CCNP新試験の難易度は?旧試験との違いや学習方法を徹底解説
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CCNP新試験の難易度は?旧試験との違いや学習方法を徹底解説
アンドエンジニア編集部
2023.08.04
この記事でわかること
CCNP新試験はCISCO認定技術資格の新体系への移行により生まれた試験で、旧試験との変更点がいくつかある
CCNP新試験の難易度はレベル3で、国家資格の応用技術者試験のレベルに相当する難関試験
CCNPの試験勉強は費用をかけることなく、参考書と練習問題集、低料金の学習サイト利用をおすすめする

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CCNP新試験はどう変わった?

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世界のIT技術者に認められているシスコ技術者認定試験は、2020年2月24日に新体系に移行したことで内容が大きく変化しました。受験資格や試験内容が大幅に変更されたため、しっかり把握できていない方が多いかもしれません。

本記事ではCCNP新試験と旧試験との違い、実際の申し込み方法や難易度といった、CCNP新試験に関する情報を紹介します。

そもそもCCNPとは

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CCNP新試験の詳細を見る前に、まずCCNPがどういった資格かを解説します。どのような位置づけの資格で、どういう特徴があるのかを見ていきましょう。

CCNPとは何か?シスコ認定資格の中では中級レベル?

CCNPはシスコが認定する上位資格

CCNPとは「Cisco Certified Network Professional」の略で、アメリカのシスコシステムズ社が実施する認定資格です。シスコ技術者認定資格にはエントリー・アソシエイト・スペシャリスト・プロフェッショナル・エキスパートの5種類が設けられています。CCNPは中位のプロフェッショナルレベルの位置づけです。

また、スペシャリストはプロフェッショナルやエキスパートレベルの認定試験に、1つでも合格すると取得できる認定で、特定の専門知識やスキルを証明するためのものです。

・エントリー(CCT) ・アソシエイト(CCNA、DevNet Associate、CyberOps Associate) ・スペシャリスト(Cisco Certified Specialist、Cisco Certified DevNet Specialist) ・プロフェッショナル(CCNP、DevNet Professional、CyberOps Professional) ・エキスパート(CCDE、CCIE)

CCNP資格の取得は、大規模ネットワークの構築・導入・運用・保守などに関する技術の証明となります。そのため、ネットワーク分野での活躍を目指すエンジニアならぜひとも取得しておきたいネットワーク資格です。

【参考】:シスコ認定 【参考】:シスコ認定キャリアパス 【参考】:シスコスペシャリスト認定

CCIEの難易度や資格概要、勉強法、年収や将来性などを徹底解説!
ネットワークエンジニアにおすすめの資格8選!取得の必要性やメリットは?

CCNPの有効期間は3年

シスコ技術者認定資格はすべてのレベルにおいて、3年間の再認定要件が設けられています。つまり、資格を取得しても3年間放置すれば自動的に失効してしまいます。

再認定を受けて資格を更新するためには

▪テクノロジーコア試験の 1 つに合格する ▪プロフェッショナル コンセントレーション試験の 2 つに合格する ▪エキスパートレベル筆記試験の 1 つに合格する ▪エキスパートレベルラボ試験または実技試験の 1 つに合格する

の中から、いずれかをクリアしなければなりません。

【参考】:再認定ポリシー

CCNPの難易度は高い 

シスコ自体は難易度や合格率などの発表をしていないため、企業が支給する資格手当の面から見てみましょう。資格手当は求人サイトやIT系企業のホームページなどに公表されており、CCNPの資格手当は概ね1~2万円(月)であることが分かります。

また求人情報では「CCNP資格取得者優遇」といった文言を見かけるケースもあり、CCNP資格取得者に対する企業側のニーズの高さからもその高い難易度が推察できます。

今よりいい条件で働きたいと考えている方にとって、CCNPはキャリアアップの足掛かりとなるおすすめの資格です。資格を活かしてITエンジニアを目指すなら、自分のスキルにあった企業を探してくれる転職エージェントの活用をおすすめします。

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CCNP新試験の旧試験との違い

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シスコ技術者認定試験は2020年2月24日から新体系に移行しました。それに伴い、CCNP(プロフェッショナル資格)においてはいくつかの変更が行われています。以下より詳しく解説します。

一部の認定トラックがCCNP Enterpriseへ集約

移行前に多くの人が選択していた「CCNP Routing and Swithing」が、「CCNP Enterprise」に変更されました。また、CCNP CloudやCCNP Wirelessといった認定トラックも、CCNP Enterpriseの中に集約されています。

プロフェッショナル資格には、代わりにソフトウェアの設計・開発に関わる認定トラック「DevNet」が追加されており、プログラミングやソフトウェアの知識も問われるようになりました。

  旧試験 新試験

CCNP R&S× CCNP Wireless×   → CCNP Enterprise CCNP Cloud× CCDP× CCNP Data Center → CCNP Data Center CCNP Collaboration → CCNP Collaboration CCNP Security → CCNP Security CCNP Service Provider → CCNP Service Provider

【参考】プロフェッショナル認定

プログラミングとは?初めて学ぶ上で何ができるか・覚えておきたいIT用語を解説!
ソフトウェア開発とは?仕事内容やプログラミングとの違いを解説

受験要件の廃止

CCNP旧試験では、受験要件としてCCNA資格の取得が必要でした。しかし、CCNP新試験ではこれが廃止となり、未経験の方でも受験可能となっています。

ただし、ネットワークの基礎的な資格であるCCNAレベルの知識がないと、CCNPに合格することは難しいので、まずはCCNAを取得してからCCNPに挑戦するのがおすすめです。シスコシステムズ社では受験者に、3年~5年の企業ネットワーク導入経験があることを推奨しています。

【参考】:CCNP Enterprise 認定とトレーニングプログラム

CCNAとCCNPのどちらを受けるべき?難易度が桁違い?

科目数が3科目から2科目に減少

CCNP旧試験では、「ROUTE、SWITCH、TSHOOT」という3科目に合格する必要がありましたが、CCNP新試験では「コア試験+コンセントレーション試験」の2科目に変更されました。コア試験は必須試験であり、コンセントレーション試験は6つの試験の中から1つを選択する仕組みです。

コア試験の出題範囲と配分は以下の通りです。

▪デュアルスタック(IPv4 および IPv6)アーキテクチャ:20% ▪仮想化:10% ▪インフラストラクチャ:30% ▪ネットワークアシュアランス :10% ▪セキュリティ:20% ▪自動化:10%

コンセントレーション試験は、以下6つの試験から得意分野を選択できます。

▪300-410 ENARSI   レイヤ3、VPNに関する試験 ▪300-415 ENSDWI SD-WANに関する試験 ▪300-420 ENSLD   ネットワークデザインに関する試験 ▪300-425 ENWLSD 無線デザインに関する試験 ▪300-430 ENWLSI 無線の実装に関する試験 ▪300-435 ENAUTO  自動化やプログラミングに関する試験

【参考】:350-401 ENCOR 試験トピック 【参考】:CCNP Enterprise 認定とトレーニングプログラム

CCNP新試験の概要

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CCNP新試験と旧試験の違いがわかったところで、CCNP新試験の概要を見ていきましょう。いくつかあるCCNP資格のうち、最も人気が高いのは「CCNP Enterprise」です。ここでは「CCNP Enterprise」を例として解説をしていきます。

CCNP新試験の試験時間・出題形式

CCNP新試験の詳細は以下の通りです。

▪試験時間:210分(コア試験120分+選択試験90分) ▪問題数:非公開 ▪受験方式:テストセンター受験 (CBT方式)・オンライン試験(監督なし) ▪出題形式:選択問題(単一・複数選択)、解答入力、ドラッグアンドドロップ問題、長文シナリオ問題、ネットワーク機器操作(シミュレーター) ▪受験場所:会場受験とオンライン受験(自宅や職場)の選択可能 ▪受験資格:特になし(但し13歳以上で、17歳までは保護者の同意が必要) ▪試験日:都合の良い日に受験可能

【参考】:Cisco Certification Exam Tutorial Videos

CBT試験とは?概要やメリット、採用されている資格一覧を紹介!

CCNP新試験の受験料

2023年現在CCNP新試験の受験料は、コア試験が400ドル、コンセントレーション試験が300ドルです。為替相場にもよりますが、日本円にしておよそ8万円~9万円程かかる見込みです。その他の一般的なIT資格と比較するとかなり高めなので、1回で合格できるように準備を進めましょう。

【参考】:シスコ認定試験

CCNP新試験の申込み方法

CCNP新試験にはいくつかの申し込み方法がありますが、シスコの業務委託先である「ピアソンVUE」のサイトで申し込むのが最も簡単です。CCNP新試験は全国にあるピアソンVUE指定の試験会場、もしくは自宅や職場などオンライン環境のある場所で受験が可能です。

【参照】:「ピアソンVUE|シスコ技術者認定」

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CCNP新試験に合格するメリット

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難易度が高く受験料も高額なCCNP資格ですが、取得することでどのようなメリットがあるのでしょうか。勉強のモチベーションを高めるためにも、CCNPに合格することで得られるメリットをチェックしておきましょう。

スキルの証明になる

世界基準であり、知名度の高いシスコ技術者認定のCCNP資格を取得していれば、高いスキルを持っていることの証明になります。

「IT業界では実務経験が重要で、資格は意味がない」という声もありますが、プロフェッショナルレベルのCCNP資格は知識だけで取得できるものではないため、実務に優れていることの証明にもなり、仕事への意欲も認められるでしょう。

ITエンジニアも資格がある方が有利?おすすめの関連資格を解説!

知識を常にアップデートできる

前述した通り、CCNP資格には3年の有効期限があります。資格を保有し続けるためには、3年以内に規定のミッションをクリアしなければならず、常に新しい知識の習得が必要です。

移り変わりの激しいIT業界においては、知識のアップデートがとても重要です。CCNPを取得することで、必然的に新しい知識や技術を学べるのも1つのメリットと言えます。

年収アップが期待できる

ネットワークエンジニアの年収は「マイナビエージェント 職種図鑑」での平均年収は380万円(※2023年5月執筆時点)、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」からエンジニア/プログラマを参考にすると、平均年収592万円と分かりました。

国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、ネットワークエンジニアの年収は、調査媒体によってバラつきがあることが分かります。

近年はルーターやスイッチといった、ネットワーク関連機器を導入している企業が多いため、ネットワークに特化した知識を持つエンジニアは常に求められる存在です。さらに、ネットワークエンジニアとして高いスキルを証明できるCCNP資格を保有していれば、年収アップや上位職へのキャリアアップが十分期待できます。

ネットワークエンジニアの将来性は高い?市場価値を高めるスキルとは

【参考】:マイナビエージェント 職種図鑑※【平均年収 調査対象者】2020年1月~2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁

CCNP新試験におすすめの勉強方法

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CCNP資格はネットワークに強い方でも、勉強をせずに受験すれば合格は難しいでしょう。しかし、範囲が広く「どれから手をつけたらいいかわからない」という方も多いでしょう。そこで、ここからはできるだけ短い期間でCCNP新試験に合格するために、おすすめの学習方法を解説していきます。

CCNP新試験合格に必要な勉強時間は?

独学で合格を目指した場合、おおよそどれくらいの勉強時間が必要なのでしょうか。

Ping-t』というIT資格受験者向けの学習サイトに掲載されている合格体験記によると、旧CCNP試験合格者の平均勉強期間は8カ月でした。*1日2時間、月に20日勉強した場合、40時間/月×8カ月=320時間です。

初級ネットワークエンジニアレベルの知識を有する人であれば、300時間前後の勉強時間が必要と考えてください。初学者の場合には400時間程度は必要でしょう。

ネットワークエンジニアになるには?未経験者にオススメの勉強法や役立つ資格を解説

参考書や問題集を利用する

これまで新CCNP対応のテキストは英語版しかありませんでしたが、ようやく日本語版の参考書・問題集が出版されました。対応する試験は、「300-410 ENARSI」であるため、CCNP Enterpriseを受験予定の人に適していますが、日本語版おすすめの参考書として紹介します。

1.「シスコ技術者認定教科書 CCNP Enterprise 完全合格テキスト&問題集」

効率よく基礎力を身に付けるのに適したテキストといえます。ダウンロードで利用できる模擬試験2回分が読者特典として付属しており、余分な問題集やテキスト不要の充実した1冊となっています。

▪対応試験:コンセントレーション試験「ENARSI」(300-410) ▪著者:林口 裕志、川島 拓郎 ▪監修:中道 賢 ▪出版社:翔泳社 ▪発売日:2021年8月30日 ▪価格:5,500円(税込) ▪ページ数:864ページ

【参考】:シスコ技術者認定教科書 CCNP Enterprise 完全合格テキスト&問題集

2.「350-401: Implementing Cisco Enterprise Network Core Technologies (ENCOR) 資格問題集 - CCNP 問題集」

CCNP Enterpriseのコア試験向け練習問題集です。問題は102問掲載され、繰り返しチャレンジできますが、トレーニングモードでは1度正解した問題は再度出題されないため、全問正解に向けて効率的に勉強が行えます。

テストモードでは本番さながらに、制限時間内で解答をしなければなりません。また、本番試験問題の高い的中率を誇っており、試験対策にも有効な問題集です。

▪提供企業:CramMedia ▪価格:6,000円(税込)

【参考】:350-401: Implementing Cisco Enterprise Network Core Technologies (ENCOR) 資格問題集 - CCNP 問題集

オンライン学習サイトを利用する

オンライン学習は時間や場所を選ばず、移動中やスキマ時間に手軽に学べるというメリットがあります。ここでは無料もしくは低料金で学べるオンライン学習サイトを2つ紹介します。ぜひ実際にアクセスしてみてください。

1.CCNPイージス

『CCNPイージス』は、CCNP専門の個人運営Web教科書サイトです。CCNP EnterpriseのENARSI(300-410)とENCOR(350-401)の試験範囲を無料で学べるのが強みです。

2.Ping-t

『Ping-t』は主にIT系資格の取得を目的としたオンライン学習サイトです。最強WEB問題集と題して、CCNP ENCOR(350-401)がリリースされています。

有料サイトですが、登録すれば「新CCNPを受けてみた」という方の詳細な合格体験記も読めます。一部無料コンテンツもあり、またコンテンツに関わりなく月額課金制で1ヶ月2,400円、2カ月3,200円、3ヶ月3,800円…最長36ヶ月で12,800円とリーズナブルです。

CCNPの参考書おすすめ5選!難関資格に効率よく合格するには?

CCNP新試験の内容を把握して合格を目指そう

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ここまで、シスコCCNP新試験の概要・難易度・勉強法などについて解説してきました。CCNP新試験は難易度の高い試験ですが、取得することによって活躍の機会が広がり、転職の際には大幅な年収アップが期待できる資格です。

さらなるキャリアアップを考えているエンジニアの方にとって、CCNP資格は心強い味方になるでしょう。とはいえ、「実際にCCNPの資格を生かせる企業はあるのか」「希望する職種で働けるのか」など、転職の際は心配なことも多いですよね。

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