VSCodeとは?定番のコードエディタを他のエディタと比較して解説
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VSCodeとは?定番のコードエディタを他のエディタと比較して解説
アンドエンジニア編集部
2023.06.17
この記事でわかること
VSCodeとは、コードエディタと呼ばれるソフトウェア開発向けテキストエディタを指します
マルチプラットフォームで動作し、必要な機能を簡単に拡張導入することができます
他のテキストエディタも多数ありますが、VSCodeが開発者向けに偏りなく支持を集めています

VSCodeとは

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VSCodeとは、Microsoftが開発提供するコードエディタを指し、正式名をVisual Studio Codeと呼びます。ソフトウェア開発向けのテキストエディタで、Windowsのほか、Linux・macOSで利用できます。VSCodeはウェブインターフェースも提供しており、簡単にプログラムコードの作成や編集を始めることができます。

【参考】:Visual Studio Code

VSCodeの特徴

VSCodeの特徴はいくつか挙げられます。

1つは、VSCodeが開発工程全般のツールと統合できることです。コード開発からビルド・デバッグ・実行、デプロイまでの流れをサポートします。この一連の流れは統合開発環境(IDE)でサポートされるものです。

VSCodeはコードエディタでありながら、拡張機能を利用することでIDEとそん色ないレベルでの利用を可能にします。

もう1つには、連携の豊富さが挙げられます。AzureやGitHubと統合された操作を提供し、ローカルからクラウドまでのユースケースに対応します。多くのプログラミング言語をサポートし、ウェブアプリやデータベース、あるいはコンテナ開発にも利用できます。

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VSCodeの機能

VSCodeでは、各プログラミング言語の仕様(シンタックス)に基づきハイライト表示する、シンタックスハイライトが実装されます。その他にも多くの機能が実装されており、メニューにない機能は、コマンドパレットからコマンドを実行したり、.jsonの設定ファイルに記述して使用したりすることができます。

また拡張機能により、コンテナ開発やリモート開発などに対応するなど、必要な機能を追加で取り込むことができます。メニューの日本語化も、拡張機能で対応します。

VSCodeの利用料金

VSCodeは高機能なコードエディタでありながら、無料で利用できます。バイナリはMicrosoftの独自リリースですが、ソースコードはフリーで、オープンソースとして公開されています。そのため2015年にリリースされて以降、コードエディタとしてVSCodeが開発者の支持を集めています。

VisualStudioの製品ファミリー

Microsoftが提供する開発環境には、VisualStudioがあります。VisualStudioは、Windows向けに提供されるIDEです。.NETやC++を中心とした必要ツールとして、エディタ・コンパイラ・デバッガなどが同梱されています。従来はWindows版のみでしたが、現在はmacOS向けに「Visual Studio for Mac」が投入されています。

【参考】:Visual Studio

テキストエディタとは

テキストエディタとは、文書の原型となるプレーンテキストの作成・編集ツールを指します。プレーンテキストは、加工無しのテキストファイルで、文章作成やプログラム言語のソースコード作成に用いることができます。

ソースコードの他にマークアップ言語、あるいはJSONのようなデータファイルでも用いることができます。ファイルの作成・編集は、このテキストエディタを用います。

テキストエディタとコードエディタの違いについても触れておきます。メモを残す程度であればどのテキストエディタでも問題ありませんが、プログラム開発ではプログラミング言語固有の文法に応じて、表示を分かりやすくする必要があります。

コードエディタではプログラミング言語に応じて、ハイライト表示などの工夫をしています。構文解釈を言語仕様にしたがって、効率的にコード開発を行うよう工夫がされています。

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統合開発環境とは

コードエディタの解説に、統合開発環境(IDE)が紹介されることが多いです。ここで言うIDEとは、コードエディタや開発工程で使用するコンパイラ・リンカ・デバッガなどをセットで提供する統合ソフトウェアを指します。

同一ベンダーから提供されるために、開発ソフトウェアのデバッグやビルドがシームレスに連携します。この開発環境を構築をツール事に行う必要もなく、一体的に動作させることが可能です。

VisualStudioとVSCodeの違い

VisualStudioとVSCodeの違いに触れる前に、それぞれの実装形態を整理します。

VisualStudioの実装形態  VisualStudioは、IDEと呼ばれる開発ツールです。必要なコンパイラやデバッガなどがあらかじめ同梱されています。ツールはプログラミング言語ごとに実装されており、「Visual C++」「Visual C#」「Visual Basic」などが統合されています。拡張機能も豊富です。

VSCodeの実装形態 VSCodeは、コードエディタと呼ばれる開発ツールでメモ帳などと同じくテキストエディタとして使用する軽量なソフトウェアです。スクリプト言語であるJavaScriptやTypeScript、JSON・HTML・CSSなどはすぐにコード開発が可能です。

VSCodeは、機能のプラグインが可能でコンパイラやデバッガなどと連携することもできます。C++(C言語)やJava、PHP・Pythonなど必要なプログラム言語に対応した拡張機能(Extension)をインストールすることで、デバッグや実行が可能になります。

違いをまとめると、VisualStudioは、IDEでありフルバンドルされたツールを一括提供します。VSCodeはコードエディタの位置付けで、軽量でそのまま使用することもでき、さらに拡張機能でIDEのように使用することも可能です。例えると、VisualStudioはフルコース料理、VSCodeはアラカルト料理で追加可能、という具合にとらえると良いでしょう。

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VSCode以外のコードエディタ

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ここではVSCode以外のコードエディタを紹介していきます。ここで挙げるエディタをVSCodeと比較し、要望に合うソフトウェアを試してみるのが良いでしょう。コードエディタはテキストエディタを含みますが、プログラム開発を効率的に行うエディタからいくつかをピックアップして解説していきます。

条件は、VSCodeに実装されている「マルチプラットフォームに対応」「複数の汎用プログラム言語に対応」「プログラム言語に基づくシンタックスハイライト表示」「拡張機能に対応」「カスタマイズが可能」とし、おすすめのソフトウェアを解説していきます。

Sublime Text

Sublime Textは、Windows・macOS・Linuxに対応するエディタです。VSCodeでしっくりこない場合は、万能型のSublime Textをおすすめします。

プロプライエタリのソフトウェアですが、ライセンス版を試用することができます。継続利用ライセンスは99USドルの支払いが必要ですが、試用の期限は設定されていません。C言語やC++・Pythonなど多くのプログラミング言語やマークアップ言語に対応します。

【参考】:Sublime Text

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Vim

Vimは、古くからUnix系OSで使用されているviコマンドをビジュアル表示に対応させたもので、CUIでも動作します。LinuxやUnix、Windows・macOSに対応します。特にLinuxやUnix環境に慣れ親しんだ方におすすめします。

マクロやスクリプト・プラグインによる拡張機能をサポートします。C言語・C++、Fortran・Java・Pythonなどのプログラム言語、HTMLやXMLなどのマークアップ言語など多くの開発言語に対応します。

【参考】:Vim

作業効率が大幅アップするVimのプラグイン12選!各特徴を詳しく解説

Emacs

Emacsは、古くからviとならび人気のあるエディタです。LinuxやUnix、Windows・macOSに対応します。こちらもLinuxやUnix環境をお使いの方におすすめします。

組み込みコマンドとマクロ機能がサポートされ、Emacs Lispや拡張バンドルが利用できます。C言語・C++、Fortran・Java・JavaScript・Python・Perl・Rubyなどのプログラム言語、HTMLやXMLなどのマークアップ言語など多くの開発言語に対応します。

【参考】:GNU Emacs

WindowsでEmacsを利用するには?概要から使用方法まで解説!

特定プラットフォーム向けエディタ

マルチプラットフォームではありませんが、特定プラットフォームで使われるエディタにも触れておきます。使用するOSが限定される場合は、選択肢に入れると良いでしょう。

サクラエディタ サクラエディタはWindows向けのテキストエディタです。日本製で、JISやEUC・Unicodeなどのコードがサポートされます。C言語・C++、Java・Perlなどのプログラム言語、HTMLなどのマークアップ言語に対応します。マクロ機能が充実しており、Grepやコードアウトライン解析なども可能です。

【参考】:サクラエディタ

サクラエディタの使い方は?基本設定から便利な使い方まで解説!

Notepad++ Notepad++は、Windows向けフリーソフトウェアのエディタです。Windows搭載のNotepadのようにプログラム開発を行うことができます。マクロとプラグインに対応します。C言語・Java・Perl・Python・PHPなどのプログラム言語、HTMLやXMLなどのマークアップ言語など約80種類の開発言語に対応します。

【参考】:Notepad++

Xcode macOS向けには、エディタの分類から外れますがXcodeを紹介します。こちらはIDEで、macOSやiOSのアプリケーション開発が可能です。macOSで動作し、iOS、iPadOS、macOS、tvOSをターゲットとする開発が可能です。Swift、SwiftUIと連携します。C言語やC++・Java・Swiftなどの開発が可能です。

【参考】:Xcode

Xcode 14が提供開始!Xcode 13との違いや新機能を解説

VSCodeは開発工程をカバーし開発生産性を高めます

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VSCodeは、プログラミングのソースコード開発で使用するコードエディタです。単純なコード作成から、開発工程で必要とされるコンパイルやビルド・デバッグなどの機能を組み込むことも可能です。マルチプラットフォームで動作するため、環境を選ばすに使用することができます。

これらのことからVSCodeは、開発作業全般を意識することなく生産性を高めることが可能であり、おすすめのエディタの1つです。

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