JavaScriptでゲームを開発するには?
JavaScriptはプログラミング言語の1つであり、画面に動きを与えたりアニメーションをつけたりすることができます。また、比較的習得のしやすさに定評があるため、多くのプログラミング初学者が学習に励んでいます。
Webサイト作りで活躍するイメージがあるJavaScriptですが、ゲーム開発にも活用することができます。ここでは、JavaScriptでゲーム開発するにはどのように行えば良いのかについて解説します。
サンプルコードやライブラリを活用する
JavaScriptでゲーム開発を行うには、初心者の方であればミニゲームなどのサンプルコードを活用する方法がおすすめです。まずは簡単なゲーム作成からスタートしましょう。また、ゲーム開発に便利なライブラリを活用することで、より簡単に完成度の高いゲームを開発することができます。
このように、サンプルコードやライブラリを駆使することがJavaScriptでゲーム開発を行うポイントです。ゲームエンジニアとしてさらに活躍していくには、研修制度が充実している企業への転職もおすすめです。
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JavaScriptでゲーム開発を行うメリット
JavaScriptは、ゲーム開発におすすめの言語です。実際、JavaScriptによって作られたゲームは多くあります。ここでは、なぜJavaScriptがゲーム開発においておすすめなのかについてまとめたので、ぜひ参考にしてください。
スマホゲームよりブラウザゲーム開発の方がハードルが低い
一口にゲームといってもさまざまな種類があります。JavaScriptで開発できるのはブラウザゲームです。ブラウザゲームはスマホゲームよりも開発するハードルが低めです。
スマホゲームの場合、公開する際にストアへの登録と登録料が発生します。また、iPhone向けにゲームを開発する場合はMacも必須です。さらに、ダウンロードしないとプレイできないため利用者にはハードルが高く、せっかく開発してもプレイしてもらえない可能性があります。
一方、ブラウザゲームは自サイトを作れば簡単に開発することが可能です。公開は無料で行うことができ、費用がかかるのはレンタルサーバー代くらいでしょう。ブラウザゲームの場合、制作途中で一旦公開することも可能なので、友人にプレイしてもらって改良を加えることもできます。
また、ブラウザゲームはダウンロード不要でプレイできるため、多くのユーザーに使ってもらえる可能性が高いです。
言語自体が簡単
JavaScriptは言語自体が簡単なのが特徴です。「ゲーム開発をするならやはり楽しくやりたい」と思う方が多いですが、難しい言語を選んでしまうと開発で悩む場面が多くあり、あまり楽しめません。例えば、C++もゲーム開発によく使われますが、C++はポインタなどの概念が難しく、ハードルが高めです。
JavaScriptは文法も平易で覚えることが少ないため、ゲーム開発に集中して取り組むことができます。
また、JavaScriptは開発環境構築が不要なのも大きく、他の言語の場合、プログラミングを行う際にファイルをインストールするなどの準備が必要です。この準備が結構難しいので挫折してしまう初学者の方が多いですが、JavaScriptはブラウザを用意するだけですぐに開発ができます。
解決方法が見つかりやすい
JavaScriptは多くの人が使っている言語です。そのため、分からない箇所を解決しやすいのもメリットでしょう。ライブラリの使い方やエラーの解決方法など調べれば出てくることが多く、コミュニティも充実しているため、JavaScriptについて丁寧に解説しているサイトも多くあります。
すでに多くのゲームがJavaScriptで開発されている
JavaScriptで開発されているゲームはすでに多くあり、GitHubなどからゲームのソースコードを入手することができます。ゲーム開発について勉強しやすいため、まずは既存のゲームを改良することから始めるのが良いでしょう。
ゲーム開発の入門におすすめな言語
JavaScriptはゲーム開発をする上では、最も難易度の低いプログラミング言語です。プログラミング初心者の場合、ハイレベルなゲーム開発を望まなければミニゲーム程度の開発はJavaScriptで制作することができます。
また、難易度の低さの他に、短期間で開発が完了するという点もJavaScriptでゲーム開発を行うメリットになります。ある程度慣れてきたら、Python→Ruby→C##→Java→Swift→C++、といった難易度の高いものへ徐々に挑戦していきましょう。
JavaScriptではどんなゲームが作れる?
JavaScriptはさまざまなゲームを開発できますが、実際にどのような種類のゲームが制作できるのでしょうか?ここでは、実際にJavaScriptで作られたゲームと併せて紹介します。
JavaScriptで作れるゲームの種類
JavaScriptで制作できるゲームは、さまざまな種類があります。企業が制作したもの、個人が制作したものなど、JavaScriptはプロ・アマ問わず多くのゲーム開発現場において活用されています。開発に便利なライブラリやフレームワークを利用すれば、素人の方でも簡単なゲームだと数時間で完成します。
以下に、JavaScriptで作成できるゲームのジャンル例をまとめました。
・ブロック崩しゲーム ・シューティングゲーム ・ボードゲーム ・アクションゲーム ・シミュレーションゲーム ・RPG
Javascriptで作られたゲーム
実際にJavaScriptで制作された代表的なゲームとして「Infinite Mario Bros」が挙げられます。一見Flashゲームのような見た目をしていますが、ベースがJavaScriptで作られており、HTML5でクオリティを高めています。元々はJavaで制作されたもので、2011年頃にHTML5版が公開されて話題となりました。
JavaScriptがメインで作成されたゲームのほとんどは、企業よりも個人で開発したものが多く、無料のものやサンプル集なども多いため、ゲーム制作の見本として試してみるものもおすすめです。
JavaScriptを扱うエンジニアの年収
JavaScriptを扱うエンジニアの職種には、プログラマーが挙げられます。ここでは、プログラマーの年収を算出します。
プログラマーの「マイナビエージェント職業別年収ランキング」での平均年収は344万円(※2023年2月執筆時点)、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近い職種のSE・プログラマ(ソフトウェア製品の開発・実装)を参考にすると、平均年収568万円と分かりました。
国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、プログラマーは調査媒体によって平均年収よりもやや低めだったり、高めだったりすることが分かります。
プログラマーは、スキルや実績によって得られる年収に幅があります。現在よりも高収入を目指す場合は、システムエンジニアへのキャリアアップや、ゲームプログラマーとしてのスキルやキャリアを積み、技術を活かせる企業に転職しましょう。
【参考】:マイナビエージェント職業別年収ランキング ※【平均年収 調査対象者】2020年1月~2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁
JavaScriptでゲーム開発に便利なライブラリ
JavaScriptには数多くのライブラリが用意されており、その中にはゲーム開発に使えるものもいくつかあります。そこで、ゲーム開発を行う場合に使えるライブラリを紹介します。ゲーム開発を行う場合、これらのライブラリをインストールして使い方を勉強していきましょう。
Phaser.js
Phaser.jsは代表的なゲームライブラリであり、主に2Dゲームの開発が可能です。無料で利用できるため、初心者でも利用ハードルが低いのが特徴です。有料のプラグインを購入すれば後ほど機能を追加することも可能です。
また、Phaser.jsはコミュニティが活発なライブラリでもあり、バージョンの更新が継続して行われているため、多くのゲーム開発者に愛用されていることが分かります。
【参考】:Phaser.js
phina.js
phina.jsは初心者におすすめのゲームライブラリです。phina.jsは「アイデアをすぐに形にできる」をコンセプトとして開発されたため、初心者に優しくなっています。
また、phina.jsは日本で開発されたライブラリでドキュメントが日本語のため、分からない箇所を調べやすく、phina.jsについて書かれた日本語のサイトも豊富にあるため、初心者の方はまずはphina.jsから始めてみましょう。
【参考】:phina.js
Babylon.js
Babylon.jsはWebレンダリングエンジンですが、ゲーム開発にも用いることができます。主に視覚化に関連した機能を提供し、ゲーム開発における質感の表現やメッシュの作成などを行うことが可能です。他のゲームライブラリと合わせて使うことで、効果を発揮します。
【参考】:Babylon.js
PixiJS
PixiJSは2D視覚化に特化したライブラリです。こちらもゲーム用ではないですが、ゲーム開発にも応用可能です。PixiJSを使うことで、グラフィック処理を高速化することが可能です。
【参考】:PixiJS
enchant.js
enchant.jsは2Dゲームの開発に使えるライブラリで、こちらはGitHubでソースが公開されているのがメリットです。enchant.jsは元々プログラミングの学習用として作られていましたが、利便性の高さが評価されており、ゲーム開発分野で多く使用されています。
【参考】:enchant.js:GitHub
Kiwi.js
Kiwi.jsは幅広いゲームの開発ができるライブラリです。元々はTypeScriptで開発されたHTML5ゲーム用のフレームワークで、「ゲーム開発分野のWordPress」を目指して開発されたものです。便利な機能が数多く入っているため、開発したいゲームを楽に作ることができるでしょう。
【参考】:Kiwi.js:GitHub
JavaScriptでゲーム開発をするのに必要なスキル
続いて、JavaScriptでゲーム開発を行うのに必要なスキルを紹介します。これらのスキルを一通り獲得することで、スムーズに開発が行えるようになるでしょう。ゲーム開発に興味がある方は、ぜひこれらの技術の習得に挑戦してみてください。
JavaScript文法の知識
まず必要なのが、JavaScriptの文法の知識です。JavaScriptは他の言語にはない機能もあり、エンジニア経験者であっても個別に勉強しないと使いこなすのは難しいでしょう。参考書などを購入し、JavaScriptの基礎をおさえることが重要です。以下に、おすすめの参考書を1つご紹介します。
「JavaScript[完全]入門」
▪著者:柳井政和 ▪ページ数:568ページ ▪出版社:SBクリエイティブ ▪発売日:2021/02/05
【参考】:JavaScript[完全]入門
本書は、JavaScriptの基礎的な知識から実用的な知識までをこれ1冊で網羅することができます。現場で活かせるスキルを身につけることができるため、手元に置いていきたい1冊です。
また、上記のような参考書の他にJavaScriptは「Progate」や「ドットインストール」などの学習サイトでも勉強することができます。参考書を読んで勉強するのが苦手な方は、こういったサイトを活用するのがおすすめです。
学習サイトはイラストや図を使って分かりやすく解説され、練習問題も掲載されているため、習熟度を確かめながら学習を進められます。月額料金も1,000円程度なので、参考書を購入するよりコスパ良く済む場合もあります。
ライブラリの知識
JavaScriptの文法を覚えた後は、ライブラリについて勉強しましょう。先程解説したゲームライブラリやグラフィック系のライブラリをインストールし、使い方を覚えます。ライブラリは参考書などをひたすら読むより、実際に動かしながら学んでいくのがおすすめです。
おすすめのゲームライブラリは、phina.jsです。phina.jsは初心者でも分かりやすくなっているため、まずはこちらから学習しましょう。
サンプルコードの読解力
ゲーム開発において、サンプルコードを読解する能力は重要です。
オープンソースのコードを改良してゲームを作るには、まずソースの内容を理解しなくてはいけません。ゲームにはさまざまな機能が必要なため、ソースコードが長くなりやすく、それらを読んでいくのは大変です。そのため、ソースコードを早く理解する能力が必要です。
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HTML・CSS
ゲーム開発を行う場合、ゲームの見た目を整えるのにHTMLやCSSの知識が必要です。どんなに優れたゲームでも、見た目が悪ければ楽しくプレイすることはできません。HTMLやCSSについてもしっかり勉強し、魅力的なゲームを開発できるようになりましょう。
エンジニア経験者なら、HTML・CSSの習得は難しくありません。プログラミング同様、1つ1つの単元を着実に理解していくことが肝心です。
JavaScriptのスキルを習得してゲーム開発を始めよう!
本記事では、JavaScriptを活用したゲーム開発について解説しました。ゲームライブラリの種類やゲーム開発で必要なスキルについて分かりました。
ゲーム開発というと難しいイメージを持つ方も多いかも知れませんが、JavaScriptは文法が平易な上、便利なライブラリが多くあるため、初心者でも本格的なブラウザゲームを開発することが可能です。
ただし、ゲーム開発を行う場合はJavaScriptだけでなく、HTMLやCSSの知識が必要です。また、サンプルコードを読み解く読解力も必要なため、こういったスキルを習得した上で開発に取り組むとスムーズに開発ができます。
まずはゲームプログラマーとしてJavaScriptを使いこなし、スキルや実績を積んだ後は上位職へのキャリアアップや、より条件の良い企業へ転職することで、自身の価値を高めることができます。そのためには、エンジニア職の転職に強い転職エージェントの活用がおすすめです。
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