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上流工程はやりがいがなくつまらない?そう感じてしまう理由を解説
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上流工程はやりがいがなくつまらない?そう感じてしまう理由を解説

アンドエンジニア編集部
2025.02.07
この記事でわかること
上流工程は、プロジェクトのマネジメントからプログラミングのための設計書作成までを担当する
上流工程は責任が重く、プログラミングを活かした仕事ができない点でつまらないと感じる人が多い
上流工程はプロジェクト全体のマネジメントができ、高い報酬やキャリアアップを期待できる

上流工程にはやりがいがない?

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ITプロジェクトにおいて、その活動は大きく上流工程と下流工程に分けることができます。プログラミングによる実装主体の下流工程に対し、クライアントとの調整や仕様の設計を行うのが上流工程です。

インターネットなどでは、この上流工程はやりがいがなく、つまらないという声が聞かれます。本当に上流工程の仕事はやりがいがないのでしょうか。

本記事では、なぜ上流工程がつまらないという声が出てくるのか、その理由を解説しつつ、上流工程のやりがいを紹介していきます。

上流工程は開発活動に関われず責任が重い

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上流工程がつまらないと言われてしまう主な理由は、プログラミングを主体とした開発活動に携われない点や責任が重いという点が大きいでしょう。

ITに関わるエンジニアは開発活動自体を楽しいと感じる人が多く、それに携われないとつまらないと思いがちです。そうしたことが「上流工程はつまらない」という声が聞かれる背景にもなっています。

また、上流工程で設計した仕様に誤りがあった場合には、下流工程のやり直しが発生することもあり、大きな責任が伴います。こうした責任の大きさも上流工程を敬遠する理由の1つです。

ただ、責任の重さは一般的には報酬の大きさにも関わってくるため、高い報酬を得るチャンスでもあります。

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上流工程とは

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まず、そもそも上流工程とはどのような仕事なのか、その内容を説明します。該当する職種や必要なスキルについても解説していきます。

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上流工程の仕事内容

ITプロジェクトは、以下で示される6つの工程に分けることができます。

  • 要求分析
  • 要件定義
  • 基本設計
  • 詳細設計
  • 実装
  • テスト

この中で上から4番目までを担当するのが上流工程です。

プロジェクトにおける顧客と話し合いを重ねて要求分析を行い、要件定義にて顧客要求を明確化し、顧客と合意を取ることがスタートです。そして、明確化した要件をもとに基本設計でシステムの全体像を形作り、プログラミングによる実装ができるように詳細設計にて設計書を作成します。

上流工程にあたる職種は、システムエンジニアやITコンサルタントが該当します。ただ、ITコンサルタントの場合は上流工程以前のプロジェクトマネジメントから担当することが多く、本記事での上流工程は主にシステムエンジニアを対象としています。

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上流工程に必要なスキル

上流工程にはどのようなスキルが求められているのでしょうか。

まず、プログラミングを行わない中でも、プログラミング技術は必要であることが挙げられます。これは、詳細設計においてプログラミングのための設計書を作成する際に必要であるためです。不足していれば、実現不可能な設計にしてしまうことや曖昧な設計でトラブルが起きやすくなることが考えられるでしょう。

上記に加え、上流工程では以下のスキルも必要と考えられます。

  • 担当する製品を含むIT技術全般の知識
  • プロジェクトマネジメントスキル
  • コミュニケーション能力
  • 分かりやすいドキュメントの作成スキル
  • 論理的思考力

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未経験から上流工程で働くためには

ここで紹介した上流工程を、未経験という立場から目指すことはできるのでしょうか。結論から言えば、いきなり上流工程に携わることは容易ではありません。

基本的なパターンとして、下流工程を経験したのちに上流工程へキャリアアップするケースがほとんどです。なぜなら、前述したプログラミングスキルが重要であるほか、下流工程を経験していなければその仕事のイメージができず、適切な指示を出せないためです。

ただし、下流工程を外部に委託し、上流工程のみを担当するような企業へ入社すれば、上流工程にすぐに携わることも可能です。そうした企業も下流工程経験を条件とするケースが多いのですが、中には未経験でも募集をしている企業もあります。

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上流工程の年収

上流工程を担当するITエンジニアの年収はどの程度なのでしょうか。ここではシステムエンジニアを例にとって考察します。

システムエンジニアの年収は「マイナビエージェント職種図鑑」での平均年収は431万円(※2025年1月執筆時点)、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近い職種のSE・プログラマ(顧客向けシステムの開発・実装)を参考にすると、平均年収593万円と分かりました。

国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、システムエンジニアは企業や業種によって年収にバラつきがあるものの、平均からやや高めの範囲にあると考えられます。

世の中のシステムエンジニアは全てが上流工程を専門とするわけではなく、下流工程に近いところのみを担当することもあるため年収差が生じます。もちろん、キャリアアップしてITコンサルタントになることができれば、より安定して年収を得ることもできるでしょう。

【参考】:マイナビエージェント 職種図鑑 ※【平均年収 調査対象者】2020年1月~2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁

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なぜ上流工程がつまらないと感じるのか

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上流工程について仕事内容や年収など基本事項を説明しました。次に、なぜ上流工程がつまらないと思われてしまうのか、その理由を解説していきます。

責任が重くてきつい

上流工程の仕事はクライアントと必要な要件を擦り合わせ、要件をプログラミングできるよう設計書に落とし込むことです。これらのどこかで見落としや検討不良があれば、下流工程にて問題が発覚します。

不具合の発生、もっと悪ければ要件が実現不可能であることが発覚することもあります。そうした場合は下流工程全体をやり直す可能性もあります。

さらに、下流工程で仕様の抜け漏れが見つからず、納品後に発覚してしまうと、より大きな問題に発展してしまいます。このように上流工程でのミスは重大であり、大きな責任を負うことは避けられません。

こうした責任の重さから、仕事を楽しめず、つまらないと感じてしまう人もいるでしょう。

プログラミングができない

上流工程の仕事は、プログラミングのための設計書作成までが担当であるため、プログラミング作業はほとんどありません。

ITエンジニアはプログラミングに楽しさを感じる人が多く、そういった人は、それができないと仕事をつまらないと感じるでしょう。特に、下流工程でプログラミングを中心とした業務をやってきた人にとっては、落差でそう感じやすいと言えます。

仕事内容にプログラミングを重視する人は、上流工程の仕事をつまらないものと感じ、仕事自体をきついと思ってしまうこともあります。

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ITスキルとは無関係の業務が多い

プログラミングもそうですが、上流工程は、下流工程と比べてそもそもITスキルとは無関係な仕事が多くなります。

例えば、クライアントとの打ち合わせやスケジュール調整は非常に重要ですが、ITスキル自体を活かした業務とは言いづらいでしょう。また、打ち合わせの際に説明するための資料作りにも時間を割かなければならず、設計書作成などの開発活動に注力できるとも限りません。

こうしたマネジメント主体の上流工程の業務は、IT技術に関わりたかった人にとって、つまらないと感じるものかもしれません。

上流工程のやりがい

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上流工程をなぜつまらないと感じるのか、その理由を解説してきました。しかし、上流工程はプロジェクトの上流を担うだけの魅力もあります。最後に上流工程のやりがいを紹介していきます。

開発全体をマネジメントできる

上流工程は、プロジェクトの初期段階である顧客との打ち合わせの段階から参加することも珍しくありません。さらには開発全体のスケジューリングを任されることもあります。

このように、プロジェクト全体をマネジメントできる立場にあるため、責任は重い反面、非常にやりがいのある仕事です。自分次第でプロジェクトを効率的に進めることができ、自分の工夫で顧客の気付かないニーズを発見できることもあります。

ITエンジニアとしてのキャリアを積んでいく上で、こうした経験は様々なところに活きていくでしょう。上位のITコンサルタントへのキャリアアップにもつなげられる可能性もあります。

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高い報酬を期待できる

上流工程の魅力は報酬面であるとも言えます。重い責任を負い、プログラミングを始めとした様々なIT知識も求められる上流工程には、それなりの報酬が用意されています。

労働人口の減少に伴い、IT人材の不足も叫ばれている中、上流工程を担当できるシステムエンジニアの不足も深刻です。このような背景では、同職種の需要も高まっていくと予想ができ、報酬面でも有利になる可能性が高いでしょう。

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クライアントと直接やりとりができる

クライアントと直接やりとりができる点も上流工程のやりがいの1つです。下流工程を含むITエンジニアの多くはなかなかクライアントと接点を持つことができず、仕事の成果を実感しづらいと言えます。

上流工程であれば、最初から納品する最後までクライアントと関わることができ、1つの製品を開発したという実感が得やすく、それをやりがいとして感じられるでしょう。クライアントに改善提案を行うこともでき、対外的に評価をされやすい立場でもあります。

こうした外部とのつながりは、キャリアアップや他社への転職を考える際に大きな強みにもなります。

上流工程でやりがいのある仕事をするためには

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本記事では、上流工程の仕事内容を説明しつつ、なぜやりがいがなく、つまらないと感じている人がいるか、その理由を解説してきました。反面、どのような点でやりがいがあるかも紹介しました。

実際、プログラミングを活用した業務ができなくとも、報酬面やマネジメントの面で大きなやりがいがあることが分かりました。未経験からいきなりは難しいとしても、キャリア目標として上流工程を目指したいと思う人もいるのではないでしょうか。

一方、上流工程の仕事全てがここで挙げたやりがいを持っているとは限りません。さらに、自分に合った風土や業務があり、上流工程を目指すことのできる理想的な企業を探していくとなると、それは容易ではないでしょう。

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