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LPICを受験するには?申込方法や試験日程、料金、勉強方法を紹介
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LPICを受験するには?申込方法や試験日程、料金、勉強方法を紹介

アンドエンジニア編集部
2025.04.11
この記事でわかること
LPIC(Linux技術者認定試験)は、Linuxの技術力を認定する資格でレベル1〜レベル3まである
LPIC資格に有効期限はないが、有意性の観点から5年以内に再受験が求められる
LPICのレベル1では、参考書と練習問題、学習サイトの利用で合格できる実力が身に付く

LPICを受験する

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Linuxエンジニアを目指すならスキルアップとスキルを証明するために、ぜひとも受験しておきたい資格としてLPIC資格があります。ここでは、LPICの受験を考えているエンジニアの方に向け、初めてLPICを受験するために知っておきたいことについて解説していきます。

そもそもLinuxとは

Linuxは一言で表すと、MacやWindowsなどと同じOSの1つです。リーナス・トーバルズ氏が開発したLinuxはオープンソースのOSで、1991年に公開されました。

当時はパソコン向けのOSとしてリリースされましたが、今ではサーバーや組み込みシステム(スマホやテレビなどの家電、自動車)など、さまざまな分野で利用されており、エンジニアにとって切っても切れないOSの1つと言えます。

Linuxは無料で軽量なOSであり、ソースコードが公開されているため、自由に改変できる点から大きなシェアを占めています。

WindowsとLinuxの違いは?具体的な比較ポイントを解説!
若手エンジニアにはMacが人気?その理由やメリット、Windowsとの違いを解説!

LPICとは

LPICは「Linux技術者認定試験」(Linux Professional Institute Certification)の略称で、Linuxエンジニアとしての技術力を認定する資格です。LPICはNPO法人Linux技術者認定機関のLPI(本部はカナダ)の日本支部が運営しています。

LPICの日本語サイトには、認定資格や学習方法などが掲載されています。次の図のように、トップページから「認定資格」のタブをクリックして必要なLPICのレベルを選択します。

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【図】:LPI公式サイトの認定資格情報

LPICの認定資格保有者は延べ25万人以上であり、180カ国以上で展開されています。

数多くのLPICの認定資格保有者がいることから、「LPIC資格は意味ない」と揶揄されることもありますが、後ほどの「LPIC取得のメリット」にあるように、LPICを取得するメリットは多いため、ぜひ積極的に試験にトライしましょう。

【参考】:LPI 公式日本語サイト

LPICとは何か?勉強方法や3つの試験の難易度について解説!
LPICとはどんな試験?試験内容や日程、申し込み方法、対策を解説

資格を活かせる職種

LPICはLinuxエンジニアとしての技術を証明しますが、活かせる職種にはインフラ系を担当するエンジニアが挙げられます。具体的には、インフラエンジニアやサーバーエンジニア、ネットワークエンジニアなどです。

インフラエンジニアの転職・求人情報を見る >
サーバーエンジニアの転職・求人情報を見る >
ネットワークエンジニアの転職・求人情報を見る >

資格取得者の年収

LPICなどの資格を取得することで、資格手当や実績につながるなどの理由により、年収アップが期待できます。ここでは、前述したサーバーエンジニアの一般的な年収例を紹介します。

「マイナビエージェント 職種図鑑」におけるサーバーエンジニアの平均年収は429万円(※2025年2月執筆時点)、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近い職種の「IT運用・管理(顧客情報向け情報システムの運用)」を参考にすると、平均年収608万円でした。

国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、サーバーエンジニアは年齢やスキルによって平均年収を超えることができます。

さらに年収アップを目指すには、資格取得はもちろん、キャリアアップ転職などもおすすめです。

【参考】:マイナビエージェント 職種図鑑 ※【平均年収 調査対象者】2020年1月~2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁

LPICの3つのレベル概要と難易度

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ここでは、LPICの3つのレベルに関して、それぞれの概要と難易度を見ていきましょう。大まかな認定資格とレベルの関係をまとめると、次の図のように表すことができます。

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【図】:LPICのレベル体系

「LPIC-1」→「LPIC-2」→「LPIC-3」とステップアップする想定です。詳細は、以降で解説していきます。

LPIC-1

Linuxの基本操作やシステム管理の基本を中心に、Linuxを利用する上で必要な知識を問う資格です。101試験と102試験の両方に合格すると、LPIC-1に認定されます。難易度はレベル1と、IT資格試験の中では最も易しいレベルにあり、Linux未経験者でも基本的な学習をしっかり行えば合格を目指せます。

【参考】:LPIC-1 - Linux Professional Institute (LPI)

LPIC-2

LPICでは中間に位置する資格で、Linuxに関する応用レベルのシステム管理及びサーバーの構築に必要な知識が求められる資格です。アクティブなLPIC-1認定を取得していることが受験の条件で、201試験、202試験の両方に合格することが資格認定の条件です。

難易度はLPIC-1よりは難しく、ある程度の実務経験や前提知識が必要です。合格に必要な勉強時間は、LPIC-1の2倍程度と考えられるでしょう。

【参考】:LPIC-2 - Linux Professional Institute (LPI)

LPIC-3

LPICの最上位に位置する難関資格であり、専門分野ごとに分かれます。試験合格により、その分野のLPIC-3の認定を受けることができます。

現在では、「LPIC-3 Mixed Environments(300試験)」「LPIC-3 Security(303試験)」「LPIC-3 Virtualization and Containerization(305試験)」「LPIC-3 High Availability and Storage Clusters(306試験)の4試験があり、その中から1試験を選択します。

【参考】:LPIC-3 Mixed Environments - Linux Professional Institute (LPI) 【参考】:LPIC-3 Security - Linux Professional Institute (LPI) 【参考】:LPIC-3 Virtualization and Containerization - Linux Professional Institute (LPI) 【参考】:LPIC-3 High Availability and Storage Clusters - Linux Professional Institute (LPI)

受験資格はアクティブなLPIC-2認定を取得していることです。LPIC試験の最難関であり、合格するにはlevel1の3〜4倍程度の勉強時間が必要です。

LPICの難易度や有効期限は?他のIT系資格と比較して紹介!

LPIC資格取得のメリット

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ここまでLPIC資格の概要や難易度について解説しました。続いて、LPIC資格の取得メリットについて見ていきましょう。

資格取得の目的に、自身のステータスアップもありますが、やはり実益というメリットがあると受験に対するモチベーションも大きく変化するでしょう。以下、LPIC資格の取得メリットについて紹介しますので、参考にしてください。

就職や転職が有利に

日本の企業では約7割がLinuxOSを導入しており、Linuxベースのアプリケーション開発に関わるエンジニアも少なくありません。

また、クラウドの進展によって、クラウドサーバー利用でもLinuxサーバーを選択するケースが多く、エンジニアにとってLinuxに関する知識は必須といっても過言ではありません。

企業側としても、同じエンジニアの採用であれば、Linuxが使えるエンジニアを求めるため、履歴書に「LPIC資格取得」と書けば、就職や転職も有利になります。

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実務でLinuxを扱える

LPIC資格の受験勉強によって、Linuxサーバーを扱う上での実務知識が身に付きます。コマンドラインによる操作、Linuxサーバーの設定などが行えることで、活躍の機会が広がり、開発プロジェクトなどでも重宝されるでしょう。

手当支給や報奨金がある

昨今IT資格手当を支給する企業が増えています。IT系の企業ではLPIC手当を支給している企業が少なからずあります。また、受験費用や報奨金を支給している企業もありますので、転職の際には手当や報奨金制度の有無を確認してみると良いでしょう。

LPIC試験の概要

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ここでは、LPICの試験概要に関して以下にまとめてみました。共通部分とレベル毎に異なる部分があるため、自身が受験するレベルを間違えないようにしましょう。他、試験についてFAQを掲載するので、ぜひ参考にしてください。

各試験の共通点

LPICの試験はレベル1からレベル3まであり、それぞれの試験に共通する項目は以下の通りです。

▪試験時間:1科目90分 ▪出題数:各科目60問 ▪出題形式:CBT方式 ▪有効期限:なし、ただし有意性は認定日から5年間 ▪申込受付:随時 ▪申込期限:試験日前日でも会場に空きがあれば申込可能 ▪試験日程:祝日を除く月曜日~土曜日 ▪試験会場:全国のピアソンVUE認定会場 ▪合格発表:試験終了後マイページにログインして確認

受験申込が何日前までなら可能なのか気になりますが、LPICは前日でも受験日の指定が可能です。

CBT試験とは?概要やメリット、採用されている資格一覧を紹介!

LPIC試験の予約方法

LPICを受験する際には、ピアソンVUEの予約サイトから会場と日程の予約を行います。試験の予約はサインイン後に行い(①②)、この際にLPI IDが必要です。テストセンターの検索だけであれば、予約サイトから直接確認が可能です(③④)。

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【図】:ピアソンVUEの利用方法

【参考】:Pearson VUE LPI 認定試験 【参考】:Pearson VUE テストセンターの検索 【参考】:LPI IDの登録

レベルによって異なる点

以下ではLPICの試験でレベルによって異なる点をピックアップしました。異なる点については確認しましょう。

【対象試験】 ・LPIC-1:101試験、102試験の2試験(5年以内に両方を取得) ・LPIC-2:201試験、202試験の2試験(5年以内に両方を取得) ・LPIC-3:300試験、303試験、305試験、306試験(いずれか1つで認定)

【受験料】 ・LPIC-1:15,000円 ・LPIC-2/LPIC-3:18,000円

【受験前提条件】 ・LPIC-1:なし ・LPIC-2:LPIC-1合格認定 ・LPIC-3:LPIC-2合格認定

【オンライン試験】 ・LPIC-1/LPIC-2:要件を満たせば自宅での受験が可能 ・LPIC-3:不可

【参考】:試験価格 2024 - Linux Professional Institute (LPI)

資格の有効期限と有意性の期限は何が違う?

LPICの資格自体は1度取得すれば、認定事実は自然消滅せず、有効期限はありません。しかし、資格を有意(ACTIVE)な状態に保つためには、認定日から5年以内に再認定を受けるか、保有するレベルの上位資格を取得しなければなりません。

取得資格を放置し、5年以上経過すると「INACTIVE」になります。たとえば、LPIC-2の人が「INACTIVE」になると、LPIC-1からの再受験をしなくてはならず、これが有意性の意味です。

試験会場として自宅を使うことは可能?

LPIC-1とLPIC-2は自宅でのオンライン受験が可能です。ただし、Webカメラがあること、マイクの利用ができること、安定したネットワーク環境があること(Wifi)が前提条件です。

試験中は本やスマホ、タブレットの使用、家族との接触も禁止です。カンニングの疑いを持たれないよう気を付ける必要があります。また、試験監督官とのやり取りは原則英語ですので、英語力に不安がある方は自宅受験は止めた方が良いでしょう。

【参考】:OnVUE オンライン監督 - ピアソンVUE

LPICとLinuCは何が違う?

LinuCはLPI-Japanが開発・運営をしているLinux技術者認定資格で、証明できるスキルはLinuxだけではなくクラウドやネットワーク、セキュリティなどシステム開発の現場で求められる実践的な内容です。

またLinuCはレベル1からレベル3、そしてシステム仕様の設計が行えるような上級エンジニアとしてのスキルを証明する「LinuCシステムアーキテクト」という4段階から構成されています。

Linuxの内容についてしっかり習得したいという場合にはLPICの受験をおすすめします。

【参考】:IT資格といえば LinuC(リナック) | Linux技術者認定試験LinuC | LPI-Japan

LinuCとLPICの違いとは?どちらの試験がおすすめか解説!
LPICは意味ない?暗記試験?LinuCとの違い・メリット・勉強方法を解説

LPIC-1の勉強法

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LPIC-1は参考書や無料のオンライン学習サイト利用による独学で十分に合格可能です。ただし、次の3点は意識しておきましょう。

▪Linuxが使えるPCを用意する ▪出題範囲を正しく認識し、勉強の漏れを防ぐ ▪苦手分野を克服する

LPICの勉強方法は?おすすめ勉強サイトや問題集を紹介!勉強時間の目安も

合格に必要な勉強時間

合格に必要な時間は、個人の持つ知識やキャリアによって大きく異なります。オンライン学習サイトでの合格体験記などを読むと、LPIC-1では短い場合で1科目2週間、長い場合は1科目1カ月半程度の勉強で合格しています。

LPIC-1は2科目合格で資格認定されますので、資格認定に必要な勉強時間は1カ月から最大3カ月程度と推測されます。1日2時間の学習で、延べ50時間(経験者)〜150時間程度(未経験者)と考えて良いでしょう。

LPIC level1に必要な勉強時間は?おすすめの参考書も紹介
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オンライン学習サイトを利用

オンライン学習は時間や場所を選ばず、移動中やスキマ時間に手軽に学べるメリットがあります。ここでは、無料もしくは低料金で学べるオンライン学習サイトを2つ紹介します。ぜひチェックしてみましょう。

「Ping-t」 Ping-tは主にIT系資格の取得を目的としたオンライン学習サイトです。 有料コンテンツもありますが、最強WEB問題集LPIC Lv1-101 (Ver5.0)、コマ問LPIC Lv1-101(Ver5.0)などがあり、スマホやタブレットでスキマ時間、移動中に学習するのに適しています。

【参考】:Ping-t

「Udemy」 Udemyは、オンライン学習プラットフォームの1つであり、これまでITとソフトウェア関連においては35万人以上が活用しています。検索バーに学習したいキーワードを入力するだけで、受講可能な講座が一覧で表示されます。基本的には講座は有料ですが、無料の講座も存在するため、まずは無料講座から始めましょう。

【参考】:Udemy

LPIC試験の参考書10選!Linuxエンジニアにもおすすめ

公式サイトの学習教材

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LPIでは、「LPI Learning」として独自開発した学習教材が存在します。公式サイトより以下の手順で確認しましょう。「個人の方へ」のタブから「試験の準備」をクリックし、「学習リソース」を選択します(①②③)。

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【図】:LPIがおすすめする日本語対応教材の掲載サイト

それぞれの内容は、以降で紹介していきます。

【参考】:Linux Professional Institute – Learning

LPIの学習教材

ここでは、LPIの学習教材を紹介します。LPIの公式HPに掲載されている学習教材はLPIC-1のみであり、101と102に分けられています。また、内容は全てPDFにまとめられており、以下公式HPのリンクからダウンロード可能です。

【参考】:LPI学習教材

「LPIC-1 Exam 101」 LPIC-1 Exam 101は、以下の課題について学習できます。

▪課題101:システムアーキテクチャ ▪課題102:Linuxのインストールとパッケージ管理 ▪課題103:GNUとUnixコマンド ▪課題104:デバイス、Linuxファイルシステム、ファイルシステム階層標準

【参考】:LPIC-1 Exam 101

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【図】: LPIC-1 Exam 101

「LPIC-1 Exam 102」 LPIC-1 Exam 102は、以下の課題について学習できます。

▪課題105:シェル、スクリプト ▪課題106:ユーザーインターフェースとデスクトップ ▪課題107:管理タスク ▪課題108:必須システムサービス ▪課題109:ネットワークの基礎 ▪課題110:セキュリティ

【参考】:LPIC-1 Exam 102

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【図】:LPIC-1 Exam 102

LPICはLinuxに関わるエンジニアが目指したい資格

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ここまで、LPIC資格受験の概要、難易度、勉強法などについて解説しました。LPIC試験は取得することによってLinuxに関わるエンジニアとして活躍の機会が広がり、就職や転職の際には有利な資格です。

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