
Pythonを勉強する前に知っておきたいこと

まず、Pythonを勉強する前に知っておきたいことについて解説します。Pythonとはそもそも何か、Python2とPython3の違いは何か、について説明しましょう。
Pythonとは?
Pythonはプログラミング言語の1つであり、AI開発やWebアプリ開発に多く使われています。そのほか、データ解析やゲーム開発、ブロックチェーン開発などでも活躍しています。特にAI開発は最近注目されている分野であり、Pythonの人気も高まってきています。
Pythonは文法も平易な上にソースコードも読みやすいように設計されているため、初心者におすすめの言語ともいわれています。また、PythonにはDjangoをはじめとした優秀なフレームワークが多くあり、アプリ開発を効率的に行うことが可能です。
このように言語として優秀な性質をいくつも持っているため、Pythonをこれから学習するのはおすすめです。

Python2とPython3の違いとは?
Pythonを学ぶ前に知っておくべきなのが、Python2とPython3の違いです。Pythonは度々バージョンアップを行っているのですが、Python2から3になる際に大きく変更がされました。Python2系にあった欠陥の修正に比べ、文法が全く異なるものとなりました。そのため、Python2を学習してしまうと文法を覚え直さないといけなくなってしまいます。
また、Python2は2020年でサポートが終了しているため、開発現場で現在使われることはありません。Python初心者の方は必ずPython3を学習しましょう。参考書を購入する際もPython3に対応しているかチェックすることが大事です。

PythonでWebアプリ開発を行うための学習ロードマップ

PythonでWebアプリ開発を行うための学習ロードマップをまとめました。Pythonをこれから勉強しようと考えている方は次の手順で行うと効率よく身につけられるでしょう。
Step1.Pythonの文法を理解する
まずは、Pythonの文法を理解しましょう。「Hello World」の出力方法からはじまり、入出力、分岐、ループ、など各文法を1つずつ覚えていきます。文法を勉強する際はオンラインで学習できるサイトを使うのが良いです。スマホで手軽に学習できますし、練習問題が掲載されているサイトもあります。
プログラミング学習はまず文法の理解を深めることが肝心です。文法の理解が不十分なまま開発に取り組むと、分からない箇所をその都度調べなくてはならず多くの時間がかかってしまいます。
Step2.Pythonのよく使う関数・メソッドを覚える
次に、Pythonのよく使う関数やメソッドを学習します。Pythonには数多くの関数・メソッドが用意されており、Webアプリを開発するにはこれらを使いこなす必要があります。関数・メソッドは全てを覚える必要はなく、よく使うものを重点的にマスターすると良いでしょう。
参考書やリファレンスを眺めるだけでなく、実際にコードを実行して結果を確かめると記憶に定着しやすくなります。関数・メソッドを覚えればPythonの基礎を習得したといって良いでしょう
Step3.Pythonでスクレイピングを行う
Pythonの基礎を習得したら、スクレイピングを行ってみるのがおすすめです。スクレイピングとはWebページから情報を抽出し、扱いやすいようにまとめることです。たとえば、天気予報のサイトから東京の天気情報だけをエクセルに書き出す、などです。
スクレイピングは初心者でも短い時間で実装できるので、1度やってみましょう。わからない点は参考書やリファレンスを見ながら行います。実際に動くものが作れるとPythonの楽しさも実感できるはずです。
Step4.Webアプリ開発に必要なスキルを習得する
Webアプリを開発するにはPython以外のスキルも必要になります。具体的にはHTML・CSS、MySQLなどです。HTML・CSSはWebページの文書やレイアウト作成に使う言語で、MySQLはデータベースを操作するための言語です。
HTML・CSSもMySQLも学習サイトを使って基礎から学ぶのがおすすめです。Pythonに比べると難しくなく覚えることも少ないので、恐れずに取りかかることが肝心です。



Step5.簡単なWebアプリを作成する
最後に、簡単なWebアプリを作成しましょう。実際にWebアプリを開発することで実践的なPythonのスキルが身につきます。最初は掲示板など機能が少ないアプリから挑戦するのがおすすめです。
Webアプリを自分で作れば、転職時に制作物として企業に提出することができます。制作物を提出すればスキルレベルを証明することができ、実務未経験でも内定獲得できる確率が高まります。

Pythonを勉強するコツ

続いて、Pythonを勉強するコツについてまとめました。プログラミング学習は挫折率が高いので、これらのコツを意識して勉強を進めていくのがポイントです。
学習の目的を決める
最初にPythonで何を作りたいのか、学習の目的を決めましょう。目的を決めないまま勉強するとモチベーションが続かなくなってしまいます。PythonはWebアプリ開発やAI開発、データ解析などで活躍する言語ですので、これらの分野から選択することになります。ただし、AI開発は初心者には難しいので先にWebアプリ開発などを目指すのがおすすめです。

学習スケジュールを立てる
学習スケジュールを立てることも肝心です。1週間後、1ヶ月ごとのノルマを決め学習進捗を管理するようにしましょう。プログラミングの勉強は半年以上かかることが普通です。スケジュールなしで勉強すると、どこまで学習が進んだのかわからなくなりモチベーションが保てなくなりがちです。
分からない点は質問する
Pythonを勉強していて分からない点は、経験者に質問するのが良いです。プログラミングは分からないところを1つ放置すると、どんどん分からない箇所が増えていってしまうため、その日のうちに解決する習慣をつけましょう。
身近に経験者がいない場合、ネットの質問サイトを利用するのも手です。質問サイトに開発環境と分からない点を書き込むと、有志の方が教えてくれる可能性があります。
実際に手を動かして学習する
プログラミング学習は実際に手を動かしながら行うのがポイントです。参考書をただ読み続けてもなかなか理解は深まらないでしょう。参考書に書いてあるサンプルコードは、実際に書いてみて自分の環境で実行してみるのが良いです。実行結果を実際に確認することで記憶に定着しやすくなります。
サンプルコードを書く際に、タイプミスなどでエラーが出ることがありますが、エラーの解決方法はネットで調べるようにしましょう。そうすることで、エラーの解決方法に関する知識も身につけられるメリットもあります。
Pythonを学ぶのにおすすめの本

最後に、Pythonを学ぶのにおすすめの本をまとめました。初心者がPythonを1から学ぶには最適な本を3つ選びましたので、参考にしてください。
いちばんやさしいPythonの教本
【参考】:いちばんやさしいPythonの教本
講義と実習のワークショップ形式で楽しく学べる本です。Pythonの基礎について図解を混じえてわかりやすく解説してくれます。また、実習パートでは実際に手を動かしながらPythonを学ぶことが可能です。会話botを作りながら楽しく学ぶことができます。名前のとおり、1番やさしいPythonの参考書といえる1冊です。
Pythonスタートブック
【参考】:Pythonスタートブック
本書もプログラミング初心者向けに分かりやすく書かれています。イラストやサンプルが多く、読んでいて飽きることがないのが特徴です。また、応用編としてWebアプリの作成やデータ処理の基本も解説されています。これ1冊でPython初心者から中級者になることができるでしょう。
パーフェクトPython
【参考】:パーフェクトPython
プログラミングの参考書として有名なパーフェクトシリーズです。本書はPythonの多くの機能について網羅されており、初心者から上級者まで使えるのが特徴です。Webクローリングやスクレイピングのライブラリなども紹介されているほか、実際の開発において直面する問題の解決方法も解説しています。Webアプリ開発を実際に行う際に辞書としても活用できる1冊です。

Pythonを効率的な勉強方法で習得しよう

本記事ではPythonの勉強方法について解説しました。Pythonの学習ロードマップやおすすめの本などがおわかりいただけたかと思います。Pythonはプログラミング言語の中でも簡単であり、初心者でもすぐに身につけることが可能です。ただしプログラミング学習は挫折率も高いため、基礎から少しずつマスターしていくのが良いでしょう。
PythonはWebアプリ開発やAI開発に多く使われており、将来性が高い言語です。Pythonを習得することで、エンジニアとしての市場価値を上げることができるので、興味を持った方はぜひ習得してみてください。
編集部オススメコンテンツ
アンドエンジニアへの取材依頼、情報提供などはこちらから