CCIEの難易度はどれくらい？試験内容・勉強法・年収を徹底解説！

CCIEの難易度は？

CCIE（Cisco Certified Internetwork Expert）は、世界的なネットワーク企業のシスコが提供するシスコ技術者認定の1つで、エキスパートレベルの技術者認定資格です。

ネットワークに関する最高水準のスキルを証明する資格であり、合格は容易ではありません。その分、ネットワーク業界では大変価値がある資格と認識されており、就職や転職時には強力なアドバンテージになるはずです。

この記事では、CCIE資格の難易度を中心に、試験の概要や勉強法、年収などについて詳しく紹介していきます。

【参考】：シスコ認定 【参考】：エキスパート認定

CCIEとは

ここからはCCIEがどういった資格なのかを、具体的に説明しながら難易度について掘り下げていきます。まずは、シスコ技術者認定における位置づけを見ていきましょう。

シスコ技術者認定資格はレベルが5つあり、それぞれが各分野に分かれています。その資格レベルと認定試験の関係を整理したものが以下の通りです。

5.エキスパート：CCIE （Cisco Certified Internetwork Expert）、CCDE （Cisco Certified Design Expert）、DevNet Expert 4.プロフェッショナル：CCNP （Cisco Certified Network Professional）、DevNet Professional、CyberOps Professional 3.スペシャリスト 2.アソシエイト：CCNA （Cisco Certified Network Associate）、DevNet Associate、CyberOps Associate 1.エントリー：CCT （Cisco Certified Technician）

CCIEは最高位のエキスパートに属しています。また、スペシャリストはプロフェッショナルやエキスパートレベルの認定試験に1つでも合格すると取得できる認定で、特定の専門知識やスキルを証明するためのものです。

【参考】：シスコ認定 【参考】：シスコ認定キャリアパス 【参考】：シスコスペシャリスト認定

CCNPとは何か？シスコ認定資格の中では中級レベル？

CCNAとは？詳細や試験概要、勉強方法について徹底解説！

シスコ技術者認定資格は、2020年2月24日から新体系に移行しました。それに伴って、CCIE資格試験も大幅な改定があり、分野が以下のように整理されています。これはプロフェッショナルレベルの新CCNPと同じです。

　　　旧CCIE試験 　 　　 新CCIE試験

▪CCIE R&S → CCIE Enterprise Infrastracture ▪CCIE Wireless → CCIE Enterprise Wireless ▪CCIE DataCenter → CCIE DataCenter ▪CCIE Collaboration → CCIE Collaboration ▪CCIE Security → CCIE Security ▪CCIE ServiceProvider → CCIE ServiceProvider

つまり、CCNPの上位資格がCCIEであるという認識が明確になったわけです。また、CCNPのコア試験はCCIE試験の筆記試験に相当するため、同一分野のCCNPに合格していれば、CCIEはラボ試験のみの受験で済むことになりました。

【参考】：シスコ認定キャリアパス

CCNP新試験の特徴や難易度、学習法を徹底解説【2021年最新】

CCNAとCCNPのどちらを受けるべき？難易度が桁違い？

シスコは合格ラインや合格率については一切公表していないため、具体的な難易度は不明です。しかし、CCIEの資格手当を見てみると、企業がどの程度評価しているのかがわかり、おおよその難易度が推測できます。

求人サイトや企業のホームページでは、CCIEの資格手当を月に3～5万円と定めているところが多くなっています。一方、ネットワーク資格では国家資格のネットワークスペシャリストがありますが、こちらの資格手当は月1～2万円が相場です。

すなわち、CCIEはネットワークスペシャリストと比較しても、かなりの高難度であることがうかがえます。

ちなみに、資格手当の額は企業によって大きく異なります。資格を生かして少しでも条件のいい職場で働きたい場合は、多くの求人から条件に合った企業を探してくれる転職エージェントの活用をおすすめします。

【参考】ネットワークスペシャリスト試験

ネットワークスペシャリスト試験とは？概要や活かせる仕事、勉強方法を解説

CCIEの試験概要

CCIEの試験の概要を見ていきましょう。CCIEの試験はコア試験とラボ試験に分かれており、コア試験に合格しないとラボ試験には進めません。

CCIE試験の概要は以下の通りです。新CCNP合格者は、コア試験は免除となってラボ試験に直接挑戦できます。

▪コア試験：120分（全国のピアソンVUE公認のセンターにて実施） ▪ラボ試験：480分（コア試験合格者のみ受験可能、シスコの指定会場にて実施） ▪出題形式：コア試験はCBT方式による筆記試験（日本語・英語に対応）、ラボ試験は実技試験（英語のみ） ▪受験資格：特になし ▪試験日：コア試験は「ピアソンVUE公式サイト」、ラボ試験は「シスコ公式サイト」で確認できます。

【参考】：ピアソンVUE公式サイト 【参考】：シスコ公式サイト

CCIEの筆記試験受験料は、400ドル（税別）、筆記試験合格後に受験できるCCIEラボ試験の受験料は1,600ドル（税別）です。相場によって異なりますが、日本円にすると25万円以上と、難易度とともに受験料も異次元レベルの高さです。

【参考】：シスコ認定試験：受験料はいくらですか？

CCIEの勉強方法や勉強時間

CCIEはシスコ技術者認定の中でも最難関に位置しており、ネットワークエンジニアとして勤務する方でもなかなか合格は難しい資格です。ここでは、CCIEに合格するために必要な勉強時間や勉強方法を探ってみましょう。あわせて、受験のポイントとおすすめの書籍も紹介します。

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CCIE資格を取得するには、まずは英語ができることが絶対条件です。特にラボ試験は英語にしか対応していないため、英文をしっかり理解できる英語力を身につけましょう。具体的な試験の勉強法としては、スクールに通うのが最も確実です。

スクールではわからないこともその場で質問できるので、理解も深まり、知識の定着も早くなります。

もちろん、市販の書籍やWebサイトを参考に独学で合格を目指す方法もあります。また、シスコの公式サイトにある「シスコ ラーニング ネットワーク」では、試験に関するさまざまな有益情報が得られるので、英語のトレーニングを兼ねて活用しましょう。

【参考】：シスコ ラーニング ネットワーク

CCIE合格のための勉強時間は、CCIE取得者の口コミや体験談などによると、概ね1,000時間～2,000時間とされています。仮に1,500時間とすると、毎日2時間の勉強をして750日、2年強の勉強期間が必要な計算です。

ネットワークの実務経験がない方や、英語が苦手という方は2,000時間程度の勉強を覚悟しなければならないでしょう。

CCIE試験に受験資格は設けられていません。ネットワーク技術者の中にはネットワークに関する知識と英語力に自信があり、いきなりCCIPに挑戦する方もいます。しかし、それ以外の方はCCNP資格の取得から始めるのが近道です。

CCNPに合格すれば、CCIEの筆記試験は免除されます。CCNPの受験勉強をすることで、CCIEのラボ試験勉強に向けた基礎知識が身に付きます。CCIE取得を目指す方は、ぜひCCNP資格の取得を第一目標としてください。

CCIEを取得するためには英文を読みこなす必要があるため、英語に慣れる意味でも英語の参考書を利用するのがおすすめです。ただし、まずは日本語でじっくり学んでみたいという方は、CCIEと共通のコア試験を採用しているCCNPの書籍を利用しましょう。

・「CCNP and CCIE Enterprise Core ENCOR 350-401 Exam Cram」

CCIE Enterprise Infrastructure の筆記試験である、ENCOR 350-401の内容を網羅した学習ガイドです。全文英語で書かれています。2020年の改訂に対応しており、デュアル スタック (IPv4 および IPv6) アーキテクチャ、仮想化、セキュリティなど、あらゆる試験トピックについて良質な練習問題が掲載されています。

▪著者：Donald Bacha ▪ページ数：800P ▪出版社：Pearson IT Certification ▪発売日：2022/5/13

【参考】：CCNP and CCIE Enterprise Core ENCOR 350-401 Exam Cram

・「シスコ技術者認定教科書 CCNP Enterprise 完全合格テキスト＆問題集 ［対応試験］コア試験ENCOR（350-401）」

日本語で執筆された、ENCOR：350-401のテキスト＆問題集です。こちらも2020年の改訂に対応しています。IT技術専門スクールの講師陣により、合格メソッドがふんだんに盛り込まれています。「確認問題」に加え、ダウンロードして利用できる模擬試験が2回分提供されています。

▪著者：林口 裕志、川島 拓郎 ▪ページ数：976P ▪出版社：翔泳社 ▪発売日：2022/9/21

【参考】：シスコ技術者認定教科書 CCNP Enterprise 完全合格テキスト＆問題集 ［対応試験］コア試験ENCOR（350-401）

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CCIE取得者の年収と将来性

ここまでCCIE資格や試験の概要、勉強法などを解説してきましたが、最後にエンジニアの皆さんの関心事でもある、CCIE取得者の年収と将来性について見ていきましょう。

まず、一般的なネットワークエンジニアの年収は「マイナビエージェント 職種図鑑」での平均年収は380万円（※2023年7月執筆時点）、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」からエンジニア/プログラマを参考にすると、平均年収593万円と分かりました。

国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、ネットワークエンジニアの年収は調査媒体によって、ばらつきがあることが分かります。

そんな中、各種企業の求人情報からCCIE取得者の年収を見てみると、630万円～990万円ほどとなっています。募集の年齢層も20代～40代以上と幅広く、外資系企業でもCCIE資格取得者を求めている企業が多くあります。

このことから、CCIEを取得することで年収は大きくアップし、活躍の場も広がることが想定できます。

【参考】：マイナビエージェント 職種図鑑 ※【平均年収 調査対象者】2020年1月～2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】：IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別（P7） 【参考】：民間給与実態統計調査-国税庁

2010年時点で、日本国内のCCIE取得者は1,100人、世界では約2万人でした。2011年以降、シスコはCCIE資格取得者の人数公表をやめたので最新の実数は不明ですが、ネットワークエンジニアとしてはかなり希少性が高いと思われます。

ネットワークは今やITインフラの根幹です。全てのITがネットワークで結ばれる中、より速くより安全なネットワークが求められ、ネットワークエンジニアへの期待はさらに高まっています。

また、シスコの資格は世界が認めた資格であり、そのスキル証明は海外や外国企業でも有効です。そうしたことから、シスコ技術者認定資格の最高峰、CCIEの将来性は引き続き高いことが想定されます。

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CCIEを取得してキャリアアップを目指そう

CCIEの難易度は非常に高く、誰もが簡単に取得できる資格ではありません。だからこそ希少価値が高く、資格取得者は市場でも引く手あまたの存在です。

これからCCNAやCCNPの取得を目指すエンジニアの皆さんも、ぜひ将来目標としてCCIE取得を見据えてください。また、キャリアアップのために転職を考えている方にも、CCIEはおすすめの資格です。

CCIEを取得すれば、仕事の幅が広がるうえに、大幅な年収アップも見込めます。しかし、実際に資格を活かした転職が成功するか、不安になる方も多いですよね。

そこでぜひご活用いただきたいのがマイナビIT エージェントです。

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