インフラエンジニアの運用保守とは?仕事内容や目指し方を解説
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インフラエンジニアの運用保守とは?仕事内容や目指し方を解説
アンドエンジニア編集部
2024.07.01
この記事でわかること
インフラエンジニアの運用保守は、ITインフラの安定的な稼働を担う仕事である
インフラエンジニアは運用保守業務を通じてサーバやネットワークの基礎的なスキルを身に付けられる
運用保守の経験を積むことにより、設計や構築などの上流工程へのステップアップ、専門分野へのキャリアアップが目指せる

インフラエンジニアの運用保守とは

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インフラエンジニアは、ITシステムやネットワークの基盤であるITインフラの安定した稼働を支える役割を担っています。担当する工程としては、大きく設計・構築・運用・保守に分けられます。

その中でも運用保守は、システムが正常に稼働するよう運用し、必要に応じてメンテナンスや障害対応を行うことが主な業務です。

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インフラエンジニアのキャリアは運用保守から

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運用保守は下流工程とも呼ばれ、インフラエンジニアにおける基本的な業務です。運用保守の業務を通じてネットワーク機器の設定方法や、サーバの環境設定などの基本的なスキルや知識を身につけることができます。

運用保守の経験を積むことで、ITインフラの基礎をしっかりと学び、上流工程である設計・構築業務にキャリアアップするのが一般的です。

この記事では、インフラエンジニアとしてのキャリアを始めたい方のために、ITインフラの運用保守の仕事内容や求められるスキル、目指し方などを解説します。

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インフラエンジニアの運用保守の概要

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ここでは、インフラエンジニアの運用保守業務の概要について説明します。そもそもインフラエンジニアとは何かを解説し、運用保守の仕事内容やメリット、年収がどれくらいかも見ていきます。

インフラエンジニアとは

インフラエンジニアとは、サーバ、ネットワーク、OSなどのITインフラを管理し、システムが安定して稼働する環境を提供する職種です。

まずは要件定義に基づいてシステムに求められる機能や性能を明確にし、具体的なシステムの構成を設計します。

続く構築の工程では、設計に基づいてハードウェアの設置やソフトウェアのインストール、ネットワークの設定等を行います。

構築が完了してシステムの稼働が始まると、運用・保守の工程で、システムの監視やメンテナンス、トラブル対応を通じてシステムが常に最適な状態で稼働し続けるように管理します。

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運用保守の仕事内容

インフラエンジニアの運用と保守は、よく「運用保守」や「保守運用」とまとめて呼ばれることもありますが、その具体的な仕事内容と違いを押さえておきましょう。

運用業務は、システムが安定して動作するために必要な作業を行います。システムのパフォーマンスを最適化するためにサーバの負荷分散作業を行ったり、システムデータの定期的なバックアップを行ったりします。

また、システムの安定稼働を維持するために、定期的なメンテナンスやソフトウェアのアップデートを実施します。

一方、保守業務は、システムの安定性を維持するための作業を行います。具体的には、システムに故障や異常がないか稼働状況を監視します。

システム障害が発生した際にはすぐに復旧作業を開始します。原因を特定するためにログの調査やベンダーへの連絡も行い、再発防止のための調査も行います。

運用保守業務に携わるメリットとは

運用保守の業務には夜勤や障害発生時の緊急稼働があることから、きついと思う人もいるでしょう。また、日ごろの業務では定型的な業務が多く、つまらないと感じる人もいるようです。

しかし、インフラエンジニアとして運用保守業務に携わることにはさまざまなメリットがあります。

定型的な業務が多いのは確かですが、積極的に業務に関するスキルや知識を身に付ければ、保守や運用から構築へステップアップでき、設計にも携われる機会が得られるでしょう。

また、近年ではクラウドサービスを活用したITインフラの運用保守へのキャリアパスや、セキュリティ、サーバなどのプロフェッショナルへのキャリアアップの可能性もあります。

自ら学ぶ姿勢を持ち、キャリアを切り開く意思を持って運用保守業務に従事することで、インフラエンジニアとしての技術力の向上、キャリアの幅の拡大につなげることができるのです。

また、社会や企業の活動において重要なITインフラを支えるという、やりがいや充実感を感じられることも、運用保守に携わるメリットの1つと言えるでしょう。

運用保守システムエンジニアの年収とは

運用保守システムエンジニア・障害対応の年収は「マイナビエージェント職種図鑑」での平均年収は371万円(※2024年6月執筆時点)、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近い職種のIT運用・管理(顧客情報向け情報システムの運用)を参考にすると、平均年収608万円と分かりました。

国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、運用保守システムエンジニアは一般平均年収よりも、やや低めから高めまで幅があることが分かります。

インフラエンジニアとして高い年収を目指すためには、運用保守で経験を積み、上流工程である設計や構築を目指しましょう。また、ネットワーク、サーバ、セキュリティ、クラウド技術などの高度なスキルを持つことにより、さらに高収入が見込めます。

【参考】:マイナビエージェント職業別年収ランキング ※【平均年収 調査対象者】2020年1月~2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁

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インフラエンジニアの運用保守に求められるスキルとは

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ここでは、運用保守業務を行うエンジニアとして求められるスキルについて解説します。サーバとネットワークの基礎知識が求められるのはもちろん、トラブルシューティング能力や、コミュニケーション能力も必要とされます。

サーバとネットワークの基礎知識

インフラエンジニアが運用保守業務を担当するためには、サーバとネットワークの基礎知識が必要です。

サーバの仕組みを理解し、適切に管理する能力が求められます。Windows系、Unix系など使用するOSによってもサーバの設定や管理方法が異なります。

ネットワークにおいては、ルーター、スイッチ、ファイアウォールなどのネットワーク機器の設定や障害対応の知識を持ち、システム全体が正常に稼働するようにネットワークを管理するスキルが必要です。

さらに、サーバ監視ツールやネットワーク監視ツールなど、各種ツールの操作スキルも求められます。

トラブルシューティング能力

システムやネットワークに問題が発生すると、企業の業務全体が停止することもあり得るため、素早く的確な対応が求められます。

そのため、インフラエンジニアには、システムやネットワークの不具合を解決するためのトラブルシューティング技術が必要です。

トラブルシューティングの能力は、障害発生時の対応だけでなく、未然にトラブルを防ぐためにも役立ちます。

発生する可能性があるトラブルを事前に想定し、システムの監視ログを分析して、潜在的な問題を早期に発見することや、ネットワークの負荷分散設定を最適化することで、障害の発生を防ぐことができます。

コミュニケーションスキル

インフラエンジニアには技術的なスキルだけでなく、場合によってはコミュニケーションスキルも必要とされます。

システムやネットワークに関する問題が発生した場合、関連部門やチームメンバーと情報共有して対処に当たります。素早い原因の特定や復旧作業のためには、問題の詳細や対応策を的確に伝える能力が求められます。

また、運用保守担当として顧客の要望を聞いたり、提案を行ったりする場面も多くあります。技術的な専門用語を平易な言葉に置き換えて説明する能力も重要です。

インフラエンジニアの運用保守業務に携わるには

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インフラエンジニアで運用保守の業務を行うためには、どのような方法があるのでしょうか。ここでは、未経験からの目指し方や、運用保守に役立つ資格、運用保守からのキャリアパスについて説明します。

未経験から目指す方法とは

インフラエンジニアの求人は経験者の募集が多い傾向はありますが、未経験からでも目指すことは可能です。

近年、社会のIT化が進む中でIT技術者の不足が問題となっていることから、未経験者を採用して育成する企業も少なくありません。

特に運用保守では、業務を通して基本的なインフラエンジニアとしてのスキルを身に付けることができます。

サーバやネットワークの勉強を行うのと同時に、未経験者の採用がある求人を探して、積極的に応募してみると良いでしょう。

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運用保守に役立つ資格とは

インフラエンジニアの運用保守の仕事に就くために資格は必須ではありません。しかし、スキルと知識を身に付けるための学習として資格の取得を目指すのは役立ちます。

特に未経験からの場合、インフラエンジニアとしての基本的な知識を体系的に学ぶために、入門レベルの資格試験を受験することは有益と言えるでしょう。

ITエンジニアとしての基礎的な知識を身に付けるためには、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が主催する、基本情報技術者試験がおすすめです。

また、エントリーレベルのネットワークエンジニア向けの試験として代表的なものに、世界でも大きなシェアを持つネットワーク機器メーカーであるCiscoが主催する、CCNA認定試験があります。

CCNA試験合格を目指して勉強することで、ネットワークやセキュリティの基礎、ネットワーク機器の知識などを身に付けることができます。

【参考】:基本情報技術者試験 【参考】:CCNA

基本情報技術者試験とは?試験概要や合格率、ITパスポートとの違い
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運用保守からのキャリアパス

運用保守でインフラエンジニアの基礎的なスキルを身に付けることで、さまざまなキャリアが開けます。

数年間、運用保守の経験を積むことで、設計や構築などの上流工程へと進む機会が得られることも多くあります。

また、ネットワーク、サーバ、セキュリティなど、インフラエンジニアの専門領域は多岐にわたります。運用保守で培ったスキルを土台として、より専門性の高いインフラエンジニアを目指して成長することが可能です。

運用保守で十分なスキルを身に付けたら、自らが希望するキャリアパスを実現できる企業に転職することも検討できるでしょう。

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インフラエンジニアの運用保守で経験を積んでキャリアアップしよう

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ここまで、インフラエンジニアの運用保守業務について解説してきました。仕事内容やメリット、目指し方が分かったでしょう。

インフラエンジニアのキャリアは運用保守から始まります。サーバやネットワーク関連の知識を身に付けながら、求人を探しましょう。自分が成長できそうな企業を探して転職するのも良いでしょう。

しかし、1人で転職活動を行うのは大変なものです。職務経歴書の作成や面談の準備など、思った以上の労力と時間を必要とするでしょう。

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