CCNAの参考書
CCNAは「Cisco Certified Network Associate」の略称です。CCNAは世界的に知られたコンピュータネットワーク機器の大手、 シスコシステムズ合同会社による認定資格であり、ネットワークエンジニアの入門資格にあたります。ネットワークやセキュリティなどの広範な知識が求められます。
CCNAはネットワークエンジニアとして最低限のスキルや知識を有する証明となるため、資格取得によってネットワークエンジニアとしての活躍が期待できます。
この記事では、CCNAの試験対策や、ネットワークエンジニアのスキルアップに役立つおすすめの参考書・関連書籍を10選として紹介します。CCNAの黒本・白本のどちらを選べば良いのか迷っている方もぜひ参考にしてください。
【参考】:シスコ認定試験 | Cisco 【参考】:CCNA - Training & Certifications |Cisco)
CCNA試験の概要
CCNAの資格試験勉強に役立つ参考書を紹介する前に、CCNA試験の概要について紹介しますので、試験勉強や試験申込の際の参考にしましょう。
CCNA資格のレベル
シスコ技術者認定資格には6つのグレードがありますので、各レベルの特徴を知り、CCNAの位置づけについて理解しておきましょう。
グレードは下から、入門者向けの「エントリー」「アソシエイト」「スペシャリスト」「プロフェッショナル」「エキスパート」「アーキテクト」の順で難易度が上がっていきます。
シスコ技術者認定の中で、CCNAは最もポピュラーな「アソシエイト」レベルに属します。以前に行われていた「エントリー」レベルの試験は、2020年の資格改定によって「CCT」という試験になりましたが、英語による試験のみとなり、日本語での受験はできなくなりました。
従って、日本ではCCNAが入門レベルの試験の位置づけです。
CCNA試験の内容
2020年の改定により、CCNA試験の出題範囲は「200-301 CCNA」からとなっており、その出題範囲は以下の通りです。カッコ内は出題の割合を示しています。どの分野に重点を置いて学習するか、どの分野で得点を稼ぐかを意識して学習計画を立てるとよいでしょう。
1.ネットワークの基礎知識(20%) 2.ネットワーク アクセスについて(20%) 3.IP コネクティビティについて(25%) 4.IP サービスについて(10%) 5.セキュリティの基礎知識(15%) 6.自動化とプログラマビリティについて(10%)
試験の準備には次の「シスコ公式トレーニング」にアクセスします。
【参考】:シスコ公式トレーニング|Implementing and Administering Cisco Solutions (CCNA) | Cisco 【参考】:Cisco Certified Network Associate (200-301 CCNA) | Cisco 【参考】:CCNA 試験のトピック| Cisco
CCNA試験実施概要
CCNA試験は通年受験が可能で、都合の良い日に自宅近辺の試験会場で受験することができます。また、自宅などからオンラインでの受験も可能ですので、自分の実力や勉強状況に合わせて計画的な受験ができます。
▪出題形式:CBT方式(コンピュータを利用したテスト) ▪試験日:通年受験(試験予約は前日まで) ▪試験会場:全国のピアソンVUEのテストセンター(オンラインでの受験も可能) ▪合否:試験終了後にパソコンで確認できる ▪受験料:42,900円(税込) ▪試験時間:120分 ▪合格点:非公開 ▪受験資格:特になし(13歳以上で、17歳までは保護者の同意が必要)
【参考】:Cisco Certified Network Associate (200-301 CCNA) | Cisco 【参考】:Cisco 認定試験のチュートリアル ビデオ | Cisco 【参考】:Cisco Systems |ピアソンVUE 【参考】:Cisco OnVUE試験情報 | Pearson VUE
CCNA おすすめの参考書10選
ここでは、CCNA試験の勉強に役立つ参考書、問題集、関連書籍などを10選として紹介します。CCNAは独学でも合格が可能な初級レベルの試験です。紹介した参考書を精読し、練習問題を解くという流れで勉強を進めていきましょう。
また、CCNAは主教材のPMBOKが第7版となって内容が大きく変更されているため、第7版に準拠した参考書を活用することが大切です。なるべく発行日の新しい書籍を選ぶようにしましょう。
シスコ技術者認定教科書 CCNA 完全合格テキスト&問題集 [対応試験]200-3011
2020年2月に変更されたCCNA試験(試験番号200-301)に完全対応したテキスト&問題集です。白本とも呼ばれ、CCNAの参考書では定番とも言える参考書です。IT技術専門スクールの講師陣が書き下ろし、講師陣の持つ合格メソッドがふんだんに盛り込まれています。
章末に掲載した「確認問題」に加え、模擬試験を2回分提供し、この1冊で十分合格を目指せる質と量の問題を用意しています。
▪著者:林口 有事、浦川 晃、中道 賢 ▪ページ数:888ページ ▪出版社:翔泳社 ▪発売日:2020/6/24
【参考】:シスコ技術者認定教科書 CCNA 完全合格テキスト&問題集 [対応試験]200-3011
徹底攻略Cisco CCNA問題集[200-301 CCNA]対応
CCNA試験(試験番号200-301)に完全対応した問題集です。各章末に掲載された「確認問題」に加え、模擬試験を2回分提供し、この1冊でCCNA試験に十分合格を目指すのに必要な質と量の問題が用意されており、CCNAの黒本とも言われています。
また各問題ごとに、ネットワークの初心者でも理解できる丁寧な解説が掲載されています。
▪著者:株式会社 ソキウス・ジャパン ▪ページ数:668ページ ▪出版社:インプレス ▪発売日:2021/4/21
【参考】:徹底攻略Cisco CCNA問題集[200-301 CCNA]対応
1週間でCCNAの基礎が学べる本 第3版
CCNA試験に必要な基礎知識を1週間程度で学べるテキストです。本書は、初心者でも試験対策をスムーズに行えるよう、基礎固めを行う人向けのネットワーク入門書です。「初めてCCNA試験に挑戦する人や効率的に得点力をアップしたい人」に最適です。
本書は、わかりやすく丁寧な解説と豊富な図解で構成されており、独学でも無理なく学ぶことができます。
▪著者:宮⽥ かおり ▪ページ数:336ページ ▪出版社:インプレス ▪発売日:2021/4/13
【参考】:1週間でCCNAの基礎が学べる本 第3版
Cisco試験対策 Cisco CCNA問題集 [200-301 CCNA]対応
CCNAの試験「200-301」に対応する問題集です。CCNAの試験範囲を1冊でカバーし、本番試験の傾向を考慮した実践的な問題が多数収録されています。ポイント解説がわかりやすく丁寧に書かれ、テキストとしても利用できます。
▪著者:Gene、松田 千賀 ▪ページ数:760ページ ▪出版社:SBクリエイティブ ▪発売日:2020/9/19
【参考】:Cisco試験対策 Cisco CCNA問題集 [200-301 CCNA]対応
基礎からわかる!CCNA最短合格講義
CCNA試験(200-301)に合格するための入門書です。本書では、試験の出題範囲である6つの分野を段階的に学習できるようにカリキュラムが設計されています。また、書籍では理解しにくい部分やつまずきやすい部分には、無料の動画講義が付属しています。
さらに、無料の問題演習サイト「ウズカレテスト」で基本問題や試験想定問題に挑戦できます。本書は、IT業界未経験・知識ゼロの人や他の参考書が難しくて継続できなかった人にもおすすめです。
▪著者:河合 大輔、浦川 晃 ▪ページ数:432ページ ▪出版社:実務教育出版 ▪発売日:2023/9/26
【参考】:基礎からわかる!CCNA最短合格講義
ネットワーク超入門講座 第5版
ネットワーク技術について初心者でも理解しやすいように解説された入門書です。TCP/IPプロトコルやLAN・WANなど、ネットワーク技術に必要な基礎知識をわかりやすく解説しています。また、実際に手を動かして学ぶことができる演習問題も収録されており、初心者でも無理なく学ぶことができます。
▪著者:三上 信男 ▪ページ数:320ページ ▪出版社:SBクリエイティブ ▪発売日:2022/11/30
【参考】:ネットワーク超入門講座 第5版
図解入門TCP/IP 仕組み・動作が見てわかる
TCP/IPプロトコルについて、初心者でも理解しやすいように解説された入門書です。ネットワークの基礎からプロトコルの詳細まで、豊富な図を用いて徹底的にわかりやすく解説しています。ネットワーク技術に興味がある人や、ネットワークエンジニアを目指す人にとって役に立ちます。
▪著者:みやた ひろし ▪ページ数:432ページ ▪出版社:SBクリエイティブ ▪発売日:2020/12/22
1冊ですべてわかる ネットワーク運用・保守の基本
ネットワーク運用・保守に必要な知識を網羅した書籍です。ネットワークの基礎から、トラブルシューティング、セキュリティ対策まで幅広くカバーしています。本書は、実務のプロの運用ノウハウを1冊に凝縮しており、初心者でも無理なく学ぶことができます。
▪著者:岡野 新 ▪ページ数:232ページ ▪出版社:SBクリエイティブ ▪発売日:2020/7/22
DNSがよくわかる教科書
本書では、DNSの歴史や役割、ドメイン名の登録や管理、名前解決の仕組みや動作、権威サーバーやフルリゾルバーの設定や運用、DNSの動作確認、DNSに関するサイバー攻撃や対策、DNSSECやプライバシーなど、DNSに関する基礎から応用までを分かりやすく解説しています。
▪著者:株式会社日本レジストリサービス(JPRS) 渡邉結衣、佐藤新太、藤原和典 ▪ページ数:340ページ ▪出版社:SBクリエイティブ ▪発売日:2018/11/22
【参考】:DNSがよくわかる教科書
図解でわかるネットワークの重要用語解説
ネットワーク技術の基本的な用語をイラストで分かりやすく説明した書籍です。TCP、IP、パケット、HTTPSなどの重要なキーワードを擬人化したキャラクターを使って、ネットワークの仕組みや役割を視覚的に表現しています。初級エンジニアはもちろん、現場で活躍するSEやPMの参考書としても利用できます。
▪著者:きたみ りゅうじ ▪ページ数:288ページ ▪出版社:技術評論社 ▪発売日:2020/4/16
【参考】:【改訂5版】図解でよくわかる ネットワークの重要用語解説
おすすめのオンライン学習
ここまで、CCNA試験におすすめの参考書を紹介してきましたが、書籍よりもオンライン学習が向いているという方がいるかもしれません。
そんな方には、Udemyのオンライン学習サイトによる学習をおすすめします。このUdemy提供のコースは32セクション、総時間36時間のオンデマンドビデオからなり、PCを利用して学習します。参考書で挫折した人でも楽しく、効率的にCCNA試験対策を行うことができます。
【参考】:PMP®認定試験」で一発合格を目指す! 効率的な試験対策のための戦略コース (2021) アジャイル対応 | Udemy
CCNA試験に合格してさらなる活躍を目指そう
ここまで、CCNAの参考書をテーマに、CCNA試験の概要やメリット、参考書10選を紹介しました。ネットワークの初学者が利用できる参考書から、CCNA試験に役立つ参考書や問題集などを中心に紹介しましたが、興味を引く書籍や、役に立ちそうな参考書は見つかったでしょうか。
記事中で白本・黒本についても触れていますが、ネットワークエンジニア経験のある方は黒本で問題を解くだけでも試験対策としては有効です。まずは自身のレベルや経験、興味と照らし合わせて、CCNA試験に最適な参考書を選択されると良いでしょう。
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