プログラミングを使う仕事には何がある?
現代の社会では、様々なところでコンピュータが活用されています。業務用のコンピュータやシステムなどはもちろん、身近なところでもスマートフォン・テレビ・自動車・家電製品まで、幅広い分野でコンピュータは活躍しています。
これらのコンピュータは動く手順をプログラミングされ、それに従って動いており、コンピュータが動くところにはプログラミングがあるのです。
それでは、プログラミングが使用される仕事には一体どのようなものがあるのでしょう。
プログラミングを使う仕事の代表例
プログラミングを使う仕事は、身近なスマートフォンやパソコンで動くソフトウェアのほか、エンターテインメント関連、企業の業務で使用されるシステムや、これから活用が期待されるAI(人工知能)開発など、幅広い分野にわたります。
ここでは、プログラミングを使う仕事の代表的な例を挙げて説明していきます。
ソフトウェア開発
ソフトウェア開発は、コンピュータを動かして特定の作業を行うために使用するプログラムを開発する仕事です。一般的に馴染みのあるものでは、パソコンを動かすOSや、文書作成ソフトウェア、表計算ソフトウェア、インターネットを閲覧するブラウザなどがあります。
モバイルアプリケーション開発
モバイルアプリケーション開発は、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末で動くアプリケーションを開発する仕事です。元々はソフトウェア開発の一部として扱われていましたが、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末が普及するにつれて、1つの分野として確立しました。
モバイルアプリケーションは、便利ツールやゲームなど種類も豊富で、開発にはそれぞれの分野のノウハウが必要です。また、iPhone用のiOSアプリとAndroid用のアプリでは必要とされるOSの知識が異なり、使用するプログラミング言語も違います。
Webサービス開発
Webサービス開発は、インターネット上で使われるSNSサイトやショッピングサイトなどを開発する仕事です。例えばショッピングサイトでは、プログラミングを使用してショップの商品一覧画面を表示させる、商品購入の処理を行なう、Webサーバーでデータを管理するなどの処理を行います。
他にも、近年では身近になったオンライン会議サービスや、人との出会いを助けるマッチングサービス、Web上にファイルやデータを保存して共有するオンラインストレージサービスなど、様々なWebサービスの開発を行います。
ゲーム開発
ゲーム開発は、プログラミングを使用してゲームを作成する仕事です。Windows・Mac・スマートフォン・家庭用ゲーム機・業務用ゲーム機など、多くのプラットフォームで開発が行われます。
ゲーム開発では、素早い画面表示や操作・ネットワーク通信・リアルタイムなマルチタスク処理など、高度な開発スキルが求められる場面も多くあります。
ゲーム開発にはプログラミングを行うプログラマーの他、プロデューサー・シナリオライター・キャラクターデザイナーなど、多くの職種の人が関わりますが、中には、自分1人でプロデュースからプログラミングまでを全て行うクリエイターもいます。
CG画像・映像クリエイター
CG画像・映像クリエイターは、CG(コンピュータグラフィックス)による画像や動画を作成する仕事です。一般的には、映画やアニメ、ゲームなどのエンターテインメント分野で使われる、現実ではありえないような特殊映像技術を駆使したCGが馴染み深いでしょう。
他にも、機械や建造物、自動車などの設計をCGを使って行ったり、医療分野で人体の3DCGを診断や研修に活用したりするなど、様々な分野でCGが用いられています。
業務システム開発
業務システム開発は、企業が使用するコンピュータシステムを開発する仕事です。
業務システム開発は、政府関係の機関や大企業が膨大なデータを処理するために使う、「メインフレーム」と呼ばれる大型コンピュータを動かす汎用系システムの開発と、オフィスの一般的なパソコンなどからサーバに接続して業務を処理する、オープン系システムに大きく分けられます。
AI(人工知能)開発
AI(人工知能)開発は、人間が行う知的活動をコンピュータプログラムで実現することを目的としたシステム開発を行う仕事です。
現在AIを活用してできることとしては、音声をテキストデータに変換する音声認識、カメラに写っているものを認識する画像認識、ビッグデータを解析して今後の受注傾向を判断する需要予測などが挙げられます。
他にも、近年では、自動車の自動操縦技術や、高度な医療機器・医療技術への活用も進められています。
プログラマーはどのような仕事なのか?
ここまでで、様々な仕事でプログラミングが活用されていることが分かりました。このような仕事に興味がある方は、プログラミングの専門職であるプログラマーに向いているかもしれません。そこで、ここではプログラマーとはどのような職業なのか解説します。
プログラマーの仕事内容
プログラマーは、開発するシステムやソフトウェアが求められる動作を実現するため、システムエンジニア(SE)が書いた設計書に従ってプログラムを書く仕事です。
プログラマーは、プログラミングスキルを用いて、要求仕様を満たすプログラムを作成します。
必要となるプログラミング言語はC言語・Java・Python・PHP・Javascript・HTMLなど、どのような分野を担当するかによって異なります。
プログラムを作成して動作を確認しながら、プログラムの不具合であるバグを発見してエラーをなくしていき、問題なく動作するプログラムを納品することが求められます。
プログラマーの年収
プログラマーの年収は「マイナビエージェント 職種図鑑」での平均年収は344万円、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近い職種のエンジニア/プログラマ(シートの公的機関年収情報から選ぶ)を参考にすると、平均年収592万円と分かりました。
国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、プログラマーは一般平均年収と比べて、やや低めもしくは高めであることが分かります。
プログラマーの給料は、開発を担当する分野や専門性のレベルにより異なります。より高度なスキルや専門知識を求められる開発を担当するプログラマーは、年収が高くなる傾向があります。
【参考】:マイナビエージェント 職種図鑑 ※【平均年収 調査対象者】2020年1月~2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方
【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁
プログラマーの将来性は?
近年、アプリケーションやシステム開発をプログラムを行わずに行うノーコードツールの登場や、AIによる効率化の推進により、プログラマーの仕事がなくなるのではないかという懸念の声があります。
しかし、ノーコードツールですべてのプログラミングができるわけではありません。また、開発するシステムやアプリケーションの設計・仕様を理解して適切なプログラミングを行うのには、プログラマーの存在が欠かせません。そのため、プログラマーの需要がなくなることは考えにくいでしょう。
プログラマーの仕事はきついって本当?
インターネットなどでプログラマーについて調べてみると、プログラマーの仕事はきついという意見も見られます。
確かに、開発案件や会社によっては、納期の前になると期限を守るために残業が多くなる場合があり、きついと感じるかもしれません。しかし、1年を通して常に忙しいことは考えにくく、納品後には時間的に余裕を持てる期間もあるでしょう。
また、プログラマーは最新技術についていくために勉強の継続が必要できつい、という声もあります。勉強が苦手な人には確かにきついかもしれませんが、むしろ向上心があるプログラマーにとっては、常に学ぶことがある楽しい仕事でもあります。
プログラマーのやりがい・メリット
プログラマーとして働くメリットは、手に職をつけられることです。今後、さらにIT化が進む中で、IT技術者の需要はますます高まるものと予測されます。そのため、1人前のプログラマーとしてのスキルを身につければ、仕事に困ることはないでしょう。
また、パソコンとインターネット環境があればプログラミングの仕事ができることから、近年は在宅勤務ができる会社もあります。また、高いプログラミングスキルと豊富な経験な開発経験を持ち、営業の心得もあれば、フリーランスのプログラマーとして活躍できる可能性もあります。
プログラマーに向いているのはどのような人?
プログラマーはプログラミングの専門スキルを活用する技術職で、長時間パソコンに向かって作業を行うことから、誰もが向いているような仕事ではありません。ここでは、プログラマーに向いている人の特徴を説明します。
集中力がある
プログラマーは、書いたプログラミングを動かしてエラーが出たら問題の箇所を探して修正し、再度動かして確認するという作業を、意図した通りに動作するまで繰り返します。
そのため、1つのことに集中して、達成するまで寡黙に作業を続けられる集中力がある人はプログラマーに向いていると言えます。
論理的に考えるのが得意
システムやアプリケーションが求める動作を実現するために、どのようにプログラムを組んだら良いかを考える論理的思考ができる人は、プログラマーに向いています。
プログラムの実行時にエラーが出た場合にも、発生したエラーの内容やタイミングから箇所を推測したり、突き詰めて考えて原因を特定したりできる論理的思考が必要です。
IT関連の技術やトレンドに興味がある
IT関連の技術は移り変わりが激しく、数年前の常識がもう通用しない、ということはよくあります。そのため、IT技術やプログラミングに関するトレンドに興味を持ち、学習を続けることを楽しめる人はプログラマーに向いています。
未経験からプログラマーになるには
ここでは、未経験からでもプログラミングを使う仕事に就けるのか、プログラマーになるために必要なことを説明します。
プログラマーには未経験からでもなれる?
結論から言うと、IT人材が不足している昨今、未経験からのプログラマーの募集を行っている企業もあり、未経験からでもプログラマーになるチャンスは十分あります。
ですが、プログラマーになるためにはプログラミングスキルが必要なため、未経験から目指すためにはしっかりと勉強しておくことが必要です。
プログラミングの勉強をする
プログラミングが未経験の場合は、まずプログラミングの勉強を始める必要があります。独学で勉強する場合は、プログラミングの入門書籍で勉強しましょう。
おすすめのプログラミング言語は、HTMLやJavaScriptです。自分のパソコンでも難しい環境構築をせずにプログラムを組んで動かすことができ、入門書籍も多く出版されています。
Web学習サイトやプログラミングスクールを活用する
独学での勉強が難しい場合は、Web学習サイトやプログラミングスクールを活用するのも良いでしょう。学習サイトは無料で気軽に勉強できるものから、有料でよりサポートの厚いプランで勉強できるものもあります。まずは無料で試してみてから、有料版に切り替えてみましょう。
効率よく勉強したい場合は、プログラミングスクールに通うことをおすすめします。経験豊富な講師が要点を押さえてレクチャーし、疑問点があれば聞いて確認することができます。
未経験からプログラマーになりたいと思ったら
ここまで、プログラミングを使用する仕事やプログラマーの仕事内容を説明し、向いている人の特徴やプログラマーになる勉強方法について解説しました。プログラムを使う仕事をしたいと考える方にとって、プログラマーを目指す道筋のイメージができたのではないでしょうか。
しかし、独学でプログラミングの勉強をしてプログラマーに転職しようと思っても、自分が希望するプログラミングを使う仕事ができる募集を探し、面談で上手にアピールする必要があります。1人で転職活動を行うのは大変なものです。
そこで利用を推奨するのがマイナビIT エージェントです。
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