープコミュニケーションズ社に在籍していました。このネットスケープ社が開発したブラウザソフトの『Netscape Navigator』(通称ネスケ)にJavaScriptが実装されていたのです。
以降、Webページに動きを与えるJavaScriptは注目を浴び、Webページの作成にはHTMLと共に必要不可欠の言語として浸透しました。
JavaScriptの名前の由来ですが、JavaScriptはJavaの開発から遅れて4年で登場しています。当時のJavaScriptは「LiveScript」と命名されていましたが、Java人気にあやかったのか、途中からJavaScriptに改名しました。
JavaScriptとJavaとの違い
JavaScriptとJavaは名前がよく似ているため、同じファミリーのように思われがちですが、この2つはまったくの別ものであり、親戚関係にもありません。
わかりやすく簡単に違いをまとめると、JavaScriptは主にWebページに動きを与えるために用いられるプログラミング言語ですが、Javaはあらゆるマシンで動く汎用言語です。また、Javaは主にサーバ側で動くプログラミング言語ですが、JavaScriptは主にクライアント側(端末側)で動くという点でも異なります。

ブラウザでJavaScriptを有効にする方法
PC版のChromeでJavaScriptを有効にするには、以下の手順から行ってください。
【Chromeの場合】
1.パソコンで Chromeを起動 2.[設定]をクリック 3.[セキュリティとプライバシー]をクリック 4.[サイトの設定]をクリック 5.[JavaScript]をクリック 6.[サイトが JavaScript を使用できるようにする]を選択
その他のブラウザで JavaScript を有効にするには、以下のリンクを参考にしてください。
【参考】:ブラウザで JavaScript を有効にする - Google アド マネージャー ヘルプ
スマホでは予めJavaScriptが有効になっていることが多いですが、オフにしてしまった場合は、以下の手順から設定を行いましょう。
【iPhoneの場合】
1.ホーム画面から「設定」アプリを開く 2.safariを選択 3.詳細を選択 4.「JavaScript」をオンにする
【Androidの場合(Chrome)】
1.ブラウザ画面右上、赤枠部分をタップ 2.「設定」を開く 3.「サイトの設定」をタップ 4.「JavaScript」をタップ 5.タップで「JavaScript」をオンにする
JavaScriptエンジニアの年収
ここまではJavaScriptの概要を解説しましたが、JavaScriptを扱うエンジニアの年収について紹介します。
ここではJavaScriptをよく活用する職種である、フロントエンドエンジニアの年収を参考にしてみましょう。
「マイナビエージェント職業別年収ランキング」でのフロントエンドエンジニアの平均年収は385万円、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近い職種のコンテンツクリエイタ/デザイナーを参考にすると、平均年収411万円と分かりました。
国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、フロントエンドエンジニアは一般平均年収よりも、やや低めであることが分かります。
フロントエンドエンジニアは、年齢やスキルによって年収の幅が大きく変化する職種です。「マイナビエージェント職業別年収ランキング」による30代の平均年収が457万円なので、スキルを磨いていくことで年収アップが期待できます。
また、JavaScriptのみならず、さまざまな言語を扱えるようになることで、より高収入が期待できる職種へのキャリアアップも可能です。
【参考】:マイナビエージェント職業別年収ランキング ※【平均年収 調査対象者】2015年から2016年の間でマイナビエージェントに登録いただいた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁
JavaScriptの特徴やメリット

JavaScript自体は単独で使うのではなく、HTMLやCSSなどと組み合わせることで、Webブラウザ上でアニメーションのような動きのある動作を可能にします。
また、近年にはNode.js(ノード・ジェイエス)という、サーバーサイドでも動くJavaScriptが普及してきました。では、このJavaScriptの特徴について確認しておきましょう。

非同期通信機能によりWebアクセスで快適な動作を実現
サーバサイド側の言語だけでWebサービスを作った場合、データベースへの入力データの登録や、データベースの情報を参照する際にはWebページの読み込みという動作が発生し、レスポンスの低下を強いられます。
JavaScriptの「Ajax」(Asynchronous JavaScript + XML)を使うと、Webページの読み込み動作を必要とせずにデータベースにアクセスすることが可能で、快適な動作を実現することができます。
JavaScriptはサーバ側でも活用できる
JavaScriptは主にクライアント側で使う言語だという認識が一般的でしたが、2010年代前半に登場した「Node.js」というJavaScript用のフレームワークを用いることで、サーバ側でもJavaScriptによる開発が可能となりました。
Node.jsは、サーバへの大量の同時接続に対応できるアプリケーション開発を目的として設計されたJavaScript環境で、サーバへの同時接続端末台数10,000台という従来にあった問題がNode.jsによって解決されています。
開発効率や保守性を大幅に向上させるフレームワークが充実
登場してから25年以上の歴史と、多くのユーザによって活用されたことから、JavaScriptには、開発の効率や保守性を大きく向上してくれるReactやVue.jsなどのフレームワークが充実しています。
ReactはFacebookが開発したフレームワークであり、Facebook自体もReactで構築されています。Reactを用いることでJavaScriptによる開発よりも遥かに効率的に行え、現在では最も多く使われるJavaScriptフレームワークです。

JavaScriptで何ができるのか

JavaScriptの概要や特徴について述べてきましたが、続いて、ここではJavaScriptを使うと何ができるのかについて見ていきましょう。
動的なWebサイトを作れる
これはJavaScriptの最大の特徴でもありますが、JavaScriptは世に知られた言語の中では唯一、Webサイトに動きを付けることができます。静的なWebサイトを作るだけなら、HTMLとCSSで作れますが、動きのあるWebサイトを作るにはJavaScriptが欠かせません。また、裏側でデータの処理などを行う場合には「PHP」が必要です。
■JavaScriptで動きのあるページを作ってみよう ではここで、試しにJavaScriptを使って、動きのあるWebページを作ってみましょう。以下のテキストをメモ帳などのテキストエディタにコピペし、適当なファイル名を付けて、拡張子をhtmlで保存します。
次に、そのファイルをChromeやEdgeなどのブラウザで開いてみると、リアルタイムに時間を表示してくれるWebページを確認できます。
<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
<title>サンプル</title>
</head>
<body>
<em><div id=T1></div></em>
<script>
window.onload = function() {
setInterval(function() {
var dd = new Date();
document.getElementById("T1").innerHTML = dd.toLocaleString();
}, 1000);
}
</script>
</body>
</html>
イベント処理を作れる
イベント処理とは、イベント:「○○ボタンをクリックする」に対してアクション:「○○を実行する」に導く一連の流れのことです。WebページにJavaScriptを用いると、例えばユーザーアカウントを新規に登録する画面で、「そのアカウントはすでに使われています」といったイベントの表示をすることが可能です。
スマホアプリも作れる
JavaScriptはWebページに動きを付けたり、双方向のWebサービスを作ったりする際に利用されますが、それ以外にスマホアプリを作ることができます。
近年、HTML5や新たなプラットフォームの出現によって、JavaScriptはAndroid・iPhoneを問わずスマホアプリの開発ができるようになりました。これは、ハイブリッドアプリとも呼ばれています。
日々さまざまなスマホアプリがJavaScriptなどを活用して誕生しています。前述した通り、スマホアプリを含むアプリ開発がメインである、アプリケーションエンジニアの需要が増しているので、気になる方は求人情報をチェックしてみることをおすすめします。

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JavaScriptの将来性

JavaScriptを扱えるエンジニアの求人は大変多く、それだけ需要があることが分かりますが、JavaScriptにはこの先も将来性があるのでしょうか?フロントエンドエンジニアやアプリケーションエンジニアなどの、JavaScriptを扱うエンジニアを目指す方の中には将来の心配をしている方もいるでしょう。
結論から述べると、JavaScriptエンジニアには将来性があります。ここでは、JavaScriptの需要と将来性の見通しについて考察します。
JavaScriptの需要
ここでは、JavaScriptには具体的にどのような需要があるのかを1つずつ紹介します。
■フロントエンド開発 JavaScriptでは動的なWebページが作れますが、Webの利用が当たり前になった今日、U/Iに優れたWebサイトの構築は必須で、JavaScriptエンジニアに対する需要はさらに高まっています。
■Webアプリの開発 Webアプリの開発でもJavaScriptは良く利用されています。サーバ側の開発では、サーバーサイド言語としてRubyやPHPなどとの併用も可能で、開発サイドから高い支持を得ています。
■スマホアプリ開発 JavaScriptはプラットフォームに依存せず動作することから、開発コストを抑え、生産性を高められるためにスマホアプリの市場でも需要が高まっています。
■ゲームアプリの制作 JavaScriptはゲームアプリの開発効率を高められるライブラリやフレームワークが豊富にあり、ゲーム開発にもよく利用されています。さらにゲーム市場はスマホに移行してきており、スマホアプリの開発と相まって、これからも高い需要が見込まれています。



JavaScriptに関する資格
JavaScriptに関係する資格試験としては、よく知られたものとして以下の2つの資格試験があります。
1.「CIW JavaScript Specialist」 JavaScriptに関する世界的な資格です。出題が英語のため、ある程度英語が分かる必要がありますが、海外でも通用する資格であり、外資系のIT企業などに就職する際は有利でしょう。
【参考】:CIW JavaScript Specialist
2.「HTML5プロフェッショナル認定試験」 JavaScriptはHTMLやCSSと組み合わせて使うため、HTMLのスキルが必要です。この認定試験はHTML5に加えて、JavaScriptに関する知識も問われます。レベル1から2まであり、レベル1では基礎知識が問われ、レベル2ではWebアプリや動的Webコンテンツの開発に関する能力が問われます。
【参考】:HTML5プロフェッショナル認定試験

JavaScriptの勉強方法
JavaScriptの習得におすすめな勉強方法は、「プログラミングスクールに通う」「学習サイトの活用」「参考書の活用」が挙げられます。
プログラミングスクールは講師に直接指導してもらうことで、その分スキルが向上しやすい特徴があります。また、近年さまざまなプログラミング言語を学習できるサイトが増えているので、スクールに通うコストをカットしたい・もっと気軽に学習を進めたい人には、学習サイトの活用がおすすめです。
参考書はスクールに通う場合でも1冊は手元に置いておくと便利です。ここではJavaScriptのおすすめ参考書を1つご紹介します。
・「図解!JavaScriptのツボとコツがゼッタイにわかる本 プログラミング実践編」 この本はカードゲームのポーカーの作成を通じてJavaScriptの基礎を学んでいく参考書です。オブジェクト・クラス・モジュール・ライブラリの用法や、設計力が身につきます。特典でサンプルプログラムがダウンロードできます。
▪著者:中田 亨 ▪ページ数:316ページ ▪出版社:秀和システム ▪発売日:2022/08/18
【参考】:図解! JavaScriptのツボとコツがゼッタイにわかる本 プログラミング実践編


JavaScriptエンジニアとして転職するなら

本記事では、JavaScriptの特徴・メリット・Javaとの違い・将来性などについて解説しました。ITエンジニアの中でJavaScriptをよく使用するフロントエンドエンジニアは旺盛な需要があります。フロントエンドエンジニアに限らず、JavaScriptを使いこなす職種を目指す場合は、HTML+CSSの習得も必須です。
DXブームも相まって、Webを通じたU/Iがさらに求められており、JavaScriptを扱えるエンジニアの期待や需要は益々高まっていくことでしょう。スキルを活かすには、それをきちんと評価してくれる企業選びが重要です。
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