CompTIA Project+とは
ITシステムやアプリケーションの開発プロジェクトにおいて、プロジェクトの進行方針の策定、進捗の管理、顧客や関係者への状況報告などの管理を行うプロジェクトマネジメントは、プロジェクトの成功のために大きな役割を果たします。
その中で、CompTIA Project+は、小規模から中規模のプロジェクトの管理に必要なスキルを評価する資格として注目されています。
CompTIA Project+で世界標準のプロジェクトマネジメントが学べる
CompTIA Project+は、様々なIT規格の標準化を提言するIT業界団体であるCompTIAが主催する、世界的に知られる資格です。
この資格の取得を通して、世界標準のプロジェクトマネジメント手法を学ぶことができるため、IT開発の現場でさらに活躍したいプロジェクトマネージャーの方におすすめの資格試験です。
この記事では、CompTIA Project+の取得に興味を持つ方のために、CompTIA Project+の試験概要や試験内容、受験するメリットなどについて解説します。
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CompTIA Project+の概要
ここでは、そもそもCompTIA Project+がどのように位置付けられた資格なのかを解説し、試験要項や資格を活かせる職種の年収など、試験の基本的な情報について説明します。
CompTIA Project+の位置付け
主催団体のCompTIAは、ITインフラやセキュリティ、データ分析などに関する実践力や応用力を評価するために、様々なCompTIA認定資格を提供しています。
その中でも、CompTIA Project+は、小規模から中規模のプロジェクトを管理するプロジェクトマネージャー向けの認定資格に位置付けられています。
12ヶ月のプロジェクトマネジメント経験に相当するスキルを評価できるように設計されており、プロジェクトマネジメントに必要とされるリーダーシップ、マネジメント、コミュニケーションについて学ぶことができます。
CompTIA Project+の試験会場と費用
CompTIA Project+の試験は、コンピュータによるオンライン形式のテスト(CBT)で行われます。ピアソンVUEの全国100カ所以上のテストセンターで、空きがある受験日時の中で希望の日に受験することができます。
申し込みはインターネットで行います。CompTIAアカウントへ登録したのち、予約サイトから申し込みを行うことができます。受験資格はなく、誰でも受験することが可能です。
【参考】:認定資格試験実施概要・受験方法 | CompTIA認定資格|CompTIA JAPAN (コンプティア 日本支局)
CompTIA Project+の受験費用は以下の通りです。 CompTIA米国本部にメンバー登録したり、CAPP Academic Partnerに参加している学校機関やトレーニング機関に所属したりしていれば、割引価格で受験できます。
■一般価格 :46,284円(税込) ■メンバー価格 :37,128円(税込) ■CAPP Academic Partner価格:15,381円(税込)
【参考】:認定資格試験価格 | CompTIA認定資格|CompTIA JAPAN (コンプティア 日本支局) 【参考】:CompTIAメンバー | CompTIAとは|CompTIA JAPAN (コンプティア 日本支局) 【参考】:CAPP Academic Partner | CompTIAとは|CompTIA JAPAN (コンプティア 日本支局)
CompTIA Project+を活かせる職業の年収
CompTIA Project+を活かせる職種であるプロジェクトマネージャーの年収は「マイナビエージェント職業別年収ランキング」での平均年収は670万円(※2023年5月執筆時点)、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近い職種のプロジェクトマネージャを参考にすると、平均年収891万円と分かりました。
国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、プロジェクトマネージャは一般平均年収よりも、高めであることが分かります。
プロジェクトマネージャーは、IT分野の様々な開発のプロジェクトチームの責任者であり、その働きがプロジェクトの成否や企業の利益に大きく影響を及ぼします。高度なITスキルだけでなく、顧客やチームを牽引するために高いレベルのリーダースキルやマネジメントスキルも求められることから、年収が高い傾向にあります。
【参考】:マイナビエージェント職業別年収ランキング ※【平均年収 調査対象者】2019年12月~2020年5月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁
CompTIA Project+の試験内容
ここでは、CompTIA Project+の出題形式や勉強方法、よく比較されるプロジェクトマネージャ向けの資格であるPMPとの違いなど、試験の内容について解説します。
CompTIA Project+の出題形式
CompTIA Project+の試験は、コンピュータを使用したCBT方式を採用しており、複数の選択肢から回答を選ぶ択一形式の問題が出題されます。試験時間は90分で、問題数は合計95問です。
試験分野と出題比率は、以下の通りです。
■第1章:プロジェクトの基本 36% ■第2章:プロジェクトの制約条件 17% ■第3章:コミュニケーション管理/変更管理 26% ■第4章:プロジェクトツールとドキュメント 21%
【参考】:CompTIA Project+ | ADDITIONAL PROFESSIONAL|CompTIA JAPAN (コンプティア 日本支局)|CompTIA Project+出題範囲
CompTIA Project+の勉強方法
CompTIA Project+は特に受験資格がなく、誰でも受けることができますが、プロジェクトマネジメントにおいて12ヶ月程度の実務経験により得られるスキルを想定して設計されています。
そのため、プロジェクトマネジメントの経験がない方や、経験が浅い方には難易度が高いと感じられるでしょう。
CompTIA Project+に合格するためには、まずテキストをしっかりと読み、プロジェクトマネジメントについて理解しましょう。何周かテキストを読んで理解が深まったところで問題集に取り掛かり、分からない部分がなくなるまで繰り返し問題を解くという方法がおすすめです。
■実務で役立つIT資格CompTIAシリーズ Project+テキスト PK0-004対応版 ▪著者:TAC株式会社(IT講座) ▪ページ数:324ページ ▪出版社:TAC株式会社 出版事業部 ▪発売日:2018/06/09 【参考】:実務で役立つIT資格CompTIAシリーズ Project+テキスト PK0-004対応版|TAC株式会社 出版事業部
■実務で役立つIT資格CompTIAシリーズ Project+問題集 PK0-004対応版 ▪著者:TAC株式会社(IT講座) ▪ページ数:168ページ ▪出版社:TAC株式会社 出版事業部 ▪発売日:2018/06/09 【参考】:実務で役立つIT資格CompTIAシリーズ Project+問題集 PK0-004対応版|TAC株式会社 出版事業部
CompTIA Project+とPMPとの違い
CompTIA Project+以外でよく知られるプロジェクトマネジメントに関する国際資格に、アメリカの非営利団体であるPMI(Project Management Institute)が主催するPMP(Project Management Professional)があります。
CompTIA Project+ではプロジェクトメンバーが10名前後の、小・中規模で短期間のプロジェクトマネジメントスキルが問われますが、PMPではより大規模なプロジェクトを対象としたマネジメントスキルが問われる点が、大きな違いです。
難易度や受験料などにおいても、CompTIA Project+の方が比較的受験しやすいため、CompTIA Project+を取得後、さらなるスキルアップを目指す方はPMPの受験を検討すると良いでしょう。
【参考】:PMP®資格について | 一般社団法人 PMI日本支部
CompTIA Project+を取得するメリット
IT業界で活躍するプロジェクトマネージャーにとって、CompTIA Project+を取得することには様々なメリットがあります。ここでは、そのメリットについて詳しく説明していきます。
プロジェクトマネジメントについて体系的に学べる
CompTIA Project+を取得する1つめのメリットは、プロジェクトマネジメントについて体系的に学べることです。学習を通して、プロジェクトマネジメントにおける基本的な概念や手法、重要な要素を理解できます。
多くのシステム開発やアプリケーション開発の現場において必要とされる、小規模から中規模プロジェクトにおける時間の管理や、コスト・品質・リソースの管理、コミュニケーション、リスクマネジメントなどを網羅的に学ぶことができ、実践に役立てることができます。
プロジェクトマネージャーとしてのキャリアアップを図れる
CompTIA Project+を取得することで、プロジェクトマネージャーとしてのキャリアアップを図ることができます。
現在プロジェクトマネージャとして働いている方は、CompTIA Project+の取得でそのスキルを対外的に証明することができ、プロジェクトマネージャーとしてさらに様々な分野や案件で活躍できるでしょう。
現在プロジェクト内でチームリーダーやSEとして活躍するエンジニアにとっても、将来的にプロジェクトマネージャーを目指すために最適な資格です。
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CompTIA Project+の取得でプロジェクトマネージャーとしてステップアップしよう
ここまで、CompTIA Project+の概要や試験内容、取得のメリットなどを解説してきました。CompTIA Project+の取得で、多くのIT開発現場で役立てられる、実践的なプロジェクトマネジメントスキルが身につけられることがお分かりいただけたと思います。
優秀なプロジェクトマネージャーを求める企業は多数あります。CompTIA Project+を取得したら、自分がプロジェクトマネージャーとしてさらに活躍できる企業に転職を検討するのも良いでしょう。
しかし、現在の仕事の合間を縫って転職活動を行うのは大変なものです。CompTIA Project+を活かせる企業を探し、面談のために自分のこれまでの経歴をまとめたり、自分のアピールできるポイントをピックアップしたりなどの、様々な準備も必要です。
そこでぜひご活用いただきたいのがマイナビIT エージェントです。
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