リモートワークエンジニアを目指す
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リモートワークは、場所にとらわれず働くことができる自由な働き方として注目されています。特にIT業界では、多くの企業がリモートワークを実施済みで、中にはフルリモートが中心の企業も現れているなど、エンジニアの働き方が大きく変化しています。
この記事では、リモートワークエンジニアのメリットや転職のポイントなど、未経験の方にも役立つ記事を目指します。これからリモートワークエンジニアを目指す方はぜひ参考にしてください。
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ITエンジニアのリモートワークが注目される理由
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総務省の令和6年度情報通信白書によると、テレワーク(リモートワーク)の実施率は50%前後に達しており、特に情報通信(IT)業界においては、大半の企業が何らかの形で導入していると見られます。ITエンジニアのリモートワークが注目されるのは、主に次のような理由があると考えられます。
ITエンジニアの仕事特性との適合性
ITエンジニアの仕事の多くは、パソコンとネットワークがあれば、どこでも仕事ができるという特性があります。また、プロジェクトなどのコミュニケーションは、オンラインツールで十分なケースが多く、物理的なオフィスに縛られることなく生産性を維持できるから、リモートワークへの適合性が高いと言えます。
働き方改革の推進
新型感染症の流行への対応や政府の方針、指導などもあって、働き方改革が加速し、リモートワークが社会的に認められるようになりました。特にIT業界では、この流れをいち早く取り入れ、柔軟な働き方を推進しています。
クラウド環境の充実
クラウドサービスの普及により、ITインフラがクラウド上で手軽に利用できるようになり、どこからでも即時にアクセスが可能となりました。これにより、リモート環境での作業効率が飛躍的に向上したこともリモートワークを支える要因となっています。
また、クラウドの浸透により、Microsoft Teams、Slack、Google Workspaceなどのコラボレーションツールが充実したことも大きく寄与しています。
リモートワークのデメリット
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はじめにリモートワークのデメリットについて確認しておきましょう。リモートワークには多くの利点がありますが、以下のようなデメリットがあることも理解しておく必要があります。
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コミュニケーション不足
ITエンジニアは、特にシステム開発などでは共同作業が求められますが、リモートワークは顔を合わせる機会が少なく、非言語コミュニケーションが不足しがちになり、齟齬や誤解が生じる可能性があります。そこで多くの企業ではプロジェクト管理ツールや、コミュニケーションツールで対策を講じています。
自己管理能力が求められる
リモートワークでは自己管理が重要で、時間管理やモチベーションの維持が困難な人にとっては、むしろ生産性の低下につながることもあります。また、進捗が把握しにくくなるため、成果を明確に示す必要があるのも課題です 。
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セキュリティの脆弱性
自宅のインターネット環境やセキュリティ面での不安が挙げられます。多くのIT企業では強固なセキュリティが確保されていますが、自宅ではそれが十分に整っていないケースも多く、情報漏洩リスクが高まる可能性があります 。ただし、VPN接続環境を提供する企業がありますので、あらかじめ留意しましょう。
リモートワークのメリット
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リモートワークには以上、挙げたようなリスクやデメリットがありますので、それらの改善策、是正策を講じておくことが重要です。次にリモートワークのメリットについて確認しておきましょう。
通勤時間の削減とストレス軽減
通勤時間が不要になることで、通勤による疲労や時間の無駄を省けるため、リモートワークは従業員のストレス軽減に役立ちます。特に日本では、通勤ラッシュを避けられることから大きな利点とされています。
リモートワークにより、仕事と家庭生活の両立がしやすくなり、子育てや趣味に費やせる時間が増えます。これにより、従業員の満足度と生産性が向上し、生活の質が改善される効果も期待できます。
業務効率の向上
リモートワークでは自宅など集中できる環境で作業ができるため、生産性が向上する可能性が高まります。また、静かな環境での作業が可能なため、従来のオフィスよりも効率的に働けると感じる従業員が多いと見られます 。
優秀な人材の確保と離職率の改善
勤務地に縛られず全国や海外から優秀な人材を採用できるため、優秀な人材が集まりやすいというメリットがあります。また、従業員の満足度が向上することで、離職率の低下にもつながり、人材流出が減る効果が期待できます。
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リモートワークが可能なIT職種
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リモートワークが当たり前になりつつある現代、IT業界ではどのような職種がリモートワークに適しているのでしょうか?ここでは、リモートワークが可能なIT職種とその仕事や役割、必要なスキルについて詳しく解説します。今後の職種選択の参考にしてください。
Web開発エンジニア
Web開発エンジニアは、コードを作成し、それを動作させることで成果が可視化されるため、場所を選ばずに仕事を進めることができます。パソコンとネットワーク、開発ツールが整っていれば場所を問いません。Web開発エンジニアの職種としては、主に以下の3種類が挙げられます。
■ フロントエンドエンジニア フロントエンドエンジニアは、Webページのデザインやユーザーインターフェース(UI)の作成などを行うエンジニアです。HTML/CSS、JavaScriptなどのスキルが求められます。
■ バックエンドエンジニア バックエンドエンジニアは、データベースとの連携やサーバサイドの処理など、Webアプリケーションの機能を実現するための基盤となる部分を担当します。主にサーバサイドのロジックやソフトウェアを開発するため、PythonやRuby、Javaの言語スキルが求められます。
■ フルスタックエンジニア フルスタックエンジニアとは、Webアプリケーションやシステム開発において、フロントエンドからバックエンドまで、幅広い工程を1人で担当できるエンジニアのことです。フロントエンドとバックエンドの両方に対応できるスキルが必要です。
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インフラエンジニア
インフラエンジニアはネットワーク環境があれば、管理、監視対象であるサーバやネットワーク機器は遠隔操作が可能です。また稼働状態やパフォーマンスは結果が数値で確認できるため、場所を選ばずに仕事を進めることができます。
■ クラウドエンジニア AWSやAzureなどのクラウド環境を管理し、ネットワークの最適化やセキュリティ確保を行うエンジニアです。クラウドサービスの経験やスキルが求められます。
■ ネットワークエンジニア VPNやファイアウォール設定、ネットワークの設計、構築、運用や保守まで担当するエンジニアです。ネットワークセキュリティも担当し、不正アクセスや情報漏洩対策を行います。
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データサイエンティスト
データサイエンティストはデータ分析、機械学習モデルの構築、AI開発などを行うエンジニアです。スキルとしては、Python、R、SQL、機械学習の知識やスキルが求められます。
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その他エンジニア
サイバーセキュリティの管理やシステムの脆弱性診断などを行うセキュリティエンジニア、開発から運用までの自動化と効率化を行うDevOpsエンジニアもリモートワークが可能な職種です。
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リモートワークエンジニアの年収
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リモートワークが適した職種としては、クラウドエンジニアが挙げられます。このクラウドエンジニアに近しい職種としては、サーバーエンジニアやネットワークエンジニアがあります。ここでは、サーバーエンジニアの年収について見てみましょう。
「マイナビエージェント職種図鑑(※2024年11月執筆時点)」によると、サーバーエンジニアの30代平均年収は509万円です。また、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」における「IT保守(顧客向け情報システムの保守・サポート)」の平均年収を参考にすると、592万円でした。
国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円ですので、サーバーエンジニアの年収は平均年収よりも高いと言えます。
また、IT職種でもAIに代替される職種が今後増える可能性がありますが、サーバーエンジニアはその可能性が低いと考えられます。その理由は、AIはネットワークやサーバなどのインフラが前提にあり、自らインフラを構築する能力はまだ身に着いていないからです。
さらにインフラ技術は常に進化しており、これらの技術は人が学習し、適応することが求められます。こうした事から、リモートワークが適したサーバーエンジニアの需要は高く、年収もさらに上昇することが想定されます。
【参考】:マイナビエージェント職種図鑑/サーバーエンジニア ※【平均年収 調査対象者】2020年1月~2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁
リモートワークエンジニアに必要なもの
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リモートワークエンジニアとして転職するには、何が必要となるのでしょうか?効果的な転職方法について解説しますので、特に初めての転職で不安がある方はぜひ参考にしてください。
必要な資質やスキル、環境など
リモートワークが可能なIT職種は少なくありませんが、未経験者の方はどのようなスキルが求められるのか、不安が大きいでしょう。ここでは、リモートワークエンジニアになるために必要な資質やスキルについて紹介します。
■ ITスキル リモートワークエンジニアを目指す方は、IT全般知識に加え、プログラミング言語、インフラ構築など、求める職種に応じたスキルが求められます。どの職種を目指すのかによって異なりますので、まずは目標を明確に定めましょう。
ITの基本スキルを有する証明として、ITパスポート、基本情報技術者資格は有効です。転職活動の前にあらかじめ取得しておくことをおすすめします。ただし、専門性が求められる職種では、それぞれに必要なスキルや資格取得に努める必要があります。
【参考】:ITパスポート試験|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構 【参考】:基本情報技術者試験 | 試験情報 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
■ 自己管理能力 オフィスワークの場合は自然と周囲のペースに合わせて仕事ができますが、リモートワークでは1人で仕事をするため、自己管理能力が不足すると非効率的な働き方になりかねません。また上司や同僚のサポートを得にくく、自律的な働き方が必要となるため、自己管理能力が求められます。
■ コミュニケーション能力 オンラインでのコミュニケーションが中心となるため、円滑なコミュニケーションスキルが求められます。また、非同期のコミュニケーションツール(メールやSNS)に慣れている必要があります。
■ 環境整備 リモートワークはリモート環境を自前で整える必要があります。落ち着いて仕事ができる部屋やブース、セキュリティ、安定したインターネット環境、業務に必要なパソコンやモニター、仕事に適したデスクや椅子、周辺機器などです。
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転職エージェントの活用
有力な転職エージェントは、リモートワークの求人を多く扱っており、非公開求人や条件交渉など、個人では難しい情報の入手やサポートを受けることができます。さらに求人紹介に留まらず、キャリア相談、履歴書作成指導や面接対策、条件交渉までサポートしてもらえます。
選ぶ際には、求人数や実績、口コミなどを参考にしましょう。中には、テレワークをアピールしながら、実際にはオフィスワーク中心の企業も一部にありますので、転職エージェントによく確認してみることをおすすめします。
また求人情報を確認する際は、希望職種を初めとして、希望年収、残業時間など、様々な条件で詳細検索をすると、希望に近い募集案件を確認できます。
未経験からリモートワークエンジニアを目指すなら
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ここまで未経験からリモートワークエンジニアを目指す上で必要な知識や情報について解説してきました。リモートワークエンジニアはITスキルに加え、自己管理能力やコミュニケーション能力が必要です。
またITスキル以外に実務経験も求められるので、希望職種を明確にし、キャリアパスやロードマップをしっかり描くことも求められます。そして何よりも、リモートワークエンジニアとして活躍するには、教育制度が整い、活躍の場や成長機会を提供できる、相性の良い企業との出会いが不可欠です。
そのためには、実績に支えられた豊富な案件があり、転職ノウハウやサポートに強い転職エージェントを活用しましょう。
そこでぜひご活用いただきたいのがマイナビIT エージェントです。
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