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PMPとは?資格取得で年収アップ?試験の概要から難易度まで解説
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PMPとは?資格取得で年収アップ?試験の概要から難易度まで解説

アンドエンジニア編集部
2023.08.25
この記事でわかること
PMPとは、米国の非営利団体PMIによる、プロジェクトマネジメントの知識・スキルを証明する国際資格である
PMPは社内外にプロジェクトマネジメント能力を証明できるため、昇進・昇給・転職で有利に働く可能性がある
PMP試験は高い専門性が問われるため難易度が高いことで知られる

PMPとは

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PMP(プロジェクトマネジメント・スペシャリスト)とは、米国のPMI(Project Management Institute)により運営されている国際資格です。

PMPはプロジェクトマネジメントのスキルを証明する資格です。運営する米国の非営利団体PMIは世界的に活動する団体であり、PMPは世界中で広く通用するグローバルな資格であると言えます。PMIの日本支部は1998年に設立されており、資格や試験に関するサポートは日本で受けられます。

【参考】:PMI日本支部

PMBOKの資格PMPとは?取得のメリット・費用・年収について解説

プロジェクトマネジメントとは

プロジェクトマネジメントとは、あるプロジェクトを期限内に定められたゴールまで導くことです。日常業務で管理職が行うマネジメントは、プロジェクトの遂行過程でも必要です。統率力だけでなく、経営・業務・リスク管理など幅広い知識と技能が求められます。

プロジェクトマネジメントの考え方は、システム開発を行うIT業界のみならずさまざまな業界で用いられます。PMPは幅広い業界で、プロジェクトマネジメント能力を認定する資格として知られています。

プロジェクトマネジメントはいくつかのプロセスに分解でき、PMP試験においても、各プロセスに関する出題がされています。試験に出題される各領域についても、人・プロセス・ビジネス環境に分けられ、それぞれに関する出題があります。

プロジェクトマネージャーの役割とは?他職種との違いや必要スキルを解説!
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PMP試験の基本情報

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PMP試験を受験するには条件があり、受験費用も発生します。ここでは、PMP試験の基本情報について説明します。

PMP Exam Preparationの「PMP Exam Content Outline」から「Japanese」を選択してダウンロードすると試験概要を確認できます。また、公式ハンドブックでPMP資格・試験についての詳細を確認することができます(英語)。

【参考】:PMP Exam Preparation 【参考】:PMI ® Certifications Handbook

PMP試験の受験資格

PMP試験を受験するには、2つの条件を満たしている必要があります。1つ目はプロジェクトマネジメントの実務経験、2つ目は公式なプロジェクトマネジメント研修の受講です。

大学卒業相当の資格を持つ場合は、「3年/36か月のプロジェクトマネジメント経験」が必要です。なお、高校卒業相当の場合は、「5年/60か月のプロジェクトマネジメント経験」が条件です。

上記の実務経験は、試験の申込日から過去8年以内の連続した経験である必要がある点には注意してください。該当する実務から長く離れる可能性がある場合は、早めに受験しておくことが大切です。

2つ目の受験資格として、PMIが認定する研修を35時間以上受講する必要があります。ただし、現役の CAPM 資格保有者である場合を除きます。

該当する研修はPMI支部や各種研修機関などが提供しています。受講実績は受験申請書への記入が必要で、後日受講実績を確認されるケースもあるため、受講を証明できる書類はきちんと保管しておきましょう。

【参考】:CAPM®試験について 【参考】:PMI日本支部法人スポンサー ATP 一覧

PMPの受験資格とは?受験に必要な条件を徹底解説!

PMP試験の受験費用

PMPの受験費用は、PMI会員の場合は405ドル(再受験は275ドル)、非会員の場合は555ドル(再受験は375ドル)です。PMI会員になった方が割安で受験できます。受験資格として必要なPMI認定研修の受講費用は、ものによって20,000〜100,000円程度と料金に幅があります。

また、PMP資格は3年ごとに更新が必要です。更新費用は、PMI会員は60ドル、非会員は150ドルです。PMI会員は受験費用・更新費用に加え、公式参考書も割安で購入できます。ただし、PMI本部への入会金10ドルと、年会費50ドル(本部の年会費は129ドル)が発生する点に注意しましょう。

【参考】:PMI日本支部会員制度 【参考】:PMI® Membership Become a Member

PMP試験の構成

PMP試験は、180問の問題で構成されています。180問のうち5問は将来の試験問題の有効性をテストする予備問題とされており、スコアには影響しません。

試験時間は230分で、試験中に10分間の休憩が2回あります。1回目の休憩は問題1〜60を解き終わったあと、2回目の休憩は問題120までを解き終わったあとです。休憩に入ると、休憩前のセクションに戻って解きなおすことはできません。

また、1度不合格になっても、受験資格のある1年間の間に3回受験することができます。1年が過ぎてしまうと、次の受験申し込みまでにさらに1年間待つ必要があるので注意してください。

PMP試験の申し込み方法

研修などが終わり、受験資格を満たせば受験を申し込むことができます。受験申し込みは米国のPMI公式サイトからすることができます。日本語には対応していないので、情報はすべて英語で入力します。

申し込みから数日で受験申し込み受理の完了メールが届き、その日から1年間の受験資格を得ることになります。なお、監査対象に選ばれた場合は書類の提出が必要です。必要書類を準備し、アメリカへ郵送しなければなりません。

【参考】:How to Apply for the PMP®

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PMP試験の難易度は?

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PMP試験は受験資格としてプロジェクトマネジメントの実務経験を設定しているため、受験する人はプロジェクトマネジメントに関して一定の理解があります。合格率は公表されていませんが、一般的には約60%とも言われており、それほど低くありません。

しかし、「受かる気がしない」と言われるほど難易度はかなり高く、経験があるだけでは合格は難しいとされています。

合格のためには、プロジェクトマネジメントの実務経験を知識・スキルとして体系的に整理する必要があります。後ほど紹介するような勉強方法でしっかりと学習し、準備をしたうえで試験に臨むことが大切です。

PMPの難易度はどのくらい?試験の攻略法や勉強の進め方を徹底解説

PMP資格は更新が必要

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PMP試験に合格して資格保有者となった後も、3年ごとに資格を更新する必要があります。

PMIは、継続的な教育および職務能力の育成のために、CCR(Continuing Certification Requirements Program)と呼ばれるプログラムを策定しています。

このプログラムに則って、PMI資格保有者はPMI資格を維持するためにPDU(Professional Development Units)を取得する必要があります。3年間に最低でも60PDUの取得・報告が求められています。

PDUは、PMI承認の学習やプロジェクトマネジメントのプロとしてのサービス・アクティビティを計る時間単位です。これらに携わった1時間を1PDUとし、0.25単位で申請することができます。

60PDUを満たし、申請の審査と確認が完了すると、資格取得の際に登録したPMIアカウントで更新手続きができるようになります。

【参考】:資格の更新について 【参考】:CCR ハンドブック(2017年4月3日改訂版)

PMP資格を取得する価値は?

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世界で広く認知されているPMPの取得には大きな価値があります。ここでは、PMP資格取得のメリットや、PMP資格を持つ人の年収について紹介します。

PMP資格取得のメリット

PMP取得のメリットには大きく分けて、スキルアップ・キャリアアップ・人的ネットワーク形成の3つが挙げられます。

資格取得に向けて勉強することで、プロジェクトマネジメントのスキルアップが期待できる点はメリットの1つです。実務から得た経験だけでなく、それらと知識とを照らし合わせながら学習することで、より体系的にプロジェクトマネジメントスキルを整理できます。

国際資格であるPMPは、キャリアアップを狙う上でも役立つ資格です。社内外に対してプロジェクトマネジメントの専門能力を証明できるため、昇進や転職にプラスに働くでしょう。また、資格を取得すると名刺への記載が可能です。

さらに、PMPは継続的な学習が求められる資格であり、定期的な勉強会・セミナーへの参加が求められます。その中でプロジェクトマネジメントに携わる仲間と交流でき、人的ネットワークを形成できます。各種研究会活動も進められており、メンバーとして参加することも可能です。

これらのメリットを自身のキャリアで十分に活かし、より自分に合った環境で働くためにどのような選択肢があるのか、転職エージェントを利用して確かめてみてください。

【参考】:PMI日本支部の部会活動

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PMP資格を持つ人の年収

PMIの調査結果によると、日本でのPMP保有者の年収の中央値はおよそ700万円(賞与を除く)であるとされています。PMPの年収は経験年数やプロジェクトの規模によって変わることが分析されており、経験が長く大きなプロジェクトを率いている方が年収が高くなる傾向があります。

IT業界でPMP保持者が就く役職としては、プロジェクトマネージャーが挙げられます。プロジェクトマネージャーの年収は「マイナビエージェント職業別年収ランキング/職種図鑑」での平均年収は670万円(※2023年2月執筆時点)、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近い職種のプロジェクトマネージャを参考にすると、平均年収891万円と分かりました。

国税庁2020年発表の民間給与実態統計調査における民間企業平均年収は433万円なので、プロジェクトマネージャーは一般平均年収よりも、やや高めであることが分かります。

プロジェクトマネージャーの仕事内容は、プロジェクトの計画立案から進行管理、プロジェクト完了後の報告書の作成までと幅広く、管理能力だけでなくコミュニケーション能力も求められます。プロジェクト全体に責任を持つ立場であり、年収も高めになっています。

資格取得によって、さらに年収が上がる可能性もあるでしょう。また、幅広い知識やプロジェクト管理能力を活かし、ITコンサルタントとして活躍することもできます。

【参考】:Earning Power: Project Management Salary Survey—Twelfth Edition 【参考】:マイナビエージェント職業別年収ランキング/職種図鑑 ※【平均年収 調査対象者】2019年12月~2020年5月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁

PMP試験の勉強方法

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PMP試験の合格に向けた勉強にはいくつかの方法があります。ここでは、PMBOKガイドを活用する方法と、対策問題・過去問を解く方法について紹介します。

PMBOKガイドを活用する

PMPは、PMBOK(Project Mnagement Body of Knowledge)ガイドというガイドブックに則って認定されます。PMBOKガイドは、世界中のプロジェクトから事例を収集し、ノウハウや知識を体系的に整理したものです。PMPを取得するにはまずPMBOKガイドを読み込む必要があります。

PMIが発行しているPMBOKガイドは、PMP合格を目指すうえで知らなければならないことを学ぶのに最適です。内容が多く分厚い書籍であるため、外出先などで学習を進めたい人は電子書籍版がおすすめです。まずはPMBOKガイドから学習を始めてみてください。

【参考】:プロジェクトマネジメント知識体系ガイド(PMBOKガイド)第7版+プロジェクトマネジメント標準

PMBOKとは?第7版でPMBOKの内容が劇的に変更された理由
PMBOKに書かれている内容とは?実際に役に立つのはどんな点なのか

対策問題を解いて練習する

PMBOKガイドだけでなく、PMP試験対策用の参考書が販売されているので活用しましょう。なお、PMP試験は問題を公開していないため、過去問を解いて対策することはできません。模擬問題などの対策ができる参考書を用意してしっかり学習しましょう。

参考書選びでは、最新のPMP試験に対応できるかどうかに注意しましょう。特に日本の参考書は種類が少なく、最新の出題傾向に対応できない場合があります。口コミやレビューなどを参考に、試験範囲を網羅しているかどうかを確認してください。

PMP試験に挑戦してキャリアアップしよう

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PMP試験は、プロジェクトマネジメントのスキル・知識を認定する国際資格です。受験資格としてプロジェクトマネジメントの実務経験と、PMI公認の研修の受講が必要です。合格率は比較的高めですが、高難易度の試験であり、合格のためには体系的な学習が必要不可欠です。

PMPはIT業界をはじめさまざまな業界で注目されています。社内外に対してプロジェクトマネジメントの専門性をアピールできるため、昇進・昇給・転職にも有利に働くでしょう。今後、プロジェクトマネージャーとして活躍したいなら、ぜひPMP試験に挑戦してみてください。

PMP試験に合格したら、その資格を活用してキャリアアップが可能です。転職などによって年収アップも望めるでしょう。しかし、自分の持っているスキルを十分に活かせる企業を探すのはとても大変なことです。

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