Windows11のバックアップ最新情報
Windows OSでは、用途別に複数のバックアップ機能が搭載されています。特にWindows11では定期的にシステムコンポーネントの改善が図られ、「Windows 11 バージョン22H2」からは「Windows バックアップ」アプリが追加搭載されています。
ここでは、この「Windows バックアップ」アプリについて紹介していきます。
【参考】:Microsoft サポート: Windows PC をバックアップする
「Windows バックアップ」アプリとは
「Windows バックアップ」アプリとは、新しいデバイスへ環境を移行するためのアプリです。これは従来の「アプリの復元」を改良し、「Windows 11 Insider Preview」で先行公開していたアプリを正式リリースしたものです。
このアプリは、「Windows 11 バージョン23H2」ではあらかじめ標準搭載されています。
「Windows バックアップ」アプリの起動
「Windows バックアップ」アプリは、スタートメニューの「すべてのアプリ」の「Windows バックアップ」をクリックし、起動します。バックアップ対象は、「フォルダー」「アプリ」「設定」「資格情報」の4つの分類から指定します。
バックアップを行うには、Microsoft アカウントにサインインする必要があります。
「Windows バックアップ」アプリの使い方
「フォルダー」の分類では、「デスクトップ」や「ドキュメント」などを指定することができます。「アプリ」は、インストールされているアプリをバックアップします。「設定」では、Windowsの設定や個人用設定などをバックアップします。「資格情報」は、Wi-Fiネットワークやパスワードをバックアップします。
バックアップの指定方法はいずれも、スライダースイッチを「オン」または「オフ」に切り替えて指定します。指定が終了したら、「バックアップ」を選択します。
バックアップの復元方法
「Windows バックアップ」アプリのバックアップが終了したら、新しいPC、あるいはWindowsの再インストールに保存データを使用することができます。
バックアップを復元するには、Windowsセットアップ時にバックアップを取得したMicrosoft アカウントにログインし、バックアップを復元するかどうか表示に従って進めていきます。
「フォルダー」のバックアップは、「OneDrive」に格納されていますので、「OneDrive」にサインインすれば必要なタイミングで復元が可能です。
Windows11のバックアップ
Windowsに限らずパソコンが故障した時など、バックアップを取らずに後悔する人が少なくありません。パソコンをWindows11に切り替えられた皆さんは、バックアップは万全でしょうか?
この記事では、Windows11パソコンのデータのバックアップと復元方法について解説していきます。バックアップソフトがない、バックアップできない、バックアップの方法が分からない方、これからWindows11にアップグレードを予定している方はぜひ参考にしてください。
バックアップの重要性
バックアップの重要性は誰もが理解しています。理解していながらもデータ消失のミスが起きるのは、「まだ大丈夫」「自分はミスをしない」などの気の緩みから起こるのかもしれません。
バックアップはリスク管理であり、万が一に備えることです。パソコンの故障は使用年数に関わらず発生します。落雷によるサージ(異常に高い電圧が発生すること)によって、購入したばかりのパソコンが壊れたという話もあります。
重要なデータや情報が喪失すると、企業レベルで考えれば、営業停止・競争力低下・信用失墜などのリスクがあります。
個人レベルでも、住所録・電話帳・日記・収支台帳・アカウント情報・パスワードなど日常生活に関わるものから、作成したコンテンツ、プログラムなど、仕事に関わるものまであります。そうしたことを今1度再認識しましょう。
Windows11標準搭載のバックアップ機能を利用
Windows11のバックアップ方法は複数ありますが、ここでは無料で使える「バックアップと復元(Windows 7)」を利用する方法を紹介します。この機能は、Windows7標準搭載だった「バックアップと復元」とほぼ同じ機能ですが、Windows11では「バックアップと復元(Windows 7)」に名称変更しています。
この機能を使ってバックアップを取得しておくと、万一Cドライブに保存してあったファイルやフォルダーが破損しても、バックアップから復元することが可能です。
バックアップは外部ストレージ(外付けハードディスクやUSBメモリ)を利用します。空の外付けHDD、外付けSSD、もしくはUSBメモリを用意しておいてください。ネットワーク接続のNAS(ネットワークストレージ)でも構いません。容量は32GB以上を確保しましょう。
ではこれから、Windows11で「バックアップと復元(Windows 7)」 を利用した、 データのバックアップとデータの復元方法について説明します。
Windows11でコントロールパネルを開く
Windows11に関する設定は、大半が[設定]画面で行うことができますが、バックアップ機能など一部の設定は「コントロールパネル」から行うようになっています。一般の人がコントロールパネルを操作することがないためか、コントロールパネルはスタートメニューにはありません。
そこで、コントロールパネルを簡単に表示する方法を紹介します。基本的には以下の3つの方法があります。試してみて、自分に合った方法を選んでみてください。
1.スタートメニューから検索 [Windows]キー → [スタートメニュー]→ 1番上にある検索窓に「cp」と入力し、表示された「コントロールバネル アプリ」をクリックします。
2.エクスプローラーから エクスプローラーを起動し、画面左の[PC]をクリック、続けて画面左上の[↑]をクリック、表示されたアイコンから[コントロールパネル]を選択します。
3.「ファイル名を指定して実行」から起動 [Windows]+[R]キーで「ファイル名を指定して実行」ダイアログボックスを表示し、「control」と入力して[Enter]キーを押します。
バックアップの設定
「コントロール パネル」が表示され、「バックアップと復元(Windows 7)」をクリックすると、以下の「バックアップと復元(Windows7)」のウィンドウが表示されますので、「バックアップの設定(S)」を選択します。
バックアップ先の選択
「バックアップの設定」画面が開いたら、バックアップ先として利用可能なドライブが表示されますので、バックアップ先ドライブを選択します。選択をしたら[次へ(N)]をクリックし、バックアップ選択画面に進みます。
バックアップ対象の選択
ここでは、バックアップの対象を選択します。自分で選択するのが不安な方は、「自動選択」を選択するとよいでしょう。対象の選択が済んだら[次へ(N)]をクリックし、バックアップ設定の確認画面に進みます。
バックアップ設定の確認(スケジュール設定)
続いて、ここまで設定したバックアップを確認します。ここではスケジュールの変更ができますので、デフォルト設定「毎週日曜日の19:00」から変更したい場合は、画面中央下段の「スケジュールの変更」をクリックします。
スケジュールの変更をする
デフォルトで設定されたバックアップのスケジュールを変更できます。スケジュールバックアップはパソコンの電源が入っている時にしか行われませんので、曜日や時間の設定に気をつけましょう。
設定の保存とバックアップの実行
スケジュールの設定を確認したら、[OK]ボタンをクリックし、「バックアップの設定」画面に戻り、[設定を保存してバックアップを実行(S)]をクリックします。
バックアップの開始
バックアップが開始されたら、バックアップの進行状況が確認できます。電源を切らないよう気を付けてください。バックアップの時間は長くても20〜30分程度ですが、画面上は進行状況が分かりづらいので、不安な方はバーの右側、[詳細の表示(I)]をクリックするとよいでしょう。
バックアップの確認
バックアップが終了すると以下の画面が表示されます。バックアップの設定を確認したい場合は、画面下の[設定を表示するにはWindows7のファイルの回復コントロールバネルを開きます]をクリックします。
念のため、バックアップデータが取得先のドライブに保存されていることを確認しておきましょう。該当のドライブをエクスプローラで開いてみて、以下のように表示されたら、正しく保存されています。
バックアップからデータを復元する
ここまで紹介した方法で、大切なデータは外部ドライブにバックアップ保存されました。では、バックアップからフォルダーやファイルを復元するには、どのように操作すれば良いのでしょうか。これからその復元方法について紹介します。
バックアップと復元(Windows 7)の復元機能を利用する
ここでは、ここまで紹介した「バックアップと復元(Windows 7)」機能を利用して作成したバックアップからファイルやフォルダーの復元を行います。このバックアップはあくまでもユーザーデータのバックアップであり、Windows11システム自体の損傷などは復元できませんので気を付けてください。
先ほどのバックアップと同様にコントロールバネルを開き、[バックアップと復元(Windows 7)]を選択します。以下の画面が表示されたら、右下の[ファイルの復元(R)]をクリックします。
復元するフォルダーやファイルを参照する
以下の画面で復元したいファイルやフォルダーをバックアップから参照、検索します。ここでは[フォルダーの参照(Q)]をクリックしてみます。
復元するフォルダーやファイルを選択する
バックアップ先のドライブが開いたら、フォルダーまたはドライブの参照画面で、[Microsoft Windows バックアップ]内から復元するフォルダーを選択して[フォルダーの追加]をクリックします。
復元フォルダーの確認
復元したいフォルダー(ファイル)が表示されたことを確認したら[次へ(N)]をクリックします。
ファイル復元場所の選択
フォルダー(ファイル)の復元場所を選択する画面が表示されますので、[元の場所]か[次の場所]を選択し、[復元(R)]をクリックします。
復元ファイルのコピー
復元するファイルと同じ名前のファイルがコピー先にあると、以下の画面が出力されます。更新日時を確認し、いずれかを選択します。
Windows11の他のバックアップ方法
Windows11では、「バックアップと復元(Windows 7)」の他に「ファイル履歴でファイルのバックアップ コピーを保存」が利用可能です。「ファイル履歴でファイルのバックアップ コピーを保存」では、定期的に対象となるデータを自動バックアップすることができます。
また、OneDriveを用いた同期などのバックアップも可能です。OneDriveではネットワークバックアップや、複数のPC間でのデータ共有が可能です。複数のパソコンを利用(共用)し、それぞれがネットワークで繋がっている場合は、こちらの利用も検討してみてください。
ただし、バックアップにはタイムラグがあり、またバックアップが正常に行われたか否かの成否確認がしづらい点はデメリットです。
その他、システムイメージを作成し、システムの破損や喪失時に、システムイメージから復元させる方法もあります。詳しくは以下のURL「PC をバックアップおよび復元する」を参照してみてください。
[スタートボタン]→右クリック→[設定]→[アカウント]→[Windowsバックアップ]
【参考】:無料のクラウド ストレージ - ファイル共有 | OneDrive 【参考】:Windows PC をバックアップする|Microsoft Supprt
Windows11を安心して使うために
この記事では、Windows11のバックアップ方法として最新の「Windows バックアップ」アプリ、ならびに「バックアップと復元(Windows 7)」を中心に解説しました。バックアップは目的によってさまざまな方法がありますが、今回はバックアップがなければ復旧が難しい、個人作成のデータのバックアップにフォーカスしました。
Windows11を安心して使うには、まずバックアップの設定をしておきましょう。バックアップの設定をまだしていない方は、この記事を参考に設定してみてください。
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