高水準言語とは?アセンブリ言語との違い・特徴・現場で使われる理由
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高水準言語とは?アセンブリ言語との違い・特徴・現場で使われる理由
アンドエンジニア編集部
2021.10.13
この記事でわかること
高水準言語とは、人間が理解しやすいように作られた言語
高水準言語は実行する際、機械語に翻訳する必要がある
高水準言語だけでなく、アセンブリ言語も学ぶと良いこともある

高水準言語とは?

将来性

まず始めに、高水準言語の基礎知識について解説します。また、高水準言語と対比して用いられる低水準言語とどのような違いがあるのか、そもそもプログラミング言語の「水準」とはどういったことを指すのかについても詳しくまとめました。

プログラミング言語の「水準」とは

プログラミング言語の水準とは、人間に近いものを高水準、機械に近いものを低水準として考えます。水準が高くなれば人間語に近く、低ければ機械語に近くなります。 プログラミングの現場では、コンピュータの性能やメンテナンス性を重視して用途に合った適切な水準の言語を採用してシステムを構築します。

高水準言語とは

高水準言語とは、人間が理解しやすいように作られた言語のことです。別名「高級言語」とも呼ばれ、低水準言語と対比して用いられます。高水準言語の種類は、主に以下のようなものがあります。

・BASIC ・FORTRAN ・COBOL ・C言語 ・C++ ・Java ・PHP ・Ruby ・Pascal ・LISP ・Delphi

高水準言語の中でも、オブジェクト指向言語・関数型言語・スクリプト言語などいくつかの分類に分けられることもあります。

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低水準言語とは

低水準言語は、高水準言語の対になる言語です。機械語や機械語に近い言語(アセンブリ言語)のことを指し、「低級言語」とも呼ばれています。機械語は電流を通さない「0」と電流を通す「1」のみでコードを表現するため、機械語は人間から見て非常に分かりにくく、ほとんどの方は読むことができません。

コンピュータ(CPU)は、この0・1のみの機械語しか理解できません。低水準言語はこのような「低水準」の言語を指します。

高水準言語と低水準言語の違い

低水準言語はコンピュータの細かい動作まで定義できますが、0・1のみを使用したコードが細かすぎるため人間が理解・処理を行えません。一方の高水準言語は人間が理解しやすい言語でコードを記述できるため、プログラマーは高水準言語を用いてシステムを構築します。高水準言語の方が人間にとって圧倒的に分かりやすいでしょう。

ざっくり言えば、高水準言語は「人間語」、低水準言語は「機械語」です。また、低水準言語が全く必要ない訳ではなく、アセンブリ言語が必要な場面も多くあります。

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高水準言語とアセンブリ言語の違い

アセンブリ言語とは、0・1のみでコードを記述する機械語を、さらに人間が理解しやすいように英数字や記号などのニックネームを付けてプログラミングを行う言語です。このニックネームのことを「ニーモニック」と言います。

高水準言語と異なる点は、アセンブリ言語が機械語に1対1で対応しているため「アセンブリ言語を書く=機械語を書く」と言えることです。また、アセンブリ言語はサイズが小さいため、実行ファイルの速度が速いのが特徴です。基本的に機械語に近ければ近いほど、プログラムの速度は上がります。

高水準言語のメリット

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高水準言語を扱う具体的メリットを解説します。高水準言語が生み出されたのにはきちんと理由があります。ここでは、1つ1つのメリットを詳しく見ていきましょう。

ソースコードが読みやすい

高水準言語のメリットは、なんと言っても低水準言語に比べてソースコードが読みやすい点です。人間に分かりやすい言語であるため、Pythonなどはプログラミングを知らない人でも読むことができます。また、言語習得にもそこまで時間はかからず、3ヶ月程度で現場レベルまで上達することもできます。

一方でアセンブリ言語の場合、習得に多くの時間を費やす必要があります。大学の情報工学部で学ぶことも可能ですが、基礎のみの習得で終わることが多いでしょう。アセンブリは機械語と1対1のコード表のようになっているため、人間には理解しにくい特徴があります。

高水準言語のようにソースコードが読みやすいと、リリース後の修正・改善もスピーディーに行えます。システム開発を行う企業は、なるべく開発工数を少なくしてコスト削減に繋がることを目指しているため、簡単な言語である高水準言語を扱うことが多いです。 ただし、高水準言語の中でも難しいものから簡単なものまで様々存在しており、徐々に簡単な言語を開発現場で使うことが増えています。

ハードウェア別にコードを書かなくて良い

高水準言語の一部はハードウェアに依存しないため、ハードウェア別にコードを変える必要がありません。「Hello, world」と表示したい場合は、

print ("Hello, world")

とコードを記述するだけで完成です。 JavaやKotlinなどは、機械語に翻訳する際にハードウェアに合わせて翻訳してくれます。そのため、同じコードでMac・Windows・スマホで動かすことができ、プログラマーの負担が減ります。こういった言語は、様々な環境で同じように動くアプリケーションを作りたい場合に向いているでしょう。

I/O制御やメモリ制御をしなくて良い

I/O制御やメモリ制御をしなくて良いのも、高水準言語のメリットです。I/Oとは、Input/Outputの略で「入出力」を意味します。情報を入力し、演算した結果を出力する処理をI/Oと呼んでいます。またメモリ制御とは、処理のためにメモリの一部を割り当てたり、メモリを解放したりすることです。

低水準言語を扱う場合、こういった処理について理解し、実際にプログラムしなくてはいけません。キーボードで入力して文字を読み込むにも、入出力ポートなどを理解している必要があります。

高水準言語を機械語に変換する方法

development

高水準言語は、実行する際に機械語に変換する必要があります。機械語に変換するやり方には「インタプリタ方式」と「コンパイラ方式」の2種類があります。ここでは、「インタプリタ方式」と「コンパイラ方式」がどう異なるのか、詳しく解説します。

インタプリタ方式

インタプリタ方式は、1行ずつソースコードを機械語に翻訳する方式です。1行ずつ辿るためその分処理は遅くなりますが、コンパイルをしなくて良いため、テスト作業が楽になるメリットがあります。

インタプリタ方式で翻訳する言語には、Python・PHP・BASICなどがあります。Webアプリケーションなど、仕様変更回数が多くスピーディーな開発を求められる場合に向いているでしょう。

なお、Javaはインタプリタ方式ですが、一旦仮想マシンが読めるバイコードに翻訳され、その後1行ずつ機械語に翻訳します。そのため、純粋なインタプリタとは異なり、中間言語方式と呼ばれることもあります。 わざわざバイコードに翻訳する理由は、環境に依存せず動かせるようにしたいためです。バイコードに1度翻訳してしまえば、どの環境でも同じように動かせます。

コンパイル方式

コンパイル方式は、ソースコードをまとめて機械語に翻訳する方式です。まとめて翻訳する分、インタプリタ方式より処理が高速になります。しかし実行する度にコンパイルする必要があり、テスト作業に時間がかかるのがデメリットでしょう。また、OSの種類が異なると動かなくなってしまいます

コンパイル方式で翻訳する言語には、C言語・C++・FORTRAN・COBOLなどがあります。電化製品にコンピュータを組み込む場合など、処理の高速化が求められる場合に向いているでしょう。

高水準言語だけでなくアセンブリ言語も学ぶメリット

学び方

高水準言語は人間にとって扱いやすい言語ですが、エンジニアの方は高水準言語だけでなく、アセンブリ言語も学んだ方が良いことがあります。ここでは、アセンブリ言語も学んだ方が良い理由について解説します。

セキュリティ方面でも活躍できる

アセンブリ言語を習得することで、セキュリティ方面でも活躍できる可能性があります。セキュリティエンジニアは、プログラムの脆弱性をなくすために、コンピュータ動作の仕組みやハードウェア関連まで理解していないといけません

アセンブリ言語でプログラミングを行う場合、CPUやメモリまで意識してソースコードを書かなければならず、自然とそういったスキルが身につきます。もしセキュリティエンジニアに転職したい場合、アセンブリ言語の経験がプラスに働くことでしょう。

メモリ消費まで配慮したプログラムが書けるようになる

アセンブリ言語が理解できると、高水準言語を使う場合でもメモリ消費など細かい部分まで気を配ったソースコードが書けるようになります。例えば、PHPやJavaSciptなどは一連の処理が完了すると、メモリが自動的に解放される仕組みになっています。

そのため、短いプログラムならメモリリークが発生せず、メモリを気にしなくても書けることは書けます。ただ、だからと言ってメモリを無駄に使うのは好ましいことではありません。アセンブラを学ぶことで、メモリの管理方法も学べるでしょう。

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電子機器方面にも携われる

アセンブリ言語は実は今でも現役で使われています。例えばPICマイコンやARMなどのCPUをプログラムする場合、アセンブリ言語が必要です。こういった電子機器方面(組み込み系)にも携わりたいなら、アセンブリ言語を習得すべきでしょう。

また、アセンブリ言語はエンジニアの中でも習得者がかなり少ないです。アセンブリ言語を習得したエンジニアは、希少性が高く、評価が高まる可能性があります。

高水準言語と低水準言語の違いを理解してハイレベルエンジニアに

RPA人材

本記事では、高水準言語について解説しました。低水準言語との違いについてもお分かり頂けたかと思います。それぞれの言語の特徴や分類について詳しくなると、一歩進んだエンジニアとなれるでしょう。

プログラマーの場合、1つの言語を覚えるだけで良いかもしれませんが、システムアーキテクチャなど上流工程の業務を担当するようになると、技術選定などにも携わります。その際に各言語のメリットや特徴も把握しておくと、プロジェクトにおける最適な技術を選定することができるでしょう。

また、セキュリティや電子機器方面に携わりたい場合は、アセンブリ言語の習得をおすすめします。本記事を通じて、プログラミング言語の分類にも、興味を持って頂けると幸いです。

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