そもそもCCNAとは?
CCNAとは「Cisco Certified Network Associate」の略称で、シスコシステムズ社が主催する資格試験のことを指します。CCNAは世界に通用する資格であるため、資格を取得することでネットワークに関する知識やスキルが備わっていることを証明できます。
ここからはCCNAの詳細や、取得する必要性について解説します。
【参考】:CCNA 認定とトレーニングプログラム - Cisco
CCNAの意味
前述の通り、CCNAは世界最大手のネットワーク機器メーカーであるシスコシステムズ社が主催する、ネットワークエンジニアとしてのスキルを認定する試験のことを指します。CCNAは世界共通基準の資格で、ネットワークに関する資格の中では最も有名です。
CCNAを取得することで、シスコシステムズ社のCiscoルータやCatalystスイッチなどに関するスキルや、基本的なネットワークに関する知識やスキルがあることも証明できます。
CCNAを取得する必要性
CCNAを取得することで大きく3つのメリットがあります。それぞれについて詳しく紹介します。
1.ネットワークに関する基本的な知識やスキルの証明となる
CCNAはネットワークに関する知識やスキルが備わっていることを証明する、世界に通用する資格です。また、CCNAの試験は基礎知識を問う問題だけでなく、実践スキルがないと解くことができない問題もあります。そのため、CCNAを取得することでネットワークに関する基本的なスキルだけでなく、一定の実践的なスキルがあることも証明できます。
2.自分のスキルレベルの確認ができる
CCNAの試験は出題範囲が多いため、自分のネットワークの基礎知識やネットワークスキルを試すことができます。例えば特定の業務を行っている場合、知識やスキルが偏りがちですが、CCNAの資格取得の勉強をすることで自分に不足している技術や得意分野などを再認識できます。
また未経験者や初心者の場合、ネットワークの勉強のためにもCCNAの資格は向いているといえます。「独学で資格の勉強をしたいけれど、何から手を付けていいか分からない」という方は、幅広く且つ効率良くネットワークに関する基礎を勉強できるCCNAがおすすめです。
3.ネットワークに関する業界に適した資格を取得できる
CCNAを取得することは、ネットワーク技術を必要としている業界に適した資格を取得したことになります。そのため、就職や転職する際に有利に働き、年収アップやキャリアアップも期待できます。ネットワークの知識や技術を深めたい方や、ネットワークを扱う仕事に就きたいと考えている方には向いている資格です。
CCNAは改定されている
CCNAは2020年2月24日に問題の出題範囲・内容が大幅に改定され、難易度が上がっています。改定前のCCNAは出題範囲が狭く、試験科目が複数に分けられていました。改定後は、最新のネットワーク技術や知識に対応した内容に変更され、試験科目が1つにまとめられています。CCNAの勉強をする際は、必ず最新の問題集や参考書を使用しましょう。
【参考】:Cisco Blog: 2020 年 2月 24 日:知っておくべきこと
ぜひ『マイナビIT エージェント』をご活用ください!
CCNAの試験概要
これまでにCCNAの詳細や、資格を取得するメリットについて紹介してきました。ここからは、CCNAの試験に関する詳細や難易度について紹介します。
CCNAの試験詳細
シスコシステム社が主催しているシスコ技術社認定試験のグレードは、「エントリ」「アソシエイト」「プロフェッショナル」「エキスパート」の4種類です。プロフェッショナルレベルの認定試験に合格すると、シスコスペシャリスト認定を取得できます。
【参考】:認定 - トレーニング & 認定 - Cisco 【参考】:シスコスペシャリスト認定 - Cisco
CCNAはそのグレードの中でも「アソシエイト」に位置している試験です。「アソシエイト」のレベルは、最新の技術を利用して業務の幅を広げるために必要な基礎知識を習得することを目的としています。
CCNAにおける200-301試験は、「ネットワークの基礎」「ネットワークアクセス」「IP接続」「IPサービス」「セキュリティの基礎」「自動化とプログラマビリティ」の6種類に分野が分けられています。CCNAを受験する上で特別必要な前提条件は特にありませんが、受験前に試験内容を理解する必要があります。
CCNAの公式サイトによると、「1年以上のシスコソリューションの実装や管理の経験」「基本的なIPアドレスに関する知識」「ネットワーク基礎に関する深い理解」の3つの条件を満たしていることを推奨しています。
試験概要をまとめると以下の通りです。
▪試験名:200-301 CCNA exam ▪試験日:通年受験(基本的にいつでも可能、試験予約は前日まで) ▪試験会場:全国にあるテストセンター(オンライン受験も可能) ▪出題内容:ネットワークやIT職種に必要なネットワークや情報技術の基礎知識が問われる ▪合否:試験終了後その場で確認可能 ▪受験料:42,900円(税込) ▪試験時間:120分 ▪問題数:非公開 ▪出題形式:CBT方式(コンピュータを利用したテスト) ▪合格点:非公開 ▪受験資格:特になし(13歳以上で、17歳までは保護者の同意が必要)
【参考】:Cisco Certified Network Associate (200-301 CCNA) - Cisco 【参考】:Cisco 認定試験のチュートリアル ビデオ 【参考】:Cisco OnVUE試験情報 // Pearson VUE
CCNAの有効期限は3年
CCNAの資格は3年で失効します。その他のシスコ技術者認定資格についても同様です。資格の保持を継続させるためには、3年以内に同レベル、または上位レベルの資格試験に合格することが必要です。
資格の有効期限がある理由は、IT業界では常に新しい技術が開発されるため、即戦力につながる知識やスキルがあるという資格ブランドとするためでしょう。例えば、20年前に資格取得した方と、現在資格を取得している方を比べると知識やスキルの差は一目瞭然です。
【参考】:再認定ポリシー - Cisco
CCNAの難易度
以前はネットワークに関する基本的な知識や技術があれば、合格するのはそれほど難しくありませんでした。しかし近年は、バージョンが更新される度に難易度が上がっています。そのため、ネットワーク業務未経験者や初心者が合格するのは難しい試験となりました。
なお、CCNAの合格点や合格率は公式では非公開です。試験終了後に映し出される画面の表示から推測すると、合格ラインは1,000点満点のうちの800点から900点あたりと予想されます。
以前のCCNAの合格率は60%程度と言われていましたが、バージョンが改訂される度に難易度が上がっています。そのため合格率も下がっていると予想できます。
CCNAの受験の流れ
CCNAは試験日や試験会場の指定はありません。試験日は祝日を除く月曜日から土曜日で、試験会場は全国のテストセンターから希望の会場を選択できます。自分が都合の良い時間や場所を指定して受験できるのがメリットです。申し込み期限は試験希望日の前日までです。
申し込み手順は以下の通りです。(ホームページから行う場合)
①ログイン後、受験予約ページにて申し込みを行う
②予約終了後、「確認書」を印刷する
当日はテストセンターで試験を受験し、合否は試験の直後に画面に表示されます。合格証書は郵送で届き、到着までは1カ月程度かかります。
【参考】:Cisco Systems :: ピアソンVUE 【参考】:試験申し込み - Cisco
CCNAを活かせる職種と年収
ここでは、CCNAの資格を活かせる職種と、その参考年収について紹介します。ぜひ資格取得の際の参考にしてください。
ネットワークエンジニア
CCNAの公式サイトでは、試験において対応可能な職種として以下の職種を挙げています。
・エントリーレベルのネットワークエンジニア ・ヘルプデスク技術者 ・ネットワーク管理者 ・ネットワークサポート技術者
CCNAはITネットワークやインフラに関するスキルを持つことを証明する資格であるため、上記に挙げられるようなネットワークの知識に強いネットワークエンジニアにおすすめです。*
*24時間体制でネットワークの稼働をチェックする必要があるため、CCNAを学習する上で得られる知識を十分に活かすことができます。
【参考】:CCNA 認定とトレーニングプログラム - Cisco
資格取得者の年収
ここでは、CCNAを活かせる職種であるネットワークエンジニアの年収について紹介します。
「マイナビエージェント 職種図鑑」でのネットワークエンジニアの平均年収は380万円(※2024年3月執筆時点)、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近い職種の「IT技術スペシャリスト(特定技術(DB・NW・セキュリティ等))」を参考にすると、平均年収758万円と分かりました。
国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、ネットワークエンジニアは平均年収を超えやすい職種であることが分かります。
ネットワークエンジニアは年齢やスキルによって年収を上げやすい職種であるため、さらに高い年収を得るにはCCNAや他のネットワーク関連の資格取得を目指しましょう。
【参考】:マイナビエージェント 職種図鑑 ※【平均年収 調査対象者】2020年1月~2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁
CCNAに合格するための勉強方法
これまでにCCNAの詳細やCCNAの試験内容について解説しました。ここからは、CCNAに合格するための勉強方法について紹介します。一般的な資格試験の勉強方法として定番なのが「スクールに通って勉強する」「参考書を利用して勉強する」の2つです。これらはCCNAの勉強方法に関しても同様です。
ここではスクールに通って勉強する場合と、参考書を利用して勉強する場合の2つの勉強方法について説明します。また必要な勉強時間についても説明しますので、参考にしてください。
スクールに通って勉強する場合
独学が苦手な方や効率良く学習を進めたい方は、スクールに通うのが向いています。スクールには通学制とオンライン制の2種類があります。通学の場合、スクールが自宅や職場の近くにあると通いやすいでしょう。また、講師に対面で質問できるため、その場で疑問を解決できるのがメリットです。ネットワーク機器に実際に触れたい方も通学制が向いているでしょう。
一方オンライン制の場合、通学時間がかからないのがメリットです。また近くに通学制のスクールがない方にもおすすめです。近年はWeb会議ツールの発展にともない、オンラインで学べるスクールも多数あります。自分の向き不向きに合わせて通学かオンラインを選択してください。
参考書を利用して勉強する場合
独学の場合、スクールに通うよりもコストがかかりません。参考書を利用して勉強する場合は独学になるため、参考書のレベルと自身のスキルのレベルに合った参考書を購入しましょう。参考書の種類やレベルはさまざまで、初心者向けのものから経験者向けのものまで多くあります。
参考書の種類が豊富な理由は、CCNAが世界的に認められた有用な資格であることを証明しています。特に過去問を想定した問題集を中心に解くことで出題傾向を把握しやすくなるでしょう。
必要な勉強時間
CCNAに合格するために必要な勉強時間は人によってさまざまですが、一般的に160時間ほどかかる人が多いようです。
特に、仕事をしながら勉強する場合は勉強する時間を確保しにくいです。問題集で練習問題に取り組む際は、苦手分野を集中的にする・得意分野は難しい問題のみ解くなどの工夫をしましょう。学生の方は勉強する時間を確保しやすいので、就職前に試験に挑むのもおすすめです。
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CCNAの試験概要を理解し、勉強方法を活用して合格を目指そう!
CCNAは、シスコシステムズ社が主催している世界共通基準の資格試験で、ネットワークに関する資格の中では最も有名です。CCNAを取得することで、基本的なネットワークに関する知識やスキルをもっていることを証明でき、実際の業務でも学んだ知識を活かすことができます。
CCNAの問題のレベルはバージョンが改訂するごとに難易度が上がっています。当記事で解説したCCNAの試験概要を理解し、勉強方法を活用することで合格を目指しましょう。
また、スキルの証明だけでなく自分の市場価値も上げることができ、キャリアアップや転職の際にも有利に働くでしょう。その際転職に強い転職エージェントを活用することで、CCNAを活かせる企業を紹介してもらいやすくなります。
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