▼ITエンジニアにおすすめの資格一覧をご紹介!
HTMLの資格は仕事に活かせる
HTMLは「HyperText Markup Language」の略で、Webサイトの構造を定義するためのマークアップ言語です。Webプログラミングを行う上で必須の言語であり、多くのWebプログラミング初心者が最初に学習する言語でもあります。
そんなHTMLには、関連資格がいくつかあります。HTMLを習得するのに必ずしも資格取得が必要なわけではありませんが、HTMLを用いて仕事をする上で大きなメリットがあります。
この記事では、HTML関連の資格取得によるメリットやおすすめの資格試験を紹介します。これからHTMLを扱う職種に就こうと考えている方、HTML関連の資格取得を検討している方はぜひ参考にしてください。
【参考】:HTML Standard
HTMLの資格を活かせる職種
HTMLはハイパーテキスト記述言語ですので、主にHTTP通信で用いられる記述言語です。そのため、Web系システムのコンテンツには必須の記述言語です。このことから、HTMLを扱う知識・技術はWebデザイナーおよびWebクリエイターには必要なスキルと言えるでしょう。
また、近年のアプリケーションではWeb形式での表示機能を活用することもあります。そのため、Webブラウザのフロントエンドとなる処理を担当するフロントエンドエンジニアにとっても、HTMLの資格取得はスキルアップのために有効であると言えます。
こういった職種に就いている方、また目指している方は、HTML関連の資格が就職や転職、キャリアアップに繋がります。目指すキャリアを着実に積み上げるためにも、資格取得をおすすめします。
なお、自身の資格やスキルを活かすためには、企業選びも大切です。数ある企業の中から1つに決めるのは大変なこともあるでしょう。そういった場合は、転職エージェントの活用をおすすめします。
ぜひ『マイナビIT エージェント』をご活用ください!
HTMLの資格を取得するメリット3つ
HTMLの資格を持っていなくてもHTMLを使うことはできるため、誰でもHTMLを活用したWebデザインを行えます。しかし、資格取得により作業品質が対外的に保証されることもあるため、業務としてHTMLを使う場合は資格取得のメリットが大きいと言えるでしょう。
品質保証の助けになる
資格を持っていることで、業務品質の信頼度を上げることが期待できます。このことは、転職や就職の手助けになるでしょう。
資格を持っていれば、その範囲の知識・スキルは十分に身に付いている、という客観的な証明になります。自身の業務品質を第三者に向けて保証することができるので、実務未経験者にとってもキャリア形成における有効な手段です。
知識を体系化できる
HTMLの試験対策として参考書や過去問を使った勉強をする過程で、知識を体系的に理解することができます。経験則やその都度調べていた疑問点などを、整理して理解するとともに、あまり触れてこなかった部分についても網羅的に知識を得ることができます。
そのため、知識やスキルの穴が少なくなり、高度なコンテンツ作成を安定的に実施できるようになるでしょう。
勉強のモチベーションを維持しやすい
資格取得という目標を設けることで、日々の勉強のモチベーションを高めることが期待できます。モチベーションや学習のスピードを落とすことなく取り組むことで、効率的に知識・スキルが身に付きます。
業務に必要な知識やスキルは常に向上させていく努力をするべきですが、日々の業務をこなす中でそのモチベーションを保つのはなかなか難しいものです。資格試験は受験日が年に1回または数回のものが多く、期日があることで勉強の中弛みを予防できるメリットもあります。
年収アップに繋がる
資格取得は転職や就職だけでなく、キャリアアップ・年収アップにも繋がります。フロントエンジニアの平均年収を例に挙げながら、考えてみましょう。
フロントエンドエンジニアの年収は「マイナビエージェント職業別年収ランキング/職種図鑑」での平均年収は385万円(※2024年3月執筆時点)、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近い職種のエンジニア/プログラマを参考にすると、平均年収592万円と分かりました。
国税庁2020年発表の民間給与実態統計調査における民間企業平均年収は433万円なので、フロントエンドエンジニアは一般平均年収よりやや低いか、場合によってはやや高くなることが分かります。
より高い年収を目指すには、スキルを磨いて自身の市場価値を高める方法や、Webディレクターやプロデューサーへとキャリアアップするなどの方法があります。その足掛かりとして、スキルアップや客観的なスキル証明に繋がる資格が役立つのです。
【参考】:マイナビエージェント職業別年収ランキング/職種図鑑 ※【平均年収 調査対象者】2015年から2016年の間でマイナビエージェントに登録いただいた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁
おすすめのHTML資格3選
HTMLに関する資格でおすすめするものを3つ紹介します。「HTML5プロフェッショナル認定試験」、「ウェブデザイン技能検定」、「Webクリエイター能力認定試験」の3つです。各資格にはそれぞれ特徴がありますので、以降で詳しく解説します。
HTML5プロフェッショナル認定試験
HTML5プロフェッショナル認定試験とは、エルピーアイジャパン(LPI-Japan)によって実施されている資格です。エルピーアイジャパンは、LinuC(Linux認定)やOSS-DB(オープンソースDB認定)といった認定も展開しています。
試験は全国各地のテストセンター(ピアソンVUE)で随時実施されています。合格点は非公表ですが、公式サイトには7割程度の正答率で合格すると記載されています。
認定の優位性有効期限は5年間となっており、認定から5年以内の再認定または上位レベルの取得が求められます。再認定しない場合はステータスがACTIVEからINACTIVEに変更されます。INACTIVEとなると、持っているスキルが最新のシステム開発に対応していないと見なされます。
なお、資格の名称は「HTML5」ですが、廃止されたHTML5に代わって最新のHTML Living Standardに対応しているため問題ありません。
HTML5プロフェッショナル認定試験は、レベルに応じて以下の2つの試験区分が用意されています。受験料はともに16,500円(税込)です。
レベル1(初級・中級レベル)
HTML5を使ってWebコンテンツを作成できるレベルで、HTML5・CSS3を対象としています。ITSSレベル2に相当します。
レベル2(中級・上級レベル)
動的コンテンツやシステム間連携アプリケーションを開発できるレベルで、レベル1に加えてJavaScriptやマルチメディア・通信・パフォーマンスの要素が追加されます。
ITSSレベル3に相当しており、レベル1に合格している(かつACTIVEである)ことがレベル2の認定条件になっています。
【参考】:HTML5プロフェッショナル認定試験 【参考】:FAQ-HTML5プロフェッショナル認定試験の合格点
ウェブデザイン技能検定
ウェブデザイン技能検定は、国家検定制度としてインターネットスキル認定普及協会(特定非営利活動法人)により運営されています。試験合格により名称独占である「ウェブデザイン技能士」を、名刺・ホームページ等へ表示することができます。
検定は1~3級に分かれており、2級と3級の試験は大都市を中心に年間4回(5月・8月・11月・2月)の試験日が設けられています。1級は学科(11月)・実技(2月)がそれぞれ年1回実施されています。100点満点のうち70点以上が合格です。
ただし、実技では試験要項にある各作業分類で、配点の60%以上正解する必要があります。受験資格と受験手数料(非課税)は以下の通りです。
3級(初級レベル)
「ウェブの作成や運営に関する業務に従事している者及び従事しようとしている者」が受験可能です。受験手数料は、学科が6,000円で、実技が8,000円または3,000円(25歳以下の在職者)です。
2級(中級レベル)
3級合格者、2年以上の実務経験を有する者、または所定の教育を受けた者・所定の実務経験を有する者が受験可能です。受験手数料は、学科が7,000円で、実技が16,000円または7,000円(25歳以下の在職者)です。
1級(上級レベル)
1級は学科試験と実技試験で受験資格が分かれています。学科試験は、2級合格後2年の実務経験を有する者、7年以上の実務経験を有する者、または所定の教育を受けた後に所定年数の実務経験を有する者が受験可能です。
そして、1級の学科試験に合格した者のみ実技試験を受けられます。受験手数料は、学科が 8,000円で、実技が 25,000円です。
【参考】:ウェブデザイン技能検定
Webクリエイター能力認定試験
Webクリエイター能力認定試験は、サーティファイが運営している資格認定です。全国各地のパソコンスクールで随時実施されています。レベルは、スタンダード・エキスパートの2つがあります。
合格ラインは、スタンダードで「実技問題の得点において得点率65%以上」、エキスパートで「知識問題と実技問題の合計得点において得点率65%以上」となっています。また、受験資格に学歴や年齢などの制限がないため、最初からエキスパートを受験することも可能です。
スタンダード(初級レベル)
HTML5・CSSを中心とした実技問題が出題され、モデル学習時間は24時間とされています。受験料は5,900円(税込)です。
エキスパート(初級・中級レベル)
HTML5・CSS・JavaScriptを中心とした実技問題並びに知識問題が出題され、モデル学習時間は38時間とされています。受験料は7,500円(税込)です。
【参考】:Webクリエイター能力認定試験
目的別の資格試験の選び方
どの試験を受験しようか悩む方も多いと思いますが、目的によって最適な資格も変わります。ここでは、目的別にHTMLの資格を整理しました。資格を選ぶ際の参考にしてください。
すぐにでも何らかの資格を取得したい
この場合は試験実施回数が多く、難易度がそれほど高くない資格を選択するのが得策です。そのため、「HTML5プロフェッショナル認定試験 レベル1」や「Webクリエイター能力認定試験 スタンダード」「同 エキスパート」をおすすめします。
【参考】:HTML5プロフェッショナル認定試験 レベル1 【参考】:Webクリエイター能力認定試験内容
じっくり挑戦したい
この場合はより上位の内容までカバーしている資格の取得をおすすめします。そのため「HTML5プロフェッショナル認定試験 レベル2」「ウェブデザイン技能検定 2級」に挑戦するのが良いでしょう。
前提条件として、HTML5プロフェッショナル認定試験・ウェブデザイン技能検定ともそれぞれ下位資格に合格することが求められます。しっかりと資格取得の準備を進めましょう。
【参考】:HTML5プロフェッショナル認定試験 レベル2 【参考】:ウェブデザイン技能検定-試験要綱
国家検定資格を取得したい
この場合は「ウェブデザイン技能検定」が唯一の候補となります。合格した級に関わらず、「ウェブデザイン技能士」を名乗ることができます。まずは3級合格を目指して準備を進めましょう。
なお、1級は実務経験を求められますので長期的な目標となります。1級を目指す方は、並行して「HTML5プロフェッショナル認定試験 レベル2」についても学習を進めることで相乗効果が期待できます。
【参考】:ウェブデザイン技能検定-試験要綱 【参考】:HTML5プロフェッショナル認定試験 レベル2
転職活動においても、資格があることで自分が保有するスキルを証明でき、優位に立つことができます。一方で、企業が求めているスキルや社風などは見えづらいため、自力で調べるには大変なこともあるでしょう。そういった場合は、転職エージェントの利用をおすすめします。
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HTML資格取得のための勉強方法
ここでは、資格取得のための勉強方法について解説します。基本的な勉強方法としては、参考書やサンプル問題などを活用して学習を進めていきます。以降で、サンプル問題とおすすめの参考書を紹介します。
なお、各資格試験の勉強時間の目安などは個人の知識やスキルにも依るため、受験の際には試験内容や参考書の内容などを確認して、計画的なスケジュールを立てましょう。
参考書を活用する
各試験団体から参考書と参考情報が提供されています。市販の参考書は数多くありますが、公式で紹介されているものであれば確実だと言えるでしょう。
■HTML5プロフェッショナル認定試験
【参考】:HTML5プロフェッショナル認定試験 参考資料ダウンロード 【参考】:HTML5プロフェッショナル認定試験 学習教材のご紹介(HTML5認定教材) 【参考】:HTML5プロフェッショナル認定試験 HTML5道場(コラム)
■ウェブデザイン技能検定
【参考】:ウェブデザイン技能検定 参考書籍等
■Webクリエイター能力認定試験
【参考】:Webクリエイター能力認定試験 問題集 【参考】:Webクリエイター能力認定試験 対応書籍 【参考】:Webクリエイター能力認定試験 推薦書籍
受験のサンプル問題を解く
各試験団体からサンプル問題が提供されています。サンプル問題を解くことで過去問対策になり、試験本番のイメージを掴むこともできます。
■HTML5プロフェッショナル認定試験
■ウェブデザイン技能検定
【参考】:ウェブデザイン技能検定 練習問題 【参考】:ウェブデザイン技能検定 過去問題の公表
■Webクリエイター能力認定試験
HTMLと併せて取得しておきたいスキル
HTMLはWebプログラミングにおいて非常に重要な言語ですが、業務を行うにはHTML以外の知識・スキルも必要になってきます。HTMLの資格取得と併せて、以下のようなスキルも磨いておくことをおすすめします。
CSS
CSS(Cascading Style Sheets)は、WebサイトやWebページの装飾を行うためのプログラミング言語です。HTMLで構造を定義しただけではデザイン性がないため、CSSを用いて文字のサイズや色を設定したり、背景や画像の設定を行ってページのレイアウトを整えたりします。
CSSはWebサイトの見やすさやデザイン性を大きく左右する言語で、通常HTMLとセットで使われます。Webサイトの制作やメンテナンスに関わるのであれば、HTMLとともに必須のスキルであると言えます。
JavaScript
より高度なWebサイト・Webページを制作するのに必要となるのが、JavaScriptです。JavaScriptは、Webブラウザ上で動作するプログラミング言語(スクリプト言語)で、アニメーションなどの動的な表現を行う際に用いられます。
ポップアップウィンドウや画像のスライドショー、画像の拡大表示、入力フォームの設置などWebページ上のインタラクティブな動作は、HTMLとCSSのみではできません。JavaScriptはWebサイトの利便性やユーザーエクスペリエンスを高めるのに大きな役割を果たします。
HTML、CSS、JavaScriptのスキルがあれば、フロントエンド分野の大部分を担うことができます。JavaScriptは、ITエンジニアとして活躍するためにぜひ身に付けておきたいスキルです。
【参考】:JavaScript|MDN
CMS
CMSとは「Contents Management System」の略で、テキストや画像、レイアウトといったWebサイトのコンテンツを保存・管理するシステムのことです。CMSがあることによって、既に保存されているテンプレートなどを利用できるようになるので、Webサイトの構築やメンテナンスが簡単にできるようになります。
CMSがあれば専門的なWebプログラミング知識を持たない人でもWebページの作成・更新ができるため、多くの企業が導入しています。そのため、Web制作に関わるエンジニアもCMSに触れる可能性は高いと考えられます。
専門的なプログラミング知識が必要とされないと言っても、CMSを上手に扱うにはそれなりの知識とスキルが必要です。HTMLやCSSと併せて勉強しておきましょう。
資格を取得してITエンジニアとしてスキルアップを目指しましょう
資格がなくても、HTMLコンテンツデザインの仕事は可能です。しかし、HTMLの規格が今後改定されたり、新しい動的コンテンツやモバイル用途が発達したりすることが予想されます。
そのため、最新テクノロジーに対応するためにも技術や知識向上が求められます。資格は最新技術や知識を持っていることの証明になるため、ITエンジニアにとって資格取得は大切だと言えます。
なお、HTMLの資格は特にフロントエンドエンジニアにおすすめです。フロントエンドエンジニアは主にWebサイト制作分野で活躍しており、ユーザが直接目にする部分を作る重要な職種でやりがいが大きいです。
そんなフロントエンドエンジニアを目指すなら、まず自分に合った企業探しや自身の希望を明確化する必要があります。
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