未経験からITエンジニアになるのは難しい？
近年、社会のIT化が進み、AI（機械学習）やDX推進による自動化などの話題をよく耳にすることがあります。ITエンジニアになって、このように注目を浴びているIT業界で活躍したいと思っている方も多いでしょう。
しかし、未経験からITエンジニアを目指す方の中には、専門的なスキルや知識を必要とするITエンジニアに未経験からでもなれるのか不安な方もいるかもしれません。未経験からITエンジニアになることはできるのでしょうか。
ITエンジニアは未経験からでも目指せる
現在、IT技術の拡大によってIT人材は不足しており、これからもIT人材の需要は高まると考えられていることから、IT企業の中には未経験者でも応募できる求人を出している会社も多くあります。
そのため、結論から言うと、ITエンジニアは未経験からでも目指すことが可能です。しかし、ITエンジニアを目指すと言っても、何をすれば良いかわからないまま動き出すと、転職失敗という結果になってしまう可能性もあります。
そこで、この記事では未経験からITエンジニアになりたい方のために、ITエンジニアという職種について解説し、 ITエンジニアになるために知るべきこと、やるべきことを説明します。
ITエンジニアとはどのような仕事？
ITエンジニアは、IT（情報技術）を扱う技術者で、目的に応じてコンピュータを動かすシステムを開発するのが目的です。ここでは、ITエンジニアの種類や将来性、年収などについて説明します。
ITエンジニアの種類とは
ITエンジニアには、専門分野により様々な職種があります。まずは、自分がどの分野で働きたいかというイメージを持つことが大切です。代表的なITエンジニアの種類を挙げますので、どのITエンジニアに興味を惹くか考えてみてください。
1.システムエンジニア（SE） 企業や団体が使用する業務システムやアプリケーションを開発する仕事です。SEは、クライアント企業がシステムに何を求めているか打ち合わせをし、要件定義・基本設計・詳細設計を行います。
また、テストや運用までの開発スケジュールやプログラマーの人員の管理も行い、プロジェクトの現場責任者として活躍します。
2.プログラマー プログラマーはシステムエンジニアの書いた設計書に従って、実際のプログラミングを行う仕事です。要求仕様を実現するために、プログラミングスキルを活用してプログラムを作成します。
プログラマーは、他の様々なITエンジニアにステップアップするための基本職とも言えます。他のITエンジニアよりも未経験可の募集が多く、初めてITエンジニアを目指す方におすすめです。
3.Webエンジニア Webエンジニアは、WebサービスやWebアプリケーションの開発を行います。近年、スマートフォンが普及して様々なWebサービスやWebアプリケーションが使われているため、どのようなものを開発するのかイメージしやすいのではないでしょうか。
Webエンジニアは、ユーザの目に見える画面のレイアウトや操作を担当するフロントエンドエンジニアと、ユーザの目に見えない内部的な処理を担当するバックエンドエンジニアに分かれます。
未経験からチャレンジする場合、使用するプログラミング言語が比較的習得しやすいフロントエンドエンジニアを目指すと良いでしょう。
4.サーバーエンジニア サーバーエンジニアは、データや情報を処理し、提供するパソコンであるサーバの設計や構築・運用保守などを行うITエンジニアです。
クライアントの業務内容をヒアリングして必要なサーバを設計し、機器の選定やOS・ソフトウェアのインストールを行なって環境構築を行います。運用開始したらトラブルなく稼働するよう監視し、障害が発生したら復旧作業を行います。
5.ネットワークエンジニア ネットワークエンジニアは、コンピュータネットワークの設計・構築・運用を担当するITエンジニアです。クライアントとサーバ、または個々のコンピュータを繋げてデータをやりとりできる環境を作り、維持することが仕事です。
ネットワークエンジニアは、ルータやスイッチなどのネットワーク機器や、ケーブル・ネットワーク関連の規格などに関する幅広い知識やスキルが必要とされるため、機器類を扱うことに興味がある方には特におすすめの職業です。
ITエンジニアの将来性
近年、IT技術の普及によりITエンジニアは人手不足の状態が続いており、ITエンジニアの需要が高まりつつあります。経済産業省の「IT人材需給に関する調査(概要)」では、2030年にはIT人材が45万人が不足するという試算も出ています。I
【参考】：IT人材の育成（METI/経済産業省）「IT人材需給に関する調査」について
ITエンジニアが注目を集めていることから、ITエンジニアが増えすぎて需要が減るのではないかという懸念も聞かれますが、今のところ、その心配は必要ないと考えられます。
ITエンジニアとして技術を身につければ手に職をつけることができ、キャリアアップして様々な会社や現場で活躍することも可能です。ITエンジニアは十分な将来性がある職業であると言えます。
ITエンジニアの年収
代表的なITエンジニアであるシステムエンジニア（SE）の年収は「マイナビエージェント 職種図鑑」での平均年収は431万円、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近い職種のSE・プログラマ（顧客向けシステムの開発・実装）を参考にすると、平均年収593万円と分かりました。
国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、ITエンジニアは一般平均年収よりも、やや高めであることが分かります。
ITエンジニアの種類によっても大きく年収は異なります。将来的により専門的で高い収入を得られるITエンジニアを目指したい場合は、なりたい職種を決めて必要なスキルや知識を習得してキャリアアップしましょう。
【参考】：マイナビエージェント 職種図鑑 ※【平均年収 調査対象者】2020年1月～2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】：IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別（P7） 【参考】：民間給与実態統計調査-国税庁
ITエンジニアを目指すときに気になるポイント
ここでは、ITエンジニアを目指す方によくある不安や悩みについて解説します。
ITエンジニアはきついというのは本当？
ITエンジニアについてインターネットの情報などを見ていると、未経験からITエンジニアはきついからやめとけ、という意見もあるようです。ですが、これは、勤める会社や個人の感じ方によるところが大きいです。
例えば、ITエンジニアはクライアント企業からの依頼内容によっては納期が短く残業が多くなることがあります。これは勤める会社により異なりますので、あらかじめ応募する企業をよく調べて応募しましょう。
また、流れの速いIT業界についていくために勉強を続ける必要があって大変だという意見もあります。しかし、これは向学心のある方にとっては、楽しめることでもあります。むしろ、新しい技術への興味を持って積極的に情報収集を続けられる人はITエンジニアに向いていると言っていいでしょう。
ITエンジニアには30代・40代からでもなれる？
30代・40代の未経験者でも、今後の成長が期待できるIT業界で働きたいと考える方もいるでしょう。
一般的に30代・40代の未経験者ではITエンジニアへの転職は厳しいと言われていますが、決して無理ではありません。
独学であってもプログラミングスキルやIT関連の専門知識がある程度あり、前職での経験を活かせる転職であれば、成功の可能性は十分にあります。例えば、前職が営業であれば、IT/Web系マーケティングやITシステムの構築や導入の提案などで活躍できるでしょう。
ITエンジニアにはアルバイトからでもなれる？
学生やフリーターの方の場合、アルバイトでプログラマーやテスターを募集している場合もあります。アルバイトからITエンジニアの正式採用があるかは企業にもよるため確認が必要ですが、将来ITエンジニアになりたい方にとっては、仕事内容を体験し、職場環境を知るため経験しておくのも良いでしょう。
未経験からITエンジニアになるための方法
未経験からITエンジニアになるためには、具体的にどのようなことが必要なのでしょうか。まず、なりたいITエンジニアの種類を決め、必要な勉強をして、実績を作ることが大切です。
なりたいITエンジニアの種類を決める
まずは、目標が定まらなくてはどちらへ進めばいいか決めることができません。自分が目指すITエンジニアの種類を決めましょう。
今の仕事で使っている業務システムが便利だと思うならシステムエンジニア、日頃利用するWebサービスに興味があるならWebエンジニアなど、自分の興味を基に方向性を決めることをおすすめします。
プログラミングの勉強をする
ITエンジニアになるためには、プログラミングスキルは必須です。勉強が得意な人であれば、書籍や学習サイトなどを利用して独学でも習得可能です。独学が難しければ、プログラミングスクールに通って勉強する方法もあります。
未経験から学習するプログラミング言語としては、Webサイトの見た目や動きを制御するHTMLやJavaScriptがおすすめです。自分のパソコンでもプログラミングして動作を確認する環境を作りやすい言語のため、学習に取り掛かりやすいでしょう。
他には、近年注目されているAI・機械学習の開発に使われ、比較的シンプルな言語構造を持つPythonや、Webサービスの裏側の処理を担当し、WordPressなどのCMSでもよく使われるPHPなどもおすすめです。
ポートフォリオなどを作成する
プログラミング言語の勉強が進んできたら、自分が作ったWebサイトやアプリケーションを他人に見てもらえるポートフォリオを用意しましょう。そうすることで、自分の現在のスキルや学習の成果を見せることができます。
クオリティが高くないからと言って恥ずかしがる必要はありません。転職の段階では、まず独学やプログラミングスクールで学んだことを積極的にアウトプットすることで、やる気をアピールすることが重要です。
未経験からITエンジニアを目指すなら相談できる相手がいると安心
ここまで、ITエンジニアの種類や未経験からITエンジニアを目指す方法を解説しました。IT業界で活躍したいという熱意を持ってITエンジニアを目指す方の助けになると幸いです。
ですが、プログラミングの勉強をしてポートフォリオを作っても、いざ転職しようと思うと、未経験者を募集している企業を探して面談対策を行うなど、するべきことがたくさんあります。そのため、今の仕事をしながら自分で転職活動を行うのはハードルが高いと感じる人も多いでしょう。
そこで利用を推奨するのがマイナビIT エージェントです。
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未経験からのキャリアチェンジは心身ともに本当に大変だと思います。少しでもご自身の負担を減らすべく、エージェントサービスを活用して、失敗のない転職活動に臨んでいただければ幸いです。
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