フルスタックエンジニアになるためのロードマップを紹介!何年かかる?
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フルスタックエンジニアになるためのロードマップを紹介!何年かかる?
アンドエンジニア編集部
2023.08.20
この記事でわかること
フルスタックエンジニアを目指すなら、Web開発企業で働くと共に、個人でアプリ開発を行う必要がある
上流工程から下流工程まで1人で行なうための幅広いスキルを身につける必要がある
開発に長く携わりたいなら、フルスタックエンジニアを目指すのがおすすめ

フルスタックエンジニアへのロードマップ

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フルスタックエンジニアとは、あらゆる開発段階を担当できるエンジニアのことです。フルスタックエンジニアは高収入を得やすいため、目指している方も多いでしょう。

そこで、フルスタックエンジニアになるためのロードマップを紹介します。就職するところから、どのようなスキルを身につけていけば良いかまで、具体的なキャリアパスを詳しく解説していきます。なお、本記事のフルスタックエンジニアは、Web系エンジニアを想定しています。

フルスタックエンジニアとは?仕事内容や将来性、必要なスキルを解説
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step1.Web開発企業に就職

まずは、Web開発企業への就職を目指します。Web系の企業は即戦力を求める傾向が強いため、入社前にある程度のプログラミングスキルが必要です。ポートフォリオを面接時に提出することで、未経験でも転職できる確率が高まります。

フルスタックエンジニアを目指すなら、Webアプリを開発しながらモバイルアプリにも関われるなど、なるべく様々な開発を任せてもらえる会社を選んでください。自社開発の会社なら、比較的様々な開発に関わりやすいでしょう。

step2.プログラマーとして下流工程をこなす

Web開発企業に就職したあと、はじめのうちはプログラマーとして下流工程の仕事をこなします。システムエンジニアが作成した設計書を元に、効率的なソースコードを記述します。プログラミングだけでなく、データベース設計やテスト作業にも携わることになります。

下流工程の仕事をこなすことで、エンジニアとしての基礎力を身に付けられるでしょう。

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step3.個人でアプリ開発を行う

フルスタックエンジニアを目指すにあたっては、プログラマーとして仕事をこなしつつ、個人でアプリ開発を行うことも有用です。なぜなら、会社の仕事だけをこなしていくだけでは、まんべんなくスキルを身につけることが難しいからです。

1つ簡単なアプリを開発するなかで、設計、開発、インフラといった幅広いスキルを身につけられます。また、Webアプリとモバイルアプリの両方を開発できることが望ましいです。加えて、個人でアプリ開発をしていた実績は転職時にも役立ちます。

step4.クラウドサービスやOSに関するスキルも学ぶ

フルスタックエンジニアは、クラウドサービスやOSに関するスキルも必要です。最近ではAmazonのAWSやAzureなどのクラウドサービスを使うことが多く、自社でサーバを立てる必要がなくなっています。

そのため、インフラ関連で身につけるべきスキルが減りました。その代わりに、クラウドサービスの使い方や自社への活用方法などの理解が求められます。

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step5.システムエンジニアとして上流工程をこなす

プログラマーとして3〜4年働いて順調に評価されれば、システムエンジニアとして上流工程も任されるようになるでしょう。フルスタックエンジニアは開発作業だけでなく、要件定義や設計書作成などの上流工程のスキルも必要です。

要件定義ではクライアントとシステムの仕様について擦り合わせる必要があり、高いコミュニケーション能力が求められます。

設計書作成ではプログラマーが理解しやすいよう記述する必要があり、文章力も必要になるでしょう。こういったスキルも一通り身につけて、ようやくフルスタックエンジニアを名乗れるようになります。

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フルスタックエンジニアの定義

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実は、フルスタックエンジニアの定義はしっかり定まっていません。ただし、世間一般的に「こうなればフルスタックエンジニア」というイメージは根付いています。ここではそのイメージを紹介します。

複数の技術分野に精通している

フルスタックエンジニアは複数の技術分野に精通しています。たとえば、Web開発ならフロントエンドからバックエンド、インフラ回りまで幅広い開発が可能です。1人でもある程度のアプリなら作れてしまうのがフルスタックエンジニアです。

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要件定義から運用まで1人で行える

フルスタックエンジニアは開発だけでなく、要件定義、設計、開発、テスト、運用まで一貫して行えることが求められます。つまり、プログラマーとシステムエンジニアの両方の役を担えるということです。*全て1人で行うには、コミュニケーション能力などビジネスマンとしての総合的な力も必要です。

フルスタックエンジニアの年収

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フルスタックエンジニアの年収は、仕事の範囲や所属する部署によって異なります。現状、フルスタックエンジニア限定の求人情報は少ないため、ここではシステムエンジニアの年収を例として紹介します。

一般的なシステムエンジニアの年収は「マイナビエージェント 職種図鑑」での平均年収は431万円(※2023年7月執筆時点)、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」からエンジニア/プログラマを参考にすると、平均年収593万円と分かりました。

国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、システムエンジニアの年収は一般平均年収と比べて、同水準かやや高めであることが分かります。

フルスタックエンジニアが1人で何人分もの仕事をこなせることを考えれば、当然システムエンジニアの年収を上回ることが想像できます。

【参考】:マイナビエージェント 職種図鑑 ※【平均年収 調査対象者】2020年1月~2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁

フルスタックエンジニアが求められる理由

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フルスタックエンジニアを欲している企業は、高い給料を支払っても雇いたいと思うことが多いです。フルスタックエンジニアがなぜ求められているのか、その理由を紹介します。また、企業側にとってフルスタックエンジニアを雇うメリットは何なのかも、詳しく解説します。

Webサービス開発のハードルが下がったから

1つ目の理由は、Webサービス開発のハードルが下がったことです。プログラミング言語の進歩により、1つの言語を覚える負担が減りました。たとえば、iOSアプリではObjective-Cという言語が用いられていましたが、今ではSwiftが主流です。Swiftの方が文法が平易な上に、バグが出にくい仕様となっています。

他にもフレームワークがより使いやすくなったり、shopifyなどのノーコードで開発できるツールが出てきたりしています。こういった状況において、1つの分野をこなせるだけではエンジニアとして評価されにくくなり、複数の分野にまたがって開発できるエンジニアが求められています。

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人件費の削減ができるから

2つ目の理由は、人件費の削減です。開発分野別のエンジニアを雇うのは大変です。他社に外注する手もありますが、それでも多くの費用がかかります。フルスタックエンジニアがいれば、フロントエンドもバックエンドも任せることができます。

特に、ベンチャーや中小企業では何人ものエンジニアを雇う余裕がないので、フルスタックエンジニアを求める傾向が強くなっています。

コミュニケーションコストが下げられるから

エンジニアの人数が多いと、その分伝達に時間がかかってしまいます。打ち合わせに時間を取られすぎて、納期に間に合わなくなることは多くあるでしょう。その上、伝達内容に間違いがあれば、開発をやり直さなくてはなりません。

このように、システム開発においてコミュニケーションコストが多いのは問題です。一方、フルスタックエンジニアが1人で作業すれば、コミュニケーションコストは大幅に抑えられます。

フルスタックエンジニアのデメリット

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フルスタックエンジニアのデメリットは、広範囲の仕事をこなさなければならないため、それぞれの分野での専門性が不足してしまう可能性があることです。どの分野のスキルも幅広く身につけていることで、時には「中途半端」「器用貧乏」と思われることもあるようです。

また、多くの分野でスキルをアップデートする必要があり、1人にかかる責任や疲労は大きなものになります。さらに、それぞれのエンジニアが各領域を担当する場合と比較して、開発に時間がかかる点もデメリットの1つです。

フルスタックエンジニアのメリット

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フルスタックエンジニアのメリットとしては、やはりエンジニアとしての市場価値が向上することが挙げられます。1人で広範囲なプロジェクト全体をカバーできるフルスタックエンジニアは、企業にとって大変ありがたい存在です。

「専門性が必要な仕事において、フルスタックエンジニアはいらないのでは?」という声もありますが、システムの全体像を把握できるフルスタックエンジニアは、多くの企業から必要とされています。そのため、キャリアアップのための転職もかなり有利になります。

フルスタックエンジニアとしてさらに高みを目指すなら、自分の希望に合う企業を探してくれる転職エージェントの活用をおすすめします。

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フルスタックエンジニアに必要な4つのスキル

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フルスタックエンジニアに必要なスキルは、バックエンド開発・フロントエンド開発・インフラ構築・モバイルアプリ開発スキルの4つです。1つ1つのスキルについて、詳しく解説していきましょう。

バックエンド開発スキル

Webサイトの裏側でデータを生成するなどのプログラムを開発します。バックエンド開発をする場合、PHP、Python、Rubyなどのスクリプト言語のスキルが必要です。これらの言語は習得が比較的容易な分、フルスタックエンジニアになるなら高いレベルまで極めておくことが重要です。

また、各言語のフレームワークも使いこなせる必要があります。可読性の高いソースコードを書き、サイト負荷を軽減させるアルゴリズムを考えることも重要です。

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フロントエンド開発スキル

Webサイトの表側で表示デザインを変更するなどのプログラムを開発します。フロントエンドの場合はJavaSciptという言語を使用します。JavaScriptはフロントエンド分野で10年以上使われている言語です。ユーザビリティーを意識し、使いやすく目の引くサイトを構築することが肝心です。

最近ではReactというフレームワークを使い、JavaScriptでモバイルアプリまで開発することも増えています。

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インフラ構築スキル

インフラを構築し、アプリをより良い環境で動かせるようにするスキルも求められます。ハードウェアの設定やネットワークの構築、OSの選定などが必要です。また、構築後もアプリが正常稼働するように、サーバやネットワークを監視する必要もあります。

モバイルアプリ開発スキル

Webアプリと同様のサービスを、モバイルアプリとしてリリースすることが増えています。モバイルアプリの方が、ユーザにプッシュ通知を送れたりSNS連携ができたりと、集客効果が高いからです。

AndroidではKotlin、iOSではSwiftという言語を使うことが多いです。スマホの普及に伴い、モバイルアプリの質を高めることが求められています。

Kotlinとは?Android開発において、Javaと比較したKotlinの特徴を解説

市場価値の高いフルスタックエンジニアを目指そう

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フルスタックエンジニアになることは容易ではありません。広い範囲のスキルを高めていくためには、システム開発に対する強い情熱が必要です。その分、フルスタックエンジニアは大幅な年収アップも期待できます。

また、エンジニアとしての経歴が長いと、コンサルタントやプロジェクトマネージャーを目指す人も多いですが、それらの職種は開発作業からは遠ざかることになります。ベテランになっても開発を続けたい場合は、フルスタックエンジニアを目指すのがおすすめです。

フルスタックエンジニアになるためには、本記事のロードマップで解説した通り、まずは様々な開発に関われる企業を見つけることが重要です。しかし、個人でそのような企業を探すのは、なかなか難しいことですよね。

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