JavaScriptでできることとは?
JavaScriptは「動的な言語」と言われているプログラミング言語であり、Webページを作成する際に画面に動きを与えたり、アニメーションをつけたりできるようになります。
また、人気の言語の1つでもあるので多くのプログラミング初学者が習得に励んでいます。TIOBEによる、2024年3月度のプログラミング言語検索数ランキングを表す「TIOBE Index for March 2024」では、JavaScriptは6位にランクインしています。世界的に見てもよく活用される言語であることが分かります。
【参考】:TIOBE Index - TIOBE
JavaScriptは画面に動きを与える・アニメーションをつけることができる以外にも、さまざまなことができる便利な言語です。この記事では、JavaScriptでできることを紹介し、習得に向いている人や学習方法などについても解説します。
JavaScriptでできること9選
それでは、具体的にどのようなことがJavaScriptでできるのか詳しくみていきましょう。
画面に動きを与える
JavaScriptを使うことで、画面に動きを与えることができます。例えば、文字色を変更したり背景の色を変更したりが可能です。さらに、スライドショーやアニメーションを作ることもできます。JavaScriptのプログラムはユーザが画面を表示してから実行されるため、ユーザが画面上で行った処理に合わせて動作することができるのです。
JavaScriptで作られたサイトには躍動感や迫力があり、サイトをより魅力的に見せるためには欠かせない言語です。
ポップアップウィンドウを表示する
ポップアップウィンドウもJavaScriptを使って表示させられます。ポップアップウィンドウとは、Webページ閲覧中に自動で画面上に表示される、小さなウィンドウのことです。広告やキャンペーンの通知などによく使われています。ポップアップウィンドウの表示内容も、JavaScriptによって変更できます。
フォームに入力された内容を取得する
JavaScriptではフォームに入力された内容を取得することも可能です。入力された内容をチェックし、入力ミスがあればアラートやメッセージを出すことができます。また、入力された情報を元にアニメーションを追加することもできるでしょう。
ブラウザ上で数値を計算する
JavaScriptはWeb上での数値計算も得意としています。Webサイト上で金額のシミュレーションなどをする際に、計算機としての役割を果たします。
代表的な例としては、旅行サイトにおけるホテル料金の自動計算や、保険サイトでの見積りなどが挙げられます。ユーザが入力した情報にもとづいて、単純な計算から複雑な条件つきの計算まで、さまざまな計算を行うことができます。
サーバと通信してデータを送受信する
JavaScriptはサーバと通信を行うことも可能です。サーバ側にデータを渡したり、逆にデータを受け取ったりできます。サーバ側と連携することで、高度な処理を行うことも可能です。通信を行うときは、Ajaxという機能を使うことが多いです。
拡張機能の開発
JavaScriptはChromeやFirefoxの拡張機能を開発することもできます。拡張機能とはブラウザをより便利に使える機能のことで、インストールすることで利用が可能です。例えば、ブックマークのグループ化機能、スクリーンショット撮影の簡易化機能など、数多くの種類があります。
ゲームの開発
JavaScriptではゲーム開発も可能です。ゲーム開発をする場合、「enchant.js」というテンプレートを使います。ゲーム開発というと難しいイメージがありますが、テンプレートを使えば簡単に開発が可能です。JavaScriptで作られたゲームの作品例としては、シューティングゲーム・RPG・テロリス・タイピングゲームなどが挙げられます。
近年、スマホの普及により多種多様なゲームを開発するためにゲームエンジニアが注目されています。ゲームエンジニアへの転職を目指すなら、JavaScript以外の言語も習得せねばなりませんが、まずはゲーム作りの入り口としてJavaScriptを習得しましょう。
スマホアプリの開発
スマホアプリは通常、Android向けとiOS向けそれぞれを別々の言語を用いて開発します。しかし、JavaScriptのフレームワーク「React Native」であれば、AndroidとiOSどちらにも対応したアプリを開発することができます。
別々につくる手間がなくなることで開発工数を大幅に削減することができるため、多くのスマホアプリでJavaScriptが用いられています。
Webアプリの開発
JavaScriptは、Web上で動作するWebアプリの開発にも用いることができます。Web画面に動きをつけたり、サーバとの間でデータを送受信できたりと、JavaScriptの得意分野はWebアプリを開発する上で非常に役に立ちます。
JavaScriptで作られたアプリのWebアプリの例には、チャットアプリやSNSアプリなどがあります。「Facebook」や「Instagram」など世界的に人気のWebアプリにも一部でJavaScriptが使われています。
特にユーザ側が直接操作するフロントサイドの開発では、JavaScriptのフレームワークが使われることが多いです。また、サーバーサイドの開発においても、JavaScriptを使用することが可能です。
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そもそもJavaScriptとは
JavaScriptでできることがわかったところで、プログラミング言語としてのJavaScriptの特徴について改めて確認しておきましょう。JavaScriptとはそもそもどういった言語なのか、JavaScriptとJavaの違いはなんなのか、多くの人が疑問に思うことについてまとめました。
豊富なライブラリが用意されている
JavaScriptは、Web開発分野で20年以上も使われています。ここまで長く使われている言語は珍しいでしょう。長く使われている分、JavaScriptには多様なライブラリが用意されています。例えば、「jQuery」というライブラリを使えば、簡単にJavaScriptのコードを記述できるため、業務効率化を図ることができます。
また、最近では「Node.js」というものもあり、こちらを使うとフロントエンド側だけでなく、サーバーサイド側でもJavaScriptを使うことができます。フロントエンドとサーバーサイドで利用する言語を共通化すれば、開発コストを下げられます。また、管理も楽になります。
ブラウザによって挙動で異なることがある
JavaScriptを扱う上で注意すべきなのが、ブラウザによって挙動が異なる可能性があることです。Chromeでは正常に動いてもOperaでは動かない、といった事態が発生する可能性があります。また、ブラウザのバージョンによっても挙動が異なる場合があります。そのためJavaScriptでアプリを作る際は、複数の環境でテストする必要があるでしょう。
初心者でも学びやすい
JavaScriptは初心者でも学びやすいのも大きな特徴です。まずJavaScriptを実行する上で、開発環境を整える必要がありません。ブラウザさえあれば動かすことが可能です。さらにJavaScriptは文法も分かりやすい上に、覚えることも少ないため、C言語のようにハードウェアの部分まで理解している必要もありません。
また、JavaScriptは長年使われている言語のため、ネットに多くの情報が載っています。こういった点からも、JavaScriptは初心者でも扱いやすい言語と言えるでしょう。
JavaとJavaScriptは全く違う
よく勘違いされやすいですが、JavaとJavaScriptは全く別のプログラミング言語です。Javaは業務アプリやAndroidアプリを開発するための言語であり、JavaScriptとは作れるものが異なります。そのため、「フロントエンド開発がしたいのに間違えてJavaを学習してしまった」ということがないようにしましょう。
JavaScriptが扱えるITエンジニアの年収
JavaScriptは人気のプログラミング言語ですが、JavaScriptが扱えるITエンジニアはどの程度の年収を得られるのでしょうか。ここでは、JavaScriptを活用する職種である、プログラマーの年収を参考にしてみましょう。
「マイナビエージェント 職種図鑑」でのプログラマーの平均年収は344万円、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近い職種のSE・プログラマ(ソフトウェア製品の開発・実装)を参考にすると、平均年収568万円と分かりました。
国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、プログラマーは一般平均年収と比較して、年収にバラつきがあることが分かります。
プログラマーの年収は、年齢・スキル・資格の有無によって大きく変わります。「マイナビエージェント 職種図鑑」を見てみると、20代は平均が322万円なのに対して、30代では400万円と大きくアップします。より専門的なスキルを身に付けたり、さまざまな言語を扱えるようになったりすることで、高収入を狙える職種へのキャリアアップも可能です。
【参考】:マイナビエージェント 職種図鑑 ※【平均年収 調査対象者】2020年1月~2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁
JavaScriptに向いている人
ここでは、JavaScriptを勉強するのに適している人を解説します。「Webアプリ開発をしたい人」「ユーザが直接触る部分を担当したい人」、この2つに該当するなら、JavaScriptに向いていると言えるでしょう。それぞれ詳しく解説していきます。
Webアプリ開発をしたい人
JavaScriptに向いているのは、Webアプリ開発をしたい人です。JavaScriptはWebアプリ分野のエキスパートと呼べる言語です。スマホアプリやデスクトップアプリ開発においても使われますが、主流なのはWebアプリです。
例えば、YoutubeやTwitterなどのSNS、Amazonや楽天市場のようなECサイト、ブラウザで使える拡張機能などを開発したい方におすすめです。
ユーザが直接触る部分を担当したい人
Webアプリ開発の中でも、ユーザが直接触る部分を担当したい方におすすめです。フロントエンド側の開発はJavaScriptを最もよく使う分野で、ユーザの入力に対する動作を指定するなどします。ユーザが目に見える部分のためフィードバックが得られやすく、やりがいを感じる人も多いです。
その代わりJavaScriptは、ユーザから見えない部分の処理には不向きです。例えば、ユーザーデータを更新したり、サイトに表示する情報を生成したり、といったサーバ側で行う処理には、PHP・Python・Rubyなどの言語がよく使われます。
最近ではNode.jsのおかげでJavaScriptもサーバ側で使えるようになりましたが、Node.jsはまだ主流とまではいきません。そのため、フロントエンド側を担当したいならJavaScript、サーバ側を担当したいならPHP・Python・Rubyを勉強するのがいいでしょう。
JavaScriptの学習方法
ここまでJavaScriptでできることや特徴について解説しました。ここまで読んでJavaScriptを学びたくなった人もいるでしょう。そこで、JavaScriptの具体的な学習方法について解説していきます。おすすめの学習方法を3つ紹介しますので、自分に合った方法を選びましょう。
ソースコードを読む
Webページで右クリックし「ページのソースを表示」を選択すると、そのページのソースが表示されます。ここには、JavaScriptのコードも書かれていることがあります。これらのコードを読んで勉強することが可能です。他人のコードを読むことで、実践的な書き方を学べるでしょう。
どういった処理を行っているのか、もっと効率的な書き方はないか、などを考えながら読むことで、より勉強効果をアップさせられます。
学習サイトを活用する
ネット上にある学習サイトでもJavaScriptは勉強できます。本格的に利用するなら有料ですが、比較的安価なので書籍を購入するよりもコスパが良いです。説明も分かりやすく、JavaScriptに初めて触れる人でも理解学習を進めやすいです。
また、各単元の終わりに練習問題があるなど、より習熟度を上げられる工夫も施されています。スライドを使って学習する形式だったり、動画で学習する形式だったり、サイトによって様々な学習スタイルがあります。自分に合った方法で学習を進めていきましょう。
プログラミングスクールを利用する
独学では習得が難しいと感じる場合は、プログラミングスクールを利用するのも手です。プログラミングスクールでは先生が1から教えてくれるので、挫折することなく学習を進められます。分からないところも、質問すれば丁寧に答えてくれます。
ただし、プログラミングスクールは他の学習方法に比べて料金が高いです。また、エンジニア未経験者向きのスクールが多く、経験者にとってはカリキュラムの進捗がゆっくりに感じられるかもしれません。短時間でJavaScriptのスキルを身につけられる点は魅力的ですが、経験者の方は独学でも問題はないでしょう。
フロントエンド開発に携わりたいならJavaScriptを勉強しよう
本記事では、JavaScriptでできることについて解説しました。JavaScriptを使うことで、Webページの文字や写真に動きをつけたり、アラートやポップアップを表示したりすることが可能です。
JavaScriptはフロントエンド開発分野においては、長年使われ続けている言語です。フロントエンド開発に携わりたいなら、ぜひJavaScriptを勉強しましょう。
なお、習得した後はスキルを活かせる職場探しが必要ですが、自分に合う企業選びは想像以上に難しく、思うようにいかないこともあります。
そこでぜひご活用いただきたいのがマイナビIT エージェントです。
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