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LPIC受験を目指すエンジニアに必要な知識や情報をまとめて解説!
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LPIC受験を目指すエンジニアに必要な知識や情報をまとめて解説!

アンドエンジニア編集部
2023.11.30
この記事でわかること
LPIC「Linux技術者認定試験」はLinuxエンジニアとしての技術力を認定する資格でレベル1からレベル3まである。
LPIC資格に有効期限はないが、有意性の観点から5年以内に再受験が求められる。
LPICレベル1の受験では、おすすめの参考書と練習問題、オンライン学習サイトの利用で合格できる実力が身に付く。

LPICを受験する

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Linuxエンジニアを目指すならスキルアップとスキル証明のために、ぜひとも受験しておきたい資格としてLPIC資格があります。ここでは、LPICの受験を考えているエンジニアの方に向け、初めてLPICを受験するために知っておきたいことについて解説していきます。

そもそもLinuxとは

Linuxは一言で表すと、MacやWindowsなどと同じOSの1つです。リーナス・トーバルズ氏が開発したLinuxはオープンソースのOSで、約30年前の1991年に公開されました。

当時はパソコン向けのOSとしてリリースされましたが、今ではサーバーや組み込みシステム(スマホやテレビなどの家電、自動車)など、さまざまな分野で利用されており、エンジニアにとって切っても切れないOSの1つと言えます。

Linuxは無料で軽量なOSであり、しかもソースコードが公開され、自由に改変できる点から未だに大きなシェアを占めています。

WindowsとLinuxの違いは?具体的な比較ポイントを解説!
若手エンジニアにはMacが人気?その理由やメリット、Windowsとの違いを解説!

LPICとは

LPICは「Linux技術者認定試験」(Linux Professional Institute Certification)の略称で、Linuxエンジニアとしての技術力を認定する資格です。LPICはNPO法人Linux技術者認定機関のLPI(本部はカナダ)の日本支部が運営しています。

LPICの日本語サイトには、認定資格や学習方法などが掲載されています。次の図のように、トップページから「認定資格」のタブをクリックして必要なLPICのレベルを選択します。

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【図】:LPI公式サイトの認定資格情報

LPICの世界の受験者総数は延べ60万人以上、国内は延べ20万人以上(2018年6月現在)に達し、日本は世界でも有数の認定者大国になっています。

LPICの受験者、合格者が多くいることから、「LPIC資格は意味ない」と揶揄されることもありますが、後ほどの「LPIC取得のメリット」にあるように、LPIC取得の意味は十分ありますので、ぜひ積極的に受験をしてみてください。

【参考】:LPI 公式日本語サイト

LPICとは何か?勉強方法や3つの試験の難易度について解説!

LPICの3つのレベル概要と難易度

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ここでは、LPICの3つのレベルに関して、それぞれの概要と難易度を見ていきましょう。大まかな認定資格とレベルの関係をまとめると、次の図のように表すことができます。

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【図】:LPICのレベル体系

「LPIC-1」→「LPIC-2」→「LPIC-3」とステップアップする想定です。詳細は、以降で解説していきます。

LPIC-1

Linuxの基本操作やシステム管理の基本を中心に、Linuxを利用する上で必要な知識を問う資格です。101試験と102試験の両方に合格すると、LPIC-1に認定されます。難易度はレベル1と、IT資格試験の中では最も易しいレベルにあり、Linux未経験者でも基本的な学習をしっかり行えば合格できます。

【参考】:Linux Professional Institute LPIC-1

LPIC-2

LPICでは中位に位置する資格で、Linuxに関する応用レベルのシステム管理及びサーバの構築に必要な知識が求められる資格です。アクティブなLPIC-1認定を取得していることが受験の条件で、201試験、202試験の両方に合格することが資格認定の条件です。

難易度はLPIC-1よりは難しいレベルで、ある程度の実務経験や前提知識が必要です。合格に必要な勉強時間は、LPIC-1の2倍程度と考えてください。

【参考】:Linux Professional Institute LPIC-2

LPIC-3

LPICの最上位に位置する難関資格です。LPIC-3は専門分野ごとの試験となります。試験合格により、その分野のLPIC-3の認定を受けることができます。

現在では、「LPIC-300 Mixed Environment(300試験)」「LPIC-303 Security(303試験)」「LPIC-305 Virtualization & High Availability(305試験)」「LPIC-306 High Availability and Storage Clusters(306試験)の4試験があり、その中から1試験を選択します。

【参考】:Linux Professional Institute LPIC-3 混在環境 【参考】:Linux Professional Institute LPIC-3 セキュリティ 【参考】:Linux Professional Institute LPIC-3 仮想化とコンテナ化 【参考】:Linux Professional Institute LPIC-3 高可用性(HA)とストレージ

受験資格はアクティブなLPIC-2認定を取得していることです。LPIC試験の最難関であり、合格するにはlevel1の3〜4倍程度の勉強時間が必要です。

LPICの難易度や有効期限は?他のIT系資格と比較して紹介!

LPIC資格取得のメリット

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ここまでLPIC資格の概要や難易度について解説してまいりました。次に、LPIC資格の取得メリットについて見ていきましょう。

資格取得の目的に、自身のステータスアップもありますが、やはり実益というメリットがあると受験に対するモチベーションも大きく異なってくるでしょう。以下、LPIC資格の取得メリットについて紹介しますので、参考にしてみてください。

就職や転職が有利に

日本の企業では約7割がLinuxOSを導入しており、Linuxベースのアプリケーション開発に関わるエンジニアも少なくありません。

また、クラウドの進展によって、クラウドサーバー利用でもLinuxサーバーを選択するケースが多く、エンジニアにとってLinuxに関する知識は必須といっても過言ではありません。

企業側としても、同じエンジニアの採用であれば、Linuxが使えるエンジニアを求めるため、履歴書に「LPIC資格取得」と書けば、就職や転職も有利になります。

実務でLinuxを扱える

LPIC資格の受験勉強によって、Linuxサーバーを扱う上での実務知識が身に付きます。コマンドラインによる操作、Linuxサーバーの設定などが行えることで、活躍の機会が広がり、開発プロジェクトなどでも重宝されるでしょう。

手当支給や報奨金がある

昨今IT資格手当を支給する企業が増えています。IT系の企業ではLPIC手当を支給している企業が少なからずあります。また、受験費用や報奨金を支給している企業もありますので、転職の際には手当や報奨金制度の有無を確認してみるとよいでしょう。

LPIC試験の概要

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LPICの試験概要に関しては、以下にまとめてみました。共通部分と、レベル毎に異なる部分がありますので、自身が受験するレベルを間違えないようにしてください。他、試験についてFAQを掲載していますので、ぜひ参考にしてください。

各試験の共通点

LPICの試験はレベル1からレベル3まであります。以下、LPIC試験の共通点を解説します。

▪受験料 :1科目16,500円(税込) ▪試験時間:1科目90分 ▪出題数 :各科目60問 ▪出題形式:CBT方式 ▪資格有効期限:なし、但し有意性は認定日から5年間 ▪申込受付:随時 ▪申込期限:試験日前日でも会場に空きがあれば申込み可能 ▪試験日 :祝日を除く月曜日~土曜日 ▪試験会場:全国のピアソンVUE認定会場 ▪合格発表:試験終了後マイページにログインして確認

試験申し込みが何日前までなら可能なのか気になる方もいると思いますが、LPICは前日でも可能です。受験も、祝祭日を除く月曜日から土曜日まで、いつでも可能なのはありがたいですね。

CBT試験とは?概要やメリット、採用されている資格一覧を紹介!

LPIC試験の予約方法

LPICを受験する際には、ピアソンVUEの予約サイトから会場と日程の予約を行います。次の図をご覧ください。試験の予約は、サインイン後に行います(①②)。この際、LPI IDも必要です。テストセンターの検索だけであれば、予約サイトから直接確認が可能です(③④)。

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【図】:ピアソンVUEの利用方法

【参考】:Pearson VUE LPI 認定試験 【参考】:Pearson VUE テストセンターの検索 【参考】:LPI IDの登録

レベルによって異なる点

以下ではLPICの試験でレベルによって異なる点をピックアップしました。異なる点についてはここでよく確認しておいてください。

▪対象試験 レベル1(LPIC-1):101試験、102試験の2試験(5年以内に両方を取得) レベル2(LPIC-2):201試験、202試験の2試験(5年以内に両方を取得) レベル3(LPIC-3):300試験、303試験、305試験、306試験(いずれか1つで認定)

▪受験料 レベル1(LPIC-1)、レベル2(LPIC-2)は税込33,000円(2試験) レベル3(LPIC-2)は税込16,500円(1試験)

▪受験前提条件 レベル1(LPIC-1):なし レベル2(LPIC-2):レベル1(LPIC-1)合格認定 レベル3(LPIC-3):レベル2(LPIC-2)合格認定

▪オンライン試験 レベル1(LPIC-1)、レベル2(LPIC-2)は要件を満たせば自宅での受験が可能 レベル3(LPIC-3)は不可

一般的には、上位資格の方が受験料は高い傾向がありますが、LPICは逆です。レベル3の受験料は、レベル1とレベル2より安くなります。

資格の有効期限と有意性の期限は何が違う?

LPICの資格自体は一度取得すれば、認定事実は自然消滅せず、有効期限はありません。しかし、資格を有意(ACTIVE)な状態に保つためには、認定日から5年以内に再認定を受けるか、保有するレベルの上位資格を取得しなければなりません。

取得資格を放置し、5年以上経過すると「INACTIVE」になります。たとえば、レベル2の人が「INACTIVE」になると、レベル1から再受験をしなくてはなりません。これが有意性の意味です。

試験会場として自宅を使うことは可能?

LPIC-1とLPIC-2は自宅でのオンライン受験が可能です。ただし、Webカメラがあること、マイクの利用ができること、安定したネットワーク環境があること(Wifi)が前提条件です。

試験中は本やスマホ、タブレットの使用、家族との接触も禁止です。カンニングの疑いを持たれないよう気を付ける必要があります。また、試験監督官とのやり取りは原則英語ですので、英語力に不安がある方は自宅受験は止めた方がよいでしょう。

LPICとLinuCは何が違う?

LinuCはLPI-Japanが開発・運営をしているLinux技術者認定資格で、証明できるスキルはLinuxだけではなくクラウドやネットワーク、セキュリティなどシステム開発の現場で求められる実践的な内容となります。またLinuCはレベル1からレベル3、そしてシステム仕様の設計が行えるような上級エンジニアとしてのスキルを証明する「LinuCシステムアーキテクト」という4段階から構成されています。

ただし、Linuxの内容についてしっかり習得したいという場合にはLPICの受験をおすすめします

LinuCとLPICの違いとは?どちらの試験がおすすめか解説!

LPIC level1受験対策の勉強法

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LPIC level1は参考書や無料のオンライン学習サイト利用による独学で十分に合格可能です。ただし、次の3点は意識しておいてください。

▪Linuxに慣れるために、常にLinuxが使えるPCを用意しておく。 (普段使っているWindowsパソコンを仮想化し、LinuxOSをインストールしても構いませんし、Linuxは軽量なOSのため、スペックの低い中古PCにインストールする方法もあります) ▪出題範囲を正しく認識し、勉強の漏れがないようにする。 ▪苦手な分野をできるだけ無くし、どこから出題されても解答できるようにしておく。

合格に必要な勉強時間

合格に必要な時間は、個人の持つ知識やキャリアによって大きく異なります。オンライン学習サイトでの合格体験記などを読むと、LPIC-1レベルでは短い人で1科目2週間、長い人で1科目1カ月半程度の勉強で合格しています。

LPIC-1は2科目合格で資格認定されますので、資格認定に必要な勉強時間は1カ月から最大3カ月程度と推測されます1日2時間の学習で、延べ50時間(経験者)〜150時間程度(未経験者)と考えて良いでしょう。

LPIC-1を取得するのに必要な勉強時間を徹底解説!

公式サイトのおすすめ教材

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LPIでは、LPIC受験者向けにおすすめ教材を紹介しています。次の図が、LPIがおすすめする日本語対応教材の掲載サイトです。「個人の方へ」のタブから、「試験準備」をクリックして「学習リソース」を選択します(①②③)。

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【図】:LPIがおすすめする日本語対応教材の掲載サイト

それぞれの内容は、以降で紹介していきます。

【参考】:LPI 学習リソース

勉強法1-参考書と練習問題を利用

書籍で勉強する最大のメリットは、体系的に学べる点です。ここでは、LPIC Level1の受験対策に最適な参考書と問題集をそれぞれ1冊ずつ紹介します。

・Linux教科書 LPICレベル1 Version5.0対応 Version5.0に対応した最新の学習書です。合格に必要な「101試験」「102試験」の両試験にも対応しており、章ごとに確認のための練習問題が収録されています。また本試験に向けた実力確認の「101」「102」模擬試験も付いており、これ1冊でLPIC Level1試験に合格できるだけの実力を身に付けることができます

▪著者:中島 能和、監修:濱野 賢一朗 ▪ページ数:A5・592ページ ▪出版社:翔泳社 ▪発売日:2019年04月08日

【参考】:Linux教科書 LPICレベル1 Version5.0対応

公式サイトの情報は、「学習リソース」の「LPIC-1」をクリックしてご確認ください(①)。追加情報のウェブサイトのリンクも掲載されています(②)。

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【図】:Linux教科書 LPICレベル1 Version5.0対応

・Linux教科書 LPICレベル1 スピードマスター問題集 Version5.0対応 Version 5.0対応のテキスト+問題集、LPIの認定テキストであり、Linux教育に定評の著者が書き下ろしています。練習問題をこなして試験力を高めたい方、参考書だけでは不安という方におすすめします。

▪著者:山本 道子、大竹 龍史 ▪ページ数:A5・552ページ ▪出版社:翔泳社 ▪発売日:2019年09月11日

【参考】:Linux教科書 LPICレベル1 スピードマスター問題集 Version5.0対応

こちらの書籍情報も、公式サイトの「学習リソース」「LPIC-1」をクリックしてご確認ください(①)。追加情報のウェブサイトのリンクも掲載されています(②)。

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【図】:Linux教科書 LPICレベル1 スピードマスター問題集 Version5.0対応

勉強法2-オンライン学習サイトを利用

オンライン学習は時間や場所を選ばず、移動中やスキマ時間に手軽に学べるというメリットがあります。ここでは無料もしくは低料金で学べるオンライン学習サイトを2つ紹介します。ぜひ実際にアクセスしてみてください。

1.『LinuCイージス』 『LinuCイージス』は、LinuC レベル1(101/102)試験対策のための個人運営Web教科書サイトです。Linux環境構築方法も解説してあるなど、受験者視点の構成はありがたいですね。

【参考】:『LinuCイージス』

2.『Ping-t』 『Ping-t』は主にIT系資格の取得を目的としたオンライン学習サイトです。 有料コンテンツもありますが、最強WEB問題集LPIC Lv1-101 (Ver5.0)、コマ問LPIC Lv1-101(Ver5.0)などがあり、スマホやタブレットでスキマ時間、移動中に学習するのに適しています。合格体験記もあり、大いに参考になるでしょう。

【参考】:『Ping-t』

LPICの勉強方法には参考書・勉強サイト・実機を活用しよう!

LPICはLinuxに関わるエンジニアが目指すべき資格です

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ここまで、LPIC資格受験の概要、難易度、勉強法などについて解説してきました。LPIC試験は取得することによってLinuxに関わるエンジニアとして活躍の機会が広がり、就職や転職の際には有利な資格です。エンジニアの皆さんは当記事を参考に、ぜひLPIC資格の取得を目指してみてください。

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