Java初心者はどのように勉強を進めるべきか
1990年代から存在しているJavaは、今でも多くのITエンジニアに使用され、さまざまな業界で活躍する需要の高い言語です。そんなJavaを学んでみたいと考えるプログラミング未経験者の方も多いのではないでしょうか。しかし、その勉強の進め方が分からず、二の足を踏んでいる方も多いはずです。
本記事では、未経験もしくは初心者の方向けにJavaの勉強方法を説明しつつ、おすすめの学習フローについても紹介します。
基礎文法を終えたらWebやデータベース関連の勉強をしよう
本記事で紹介するおすすめの学習フローは、以下の通りです。
▪ 学習サイトやスクールを活用してJava文法の基礎をマスターする ▪ IDEを使って環境構築し、簡単なプログラムを作成する ▪ HTMLやCSSなどWebに関連する技術を習得する ▪ SQLなどのデータベース言語を習得する
JavaはWeb開発やデータベースとの組み合わせが多いため、関連する他の言語についても習得することでキャリアの幅を広げることが可能です。
具体的な勉強方法については、上記で述べた学習サイトやスクール以外に、研修が充実した企業に就職し、仕事をしながら学ぶという方法も有効です。
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そもそもJavaとは
そもそもJavaとはどのような言語なのでしょうか。Javaは、Java仮想マシン(JVM)と呼ばれる実行環境で動作するプログラミング言語であり、OSに依存しない高い汎用性を特徴としています。ゆえに今でもさまざまな分野で活躍しており、エンジニア市場における求人も比較的多い部類に入ります。
Javaの基本用語
まずJavaを学習していく前に、よく耳にする基本用語を押さえていきましょう。
■オブジェクト指向 プログラム全体を物理的なモノ(オブジェクト)の組み合わせで構成されていると考え、その関係性をプログラム内で定義していくことでプログラム自体をより分かりやすくすることです。
■フレームワーク 事前に用意されたコードの集まりであり、テンプレートのような形です。開発者はフレームワークを利用することで効率的にプログラムを作ることができます。
■IDE ソフトウェアの統合開発環境という意味であり、コーディングからデバッグまでをスムーズに行えるツールです。
■フロントエンド ユーザが見える部分のプログラムであり、WebページのデザインやUIなどがそれに当たります。Javaはユーザに見えないバックエンドを担当することが多いです。
Javaを学ぶメリット
Javaを学ぶことで他のプログラミング言語に比べて、どのようなメリットがあるのでしょうか。
Javaを学ぶ大きなメリットがその求人数でしょう。今でもJavaは幅広い業界で使われており、その技術を身に付けられれば、さまざまな業界で活躍できるチャンスが得られます。具体例として、Web開発やスマートフォンアプリ開発、ネットワークシステム開発などが挙げられます。
他のメリットとして、Javaがオブジェクト指向をベースとしているため、他のオブジェクト指向型言語の習得が容易になる点が挙げられます。初心者には理解することが難しいとも言われているオブジェクト指向の考え方ですが、見事マスターすれば、C#、Python、C++などの習得も容易になるでしょう。
Javaを活かせる職種
ここでは、Javaのスキルを活かせる職種について紹介します。また、Javaプログラマーの年収についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
プログラマー
プログラマーとは、プログラミング言語を用いてシステム開発やソフトウェア開発を担当するエンジニアです。
プログラマーが扱うプログラミング言語はさまざまであり、業種によって言語を使い分けます。Webアプリ向けの言語ではPHP・Python・Ruby・JavaScriptなどを使用し、スマホアプリ向けの言語だとKotlin・Java・Swiftなどを使用します。
Javaにおいてはスマホアプリの他、家電や企業の基幹システムなどにも使用されています。
プログラマーはこういった製品開発を行う上で欠かせない存在です。
システムエンジニア
システムエンジニアとは、ユーザやクライアントの要求に従って、最適なシステムの開発を行うエンジニアです。仕事内容としては上流工程と呼ばれる基本設計や詳細設計、プロジェクトの進捗管理などを担当します。
システム開発におけるプログラミングはプログラマーが担当しますが、Javaをはじめとした主要な言語を扱えるようになっておくことで、プロジェクトがスムーズに進みやすくなります。
また、システムエンジニアがプログラマーの役割を兼任する場合もあるため、Javaのスキルは必須といえるでしょう。
Javaプログラマーの年収
Javaを使えるようになるとどの程度の年収を得られるのでしょうか。Javaを扱うエンジニアとしてプログラマーを例にとります。
プログラマーの年収は「マイナビエージェント 職種図鑑」での平均年収は344万円(2024年4月現在)、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近い職種のエンジニア/プログラマを参考にすると、平均年収592万円と分かりました。
国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、プログラマーは一般平均年収よりも、やや低めであることが分かります。
プログラマーは上位職であるシステムエンジニアにキャリアアップすることが可能であり、平均年収もプログラマーより100万円程度上昇する傾向にあります。キャリアアップを実現するには、研修が充実した企業に転職するなど、業務を通して着実にスキルアップができる環境に身を置きましょう。
【参考】:マイナビエージェント 職種図鑑 ※【平均年収 調査対象者】2020年1月~2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁
Javaの学習方法
Java の概要を説明したところで、未経験者におすすめの学習方法を具体的に説明していきます。
書籍を活用する
最もスタンダードな方法に参考書の活用があります。Javaは歴史のある言語なだけあって、参考書も上級者向けから初心者向けまで幅広く揃っています。
参考書はその1冊に知識が凝縮されており、特に版を重ねた書籍は完成度も高く、読破すればかなりの知識を身に付けられるでしょう。そういった書籍は練習問題も充実しており、実践的な力も習得できます。
代表的な参考書として、「スッキリわかるJava入門 第4版」があります。
■スッキリわかるJava入門 第4版 ▪著者:中山 清喬、国本 大悟、株式会社フレアリンク(監修) ▪ページ数:760ページ ▪出版社:インプレス ▪発売日:2023/11/06 【参考】:スッキリわかるJava入門 第4版
プログラミングスクールに通う
未経験者に向いている学習方法としてプログラミングスクールに通うことが挙げられます。
今やスクールも数多く選択肢があり、競争も激しいため、魅力的なカリキュラムが多く存在しています。スクールは費用がかかるのが難点ではありますが、独学と異なり、スケジュールに沿って勉強が進むため、1人で勉強を進めることが苦手な人へおすすめの方法です。
さらに、その場で質問することで、分からないことをすぐに解決できるメリットもあります。
入門サイトを活用する
費用をあまりかけたくない、時間がない、という方には入門サイトの活用がおすすめできます。
インターネット上には書籍のような形式でJavaを1から解説するサイトが無数にあり、そのほとんどが無料で利用することができます。書籍と比べればボリュームも少なく、得られる知識も限定的かもしれませんが、気軽に利用できることと、そのほとんどが初心者向けであることから、特に未経験者の役に立つでしょう。
入門サイトの例としては「とほほのJava入門」があります。
【参考】:とほほのJava入門
研修が充実した企業で学ぶ
上記で述べた個人で完結する方法のほかに、研修が充実した企業に就職し、仕事をしながら学んでいくという方法があります。この方法であれば、費用をかけずに実務に則した学習ができるだけでなく、社内の有識者にすぐに質問もすることができるため、理想的な学習方法と言えるでしょう。
ただ、未経験という状態から転職できるような企業を探すこと自体が難しいという欠点もあります。
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Javaの学習フロー
具体的な学習方法を述べていきましたが、実際にはどのようなフローで学習すればよいでしょうか。おすすめの学習フローを紹介していきます。
基礎文法をマスターする
まず始めにすべきことは基本的な文法をマスターすることです。文法を正しく理解できていなければ、その後の学習も中途半端なものになり、自力で1からコードを設計することが難しくなります。
未経験者にとってここは最も時間がかかるところではありますが、根気強く勉強を続けていきたいところです。また、文法を理解するためにはコーディングをしながら学ぶことが基本です。
学習の手段として、費用がかかってもいいのであればスクールがおすすめです。ただ、少ない予算で勉強したいのであれば、まず入門サイトなどで全般を広く浅く理解し、次に書籍を使って知識を深めていくやり方もあります。
環境構築と簡単なプログラム
Javaの文法をマスターしてもそれだけではプログラムは作成できません。Java開発にはIDEの導入を含めた環境構築が必要です。次のステップとしては開発に必要な環境構築を学んでいくことでしょう。書籍や学習サイトによっては文法の解説と合わせて説明がされることもあります。
実際に本格的な開発環境を構築することは、プログラマーとしてのキャリアを目指しているのであれば必須です。開発環境を構築し、使いこなせるかどうかも採用の基準になる可能性もあります。
そして、構築した環境で簡単なプログラムを設計、コンパイルし、実際に動かすことまでを行うといいでしょう。作るプログラムは書籍や入門サイトの指示する通りでもいいですが、それをカスタマイズして、文法の理解を試してみましょう。
Web関連の技術を学ぶ
ここまでで、Javaを使ったプログラムが作成できるようになっているはずです。ここからはキャリアのことを考えた勉強方法を取っていきます。まずJavaはWeb開発におけるバックエンドとして使われることが多いため、特に業種にこだわりがなければWeb関連の技術を学ぶといいでしょう。
Web開発を行っていくにあたっては、フロントエンドで使われるHTML・CSS・JavaScriptの基礎を使いこなせるようにしていきましょう。基礎を学ぶだけであれば、ブラウザに開発環境が組み込まれた実践形式の学習サイトである「Progate」などがおすすめです。
【参考】:Progate
データベース関連の技術を学ぶ
Web開発も含めてJavaの開発を行うにあたり、データベースへのアクセスは非常によく使われる機能です。したがって、Javaエンジニアを目指すならデータベース関連の技術を学ぶことも推奨されます。データベースへのアクセスにはSQLという言語が使われており、主にこの言語を習得していくことが求められます。
SQLについてもHTMLと同様に実践形式の学習サイトがおすすめです。こうして関連する複数の技術を身に付けることができれば、対外的にはJavaエンジニアとして活躍するための知識があるとみなされるでしょう。
Javaプログラマーとしてのキャリアをはじめよう
本記事ではJava初心者のための学習ロードマップを紹介しました。Javaエンジニアのキャリアを考えていくにあたり、Javaだけが使えれば良いわけでなく、関連する言語の習得も必要です。
こうしてJavaエンジニアとして活躍できるスキルが揃ったら、どのように求人を探していけばよいでしょうか。未経験からのスタートであれば、研修が充実した企業を選んでいきたいところです。しかし、そのような企業を数ある求人から探していくことは非常に困難です。
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